Till Eternity

どこよりも遅く、どこよりも曖昧に・・・・

2022年 新春のご挨拶

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 新年、明けましておめでとうございます。極北の当ブログ、訪れてくださる物好きな皆さまにおかれましては、昨年はご愛読賜り、大変ありがとうございました。本年も、どうかよろしくお願い申し上げます。

 さてさて、もう去年の話になるのですが、先月はたった二回しか更新できず、一年の総決算となるべく月が見事な流線形というか尻すぼみに終わってしまい申し訳ございませんでした。まぁ、”どこよりも遅く” をモットーとしています故、ご容赦願います。

 少しばかり前回の伏線を回収すると、左脚の痛みですが、MRIの結果を知るまでもなく、27日に奇麗に消えました。あの日はこの冬一番の冷え込みだったというのにね・・・。

 理由はその日の未明、布団の中でふとした弾みでずっと折り曲げていた左脚を少しだけ伸ばしてしまい、当然太ももを搾り上げられるような痛みが走ったのですが、その一瞬前、骨盤が少し下がった、もしくは落ちた感覚があったので、もしやと思い、咄嗟にこれをやってみたのですよね。

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 これって脇腹の筋肉を伸ばす運動みたいなのですが、骨盤を引っ張り上げることを意識してやってみたら、少し楽になった気がして、それで朝起きたら痛みは和らいでいました。でも、今までも目覚めた直後だけ痛くはないというのは何度かあったので、通勤中に痛み出すのだろうと覚悟してました。実際、駅に向う際中、そして電車の中でもビリビリと左脚に痛みは戻って来てました。さっきも書きましたがあの日の朝は特別寒かったし。

 それで、電車の中で小さく上の体操をやってみたり、ホームに降りてからはニ三度本格的にやってみたわけですわ。そしたらやっぱり痛みが引いていくような気がして、それで会社についてからも同様にやってみた。

 毎朝、出社して最初に椅子に座る瞬間が一番痛いのですが、試しに普通に座ってみたら軽くしか痛まない。それでこれやっ、と確信して、それこそ三十分おきにやった。そしたらなんと、その日の午前中に痛みはどこかに消えたのです。いやまじで ”何でっ?” って思うぐらい見事に・・・・。ほんま何で?

 次の日、MRIの結果を訊きに行ったのですが、画像に異常はないとのこと。正直言うと、腰部脊柱管狭窄症、もしくはそれに近い状態、ぐらいの覚悟はしていました。がっ、まったくその心配はないのだそうで。でっ、骨盤が緩くなっていないか、という心配も口にしてみましたが、その気配もないよと・・・・。つまり医者にも判らんそうです。

 今もって狐につままれたような気分なのですが、せっかく痛みが消えたのですから、その日以降、ブログの一つでも更新すれば良いのに、痛みが酷くなってからできなくなったこと、たとえば料理とか、家族で買い物に出かけたり、ふーちん氏と忘年会をしたりしてたら、いやはや一日って短いわ・・・・。まったくブログ更新に手が届かなかった、掠りもせん。ほんま、我ながらあかん奴やと再確認した、そんな年の瀬でした、ええ。そしてこうなってみると整体だとか足繫く医者に通ったり変えたり、あまつさえMRIまで撮った金が惜しくなるという、喉元過ぎればなんとやら、まさに貧乏人の浅ましさよ。嗚呼、今年こそはそんな自分を変えてみたい!

 というわけで、体調は戻りましたので、今年もマイペースですがブログを通じてボヤき続けたいと思っております。特にドラフトネタはキャンプが始まるまでにはケリをつけておきたいですし、ラグビーも League ONE 開幕までには、「日本ラグビーの憂鬱」シリーズを完結させたいですな(大きく出たな・・・・)。

 それとリベラルと保守の概念について、去年の選挙の後からずっと考えていたので、それも書いておきたい。まぁ、何と申しましょうか、風呂屋の釜、ゆうばっかりの私ではございますが、何卒今年もよろしくお願い申し上げます!

こないだ速報 21/12/22

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 どうも更新が滞ってスイマセン。年末年始に、社会人になって初めてという大型の休みを頂く予定にしてたら、仕事溜まってこのザマです。自分で蒔いた種ですから、言うまでもなく忙しくなるのは覚悟していました、ええ、そして我慢しながら仕事もしましたよ。というのに、どうもここに来て休みを取れるのかが怪しくなるという最悪の展開・・・・。本当なら今日から休みの約束だぞ、俺のモチベーション返せやゴラーッ!

 更には10月末の大分遠征の際の片道8hノンストップの往復運転で、どうも左脚の筋肉が伸びたか血行がおかしくなったかで自覚症状はあったのですが、違和感を経て徐々に痛みへと・・・・。さらにそれが寒さとともに激痛に。特に今月に入ってからは、朝出社して椅子に座るにも激痛が走り悲鳴を上げるという有様。隣の部署を掃除してたオバチャンまで心配して駆けつけるほど(オバチャン、このオフィスのエアコン、6時から28度でフル稼働にしててええんやで、俺が許す!)

 もう仕事はどうでもええわ適当に仕上げるから、この左脚の痛みはどうにかならんのかと、駅前の整形外科に通ってみるも、どうも夕方は身体が温まっているからなのか、俺の痛みが人見知りなのかは知らんが本気を出しよらん。結局筋肉痛で片づけられ、バンテリン塗ってロキソニン飲んどけよって、そりゃないでしょっ、毎朝どんだけ痛いかと食い下がってみるも、

「・・・・判った、じゃぁMRI受けるか?」

「・・・え、エッ、エ、エム、エムア・・・・って・・・・。」

受けんのか?

「・・・・まだいいです・・・・。」

 もう埒あかん、しゃぁない、嫁が通ってる整体の十枚綴りのチケットを握りしめて、内緒で二回ほど行ってはみたものの(一回五千円って、高ーっ!)、まったく改善の兆しはない、そこまでが先週の話。

 それでいよいよ痛みが限界に来たので、一昨日、別の医者に行きましたよ、ええ。そしたらいきなり、

MRI受けましょう!」

キターッ!

 ということで、クリスマスイブに夕方からMRIを受ける運びとなりました。

 結果が悪かったら、これが今生の別れということになります。短い間でしたがお世話になりました、ありがとうございます、楽しかったです、どうか皆さんお元気で。心残りは阪神の優勝を観れなかったことか。でも矢野の胴上げなんて糞くらえなのでこれでいいです。ただ井上広大が不遇に終わりそうなのが心配。何かと気に掛けてやってください。それとこの国のラグビーはもうあかんでしょう。”リーグONE” が失敗するところからやり直そう、フランスには間に合わんけど。間に合わんと言えば岸田よ、いつになったらボイコット表明するんだよっ! 早くせぇーっ!

 ボヤいてたら少し元気が出て来たかな。金曜は心を強く持ってMRI受けて来ます。ではでは・・・・。

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ドラフトを振り返る 勝公編 ①

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 虎の守護神スアレス、正式に退団が決まりました。耳を澄まさなくても、多くの阪神ファンの溜息、というか呻き声が聴こえてきそうですね。

www.nikkansports.com

 まあ正直言うと、シーズン中からそうなると思ってはいました。というのは、例のサイン盗みの一件、

www.daily.co.jp

 上の件があった時、あっ、これは、と直感したのですわ・・・・。

 まず、あそこまではっきりとヤクルトが言うってことは、うちのサイン盗みを確信し証拠を掴んでいるのだろうと。じゃあその信ずるに足る出元はどこなのか、そこに思いを馳せていた際にピーンと来た。こりゃスアレス兄弟やと。

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 さらに妄想を推し進めると、どうも終盤の使われ方が変な上に即クビになったサンズも怪しい。こっちは仕掛けた側か。

 つまり、サイン伝達をサンズが近本あたりに持ち掛け、結果、やってもうたんやろうなと・・・・。

 前半戦、サンズがランナー背負って爆発 ⇒ それをスアレスが兄貴に気をつけろと注進 ⇒ 村上がそれを嗅ぎつけてパフォーマンス的に暴露・・・・、こんな流れか。

 もしそうなら、スアレス阪神に愛想を尽かし、兄への義理を重んじたということで、今年限りやろな、そう直感したというわけ。

 もちろんこれは妄想。でも、なんだか終盤のサンズの冷遇の説明もつくような。そういえば去年と今年前半、得点圏打率が高かったよね。特に近本セカンドに置いてよく打っとったな。

 さらに続けるなら、猛省した近本は盗塁の意欲が激減。中盤以降は盗塁を自粛。そりゃ、あいつまたサイン盗みに二塁に走り寄るでっ、そう噂されるのは困るわな。

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 結局盗塁王は近本に譲られる形で中野が獲得。これもなんか嫌な感じ。サイン盗みのサンズはスケーブゴートになってあっさりクビ。結果、今阪神のベンチの雰囲気は12球団最悪。これがいわゆる ”俺らの野球” とかいうやつの実態ですわ、ゲンナリ・・・・。

 まぁ、結局誰が悪いかといえば、矢野、おまえだよ! サイン盗みを黙認したんだからな。なのに井上HCともども続投。12球団一雰囲気の悪いチームは来年も続く。マルテがどんなに糸原と一緒にベンチの前でアホ丸出しにラパンパラをやっても、やればやるほど盛り下がるのでしようね、これからは、ええわかります。まったく選手はかなり揃ったというのに・・・・。合唱

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<本日の絆>

 あるでサイヤング賞

 それでは今年の日本ハムのドラフトについて振り返ります。

 ドラフト前に、を一本釣りしたチームこそが今年の勝者と断言しました。つまり日ハムが真の日本一、おめでとうございます! 新庄も監督になったし、来シーズンが楽しみですね。

 では、何故私が達を評価したのか、このあたりを今さらながら読んでいただきたい、

tilleternity.hatenablog.jp

 これなんて序の口、今回はさらに掘り下げて演歌歌手のごとくしつこくしつこく語らせていただきます。ドラフト前に、もし予言通り達の入札1位があれば書いてやろうと溜め込んだものを、 ここぞとばかりに吐き出しますから。なんせこの五年間で最も入れ込んだ投手、それが達なのですから。

 真剣に日本人で初めてサイヤング賞を獲れる投手だとも思っています。まさに逸材中の逸材、日本の宝。ただ、何度も申し上げておりますが、この私め、去年のドラフトで伊藤将よりも中森と言い、木澤を評価していたという点もお忘れなく。

 それと、申し上げにくいのですが、達本人の話の前に、壮大な前振りがあることもご理解願います。 面倒臭いのが苦手な方は読まん方がええでしような、ええ。

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 達の最大の長所は角度。しかしそれは身長ではありません。背が低くても真上から振り下ろす投手には角度は成立する、私はそう思っています。そしてその上に、という話ですが、達には190cm以上という長身がある。だからこそ惚れ込んだのです。

 恐らくメジャーでもあのサイズで、文字通り真上から投げられる投手はそうそういないでしょう。どうか怪我とトラブルがなければ良いのですが。今から願わずにおられません。

 ここで角度って、具体的に何?って話になると思うのですが、差し当たって私は、ボールの回転、もしくは回転軸だと解釈しています。では、ボールの回転ってそもそもなんなんでしよう・・・・?

 ボールの回転における論争

 ボールの回転を巡っては、私の球児時代からいろいろとありました。私らの頃は、球の回転の良い投手に対しては、当てたら飛ぶから合わせに行け、というのがありました。つまりは球質は軽いぞと。逆に回転のないボールは重い、とも言われていました。このあたり漫画ドカベンを鵜呑みにしていた感がありますな。

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 確かに回転の良い投手のボールは良く飛んだ、そんな気はします。まあ所詮私はボンクラ球児だったので、大したことは言えないけどね。

 ただ、当時中畑あたりがテレビのヒーローインタビューなどで、「打ったボールはフォーク♪ フォークの高めに抜けてきたのは良く飛ぶんだよ、絶好調!」みたいなことを言い出したので、「おいおいあれってどういうこと?」「無回転のフォークが飛ぶってこと?」「いや、抜けてるんだから回転してんじゃね」、とか仲間内でザワついたのを覚えております。ただ、当時の私らのレベルでは、残念ながらフォークの高めに抜けたボールを打ったことのある奴なんていないので、結局この話はお蔵入り、というか謎のままいまだに回収に至ってはおりません。

 それからボールの回転を巡っては、野茂がMLBに挑戦した際、ピアッザが、「野茂のフォークはキュルキュルと回転しながら落ちるんだ」と発言したことがあり、これも私の近辺の各方面に波紋を起こしました。実際にそれを受けてる捕手が言うのだから間違いはないのでしょうが、「野茂のフォークって回転してたっけ?」「あっちのボールは挟むと回転してしまうんじゃね」、みたいな。そんないい加減な会話を仲間内で重ねたのを覚えております。

 それから数年して手塚理論が新しく出てきて、ジャイ口回転のボールって凄いらしいぞ、などと盛り上がり、野球オタの間で騒がれ始め、川尻はジャイロボールの使い手かも、とか、たぶん当時の漫画も取り上げたらしく、これまたボールの回転論争に一石投じる形となりました。

 今世紀に入ってからは、スピードガン表示なども絡めて「球児・クルーン問題」が勃発。日本球界で初めて160キ口を計測したクルーンと、基本140キロ台後半の球児、二人は奪三振率がほぼ同じで、持ち球も変化球がイマイチで抜くようなボールもなく緩急がない点なども一緒。何かと比較されたが、打者の多くが、またお茶の間の映像を通じても球児の球の方が速い、という声がもっぱらだった。なのでそこを解明しようとする物好きが少なからず現れた。

 そのアプローチは概ね次のようなもの、二人の間の差、つまりスピードガン上の数値の差を埋めるものは何なのか?という謎解き。

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 仮説としては、「球児の球はクルーンより回転数が多く、浮き上がるような球筋(引力に逆らってボールが浮くことはないので、タレが少ないという意味、以降同様)で、初速と終速の差がないから速く見えるし空振りも獲れるのだ」、というのがその大多数であった。

 しかし科学のメスが入ると驚いたことに、初速と終速の差が少ないのはむしろクルーンで、球の回転も球児の方が少し多いかな、っていう程度であったという事実が判明してしまった。結局、この件について納得できる答えに出くわさないまま、クルーンが衰えてアメリカに帰ったことで議論は終息してしまった。つまり謎は残った。

 ただ何となくではあるが、クルーン無き後、そういえばあの話ってこういうことだったんだよなあ、というような、一種都市伝説的に語り継がれてはいた。多くの場合、そこからは初速、終速の話は切り落とされて、球児のボールの方が回転数が多く、しかも奇麗な縦回転なので浮揚力があって、スピードガン表示以上に速く見える、それが火の球ストレートなんや!というもっともらしいというか、阪神愛溢れる言い分で、あくまでクルーンは球児上げのつまみとして扱われる形で喧伝されたのだ。つまりクルーンのボールがどうだったかについても抜け落ちることとなった。

 そんな流れの中で、謎の部分を誰かがほじくり返し、そもそもクルーンの方がMAXで10キ口近く速いうえに、初速と終速の差も少ないのだから、球児より速く感じてしかるべきでは、という素朴な突っ込みをしてみたところで、それに対しては当然 No reply・・・・。

 私もかって特に良くもない頭の中で整理しようと試みたことはあった。手元で伸びてくることと、手元で浮き上がることにどのような違いがあるのか、さらにはクルーンの回転数も悪くはないので、そこそこ浮き上がる球筋ではなかったのか、などなど・・・・。

 しかし結局、二人の全盛期は重なっていたため、セーブ数はチームの状態が左右するので置いておくとして、防御率や救援成功率、つまり同時期にマウンド上で残した成績は圧倒的に球児に軍配が上がっている以上、それらの疑問にいちいち丁寧に答える必要はなく、結果がすべてとばかりに、球児の方が速いでええやろ、実際打者の眼にはそう映ったんだから、と最後は突き放されたような気がしたもんです。

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 答えは回転軸にあり!?

 「球児・クルーン問題」から十数年。文字通り時代も変わり、今ではまさに開催中の都市対抗においては投球のたびに回転数が出るようにもなった。まあ私自身はそれほどボールの回転について考えることはなかったのですが、去年ブログを持った機会に、もう一度考えてみようか、となった。たとえばの話、藤浪復活の手がかりを探せるかもしれないし。

 でっ、たどり着いた結論とは、回転数ではなく、回転軸にこそ、その答えがあるのではないのか、ということ。そう思ってみると、上の「球児・クルーン問題」において、未消化になっていた、“回転数“、”縦回転“、“浮揚力”、“ジャイロ“、”初速と終速の差“、”手元の伸び” などについて自分なりにようやく説明がつくような気がしたのです。

 いま一度、未整理の部分を繰り返すと、クルーンは球児よりもMAXでは10キロ近くストレートは速かった。しかも初速、終速の差も少なく、手元で伸びる球質でもあった。しかし二人のクローザーとしての優劣では球児が上。それは対戦打者の証言だけではなく、球場やテレビで観戦する野球フアンの多くも、球児のストレートの方が威力があったように映った。もちろん後者のそれは印象以外の何物でもない。だからこそ、二人の間にある成績の差を裏付けるような科学的な根拠、それはスビードガンの数値以外の何か、を求めることとなった。

 ここからは個人的な推測になるのだが、まずクルーンのボールは、初速と終速の差が少なかったことから、恐らくジャイ口成分が高い球の回転だったと思われる。そうであれば空気抵抗が無い分、手元まで急速は落ちないという計測結果に対する説明がつく。しかし、ジャイ口回転のボールゆえに癖のないストレートで、微妙な変化もない。なので、確かに手元での伸びがハンパない、そう打者が感じたとしても想定内の球筋であるため、前に飛ばせないまでも力ットを繰り返したりで、失投を待つことは可能。もちろん160キ口近いストレートが持ち味なので奪三振率は高いが、それを連投できるような好調時以外は、打者も対応が可能であったと思われる。

 一方の球児のストレートは、平均で150キ口出ないが、縦回転のボールを投げる再現力には長けているうえに、回転数が高いため、打者目線で言えば、浮き上がるようなボール、それはある種変化球とも言えるような、つまり手元で少し曲がる力ットが、横ではなく上に変化する、そんなイメージのボールを投げていたと思われる。特に回転数が高い、すなわち浮揚力が効いている時などは、打者は皆お手上げだったと想像する。

 誠に手前味噌であるが、球児がほぼストレートのみで一時代を築いたのも大いにうなずける話である。

 そう整理してみると、クルーンのズドーンと来る球というのはその表現というか響きとは裏腹に、実は奇麗な球筋であったと思われる。恐らく、国吉あたりの160キロも同様ではないだろうか。

 極論すると、“手元での伸び“ と称されるものの正体は、力ットするのも困難なボールを指すべきであり、つまりは文字通り ”手元で浮き上がる” そう打者に言わしめる球筋をいうのではないのか。ならば初速、終速の差は、あまり関係ないようにも思うがどうだろう。つまりジャイロなるものは実はあまり意味がなく、旋回する回転のボールは確かに空気抵抗がなく手元まで速度を維持するが、打者目線では変化のない素直な球筋でしかなく、結果としてそれらの差が少ないというアドバンテージも、それに打ち消されてしまうのではないか。そもそも打者はスイングの際投手側に踏み込むため、体感スピードは手元でその分速くなるので、終速が何キロだろうがあまり関係ないのかもしれない。下記のダルビツシュの呟きにもそれは表れている、

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 ストレートであっても必要なのは手元での微妙な変化であり、ツーシーム、ワンシームが却光を浴びるのはそのためだろう。しかし、それがすなわち手元で動くボールを指すのではない、私はそう見る。かってMLBでは、投手も自分の球がどんな変化をするのか判らない、などという言い回しがまことしやかに流れたのだが、それも嘘だと思う。ナックルボーラーならいざしらず、縫い目に掛けずに投げるからどんな変化をするのか予測不能というのは、仮にそういうような投手がいたとしても、その再現性の低さから自然と淘汰埋没するだろう。

 以前MLB時代の松井を引き合いに出して、当時全盛だった動くボールに対応できなかった、と書いたが、それはそこでも指摘したように、むしろバットをリードする右腕が、力が入ると伸び切る癖が松井にはあったので、力ットボールやシンカーというストレート系の微妙な変化球に対応できなかっただけではなかったか。

 少し横道に逸れたが投手に話を戻すと、これから投手に求められるのは、ストレートであってもその回転軸を意識することであり、変化球であればなおさらで、具体的に時計でいう長針が差す方向、つまり何時何分の角度で曲がる、というか曲げる、しかも意図的に狙える、さらに繰り返しそれができる、という精度と再現性の高さではないのか? つまりというか、蛇足ではあるが、投けたボールに訊いてくれ、ではあかんと思いますよ。

 ここでようやく達の話に辿り着くのだが、もう一度言う、私は真剣に彼ならでサイヤング賞を獲れると思っている。理由は彼が唯一無二の存在だからである。あれだけ身長があってあれだけ真上から投げ下ろす投手を、私はいまだかって彼以外に見たことがない。メジャーに行けば彼ぐらいの身長の投手などざらにいるのだろうが、脚の長さや腕の長さなどからくるバランスの問題か、ほぼ身体を横回転させて投げるため、文字通りのオーバースローの投手は皆無。となると奇麗な縦回転の回転軸のストレートなど望むべくもない。達がいかに特別な存在であるかご理解いただけたであろうか。

 ということで大変恐縮ですが本日はここまで。寝ます! 明日以降で達についてまだまだ続きます。こうご期待。

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ドラフトを振り返る お値打ち指名編

 先週、神宮大会高校の部は大阪桐蔭、大学の部は中央学院の優勝で幕を閉じました。ともに初優勝ですが大阪桐蔭が初めてというのは意外ですね。そのあたり、さすが大阪のチームといったところか。これまでは指導者も選手もメリハリを心得ていたのでしょうか? つまり甲子園に集中、消耗と慢心に繋がる大会は程々に流していたように感じたものです。

 ところがどうも最近、大阪桐蔭における野球部の立ち位置が微妙になってきているような気配。そこを敏感に感じ取ったような気がするのです。そして今年は逆に狙いに来てたと。獲れるものから獲って、経営層にアピール、さすがは知恵者西谷!

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<本日の立ち位置微妙>

 是非選抜を東京で!

 それでは例によって早速のボヤキ。ということで神宮大会の高校の部に綾をつけると、やっぱ人工芝の上で全国大会を高校生に強いるというのはどうかと。それに神宮は東京六大学のものだしね。日本シリーズだって遠慮するぐらいに。だから昔から違和感がありました。そもそも平成の最初のころまで東日本以外の各地区は優勝チームを出していなかったし。

 それが正式にプレ選抜になって、神宮枠も設けられて、CSでの中継も始まってと、気合が入り出した。そして今回唯一その気にならない傾向にあった近畿地区も頑張った。しかも ”スーパー1年生BIG4” 揃って大活躍で花を添えた。お客さんも朝から寒いのに大行列。ある意味流れとしてはええこと尽くし。高校野球界にとって三つ目の大きな大会になる可能性もある。ならばもう一段というか二段、踏み込めんもんか。

 という訳でここから妄想全開で続けます。前回千葉の夏の予選の盛り上がりを関西の高校野球オタどもに観せたい、ってなことを書きました。まあ習志野が強い、という前提もあるのですが、そうでない場合も成田や銚子商などが勝ち上がれば決勝はマリンの外野を開放するまでにはなります。当然神奈川はといえば、必ず準決勝以降は横浜はフルハウス状態。東京も神宮の内野までは埋まる。埼玉も大宮は満員。一方近畿はといえば、大阪も兵庫も京都も決勝戦のスタンドはスッカスカ。淋しいなぁ・・・・。甲子園に出たら応援したるわ、ってなスタンスのフアンが多いのでしような。

 今年の夏、高校野球の勢力図は近畿が圧倒的であった、そうはっきりと示されました。がっ、意外にも予選の盛り上がりっていう点では平成以降東高西低なのです。南北海道なんかかなり熱い!青森、秋田、宮城もそこそこ。関東の4都県以外もその盛り上がりの熱量は高く、あまりにも関西とは好対照。

 実際、秋、春の関東大会を観にいったら渋滞に巻き込まれて、二試合目の終盤からやっと球場に入れたわ、なんてザラ。近畿大会ではここまで大変な目に遭ったことなどありません。つまりこの夏の勝ち上がりのような、西高東低などと単純に切り捨てられないものがある。

 でっ、また話を判りりにくくして恐縮なのですが、サラリーマンをしていた方なら何となく共感を持っていただけると思うのですが、日本のマーケットって、やっばり東京、関東なのですわ。地方でどれだけ売れても、東京を中心とする関東の市場で売れなければ決して認められることはない。

 では関東で高校野球がライト層も込みで認められるためには、どうすれば良いのか? 話の流れから言えば、都内のどっかにアマチュア野球専用の球場を造って、そこで神宮に替わる秋の全国大会をってことなんでしょと、連想されるかもしれませんがそうではない。もちろん球場は郊外で構わないので都下に造って欲しい。芝と土で、収容は3.5万ぐらいで結構。でっ、そこから思いっきり踏み込んで、はっきり言おう、春の選抜をやって欲しいのです!

 寝言はそこまでだ、そう思われるでしょうが、それぐらインパクトのあることをしないと、関東の人々の高校野球への関心は高まらないと思うのですよね・・・・。

 でっ、球場については置いておくとして、それってそもそも現実的か、ってところから始めないといかんのでしょうが、まず、近畿ベったりの高野連がそれを許すはずない、というのは確かにある。でも結局は経済がそれを決めるのだと、この夏痛感しました。ご存じのようにクラウドファンディング、惨敗しましたよね。あれをしたってことは、つまりは高野連といえども儲け抜きでは語れんということではないかと。ならば、あくまで ”夏=甲子園” が不動のものであれば、それほど大勢に影響はないと思うのですよ。東京で選抜大会をやれば、儲かりまっせーっ!

 用済み、毎日新聞

 なぜそこまで申し上げますかと言うと、実は選抜の主催であるところの毎日新聞の経営はまさに火の車。昭和の終わりから既に、聖教新聞の発行を請け負わねば経営が立ちいかないところまで落ちてはいました。そして今ではチャイナマネー頼りで何とか成り立っているような状況、まったく情けない。真剣に近いうちに身の振り方を考えなければならないところまで来ていると思う。ってことでさらに妄想モードのアクセルを踏むならば、日経あたりと手を組むというか、合併ぐらいあるのではないかと。

 正直いえば、経済記事や企業情報メインの日経こそ、本来その最初にネットに淘汰されてしかるべきではなかったか。今時、日経新聞で株価を確認するようなボンクラはいないでしようから。それに企業のHPもかなり充実してきて、自ら情報を発信していく、そんな時代に入ったようにも感じる。つまり日経という土俵はいらんということ。ちなみに平成の頭までは、基本株価は毎朝、日経新聞で確認して、大きな値動きのあった企業の記事を二面あたりに探す、というのがビジネスマンのスタイルでした。当時の投資家は短波放送をよく聞いていましたっけかな、懐かしい。

 そしてここまでスマホが普及し、ネツトがメインストリーム化した現在、日経の首筋にも冷たい風は容赦なく吹きこんでいます。新聞を読んでもらうための仕掛け、読み物として充実させるノウハウ、営業部隊が新規開拓するための武器としての大型イベントなどは、腐っても毎日新聞はまだ持っているので、今後のことを考えると日経には必要ではないかと。今なら安くで買い叩けるし。

 まあ両紙の合併は大げさかもしれませんが、苦境に陥った毎日の近況を鑑みるに、たとえば別府大分マラソンは無くなったし、選抜の開催権の返上、というかそれを売りに出すことは十分にあり得るかと。極端な話、どこが買い取ってもいいので、その際にはぜひ、東京開催を条件にしていただきたいのですわ。

 正直言いますと、関西の人が選抜野球を大切にしていない、というのもあるのです。夏こそ本番みたいなところがあって、MBSもかなり前に放送を打ち切りましたし。どうもこのまま選抜を甲子園でやっても形骸化するだけ。良くて現状維持。今以上に盛り上がることはない。阪神大阪ドーム開幕っていうのもそろそろやめて欲しいしね。オープン戦と見分けがつかんわ。それと併せて冬の花園もTBSにでも売ったらどう? そうすりゃもっと上手くやると思うのだけど。

 スカイツリーが押上に建って、山手線より東が一気に元気を取り戻しました。そろそろ山手線より西、多摩地区あたり、なんか付加価値のあるものを造ったほうが良い頃合いだと思うのですが、如何でしよう?

 おいおい、秋の神宮大会から始まって、なんで春の選抜の話になるんだよ、という突っ込みもあるかと思いますが、どうかご勘弁を。でっ、神宮大会について申し上げれば、やはり高校の部は神宮を出て、各地域で持ち回りでやるのが良いのでは、と思っています。選抜への関心が高まれば、自然、プレ選抜である神宮大会に対する注目は上がる。であれば各地方でやっても盛り上がると思います。もしくは名古屋固定でやるというのも良いかもしれませんね。

 くどいようですが、都下にアマチュア専用の野球場を!そしてそこでの選抜大会誘致を、そんな夢のような話があれば、全国の高校野球人気は今以上に熱いものになる、そう思っています。

 上位のお値打ち指名は?

 ではでは、ようやくここからドラフトの話。残念ながらリク工ストはなく寂しい限りですが、細々と極北のブログらしく、日陰を歩み続ける所存です、ええ。

 今回は趣向を変えて、各順位のお値打ちな指名という観点で振り返りたいと思います。

 まずー位のお値打ちは文句なく、を一本釣りした日ハムの指名でしようね。何故お値打ちかは、このあたりを参照願います。

tilleternity.hatenablog.jp

 間違いなく三年後には12、3勝してますわ。性格面が心配されているようですが、新庄なら・・・・まぁ大丈夫かな。

 次に二位はというと、去年、牧、伊藤という破格の選手を送り出した順位だけに注目されましたが、二匹目のドジョウはといえば、はっきり申し上げます、いません! 前に書きましたが口ツテの池田は牧を、広島の森、巨人の山田は伊藤をそれぞれ頭の片隅に描いての指名のようにも感じましたが無理でしょうね。因みに去年牧にいかずに元を獲ったオリックス、伊藤を獲らずに山野を指名したヤクルト、高田の楽天、佐々木の西武、それぞれの球団のスカウトたちは今改めて何を思う? オリとヤクは優勝したからチャラかもしれませんが、こういう時の反省こそが今後に生きると思いますよ、しないでしょうけども。まぁ、私も中森と伊藤を巡って綾をつけた前科者ですから偉そうなことは言えません、ええ。一応、”中森が秋のフェニックスで151キロ投げました!” 、念のためご報告までに。 再来年当たり幕張の山本由伸になってるかもしれませんし、期待しています。

 でっ、話を二位指名に戻しますが、今年は上手いな、そう思わず唸るような指名もなかったですね。一位の吉野、松川が意外だっただけに、それで押し出されて零れ落ちた佐藤、森、山田あたりの指名についても、美味しかったとは言えそうにない。いろいろと問題を抱えている投手ですから。唯一、個人的には広島の森が来年から出て来そう、って感じか。でも活躍っていうのは難しいな。

 三位指名には驚きの展開がありました。手前味噌ですが阪神の桐敷。実は春に知り合いから動画をいただいていて、どう?って言われて、うーんスライダーがあかんわ、って返しました。それについては確か書いた、このあたり。

tilleternity.hatenablog.jp

 でっ、あまつさえ指名後に完全試合達成の報を受けた際も、そんな騒がん方がええよ、ってそう思いました。なぜかといえば、これも前に書きましたが、大学の秋のリーグで、まともに四年が出張るのは東六、東都、関西連盟の三つだけ。後の地方リーグは就職活動やら単位取得に励んだり、もっとはっきりいえば、肩たたきされてベンチから外れてしまい、来年を見据えた三年以下で構成されたチームばかりのオーブン戦状態になっています。そこで19奪三振完全試合と言われてもねぇ、って感じでした。

 なので、この記事の吉野のコメントを読んだ時も、

www.daily.co.jp

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 正直、おいおい、冗談言うなよ! と感じましたもん。

 そしたら安部さんのこの記事が出てきてのけぞりましたわ。

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 もし本当に桐敷がスライダーをしっかりと右打者の懐深くに投げられたのなら、一位競合クラスだったのかもしれない。ならば来年、伊藤ほど勝ち星は上がらないまでも、下位チームからせっせと勝ち星を挙げるのではなく(失礼)、上位と対戦しても踏ん張れる投球をしてみせるような活躍があるかもしれません。

 しかし、そもそも急に変化球が良くなるなんてあるのか? という向きもごさいますが、サウスポーに関してはありえます、なぜかは知らんけど。一番記憶に残っているのが、名電時代の工藤。実はあのドロップ、愛知の予選では投げられなかったのです。でっ、甲子園入りして宿舎で夜に仲間と隠れてトランプで遊んでいて、カードを座布団に何気なく叩きつけた瞬間、これかも、って閃いて、そのまま部屋を出てキャッチボールをしたらあのドロップが出来上がったと。

 そして、初戦で毎回の16奪三振ノーヒットノーラン達成。長崎西の名誉のために言っておくと、当時、ちょうどビデオが普及し始めていましたから、恐らく愛知県決勝の工藤の投球内容は頭に入れて対戦に臨んだのだと思います。 それでもまったく打てなかったのは、言うまでもなく想定外のドロップが突然繰り出されたからでしょう。話が違う、って感じか。

 レジェンドである江夏も、カーブが一年目は投げられなくて、二年目に林コーチが伝授してすぐモノにしました。左投手にはこういう話がは結構あります。だからもし桐敷が本当にそこそこのスライダーを投げられるようになっているのなら、あの完全試合も本物だし、来年、いきなり先発の一角に食い込むこともあり得る、そう思ってます。

 それと、春に桐敷の動画を観た際に、顔が ”阪神顔” というか、”大阪顔” なので、阪神向きかも、って笑い話をして盛り上がりまして。あの手の顔、大阪、特に市内を歩いてたら1ブロックごとにいますわ、間違いない。これはやるでっ、頑張れ桐敷!

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 注目物件は尋ね人!?

 四巡目のお値打ち指名は巨人の石田でしょうね。個人的には外れ一位もあると踏んでいた物件。

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 ただ来年は3軍で基礎体力作りで良いと思います。こういう指名、巨人はどんどん増やして欲しいな。

 五位は楽天の松井一択。

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 上でも書きましたが、真剣に今から楽しみです。

 六位以降では指名終了チームがかなり出てきていましたし、お値打ち選手はいないな。北山が日ハムの8位が意外と結構いろんなところで言われていますが、この秋の打たれっぷりから考えると妥当でしよう。むしろ、またまた手前味噌ですが、阪神7位の中川はあまり騒がれませんでしたが、ここってところで必ず打つので、個人的には京都予選の頃から注目していました。サイズは公証172cmですが、 恐らく167、 8でしょうね。ポジもキャッチャーは無理でしょうからセカンドや外野で鍛えて欲しい。たぶん前川よりやる。

 ここでさらに趣を変えまして、今回指名されなかった、または志望届を出さなかった選手の中で楽しみな逸材を紹介します。

 まず、最近はスカウトというよりも大学のセレクター目線で選手を眺めている気がする、というような話をしましたが、そういう意味では楽天3位の前田は欲しかったなあ・・・・。おいおいいきなり指名選手に戻るなよ、という突っ込みが聞こえてきそうですが、以前、元日ハムの小笠原が高校時代通算本塁打ゼロだったと紹介したことがありました。NTT東が少ない枠から無名の高校生をよくも拾い上げたな、いわゆる壁要員であったとしても、そんな話あるんかいな・・・・? とにわかに信じられなかったのですが、前田も同様に公式戦本塁打ゼロ。そしてそこからの3位指名。そうかありえるんだ、と思い知りました、ええ。そういえば確か門田もそうでした。こっちは時代がなぁ、なんて流していました。繰り返すようですがこういう話って、本当にあるもんなのですね。勉強になりました。

 でっ、前田以外で野手は誰かと言われれば、浦和学院の3番松嶋に注目しています。たぶん体重は70あるかないかじゃないか? 太ももなんて細い細い。身体も鉛筆。ただスイングは小さいが鋭い。バットを必ずー握り余して、ヘツドをしっかりと立てて初球からでも果敢に振りに行ける勝負強さもある。走る姿もまずまず。身体が無事にプロ仕様になれば四年後楽しみです。一体彼はどこの大学行くのでしょうか?

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 野手はこの子ぐらいか・・・・。しみじみコロナ以降の野手の不作というか、伸び悩んでいるなと感じています。

 一方甲子園組の投手は近江の岩佐静岡の高須が気になるかな。まあこれは誰でもそう感じるわな。他には広島新庄の西井。なんで俺を代えるんだ、という表情が忘れられませんな。

 岩佐は龍谷で決定、高須は明治という噂があります。東六はストライクゾーンが狭いので、時間がかかるかもしれませんね。西井は社会人でしょうか、情報あれば教えて下さい。今後もドラフト以外で気になる選手を紹介できればと思ったりしています。

 それでは今日はこのあたりで・・・・。

ドラフトを振り返る 孤鴎編 ③

 昨日も取り上げましたが、例年になく、そして依然コロナ禍にあるにもかかわらず盛り上がっているところの神宮大会ですが、高校の部の決勝は大阪桐蔭vs広陵と、恐らく選抜でも山が別れれば決勝での再戦が早くも予想される好カードなだけに楽しみは尽きますまい。今日の結果がどうなるかはあえて予想はしませんが、それを受けて、みなさんと一緒に春を待つ所存です。

 因みにであるが一昨日、準決勝で敗れたチームには涙を流す選手が散見された。

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 神宮で泣くなよ、失うものなどないだろ、という声もあろうかと思う。しかしあの熱気、そして当日券を求める早朝からの長蛇の列に、選手は特別なものを汲み取ったのではなかろうか・・・・? 無理もない、彼らはコロナ世代。一年次から多くの観客の前でプレーした経験などほとんどないのだから。

 変な表現だが、高校球児たちもお客さんからたくさんのものを授かるのである。応援してくださる観客の姿が視界に入り声が届くと、自然、自分の持っている力以上のものが出るのだろう。背負うものが大きければ大きいほど頑張れる、頑張ろうと思う、という構図。ゆえに勝負に敗れた秋の球児たちの涙にも納得。

 なんでもそうだがやはり観客というのはイベントを支える柱であり力である。お客様は神様なのだ。そう考えてみれば、無人の中の東京オリンピック、今になって思い返しても残念でならない・・・・。我々はいろんなものを失ったのかもしれない。この二年間、アスリートはもちろん、スポーツオタたちさえも被った喪失は計り知れない・・・・。

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 またボヤいてるわ、そんな囁きが聞こえてきそうだがあえて続けることにする。

 東京五輪前に、このコロナ禍で強硬開催するのは狂気の沙汰、そう宣った方々は今どうしているのだろう? オールドメディア、特に新聞の社説や地上波のワイドショーやニュースショーを通じて、一貫してそれをまるで正義の如く主張していたそこの貴方、今東京は、そして日本はコロナによって壊滅的な被害に晒されていますか?

 五輪開催後に必す起こるというパンデミックに日本は飲み込まれるとほざいた君、その発言に対する責任を感じているかい? 根拠もなく不安を、そして危機を煽った、もしくはその片棒を担いだという自覚などないというのか?

 検査陽性者(疑似含む)を無責任に報じ続けることに大義はあったのか? そもそもあなた方が、感染メカニズムをどこまで理解していたのか問いたい。そしてそれを知る者に対して、見事なまでに発言の機会を与えようとしなかった姿勢を問いただしたい。

 なんでも悪いように言っておいた方が、後々責任を負わずに済むという、その安易なスタンス・・・・。恐らく今もどこかでそれが電波に乗り活字になる。それらが確実にこの国の国益を、そして人々の意気を削ぐ。まったく、なんでまたこんな下らない番組をやるのかと、局に抗議したところで、所詮MCやコメンテーターはタレント風情ばかりですからねと、まるで場所を貸してるだけだとばかりに惚けるのだろうけどさ。

 企業は日本経済をマヒさせた張本人である彼等オールドメディアに、広告を打つのを改めるべきではないのか? そして株主はその怒りを、株主総会等で直接経営者に伝え、やめさせるように諫めて欲しいものなのだが。

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 それではロツテのドラフトの続きです。

 二位の池田習志野出身。習志野は二松と並んで関東勢では個人的に大好きなチームです。

 またまたここで横道に逸れて少し習志野について書いておくと、千葉は神奈川、埼玉と並ぶ東京のベツトタウンであり、それゆえ地元に対する愛情が薄いというか、地元への意識が曖昧。関西においても兵庫では、今回の選挙で多くの大阪維新議員を国政に送り出している。あれっ、俺らって大阪の人間じゃなかったけっか? っていう人が阪神間には多い。それと同じ。

 千葉では千葉市より西の船橋習志野、市川、柏、松戸の方々はほぼ千葉都民という感覚。なので運転免許の更新になんで幕張くんだりまで行かなきゃならんのだ、神田で済まさせろ、定期も使えるし、って方ばっかり(大阪も門真まで行くのは勘弁してください。まあ今回からゴールドになったからええけど)。

 ところが、どうも高校野球に関しては、千葉は埼玉や神奈川とは一線を画するところがあって、私立王国に陥ってはいない。習志野市立船橋が踏ん張っている。市立柏も時々そこそこやる。つまり、大宮東やY高がほぼ死滅した埼玉、神奈川とは本質的に違う。繰り返すようだが不思議なまでに、千葉県民は高校野球において習志野が頑張ると一時的に地元愛に浸るというか、それが芽生えるようなのです。

 だから習志野が決勝まで進んだ際の夏の千葉予選の盛り上がりは一種異様。関西の高校野球オタどもに見せたい、それぐらい素晴らしい、ちったぁ見習え! 千葉県民にとっての一大イベントと昇華している。私もその様子を伺いたくて、もう三十年ぐらい前の話になりますが、多摩からなんとかCTCを観ようと頑張ったものですわ。スタンドの盛り上がりは乱れまくる映像を通じてもしっかりと伝わってきました。

 そんな私ですから習志野の選手は常に気に掛けるようにしています。その進路も含めて。なので池田が国士舘と知った時は意外でした。たぶん、国士舘の選手で習志野出身は池田兄弟だけでは? 恐らく父親が社会人選手だったので、国士舘の指導者と深い縁があるのだろう、そうとしか思えん。とにかく四年前そんな風に思ったのを覚えている。

 打者としての池田を一言で評するなら、先日区分した典型的な②型の選手。

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 つまり流れに乗っての指名。その流れの源流にあるのは間違いなく牧。ほぼほぼ相似形。勝負強い中距離打者という位置づけ。

 スイング自体は上段に構える牧よりも癖がなく自然であり、首の太さからも判る様に体幹は強い。スイングも鋭い。東都の二部ながら、あそこのストライクゾーンは力バガバなので、通算で三割近く残した点は評価に値する。


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 それと父親が社会人選手であり、恐らく息子には野球をやるからにはプロでやらなければ意味はない、それぐらいのことを常に言われて育ったであろうから、そんじょそこらの選手とは野球に対する意識というか根性が違うだろう。守備や走塁は間違いなく牧より上。それでもというか、この指名に綾をつけるのはなんだが、やはり三位以降で獲りたい選手ではなかったか。

 繰り返すようだがスイングは鋭い、ミートも正確、打席での体の移動も自然。しかし残念ながら角度がない・・・・。厳しいボールも芯で捉える技術はあるが、いかんせん良い当たりが正面を突く、プロ入り後もそんなシーンが頭を過ぎる。同じようなタイブとしては左右、守備位置の違いはあるが楽天の辰巳がいる。特に非の打ちどころはないのだが、なぜか成績が頭打ちで終わる。まあ荒っぽいところがあるからなんだけど、それって実は最大の長所でもあるのですよね。辰巳同様一皮むければやる、そう祈りたい。

・来年の成績:一軍で25試合

 

 三位の廣畑は先月上の記事で取り上げた通り。遠回しに上位で指名したいなんて言ったら説教するぞ、っていうノリで書きました、ええ。あまりにも雑誌やネットでの評価が高かったので・・・・。

 ヤクルトあたりなら地域性から岡林マジツクも相まって一位もあるのでは、とハラハラしていましたが、無事三位に落ち着きました(失礼)。やれやれって感じ。中継ぎで使ってください。適正はあると思います。

・来年の成績:5H

 

 四位の秋山についても二学なので、夏の大会時に書きました。このあたりか、

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 スライダーを何とかして欲しい。無理なら力ットを。ただ同じタイブの桐敷が突然スライダーを投げられるようになって、多くのスカウトを後悔の底に叩き落とした。彼にも天命が訪れるのを待ちます。因みに打撃も良い。テークバックであそこまでヘッドを寝かせる打者は令和にあって珍しい。

・来年の成績:二軍で2勝

 

 五位の八木は怪我さえなければ、という典型的な投手。苦労人でもあり活躍を心から願う。

 特徴は肩の可動範囲が広く、テークバックは大きくて柔らかい。思わず見とれるほど。逆の言い方をすると、打者目線でも見やすいフォーム。叩きつけるような力投型故一本調子にも陥りやすい。緩い抜いたボールが欲しいな。


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 プロまで上り詰めるような選手の多くは、大概一度は大きな怪我をしている。敢えてパラフレーズするなら、その経験をしないような選手だけが上位で指名されるのだ、とも言える。入団後、彼に求められる役割はもちろん中継ぎ。毎試合肩を作ることを求められる。彼の身体が悲鳴を上げなければいいのだが・・・・。できれば先発のチャンスを与えてやって欲しい。個人的にはこの位置では良い指名だと思います。

・来年の成績:一軍で怪我なく頑張って欲しい

 

 というわけで口ツテについて三回に分けてなんとか書き上げました。次どこにしましよっ?リクエストがあれば教えてください、それをモチベーションに書きます。

ドラフトを振り返る 孤鴎編 ②

 季節は晩秋に差し掛かっていますが、神宮大会は宴たけなわって感じで雰囲気良さげですね。

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 しかも、昨日は注目の一年生スラッガートリオが見事に本塁打の競演!

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 慧に麟太郎に侠史朗って、まず名前が凄いな・・・・。まるで剣豪。でっ、そのまま一年にして名門の四番ですからね。すでに真鍋は中井さんがボンズと呼んでいるのだとか。佐倉は大型の森で、佐々木はどうでしょう、和製プリンス・フィルダーって感じか。信念の人、”岩手のゴルバチョフ” と勝手に私が呼んでいるところの佐々木監督の息子だけに、迫力ありますわ。来年からはようやくスポーツイベントも普通に戻るでしょうから、この三人、そのまんま選抜の超目玉になるわけです。来春が今から楽しみですね♪

 まぁこんな風に野球は次から次へと逸材が現れるのに対して、ラグビーときたら・・・・。わかっていたとはいえ、欧州遠征でも新戦力の台頭は皆無。Tier1の各チームには二十歳そこそこの若手がわんさか出てきているというのにね。本来そういう選手を送り出す役割をしなけりゃならないはずの大学ラグビーはといえば、相も変わらず内輪で盛り上がるだけ。緩い練習か、もしくはなんか特殊な強化に励んでいるようで、どちらにしても役立たずでしかない。マジでもうやめたら。日本ラグビーにとって害悪だろ。

 しかして高校ラグビーですら、今のところ観る者をワクワクさせるような逸材がいる、というような話はついぞ聞いたことはない。まぁ高校生に二年後を期待しろというのがそもそも間違いですが、この停滞感、はっきり言ってヤバいぞ。

 かなり前に、大学二年生ぐらいまでを対象に、日本代表強化の一環として合同トライアウトやったら、ってなこと書きました。大学ラグビーはこの国のラグビーにとって足枷にしかなっていないので、こっちから見つけに行くしかないよ、ってことで書いたのです。元ヤマハの粟田のような選手が眠っている可能性はあると思うんだけどな。ご存じのように大野だって大学時代は遊びでラグビーやってたってぐらいだし。つまり日本代表に新風を吹き込むような逸材は、来月から始まるであろう大学選手権を眺めてたって見つからんと思うぞ。

 今回の遠征でジェイミーは経験だけではなく、Experiment というようなことを言ったそうですが、大分も含めてあんな試合を繰り返すようなら、若手 ”見極め” ではなく ”見納め” になるのではないでしょうか。

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 ではでは、前回ロッテの1位指名松川について書きましたが、途中まででしたのでその続きです。

 まず、高校生捕手1位は荷が重い、というようなことを書きました。しかも、軸足をズラす癖持ちとも。こういうタイプは、その癖を直すのは無理なので、とにかくスイングスピードを上げる努力をしないとダメで、果たしてそれが松川にできるのか、それがプロで成功する鍵だと思うのです。

 ただロッテのこの指名から、並々ならぬスカウト陣の自信が伝わってくる。まぁ今年は不作なので思い切ったことができたというか、それが後押しした格好ではある。なぜそれを感じるのかといえば、山口航輝の存在があるからです。おそらく今年の山口の活躍で、ロッテのスカウト陣は手応えを感じたのだろうなと。

 三年前、山口の四位は正直思い切った指名と感じた。怪我持ちでしたしね。しかし今年は見事にその期待に応えたし、順位が正しかった証明にもなった。つまりそこから高校生右打者を観る眼においては他の追随は許さんぞ、その意気込みが透けて見える。だからこその松川1位ではないか。ただ、私自身はまだ懐疑的なので、来年のイースタン観戦の楽しみの一つにしたいと思ってはいます。

 ではでは果たして松川はどんな選手になるのでしょう? 軸足をズラすタイプの右打者は現役のNPBでもゴロゴロいます。阪神なら北條が良い例か。こう言うとかなり不安になった方もいるでしょうから、個人的にロッテのスカウトたちの描く未来図を想像し先回りしてお伝えするなら、それは元DeNAの村田ではないかと。言うまでもなく村田は軸足をズラして打つ右打者の代表格。ホームラン、打点の二冠に輝いたこともある。もちろんこれは上手くいけば、という話ではある。

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 平成を代表する右の強打者と評したい反面、その村田であっても熱心な横浜フアンからは恒常的にパッシングを受けてもいましたな。しかしそこは詮無い話。あの球史に残るスラッガーのはずの中村剛も、コアな西武フアンの友人などはその全盛期であってさえも、少しはチームに貢献しろ、存在自体が罪なんだよ、と切り捨てていたものですし・・・・。そういう職業即ち野球ファンという彼等の前で、「いやぁー、村田もおかわりも、良い打者じゃないんじゃないのかなあ・・・、うんうん」なんて言おうものなら凍てつくような視線を返されるのがオチ。なんとも右の長距離砲というのは難しいものである、ええ。

 少し横道に逸れますが、村田について触れておくと、彼は球界において珍しい、変化球待ちのバッターだったのではなかったか。初球から最後まで、徹頭徹尾変化球を待ち続けていた、そう思うのです。

 名捕手の誉れの高い故野村克也は、打者とはA~Dの四つに分類できるのだ、そう言い放ったものでした。曰く、Aとは速球待ちで変化球に対応するタイプ。Bはインかアウトかコースを張るタイプ。Cは押っ付けやセンター返しなど打つ方向から逆算するタイプ。そしてDは球種を読むタイプ、と。「Aが理想形だが俺はDだった」とも。

 じゃぁ村田は変化球待ちなのだから野村と同じくDだろ、と言われそうですがそうではなく、正確に村田を評するならば、「遅い球を待って、速い球に対応する」そんなタイプに思えてならんのです。つまりスピード帯で待った。恐らく野村の分類では収まりきらないタイプだったのでは。

 打席では常に120キロ後半~130キロ台、つまり結果的にスライダーやフォーク、チェンジアップなどの抜け球を待っている。それらは村田には必ず投げて来るボールでもあった。ではそこに超ド級の剛球が来たらどうするのか? 恐らくカットすることしか考えていなかったのではないか。仮にそうならこの割り切りは見事。あっさりの見逃しや、ワンバウンドするような糞ボールを振っての三振も多かったが、変化球待ちで160キロ近しストレートをカットできる技術、スイングスピードは凄い技だと勝手に感じ入っていました。また140キロ中盤までならストレートも反応で右中間を中心に打ち返すこともできた。その全盛期、二冠に輝いたのも頷けます。

 平成もその後半に入り、そういう打者が増えたようにも感じていました。まさに今、日本シリーズを戦っているヤクルトの塩見がそうではと睨んでいる。恐らくオリックスもそれを判っているから追い込んだらストレートという攻めをしているのではないでしょうか。昨日の初回の初球のストレートを打ってのライトフライは、恐らく村田の様に反応で打ったのでしょうね。時には撒き餌も必要でしょうから。まぁそれも含めてオリックスバッテリーにはお見通しのようです。暇な方は話半分、今日以降の塩見の打席に注目してみてください。

 NPBも令和を迎え進化しているな、そうつくづく思います。昭和の名捕手野村の理論はもはや通じないとも。阪神の江越あたりもいつまでも二兎を追うのではなく、割り切って変化球だけを待てばいいのにと思うのですが・・・・。

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 話を松川に戻します。軸足をズラすという1コマは、プロのレベルにおいては明らかに無駄な動きです。それを直さない、もしくは直らないのであれば、スイングスピードで取り返すしかないでしょう。つまり今のバッティングスタイルを貫くならば、スイングスピードに磨きを掛ける、そこが己の生命線である、そう悟るべきでしょうね。また捕手である特性を活かし、配給の読みを深めるのも良いでしょう。ただ、私自身の感覚でいえば、初対戦が半分以上の高校野球界において、厳しい言い方ですがどれだけ捕手としての資質や器量が育ったかといえば大いに疑問。そういう意味では松川には捕手だけではなく、 サードあたりもやらせるべきであろう、そうも思うのです。

・来年の成績:ファームで .200 7本

 ロッテの2位以降の指名については明日以降で。

【お詫び 修正 加筆】ドラフトを振り返る 孤鴎編 ①

 また寝落ちですわ・・・・。しかも寝坊まで。今朝は普通より1時間早く出社しなければならなかったというのに・・・・。焦って着の身着のままジャージで出勤。なんとか遅刻は免れ肩で息しながら会社で着替えてる最中、そういえば更新日付変えたっけ、って思い出して、恐る恐るスマホを出して覗いてみたら、書きかけの内容がそのまま更新されてるじゃないですか、まさに血の気が失せましたわ・・・・。

スイマセンでした!以後気をつけます!

 一部加筆修正いたしましたので、もしこんなブログで宜しければ続きをお楽しみください・・・、トホ・・・・。

 

 ここのところ良い天気が続いていますね。大阪も朝から雲一つない高い青空で始まって気分が良いのですが、先日選挙がらみで書いたように大阪維新の会の議員のレベルの低さが府民の心を曇らせています。

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 恐らく氷山の一角ではないでしょうな。

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 これなんか完全な内ゲバ。こんな感じで、ほぼ週次のバッチ処理のように次から次へと出て来るかもしれません。これでええんか、大阪!

 

 それでは本日はロッテのドラフトということで、まずは1位の松川。いきなり高校生捕手の指名には驚きました。高卒ドラ1捕手というのは、なかなかモノにするのが難しい。そこのところはこの極北の当ブログにわざわざ訪れる物好きな皆さんは十分にご理解いただいているかと。近年では中村(広陵⇒広島〕、森(大阪桐蔭⇒西武)、山下(習志野⇒SB)ぐらしかいません。村上もすぐに内野手に転向しましたしね。

 この指名、ロッテはよっぽど松川に可能性を感じているのだと思います。個人的にずっと申し上げていますが、去年ほどではないですけど今年も野手は不作だと感じている。なので老婆心というか、あくまで野次馬の立場ですがちょっと心配にはなりますな。じゃあ松川はどんなバッターなのか、ってことで書かせていただきます。

 まず松川の最大の特徴Iは軸足にあります。いわゆるズラして打つタイプです。

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 いやその前に、そもそも軸足をズラすってどういうこと? っていう向きもあるでしょうから説明します。

 まず、軸足をズラすタイプの打者は結構いるのですが、ほぼ右打者に偏っていると言って良いでしょう。ではそれはなぜかというと、アマ野球界において、高校野球レベルでも対戦相手のほぼ75% が右投手だからです。大学でも全国大会になると6割弱ぐらいに落ちてくるとは思いますが、通常のリーグでは70%が右投手ではないでしようか。

 でっ、少し遡りますが中学ぐらいの段階で、スイングも奇麗で癖もない、身体能力も高いしサイズもある、なのにどうも実戦になると右投手が打てない、という打者が出てきます。右投げ左打ちを勧めるケースの半分近くがこのパターンです。残り半分は効き腕が強すぎるから変える、という感じでしょうか。

 右打者が右投手を苦手にする場合の最大の理由は、内側から入ってくる変化球の対応ができないケース、なかにはサイドハンドやアンダースローは端からからっきし、という子も。これは自分に向かってくる球がダメ、と言い換えても良いでしょう。

 良い投手のカープやスライダーは、ほとんど背中から入って来る。もしくは肩や腰目掛けて向かって来ますから、これを打てというのは確かに難しい。多くの打者は背中やお尻に体重が移ってしまって、場合によっては軸足の踵に体重が乗ってしまうケースさえあります。もちろん変化球はそのために投げる、とも言えます。つまり軸足の踵に体重が乗ったらもう打者はバットを振れません。トップを作って次に前の肩で壁を云々以前に、打席で棒立ちに近い状態になってしまう。つまりバッテリーの勝利というわけです。

 でっ、そういうケースに陥ることが多い選手に対して、後ろ足をズラしたらとうか、とアドバイスする指導者が結構います。最初は変化球の良い投手やサイドスローとの対戦限定でやってみれば、ってことなのです。じゃあそれをすると何がいいのか・・・・?  ます前足でステッブした直後に軸足を三塁ベンチ側に少しズラしてやる、するとその動作が打撃フオームのー連の流れの中に組み込まれることで、ボールに対して距離を置けるので、自分に向かってくる、つまりデッドボールという潜在的な恐怖が薄まり、何より気持ちが楽になる。次に何とか背中やお尻に重心が掛かるのを、ズラした後ろ足のつま先で受け止め、そこを軸に、途絶えそうになったスイングを流れの中で再開することもできる。すると自然に、何とか前の肩や腰が開くのを防ぐこともできている。

 実はこれだけではなく、芋づる式にいくつか副次的なメリットが生まれます。例えば後ろ足をズラす際、軸足が浮くので膝がスムーズに内側に入り、腰のキレやスイングスピードが上がる。またストレー ト待ちのところに ”変化球が来た” と判断できた場合、軸足をあえてゆっくりズラしてやることで間合いが作れて、肩口から入ってくるカーブや抜けたスライダーなどの失投を快打することが可能となる。また落差が大きいフオークであっても、咄嗟にズラす幅を大きくしてやれば自然と身体に傾きができて、スイングの軸も軌道を変えられるので、ワンバン直前のボールであっても、こちらから崩れてやることで芯で拾うことができる、などなど結構使える。実戦的な対応ができるようになるのです。なので一度味をしめると元には戻れないようなところもある。

 しかし、である。なんでもそうだが、スポーツというのは力テゴリーが上がるにつれて無駄な動きは削ぎ落さなければならない、という一般論、というか真理がある。野球でいえば、まさに軸足をズラす、そのーコマが無駄になって150キ口超の快速球にミートボイントが間に合わなかったり、手元で鋭く曲がる変化球を合わせられなかったり、というのは出てくる。また軸足をズラした分、アウトコースの低めにバットが届かなくなるというのもある。また前に出される呼び水にもなる。繰り返すようであるが上のレべルに行けば行くほどやっぱり苦しい。

 でっ、少し結論を急ぐと、松川はプロ入り後、後ろ脚をズラす癖を治せるのか、といえば恐らくそれは無理だろう。まぁしかし、なにぶん私は去年伊藤将司よりも中森をと散々言い続けた前科者なので、その言葉には大した説得力はない。来年春、奇麗にリフォームされた松川に出会うのかもしれない。ただ、今の私の頭の中にそのイメージはない・・・・。理由は上の画像は左投手の、それもアウトコースのストレートを打った時のものだから。つまり松川は対戦投手の左右、また球種に関わらず軸足をズラしてしる、そう思うからです。

 以降は次回に続きます。繰り返しになりますが、適当な状態で更新してスイマセンでした。