Till Eternity

どこよりも遅く、どこよりも曖昧に・・・・

祝 掛布殿堂入り!!

 ついに我らが掛布が殿堂入りを果たしました・・・・・。

 本当におめでとうございます!

 自分のこと以上に嬉しいです。

 

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 トップの写真も、そして上の記事も、掛布が映えているのを選びました。

 あまり知られていませんが、掛布は84年から着用のビジターユニが一番のお気に入りだったのです。

 現役時代、アルマーニを着こなすお洒落さんの掛布ですから、85年の優勝で有名になったあのホームの白のユニフォームは、いまいち好きになれなかったようでしたね。

 確かにパジャマみたいで。

 つまりこれね。

 

 

 更新する予定も暇もなかったのですが、今日は書けるところまでお祝いに書かせていただきます。



 掛布について一度じっくり書こう、かねがねそう思っていました。

 田淵についてはブログ立ち上げ直後に書いたしね。

tilleternity.hatenablog.jp

 

 今日は時間もないので、一つのことについてだけ書きます。

 それは、掛布は不思議な選手だったということです。 

 

 「この選手、タケフっていうんやで」

 それが私にとって掛布との出会いでした。

 特に野球に詳しくはない三つ上の兄がそう教えてくれたのです。

 その試合で掛布は広島の佐伯からものの見事にプロ入り初ホームランを打つのでした。間違った名前を教えてくれた兄は得意げでした。幼心に、タケフは凄い選手なんやと思いました。

 掛布は本当に不思議な選手でした。

 72年の夏の甲子園、五年前に選手権で初優勝を遂げた名門習志野の四番打者として出場します。結果は初戦敗退。

 しかし二年にして強豪校の四番、しかも守備位置はショートときたら、今なら文句なく要チェック選手として、翌年に向けて描くであろう成長曲線に注目が集まるところでしょうし、当時でもそれなりに経過観察の対象ぐらいにはなると思うのですが。

 ところが掛布はプロからまったくのスルー。田舎の公立校の自称強打の四番じゃあるまいし。

 どうも170cmそこそこという上背がネックだったらしい。

 結局三年の秋になってもプロから声は掛からず、伝手を頼りにテストを受けて阪神に入ります。

 翌年の春、キャンプへの帯同を許されるわけもなく、甲子園に居残って猛練習を重ねます。その結果、チームが高知から戻ってすぐ首脳陣に認められるのです。

 しかもオープン戦に出ればヒットを連発。試合前の打撃練習には相手チームの選手やコーチが集まって来る、それぐらいの存在にまで一気に駆け上がったというから驚きです。

 以降、85年の優勝の翌年死球禍で不振に陥るまで二軍に落ちたことはありませんでした。

 ねっ、不思議でしょ!?

 因みに掛布はドラフト前に阪神のテストを受けてから、翌春甲子園での居残りキャンプを終えるまでのわずか数ヶ月の間に、背が4、5cm伸びたそうです・・・・。

 ホンマかいな!!

 以降の掛布の活躍というか、サクセスストーリーは私がここでわざわざ書く必要はないと思うので、そのへんに転がっている「阪神本」を読んでみてくださいな。

 でも、ここまでの話を読むだけでも、やっぱりなんか変でしょ?!

 甲子園にまで出た名門校の二年の四番ショートがまったくの無名扱いだったり、キャンプにも連れてってもらえないような新人が、たった一月の間にトッププロスペクト選手に変身したり、それに合わせるように背が伸びたって、作り話じゃないんだから!!

 

 すいません、今夜はここまでです。寝ます。

 最後に77年の開幕前「文藝春秋デラックス 人物・日本プロ野球」にて元巨人監督の水原茂(つまりは敵)が、今でいうところの「侍Japan」(文中では栄光のベストナイン)に、プロ入り四年目を迎える掛布を選んだ際の選評を記して締めたいと思います。

 ”キビキビした果敢なプレーでファンを魅了する阪神の若トラ、明日のプロ野球の担い手だ”

 

 本日は以上です。

 

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ドラフトの甘い罠

 去年のドラフト球団別寸評も残すところはわが阪神のみ。

 一応勝ち組に混ぜています。がっ、世間では阪神のドラフトについては否定的な見解が定着している。べタはほぼDeNAが鉄板でその次が阪神、って感じでしょうか。

 まぁ五人で指名を打ち切ったこと、そして下位の二人が独立リーグというのも不興を買ったのでしょうね。

 では阪神のプロファンとしてはどうなのか、そのあたりをここでじっくり書いてみたい。それこそが極北に位置する当ブログの意義でもあろう。

 しかし、である。

 その前にやらねばならぬことがあるのではないか、そう立ち止まってしまう。一昨年の秋、すなわち23年の阪神のドラフトについて振り返ること抜きに、次に取り掛かろうというのはムシが良過ぎやしませんか、と。

 なぜか・・・・?

 実は今月中に、このブログを立ち上げてから評させていただいた過去のドラフトについて、その答え合わせをやる覚悟だからだ。

 ならばその先駆けとして、一昨年の阪神のドラフトについて書くべきであろうと。

 ただし、ドラフトの成否なんて翌年に即結果が出るものではない。だいたい一サイクル経過しないと判りようもない。そこはご理解いただけると思う。

 ではその一サイクルとやらが何年なのか・・・・?

 悩ましい問題である。

 一応、ざっくり三年としましょう。

 なので過去のドラフトの振り返りは、20年と翌21年の二回とするか、そんなもんでしょ。ここまでは案外すんなり腹落ちしていただけるのではないか。

 ではなぜそれをする前に、阪神の23年のドラフトについて触れるのか、そこはやはり椎葉の存在があるからです、ええ。

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 あの年のドラフト前、一番の注目投手として椎葉の名を挙げていました。

tilleternity.hatenablog.jp

 

 記事中にも書いたが、椎葉ドラフトなどとまで言うつもりはなかった。直接観ることもできなかったし。でもYouTubeなどに上がった動画の中の椎葉の投球、それは見事で、万全で怪我無くキャンプを過ごせば160㌔も夢ではない、そう素直に思っていた。


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 まあ戦力的には一つ二つ勝てれば御の字とも書きましたが、

tilleternity.hatenablog.jp

 

 それが、一年通して二軍にいて、しかもこの成績・・・・。

 ・23試合

 ・30イニング

 ・防御率 4. 45

 ・奪三振 18

 ・四死球 15

 ・暴投 6

 ファームですらここまで通じないとは思わなんだよ、ええ。

 本当に四国アイランドリーグで159㌔の剛球を投げていたのか、そこまで遡って疑うべきなのだろうか? あの動画は幻だったの?

 特にショックだったのは、フレッシュオールスター日本ハムの新藤からレフトへ特大の本塁打を叩き込まれたことか。

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 新人選手にとって晴れの舞台なのだから、あの場面ぐらいは椎葉も思い切って腕を振ってくれると思っていたのですが。二軍といえどもフレッシュオールスターって新人には特別なもの。いや、新人だからこそ最初で最後の機会と意気込むものでしょ。

 あの蕭一傑ですら、中田翔を三球三振に仕留めて見せていますから。

 そこで完壁な一発を喰らうとは。しかも打たれた後「楽しく投げられた」って、プロとして大丈夫なの・・・・。

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 岡田が去年のキャンプを打ち上げたあたりで、”椎葉はどっか故障してないか?” としきりに怪しんでいました。

 しかし何とかシーズンを通じて投げ切った。しかも先月の台湾でのWLにまで派遣され、主に先発を任されたりしてそれなりのイニング喰ってました。つまりほぼ一年間皆勤。

 なので怪我はないと考えた方が無難か。ただ先発タイプではないのでね・・・・。

 じっさい、肝心な球速はといえば安定の140㌔台で、なんとか打たせて取る粘りの投球。上の動画を再現するような気配など一向にない。

 そこで思ってしまう、あの動画はなんだったの、と。

 去年の五月に二軍でまったく通じなかった際、椎葉がアドバイスを求めた徳島の同僚で155㌔右腕の西武の宮澤も一年で育成落ち。言うまでもなくアイランドリーグ時代の投球が全くできなくなったから。

 椎葉と一緒やん。

 これはどう考えればいいのか?

 

 ここで思い当たるのが早稲田の大石

 西武に入ってから一度も売りであった150㌔の快速球を投げることなく球界を去った。つまりプロ入り後、アマ時代の投球ができなくなるというのはレアケースではないということ。

 しかしファンとして、またドラフトオタとしても、これはなかなか受けとめがたい現象である。

 因みに大石は入団した年、それも開幕直後に肩を故障していたのだとか。

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 ドラフトで六球団競合した大石と二位の椎葉を同じ土俵に乗せるのは気が引けるが、似ているといえば似てるかも。春のキャンプの段階で球速が出なかった点なども。

 結局大石は記事中にあるように、医者からは肩に問題はないと言われ続け、その違和感や痛みと付き合うだけのプロ野球人生だったようだ。

 でっ、椎葉の場合嫌な予感がするのは、一位の下村が合同自主トレの段階で肘の状態が思わしくはなく、結局開幕直後にTJ手術を受けるようになったこと。結果、その割を喰った可能性はないだろうか?

 つまり二位の椎葉までが故障を抱えるようなことは許されなかった。たとえ肩に問題があったとしても、それを公にはできないのだと。

 ドラフト上位の二人が怪我を抱えていたことが、春先になって判るようでは、スカウトどころか編成陣もその責を負うこととなる。ゆえに大人の事情が働いて、椎葉がどんな状態であろうとも去年一年完走を強いられたとしたら・・・・。

 まぁ、下衆の勘繰りはここまでにします。

 ドラフトオタが妄想したところで何も起こりません。椎葉が今年シーズンで出す結果がすべて。われわれはそれを待つしかないのですから。


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2024 ドラフト寸評 勝ち組編

 なんだかんだで正月休みもあっという間。

 なかなかブログを書く時間を作れません。ずっとその言い訳を続けていますね。われながら1mmも成長してない、そんな年末年始でした、やれやれ。

 

 今、高校ラグビーの準決を眺めながらこうして書いています。

 ラグビーの上手い選手は多くなりましたが、気になるのは180cmオーバーの子が少なくなった点でしょうか。

 

 四強に残ったチームのLOですら180cmちょうどとか普通にいます。たぶんサバ読んでるでしょうから実質170台やろな。

 この十年、高校野球では180後半から190cm超の投手が増えました。去年のドラフトでも8人ほど指名されています。因みに高校野球の部員数がピークだった14年のドラフトでは、190オーバーで指名された投手は高橋光成のみでした。

 大谷以降、高身長の投手のアドバンテージが明らかになり、その育成方法も確立しました。Bリーグも浸透してきたし、男子バレーだって復活の気配ですから、高身長の子がラグビーをやる流れはますます細っていくような気がします。

 まぁ、どうせ日本代表の二列、三列は外注枠だからこの国の頂点のレベルには影響ないのかもしれません。でも国産のリアルロックをもう一度観たい、そう思う方も多いのではないでしょうか? しょせんは無い物ねだりなのかもしれませんが、淋しくないと言えば噓になりますね。

 

 本日はドラフトの勝ち組に挙げた三つのチーム、巨人、北海道、楽天です。

 阪神についてはべっこでやります。なんだかんだで、やっぱり贔屓のチームですから、そこは別扱いにします。

 というわけでまずは巨人

 一位から連続して内野手を三人。前にも書いたがこういうのはありだと思います。ポジションもセカンド、サードで被っている。しっかり競ってもらいましょう。

 裏を返すと三人ともショートは無理、ってこと。つまりこの指名、坂本、吉川の後釜を狙ってのもの。吉川を短命と見切ったうえで手を打ったのではないか。ショートについては門脇、中山、泉田で争わせるというハラなのかな。ただ門脇に背番号5を与えるのは早過ぎだと思いますよ。

 一位の石塚は二年の夏から、秋、春、夏とすべての大会で四割以上の数字を残しています。その期間の通算は五割で出塁率は六割。三振は26試合でわずかに二つ。ただ者ではないと思います。

 こういうタイプは、自分のバツティングをすでに確立できているということ。

 ただし気になる点がないわけではない。スイングは鋭いが小さい。コンパクトという見方もあるが、フォローが小さいのです。右腕でバットを押す、極端に言えば右手でボールを掴みに行くようなスイング。

 実は小六の時に左腕を骨折しています。それが右腕主導の打撃の内因でなければいいのですが・・・・。

 ただバット軌道のコントロールも利き手の右主導のため、コンタクト率が高いというのもある。真ん中から内のボールを左腕で払ったり左半身の回転で打てるようになれば、恐ろしい打者になるかもしれません。サードに固定すれば案外早く出てくるとも。

 ただし、”たられば” の要素が多いので未来像は描きにくい。どんなタイプに仕上がるのか。ウォッチのしがいは浅野よりもあると思います。浅野がどういうタイプになるかは、ここを覗きに来るオタの皆さんも判っていたと思うので。

 花咲徳栄の打者、という点で注目している方も多いのではないか。17年の西川、翌年の野村、21年の井上、そして石塚と、ドラフト上位指名選手をコンスタントに輩出している。今や大阪桐蔭と並ぶと言って過言はないでしょう。

 まだ誰も殻を破り切れてはいないだけに、そのなかで石塚が一番出世を勝ち取る可能性は高いといえるでしょう。

 二位の浦田はスピードが売りで確かに速い。当て逃げもあれだけ速ければ問題ないでしょう。ただ肩がどうか?セカンドでも肩は必要なので。

 ドラフト前に各サイトや雑誌がこぞって阪神の指名すべき選手として挙げていたが、あれは何だったのだろう・・・・?  内側の人間と外側ではチーム編成の見え方が違う、そう感じた去年のドラフトの典型例でしょうか。

 ってことは、私も阪神以外のチームについて、ここが補強ポイントだとか偉そうに指摘したりしてます。おそらくそれも外してるのでしょうね、しみじみ・・・・。

 三位の荒巻は左の強打者。クセのないバッティングフォームから力強いスイングのできる大型の左打者。なんでも阿部監督のリクエストとの噂も。

 巨人の三軍が対戦した際に直接観たのか、もしくはオヤジ案件かもしれませんね。去年の泉田、佐々木はそれっぽいし。

 一見大城みたいな雰囲気を持っていて、今年はファームでそこそこやるのではないでしようか。

 でっ、巨人の指名選手で個人的に注目しているは四位の石田

 そのうちお値打ち指名で紹介したいと思いますが、 かなり良い物件のようです。

 強豪校出身ではないので、仕込みは甘いし精神面も脆そうですが、投打共にスケール感がありますね。こういう夢のある指名はファンならずとも歓迎です。

 石田は冒頭でも書きましたが、去年指名された8名の190cm前後の投手のうちの一人。ぜひ下の動画をご覧いただきたい。大型投手にありがちな投球フォームではない。 シンプルで汎用性の高さと身体の柔らかさを感じます。


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 凄く楽しみな投手です。

 巨人のファームの試合中継は比較的多いので、この春以降いつ頃出てくるのか楽しみにします♪

 

 

 北海道日本ハムの一位の柴田はここでじっくりと書きました。

tilleternity.hatenablog.jp

 

 二位の藤田は文句なく一位と思われた逸材。時間はかかるでしょうが、じっくりと体作りに励めば文字通りの超大型左腕となるかもしれません

 三位の浅利についても去年書かせていただいた通り、

tilleternity.hatenablog.jp

 

 四位以降も恵体の楽しみな投手ばかり。私がガタガタとここで年が明けてから言わんでもええでしょ。


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 続いて楽天ですが、球団にとって二十年に一度ぐらいの神ドラフトになるのではないか?

 宗山徳山は二人で今年の新人王を争うレベルの選手だし、中込も課題の多い中継ぎ陣に嵌ると見る。そして極めつけは五位の吉納。一気にレフトのレギュラーを獲るというか、打つだけなら宗山より上だと思うのだが。ってことはこの三人で新人王を、甘いか・・・・。

 まぁこちらのドラフトも評価は限りなく高いので、私がここで(以下略


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 というわけで勝ち組については以上です。

 

 明日から仕事が始まる方も多いと思います。天気は悪そうですが一年の始まり、頑張りましょう!!

 本日は以上です。

 

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令和七年 元日 新春のごあいさつ

 新年明けましておめでとうございます。

 

 今年が皆さまにとって良い年となりますよう心よりお祈り申し上げます。

 また、引き続き当極北のブログをご愛読賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます!

 

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年末賞レース

 昨日、今年の「M1」が無事に終わりました。ご覧になられた方も多かったのではないでしょうか。


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 基本地上波のテレビは視ない主義ですが、「M1」は例外として視ます。同様に大晦日から年明けにやってる「面白荘」も。

 妻と娘と三人でどちらも録画して一呼吸おいてから観る。そこに何を探すのかと言えば、お笑いから ”今” を確かめたい、そのために視るって感じでしょうか。

 最新の流行なら、通勤電車に乗ってさえいればある程度判る気がします。若い子のファッションやスマホで何をやっているかなど、それらを観察することで。

 お笑いや音楽などはさすがに電車の中だけでは無理。かといって地上波のテレビは絶対に視たくない。音楽はどうでもええので、お笑いだけは、って感じですかね。なので「M1」を視る時は、いつも山から降りて来た気分です。

 年に一度、「M1」を視ることで令和の世のお笑いを定点CHKする。世代の差は確かにあるのでしょうが、音楽やドラマなどの芸能一般よりは少ないはず、そんな仮説に基づいてわざわざ険しい山道を下るわけです。

 

 恐らくだからなのでしょう、ああやっぱり変わらないな、そう感じることが多いですね。もちろんバイアス掛かってます。

 音楽を聴いてもドラマを視ても、似たようなもんなのかもしれません。そこは食わず嫌いと言われると返す言葉はありません。

 

 以前、お笑いには三つのパターンがある、と書きました。”体育会系””文化部系””教室系”。いずれも学生時代を背景にしていることは言うまでもありません。

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 さしずめ今年ファイナルに残った三組、「令和ロマン」は体育会系と教室系のミックス。「バッテリィズ」は体育会系、「真空ジェシカ」は文化部系でしょうか。

 「真空ジェシカ」を評した審査員の一人が、学生時代のサークル活動などの体験をそのままネタに込めている、みたいな内容のことを言っていました。

 また「令和ロマン」の連覇を事実上決めた一本目は教室ネタでしたね。

 毎年、決勝に残った9組のパフォーマンスや敗者復活戦を眺めながら、知らず知らずのうちに先の三パターンへ分類している自分がいる・・・・。

 昨日の夜もいましたよ、そいつ。

 嫁や娘からは、ちいさいことにいちいちうるさいと叱られました、ええ。

 でもね、結果ほぼ分類できたような気もするのです。どのコンビも、なんだかんだ言いながら楽しかった学生時代の思い出を糧にしてお笑いの道を邁進している、そんな感じが凄くした。わかるような気がします。



 

 上の記事の中で平成の吉本を支配した「ダウンタウン」を、帰宅部の笑いだと書いた。

 コンビを組む二人が学生時代を、正確に言えば学校生活を楽しめたようには思えないから。別に本人たちがどうこうではなくて時代が悪かった。

 私自身、二人とは同じ学区出身なのでわかるのですが、あの当時の尼崎で、中・高校時代を平和に過ごそうとするにも、お笑いとかそういう能力だけでは無理・・・・。

 また「爆笑問題」の太田からも同じ匂いを感じています。同様にあの頃の大東一高の環境では難しい。

 つまり学校生活や教室の経験に頼らない、帰宅部の笑いという特徴を持つ二組の才能が東西で花開きお笑い界をリードした、そんな平成の世であった。

 背景には90年代前半に帰宅部の学生が急増したという事実があって、二人の笑いに共感を示す層が厚かったことも、恐らく後押ししたと睨んでいます。

 根底にあるのは、

 「学校も教室もつまらん、ついでに先生もクラスメートも!!」

 これでしょ。

 個人的にここに大変注目していました。

 ただ私は平成という世の中が日本近代史において、嫌な時代であったと認識しています。なので、お笑いという文化面でも特異だったであろうと。

 そのあたりを確認するための作業として、「M1」を視ている面もある。果たして令和は平成の延長戦なのか、それともしっかりと線が引かれたのか、そこを見切るために。

 そして先日の「M1」を視る限りにおいて、私の中では令和は平成とは別物で、昭和に戻った感覚があるのですがどうでしょうか。

 アホ漫才もしっかり帰って来ましたし。あれは「錦鯉」のキャラ漫才とは一線を画していると思いました。

 でっ、その今回の「M1」、体育会系が好きな私ですがひそかに「カベポスター」を応援していたのですよ。

 敗者復活戦、開始二十分ぐらいで「金魚番長」に瞬殺されましたが。

 「カベポスター」の新ネタ、観たかったわ。それが「金魚番長」に・・・・。

 別に「金魚番長」が悪いというわけではないのですが、東西吉本間でのカードの切り合いというか、調整・交渉って感じがしましたね、ありありと。

 まぁ、「カベポスター」が三年前のネタを演り出したとき、さすがにマズいな、とは思いましたが。

 結局、敗者復活から三本揃えるのがいかに難しいか。今回のファイナルの二本目ですら、どれも出来が良くなかったしね。まして三本となると・・・・。

 「カベポスター」、来年は頑張ってほしいものです。

 コントでは「青色一号」が好きですね。大阪ではめったには観れないのですが、西の空から応援しています。

 

 でっ、タイトルの件ですが、私の幼い頃、特に70年代における「年末賞レース」とは、歌謡界のイベントを指していました。

 まさに時代は昭和元禄。「レコード大賞」、「歌謡大賞」、「FNS歌謡祭」などで熾烈なレースが繰り広げられ、ファンはやきもき、それこそ一喜一憂したもんです。

 今からあの時代を俯瞰するに、大賞や各賞がまともな基準で決められていたとはまったくもって思えません。恐らく大手のプロダクションやレコード会社、テレビ局、諸々の都合や事情で勝手に決められていたのでしょう。

 でっ、令和のこのご時世、「賞レース」といえばお笑いとなるわけ。

 「R1」やら「キングオブコント」やら「THE W」やらあるわあるわ。果たしてそれらがまともに運営されているのか、どうなんですかね?

 そもそもその王道たる「M1」ですら、審査員9名のうち吉本が6名。司会の仕切りも吉本。そして主催は吉本とズブズブの大阪本社の朝日放送・・・・。

 お笑いを純粋に楽しむことはできると思いますよ。ても、誰が頂点に立つかは、ブックがあると思った方が良いっすよ。

 わかるんだけど、そこは織り込んで視た方が良い。

 情けない話、昭和の歌謡界だって賞レースはガチの真剣勝負だと思い込まれていたのですから、ええ。

 世の中、何事も繰り返すってことなのでしょうね。

 

 本日は以上です。

 

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2024 ドラフト寸評 負け組編

 前回の記事で広島のドラフトについて書いた。一応勝ち組、負け組、分け組の三つに分け、広島をその分け組の中の一つとして扱ったわけです。

 がっ、先月の記事において、広島は負け組に入れていたことに更新後に気付いた・・・・。

 俺ってボケてるのか?

 我ながら恥ずかしい限りである。

 あらためて申し上げます。分け組は千葉ロッテオリックス、ヤクルト、SB。

 負け組が西武、横浜、中日、広島、です。

 分け組をわざわざ二回にわたって記事にするからこうなったのかもしれない。

 というわけで、今回は負け組の寸評を一気に書いて終わらせます!

 なお、分け組のオリックスについては触れない。広島やヤクルト以上に気に入らない球団だから。反社と公然と組むような親会社のチームを、ここで扱うわけにはいかないのです。

 ということで今回は2024ドラフトの負け組、広島以外の三チームについてご紹介いたします。

 負け組の胆の部分、それは中日をそこに入れているところであろう。

 金丸のクジを引いた時点で完勝、というのが世間の相場。

 「いったいどの口が中日を負け組などと言うのか?」

 「ケンカ売ってるだろ!?」

 「今回の指名、中日は圧倒的な勝ち組である!」

 「そこから負け組へと持っていった、その道筋を聞こうじゃないか!」

 「中日のドラフトは完壁なんだよっ!」

 そんな声が怒気をはらんで飛んできそうだ。

 まぁ確かにそうではある。

 

 

 それでは説明しよう。

 世界中の読者を魅了するという作家村上春樹、彼は78年に初優勝することとなるヤクルトの姿を観て、小説を書いてみようと思い立ったというのはあまりにも有名な話。だがドラフトについては恐らくまったく興味などないであろう。そんな彼が、もしドラフトについて語ったならば、きっとこの台詞をキメてくれるに違いない。

 「完壁なドラフトなどといったものは存在しない、完壁な絶望が存在しないようにね」

 ・・・・そういうことなのです。

 芦屋育ちの似非関西人でもある村上春樹は、こうも語っている。

 「僕らにとって、鰻はまむし、野球は村山であった」

 

 名古屋では鰻とは ”まぶし” だそうであるが、関西においては "まむし” となる。これは言葉が転じたものではない。ご飯に「まぶす」からではなく、ご飯の間にうなぎを挟んで蒸す、つまり「まむし」とは鰻を「真蒸す」ことで油を抜くところから来るのである。

 

 

 名古屋と大阪・・・・。

 新幹線でわずか五十分の距離。

 しかし近鉄特急では二時間ゆっくりかかるように、文化面では大きく違うのである。

 恐らく名古屋と大阪では、鰻と同様にドラフトの解釈についても似ているようでいて、実は大きな違いがある、そこをご理解いただきたい。

 まして金丸はわれらが村山の直系の後輩。

 村上春樹は故郷関西を語る時、わざわざ村山の名を引き合いに出した。彼の言い回しに倣いもう一度繰り返そう、

 「完壁なドラフトなどといったものは存在しない、完壁な絶望が存在しないようにね」

 けだし名言!

 ”ドラフト” のところを何に入れ替えても、たとえば ”文章” でもいい、”監督” でも ”采配” でも ”判定” でも ”解説者” でも、いっそのこと ”スカウト” でも成立する普遍性が素晴らしい!

 

 わかるね?

 なぜ中日のこの度のドラフトが負け組なのか、これでその真意が伝わったのではないでしょうか。

 お付き合いいただき感謝申し上げます。

 

 

 後は淡々と気になる選手だけ上げていきます。

 まず中日一位の金丸

 関西学生連盟において20勝3敗も凄いが、240イニングで、312奪三振というのには畏れ入る。

 数字的には立命時代の東と比べても2ランク上である。

 とはいうものの気になる点がある。

 以下の四つ。

 ・腰が完治しているか?

 ・シーズンを通じてイニングを食えるか?

 ・封印しつつあるカーブの使い方

 最後にこれは好みの問題ではあるが、

 ・上半身が立って引っ掻くように投げるところ

 だろうか。

 ライマルがもういないのも、新人王争いに少なからず影響を及ぼすとも思ふ。

 あっそれと、関西学生連盟の打者のレベルが下がり気味なのも気になるところではある・・・・。

 二位の吉田はこのドラフト最大のトラップと書いた。のであまり書く気はしないが、腕の振りが全体的に緩く、チェンジアップから逆算しているように感じるところを上げておきます。

 あれに打者が慣れだして当てられるようになった際にどうするか。

 ただ左腕の見極めは我ながら悪い。去年も武内で大外ししている。四年前も伊藤将で同じ失敗を(以下略)。

 吉田は各識者からの評価も高く、三敗目を喫することになるのだろうか(三敗じゃすまんって)。

 三位以降、森、石伊、高橋、有馬は「野球小僧」がお奨めしそうな指名をそのまま再現した感じ。少し薄気味が悪いが確かに良い指名である。

 やはり二位でニキータに行けたのに行かなかった点が、私的に負け組へ分類した最大の要因なのだろうか。

 結局ヤクルトに持っていかれ、替わりが吉田というのにも落としどころを見出せずにいる。吉田はヤクルトが指名するもの、そう勝手に決めつけていたというのもあるか。

 吉田とニキータが逆だったなら・・・・・。

 やはりニキータに行けたのに、ってところが味噌なんだよな。

 ドラフトオタの業は深い。

 

 西武はクジで二度敗れ、結果高校生内野手という指名経緯ではなく 宗山を入札した時点でドン引きした。

 アイコンとなる選手が欲しい気持ちは理解するが、今西武に必要なのは火力不足を補う大砲だと思うので。

 たとえば仮に宗山が獲れたとして、どこを守らせるつもりだったのであろう。まだ三十一の源田がそう易々とセカンドに引っ込むとは思えない。というかそんなタマではない。

 二年前の蛭間もそうだけど、指名前にどんなビジョンを編成は描いていたのだろう・・・・?

 斎藤、渡部狩生などポジティブになれなくもない指名だけれど、来年戦いつつチームを再建していく道筋の見えない指名でもあった。

 まぁ端からおまえなんぞにそれを見せるつもりなどない、そう言われそうではあるが。

 せっかく武内、隅田、今井、光成と投手陣は役者が揃っているだけに、ここ数年のドラフトではスラッガーに特化して指名しまくる、というシナリオしかないように思う。

 だがこのチーム、流れとしては来年立石に行ってしれっとクジで勝ったりするんだよね、ああコワ。

 

 最後にDeNAですが、いまだに一位竹田の余韻が各方面で残っている気がします。

 ドラフト前にも書いたが、二位はあると思っていました。

 でもそれは竹田に対する評価ではなく、そういうチームが出るんだよね、っていうのを見越して書いたわけで、その通りというか、更にその斜め上を行くって・・・・。

 いやマジで、オタの戯言を真に受けたわけではないだろうに、 そこを跳び越すから凄いわ。

 ただDeNAは独自に数値を集積しドラフト候補を解析、 その結果竹田になった、と喧伝しており、そこについては凄くそそられる。オタ心をくすぐるのです。

number.bunshun.jp

 なんでも、第3世代のスカウティングだそうで。

 第1はあったとして、第2って何だっけ、とか、いきなり第3かよ、って感じもするが・・・・。

 とはいうものの、三年前の指名で魅せた13番目に徳山でもわかる通り、東六に対する信頼というか依存から抜け出せていない気がします。

 まぁそれらも含めて、当たりの助っ人を連れてくれば全部チャラになること、この秋に証明してくれたわけで、 ドラフトオタとしては複雑。

 竹田は新人ながら、今の涌井を少し若返らせたような大人の投球が持ち味の渋い投手。フォークが決まれば案外やるかも。なんとなく逆に竹田を猛烈に応援したくなってきた、ええ。

 年が明けたら早速竹田ウォッチ始めます。

 

 本日は以上です。

 

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2024 ドラフト寸評分け組 広島・ヤクルト編

 今日は分け組の残りの広島ヤクルトについてです。

 このニチームについての深入りは、遠慮することにしています。理由は言いたくないけど、この二つの親会社の球団経営姿勢に疑間を感じるから。

 そのあたりは最後の方で書いておきます。興味がある方だけ読んでください。

 

 勿体ぶってもなんなんで、この二球団のドラフトで気になる選手について。まずは広島一位の佐々木泰

 高校の時、かなり早くから青学に行くという情報が回ってきたのでその際触れたと思う。コロナ禍での特別大会で甲子園でも一発を叩き込んでいます。

 あれから順調に伸びて、青学一年の春にはいきなり神宮で四発。どこまで伸びるかと思われましたが、案外早く対策されたこともあってスランプの時期も長かった。

 打撃フォームはかなりの癖あり。遠くから眺めても、ああっ、佐々木が打ってるわ、と判る。スイングの際に軸が捕手寄りに傾く、いわゆる右半身主導のフォーム。

 ところがフォローからは一転して左腕一本となりバットは大きく旋回する。

 また踏み込んだ左足。膝が割れるのが早くはないが、割れ方が大きくて、左つま先が三塁に向くこともある。これはどうなのか・・・・。

 でもカープの現監督新井さんのフォームもメチャクチャだったので、たぶんこのまま手直しは入らないと思われる。

 また典型的なローボールヒッター。っていうか、軸が傾いているので、普通にレベルで振っているつもりでも相当なアッパー軌道をバットは描いてしまっている。

 よくこれで打ってるよな、と思う。

 たぶん動体視力が良いのでしょう。

 売りは低めの際どいところから落ちるフォーク、投手からすれば完ぺきなボール。それを信じられないような反応で仕留めて見せるところか。

 逆に基本アッパーなためインハイを突かれやすいタイプ。これを見極められずクルクル回るようでは苦しい。佐々木がそこを対応できてくると、今度は攻めが厳しくなりデットボールが多くなるでしょうからその数に注目です。彼の場合、死球が増えてきたら良い兆しなのだと思ってください。

 ローボールヒッターあるあるで、短期決戦に強い、というのも指摘しておきます。大仕事を期待できるタイプ。小園も同じ仕様なので、二人が機能すれば面白いと思いますよ。

 なお守備はスローイングが抜群。セカンドも余裕でできると思う。脱臼、大丈夫でしょうか?そこは気になります。

 

 二位の佐藤は緩急も使えるし、コントロールもまずまず。

 この投手を二位で獲れたのは良かったと思います。

 ただ、腕が長く見えないタイプなのですよね。特に野手投げというわけではないのですが。これは好みの問題なのでしょう、恐らくは。

 私は同じ大卒左腕なら徳山の方を買っていた、それだけのことです。

 

 ヤクルト中村のー本釣りに成功しました。

 良いドラフトだと思います。

 ただ、当初は左腕が補強の最大のポイントではなかったか。

 上手く立ち回れば、伊原、吉田、徳山、佐藤から二人獲れましたが、見向きもしなかった。田ロ、高橋、山野の方が上との読みか。

 私はドラフト前に、ヤクルトは吉田に引っかかる、そう読んでいました。ところが迷いなく中村入札。はなから興味はなかったご様子。その選択、判るような気はします。

 中村は160㌔に迫る速球が売り。

 しかし大学時代の通算は負け越しているのですよね・・・・。

 とはいうものの本人が目標にしている伊藤も、北海道学生野球連盟で特に無双できていたわけではない。愛工大の戦力ではそんなもんかもしれませんね。

 伊藤よりも出力はあるので、後ろを任せても良いのではないでしょうか。

 二位のニキータは、あえてオーバーに言えば村上の穴が肩ぐらいまでなら埋まるかもしれない物件。

 高2の春以降、すべての大会で四割超。これはできそうでできない。狭い神宮との相性も良い。中日はこの地元のスターを何故スルーしたのか? もったいない、返す返すも。

 即戦力左腕の補強は三位の荘司のみ。小柄の割にはフォームが大きく背中から向かって来る投法。頭もぶれまくる。四死球率は4.5。これでも大学時代に比べると良くなった方。使い勝手はすごぶる悪いと思うけどね。

 お手並み拝見ですわ、三位だもんね。

 でっ、ここで今年のヤクルトのドラフトのハイライトについて触れたい。

 それは田中を指名できたことでしょう。

 実はドラフト直前の私的ランキングを晒した際、宮原(東海大静岡キャンパス → 巨人六位)を二重に載せてしまってました。その上の行のところに田中を入れる予定であった。まぁ後出しジャンケンになるのですがね。

 とはいうものの、この春のセンバツで、個人的に最も惹かれた野手として取り上げています。そこで書いてますので興味のある方は読んでみてください。

tilleternity.hatenablog.jp

 

 正直言うと、こういう選手がヤクルトに行くのは反対なのですよ。

 無茶苦茶悔しい!!

 

 ではここからは、私がなぜ広島やヤクルトを愛せないのか、について。

 まず広島

 あそこは新球場を建設する際、まったく金を出さず自治体に丸投げしました。

 そのくせ、球場の設計にはあれこれ注文を付けた挙句、球場の至る所にある各看板の広告収入や飲食、物販の大半を懐に入れています。Jリーグがよくやっているパターン。

 球場の指定管理者になっている点はJとは違うが、それでも身の丈というもんがあるだろと。

 楽天やガンバのように、球場の建設・改装費などをすべて捻出したうえで自治体に寄贈する、というのなら球場から上がる収益の大半を飲み込むのは理解できる。

 でも広島は、肝心要であるイニシャルにおけるコスト負担の義務を果たしていません。あの球場は全部がマルっと血税で建てられたのですよ。

 

 

 球団は毎年、広島県や市に収益からそれなりの額を寄付しているようですが、最初から広告や物販、飲食の収益の、たとえば半分をカープが、残りは自治体が、というような取り決めがなされるべきです。

 なぜならカープはコロナ禍の間、赤字に陥ったとして、その期間の県や市への寄付は辞めていたか、大幅に減額していたはず。もし先に挙げた取り決めがされていれば、カープズムスタで試合をする限り、球団が赤字になろうが最下位でのたうち回ろうが、必ず自治体には一定の収入が上がるので、毎年確実に建設費用の償還に充てられます。

 どうも広島の住民たちは、血税ズムスタが建てられ、その維持管理にも決して少なくはない額が恒常的に突っ込まれ続けている点を忘れがちなのが気になりますね。

 本来子供たちの学校給食や教育費、広島ですから被爆者への支援などに回すべきものかもしれないではないか?

 そういう視点って、絶対に必要だと思うのだが・・・・。

 それをカープが、というよりも松田家が食い散らかしている構図が許せない。

 そもそも松田一族が所有するカープ球団の株式のみを合計するだけで、議決権ベースでは過半数に達するらしい。歴代のオーナーも松田家から出ているので、実質的には同家による同族経営であると言って良いでしょう。

 つまり建前は市民球団だけど、間違いなく松田家の持ち物でもあるということ。さらにそこへ広島東洋カープの名称からご理解いただけるように、巨大企業マツダも絡んでくる。

 実はマツダは、球団の三分の一以上の株式を保有する筆頭株主でもある。

 じゃぁ、マツダカープの関係はといえば、「持分法を適用していない非連結子会社」との位置づけで、経営陣の派遣は行うものの球団への資金提供(赤字補填など)といった積極的関与は行ないません。

 ああややこしい。ようわからん。

 たとえば今回の久里のように、MLBへ行きたいとかFAとなった場合、引き留めるための資金の工面をどこがするのか・・・・?

 マツダじゃない以上、松田家となるが、ご存じのように去る者は追わず。ほぼしていません。

 森下や栗林は間違いなく久里の後を追うと思う。どうする、カープ? まさか樽募金・・・・?

 つまりカープというものが、球団創設以来の金看板である「市民球団」なのか、「松田家所有物」なのか、筆頭株主である「マツダの子会社」の東洋カープなのかが、よくわからない構図になっている、というかあえてそこを狙っている輩がいませんか?

 このあたりの闇は果てしなく深い。

 今回はここまでにしておきます。

 

 次にヤクルトですが、彼らはいつまで神宮で居候をやっているんだか。

 神宮の動員率をバックスクリーンから右と左で分けてみたら、絶対に左の方が高いと思う。

 チケットのダイナミックなんちゃらの価格変動を眺めていても、おまえら左側で商売してないか、そう思えてならない。

 そもそもこれではマーケティングとかはできないと思うぞ。

 だってどうすれば魅力に溢れ愛される球団になるか、球場に詰め掛けたファンの声などを参考に、それをして突き詰めようとするのでしょと。

 「もっとビジターシートを安くして欲しい!」

 とか、

 「ビジターチケットを手に入りやすくして欲しい!」

 とか、そんなデーターばっかりが集まるぞ。

 「できれば右中間までビジターシートにしてくれ」、なんてのも結構な数あるに違いない。

 そういう球場の雰囲気って、結局、ファンのためにプレーするヤクルトの選手たちの誇りに帰結すると思うのですが。

 もうこれ以上は言わんけどさ。

 

 本日は以上です。

 

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