Till Eternity

どこよりも遅く、どこよりも曖昧に・・・・

2022 ドラフト検証 ストップウォッチ編 Ⅰ

 というわけで、去年のドラフトの検証、ストップウォッチ編です。

 何をしたかというと、2位以降の指名が、一つ前で指名したチームから何秒掛かったのか、早い話それだけ。ウエーバーなので、競合指名は出来ない。つまり既に名前の挙がった選手以外から指名しなければならない、当たり前な話ですが。

 仮にというか、目の前で出し抜かれた場合、戦略をその場で組み立て直すことになります。それが起こってしまった場合、どれぐらいの時間を要するのか、いや、逆に言えば、指名までの時間を調べて、そこから戦略変更を余儀なくされたチームの指名を洗い出せないか、それがしたいのですわ。

 

 きっと各チーム、あらゆる状況を想定しシミュレーションをしていることでしょう。プランBもCもDも必ずあるはず。大きなお世話でしょうが、そこを見てみたい。しょうもないと言えばそれまでですが、どこもやってないので試験的にやってみます。

1.金村 尚真(富士大 ⇒ 北海道日ハム)

 まずはこの投手が起点となります。

 13番目だけに、最も一位に近い投手。巨人が外れ一位に指名予定だった、そう水野は語ってますな。今後はストレートの出力をどれだけ上げられるのか。そしてその時、精密機械のようと言われるコントロールにどれだけ影響が出るのか、そこが、いやそこだけがポイント。二軍にいれば無双するかもしれませんね。

 

2.村松 開人(明大 ⇒ 中日)

 0:46

 このタイムをどう見るか。ベンチマークがないので判らないですが、まぁ素直に中日は最初から村松で行く予定だったと受け止めました。そして驚いた、私はこの選手はノーマークでしたから。というのは右膝の怪我がね・・・・。去年の春に半月板の手術をしてます。

 秋には復活し、怪我は万全とばかりに6盗塁。しかしその内容はあまり良くはない。脚のアピールのために数を稼いだ、私の眼にはそう映った。

 竜は今季、ショートを土田、セカンド周平、サード石川で行くとみている。がっ、石川の復帰には慎重を期したいので、復帰までの繋ぎもあって彼を指名したのか・・・・? それにしてはこの順位、高過ぎるな。最下位の竜の補強ポイントは腐るほどあるというのに。

 村松はタイプ的には、元ヤクルトの岩本を小さくして、長打力をなくして、脚を速くした感じ。打撃フォームはそっくり。なので、高めも低めもリストだけで捌こうするようなところがある。そこが長所でもあり、怪我のリスクにもなる。

 仮に紅白戦やオープン戦で光っても、じっくり追っかけねばならない選手です。

 

3.友杉 篤輝(天理大 ⇒ ロッテ)

 0:45

 友杉がここで来たか、そう感じました。

 右のショート。このタイムからも、恐らくロッテは最初から2位友杉を準備していたのでしょう。よっぽど口ッテは惚れ込んだと思われます。

 近年、右打者を貴重と捉える風潮がある。しかしそれは長距離砲限定。ポジでいえばレフト、ライト、後は外人との兼ね合いであるがサードとファースト。それ以外なら個人的には素直に左の方が良いと思う。特に脚のある選手は。

 盗塁は勿論だが、打ち取った、という凡ゴ口が内野安打になるというケースは、敵からすればボディーブローというか、試合の流れの中で堪える。内野安打はある意味もっとも攻撃的で、大袈裟に言えば破壊力のあるプレーだとすら私は思う。左打ちを並べる意図はそこだと。右だとそのための後半歩及ばないのだから・・・・。

 友杉は田中と並んで指名されると以前書いたが、田中が村松に化けた。ニ人とも春の段階で要チェックの内野手である。

 

 まぁこんな感じで書いていきます。続きは明日以降で。

2022 ドラフト検証 コロナ明け嘆き編

 また一ヶ月ぶりの更新となってしまいました・・・・。

 思い起こせば3年前のGW明けから始めた当極北のブログ。当時はコロナが蔓延し始め、在宅勤務も増えて通勤時間もなくなり、これなら行けんじゃねぇ、そう思って始めました。

 あれから早いもので二年半の月日が流れた。コロナは相変わらずですが、みなさんのお仕事いかがですか? なんだか知りませんが、営業目標とかそういうのが、コロナ前に戻りつつありませんか・・・・ ?

 ちなみにぃ、私のやってる仕事はこの春から戻ります・・・・。

 三か月前に本社から来年度の目標の打診があって、そこから戦々恐々・ ・・。そして年末に正式に決定。しっかし、このニ年間、緩い数字でマイペースで仕事してた身体が、たった半年で元に戻るとでも思っているのでしょうか? というか、まだこのコロナ禍の中で、目標などを元に戻すことに対する納得感を、どうやって社員から引き出せというのか・・・・? 頭の痛い日々が続いております。ので、私の仕事はコロナ前に戻ったも同然。当然のように年末からほんとんど死んでいます。

 ブログは絶対にやめませんが、少し落ち着くまで更新が滞ること、何卒ご理解願います。

 では、去年のドラフトの検証の続きを。

<本日の目標はコロナ前に>

1.斎藤 優汰(苫小牧中央 ⇒ 広島)

 まずは広島が指名した斎藤。去年ここで書いた、大社編の一番最後の方。

tilleternity.hatenablog.jp

 正直補強ポイントとズレている感もするが、ここ数年即戦力投手を獲り続けた経緯もあるのだろう。ただ、指名に至った展開が急だったこと、またそれまでスカウトたちの間から斎藤の名前が出ていなかったこともあって、トップダウンなのではと。つまりあのオーナーがしゃしゃり出たのだろうと茶化したわけである。

 同類の人間はいるもので、斎藤の指名が発表された数日後にこの動画がアップされている。


www.youtube.com

 さすがはカープフアン、仕事が早い。これ以上は言わん。

2.イヒネ・イツア(誉高校 ⇒ ソフトバンク

 イヒネの指名については、一位があるだろうと予想はしていただけに驚きはない。しかし残念ながら動画のサンプルが少ないので、この指名についてもこれ以上は言わん。

3.曽谷 龍平(上武大 ⇒ オリックス

 曽谷はポテンシャルの高い左腕。まだ完成系にはほど遠い感もある。中継ぎなら開幕直後に出てくることもあるだろうが、投手陣にゆとりのあるオリックスだけに一年は寝かして、来年の中盤あたりに先発でデビュー、それが良いように思う。

 変化球も抜き系をしっかりと投げられるようにしておいたほうが良い。興味のある方は上の大社編の記事を参照願います。

4.吉村 貢司郎(東芝 ⇒ ヤクルト)

 吉村は文字通りの即戦力だと思う。彼についてはそれ以上もそれ以下もない。

 指名公表が遅れたこと、また、競合しなかったことにも違和感を感じている。

 彼についても大社編参照願います。

5.仲地 礼亜(沖縄大 ⇒ 中日)

 この選手、ドラフト前はまったくのノーマークでしたわ。なのでここで少し書かせていただきます。

 最大の特徴は、大きく、そして鋭く曲がり落ちるスライダー。曲がってから速くなるように映るこの変化、特殊なボールと分類しても良い。立浪もそこに参ったのだろうか。きっと回転数も高いと思われる、詳しくは知らんけど。

 しかしプロ入り後、この決め球を継続的に投げるのは難しいと見る。特殊な持ち球というのはアマ時代限定の場合が多いからだ。旧い話で恐縮だが、巨人の堀内が懸河のドロップを駆使して高卒ながらプ口入り後13連勝を重ねたという。しかし堀内の回顧録を読む限り、満足行くドロップを投げられたのはルーキーの年の夏まで。そこから引退するまで、二度とデビュー直後の感覚が戻ることはなかったのだという。

 半年以上も投げ続ける長丁場のプロにあって、回転数が高い唯一無二な変化球を投げ続けるのは難しいのだろう。たとえば平成の括りで言えば伊藤智の高速スライダーしかりである。記憶に新しいところでは桐光学園二年次に、甲子園で奪三振記録を作った松井のスライダー。まるで生命が宿っているかのような軌道。一度浮き上がってから落ちるというやつ。しかし残念ながらプロ入り後、その軌道の再現性は低かった。気がついたら決め球がチェンジアップに変わっていた。

 また直近となると阪神の西純が同じく創志学園二年次に、神宮大会王者から脱三振ショーを繰り広げたが、あの高速スライダーを投げることも恐らくはもうない。今では腕の位置も上げ、スライダーは力ウント球といった感じ。高速フォークが決め球の投手に変わっている。

 更に阪神のコアな話になって恐縮なのですが、今年からバッテリーコーチに返り咲いた嶋田宗の弟が、箕島時代に高校レベルでは打てないカーブで鳴らした。今でいうところの縦スラで、優勝する取手二高も手こずるような特殊な変化球であった。しかしドラ1でプロ入り後、そのボールを一向に投げないので記者が尋ねたところ、なんと ”ボールの握りを忘れた” というのだ。その答えに多くの阪神ファンがズッコケたのだが、今から思うに、投げたくても投げられなくなったので、そう応えるしかなかったというのが本当のところではないか。

 翻って仲地のあの縦のスライダーであるが、果たしてどうなる。仮に春に輝いたとしても、早晩色褪せるようなことにならなければいいのだが・・・・。

 ことほどさように、アマ時代に驚くような変化球を投げる投手には要注意が必要だ。回転数が異様に高いと肘や肩や腰への負担が大きく、結局プロ入り後に別のボールに活路を見出さねばならなくなるからだ。

 ただそんな中、柳の縦の大きなパワーカーブがいまだに健在なのが目を引く。これも特殊な持ち球と言える。どういった練習方法で、たとえば動作解析などを経て身体に馴染ませたのかもしれない。仲地はじっくりと頼れる先輩であり、生きたサンプルとなる柳の言葉に耳を傾けるべきだろう。

6.松尾 汐恩(大阪桐蔭 ⇒ 横浜)

 松尾についてはここで書いた。

tilleternity.hatenablog.jp

 結構な癖持ち、この一点。腰の開きの早さやヒッチ系の打者であること。それとテークバック直後、スイングと同時に上半身の軸が捕手寄りに傾くことも申し添えておきたい。

7.菊池 吏玖(専修大千葉ロッテ

 以前も書いたが、私の中では菊池は大商大時代の広島の岡田と被る。去年のドラフト一押しの投手。ストレートのボリュームは今回のドラフト候補の中でも屈指ではなかろうか。あのストレートを投げ続けられる限り活躍は堅いだろう。

 またS評価の理由を記すと、テークバックは決して小さくはないが、いわゆる担ぎ投げで、その担ぎ具合がフォークボールと相性抜群だとみているから。恐らくであるが、近い将来出色のフォークを投げられるようになると思う。完成系は大魔神佐々木。パの新人王が彼だっ!

8.森下 翔太(中央大 ⇒ 阪神

 もう森下についてはええやろ。

 新人王は森下と言いたいが、吉村やろな・・・・。

 二位以降は次回、ストップウォッチ編で! 

2022 ドラフト 検証 ぼやき編

 いやぁ、また一ヶ月サボりましたが、その間、遂にコロナに罹患、しかも妻も娘も!一家そろって十日ほど自宅に引き籠りを余儀なくされ、一応会社に義理立ても必要ということで、ブログの更新は自粛いたしました。

 しかしその間、日陰の身としては暇を極めたので、うん十年ぶりにサッカーW杯を堪能したりと、症状としては熱も高く喉も痛くて大変でしたが、まぁ均せば楽しい日々でしよ、ええ。

www.nikkansports.com

 これはベスト8に入ったも同然。電通サッカー日本代表から逃げた途端この快挙。東京オリンピックといい、いかに奴らが貧乏神だったかお判りいただけたでしょうか。

 今回のW杯や日本代表がどうだったかとか、そういう感謝の類はサッカー系のブログが腐るほどあるのでそちらにお任せします。私のような門外漢が口にできる話ではない。ただ個人的には広島の居酒屋「はまや」の親爺がむせび泣く姿が目に浮かびましたわ。世間は森保監督に総懺悔、土下座でしょうな。

 一方、日本中がサッカーW杯の余韻に浸っている裏で「ラグビ・リーグワン」開幕・・・・。

www.kobe-np.co.jp

 この寒い中、いったい誰が観に行くんすかね、そう思っていたところ6千人ですか。有難いと思う反面、もう少しなんとかならんかったのか、複雑ですね。まぁコロナもあるし、当面はこたつ観戦がお薦めです。

 ところで今回のサッカー日本代表の躍進が指し示したのは、やっぱ海外で活躍している選手の凄さ、というか懐の深さ、引き出しの多さ。恐らく、来年の梅春に開催されるらしいWBCも、大谷や誠也、ダルビッシュというMLB組が「侍Japan」を牽引するのでしょうから、国内リーグってなんなの、とその意義や存在が改めて問われてくると思うのです。だというのに、ラグビーはといえば、海外で奮闘する選手がほぼゼロ。W杯をやる前から白旗上げているようなものです。所詮ぬるま湯の中では何をやったところで駄目なのかもしれませんね。

 そんな中、先々週でしたか、NPBが「現役ドラフト」を初開催しました。

www.sponichi.co.jp

 新天地に赴くことになった12人の顔ぶれを改めて眺めながら、真っ先に脳裏を過ったもの、それは、デーブがオコエを殴ってゲンダイにすっぱ抜かれてクビになる、そんな様でしたわ。トホホ・・・・。でも確かに見えたのですよね、その絵が。

<本日のデーブが殴る>

 

 ドラフト答え合わせ

 今回もこれでもかとばかりにドラフトです。本当はラグビーについて書きたいのですが、お先真っ暗の中を泥船が我先にと進み、そして沈んでいくようで、あれだけの超優良企業が集まって一緒になって一つのことをやろうというのにこうなるのかと、驚くやら呆れるやら、というわけで当面自粛します。少しでも明るい部分が見つかったら書きますね。

 でっ、じゃぁ日本の野球界が明るいかといえば決してそうではないのですが、ここまで続けてきた以上、節目までは書こうと思う、お付き合い願います。

 上の表がドラフト前に書いた私の評価と、実際のところはこうなるんじゃない、そんな感じのドラフトの本指名予想と、参考までに「野球太郎」の評価・ランキングと「報知」の予想をごちゃ混ぜにして実に判り難くなったものをわざわざ引っ張り出して再掲してみました。別に煙に巻こうというわけではございません。

 とはいうものの、その差は歴然。今年は”森下ドラフト”、ここでそう言い切っていた以上そうなりますわな。何とか一位の最後に、それも贔屓チームに滑り込みましたが、やっぱり釈然としないものがなかったかといえば噓になる。ので、実際の指名という ”現実” と、私の中の ”妄想” を突き合わせ、ぼやき倒しながら答え合わせをしてみたいと思います。

1.浅野 翔吾(高松商 ⇒ 大巨人軍)

 今年のドラフトで一番の選手はこの打者ってことで良いと思います。阪神のスカウトも最近は悪くはないし、巨人のそれも同様。ただ私の評価はA2ってことで、1位でも下の方と思っていました。理由はここで書いた、

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 この選手の身体に流れる時間の進み方が、他の高校生とは圧倒的に違うんだよな・・・・。早熟とか、そういう言葉以上に。でも既に辿り着いている位置が高いところにあるというのなら、それで良いと思う。だから実際の指名結果にどうこう言うつもりはないし、巨人ファンが久しぶりに盛り上がってくだされば文句なぞない。きっとキャンプ中にイチローとの再会もあるのでしょう。一野球ファンとして今から楽しみです、ええ。ただ一つ言わせて頂ければ、指名後の水野の浮かれっぷりだけが癪に障りましたな。


www.youtube.com

 この水野って男、小物界の大物というかなんというか、自分の手柄にしたい気持ちは判りますが、去年のこの時期、大勢に先発させようと言ってた輩ですからね。何が言いたいかわかるでしょ。

2.荘司 康誠(立教 ⇒ 楽天

 本指名結果と私の評価との乖離が激しいその一番手がこの投手。スケールの大きさや、プロのスカウトのツボがこのあたりにあるってところも理解できます。がっ、それで六大学通算成績を説明できますか、ってところ。
 実は矛盾するようですが、以前明治の入江が横浜に指名された際、「通算4勝7敗と負け越した入江が単独入札1位というのはどうなのか? その成績、立教の投手ならわからんでもないが・・・・」、みたいなことを書いたわけですわ。確かこのあたり、 

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 でっ、荘司はその立教なわけだから良いんだろと言われりゃそうなんだけど、通算たった2勝で、しかも直近の秋は4敗で勝ちはなし。ボーナスステージの東大がありながらこの成績、やっぱり何かあると見た方が良さげに思うのだが。

 つまり、勝てない、もしくは勝ちきれない投手に必ず見受けられる要素が、この投手にも潜んでいるように思うのですよ。なので、私の評価としては2位の頭、金村の次ぐらいに来るのが妥当ではないかと思っていた次第です。

3.矢澤 宏太(日体大日本ハム

 今更ながらですが、「野球太郎」の評価が高かったですね。ランキングは堂々の1位。表紙も最後まで彼でした。振り上げた拳を下ろせなかったのか、それとも確たる根拠があるのか。二刀流で行くと思っているのでしょうな、新庄が監督やし。でも現実的には投手しかないと思うんですけどね。

4.蛭間 拓哉(早大 ⇒ 西武)

 確か4番目じゃなかったでしたっけか、西武が彼を1位を表明したのが。ちょっと記憶が定かでないので、本指名結果がSなのかA1なのかは微妙ですが、どっちにしても私の評価は低かった。特に西武が、というかGMの渡辺久が推しているという話を小耳に挟んだ段階でガクッと落ちた。

 実際あの外野の守備と長打力、上手く育っても未来図は楽天の島内か。なんか来年にでもFAとか騒がれているが、手を挙げるところが果たしてあるのか? また楽天球団やファンは引き止めるのだろうか? そんな微妙な打者になりそうな気がする、そう言うと恣意的か・・・・。まぁ島内クラスに育てば御の字ですけどね、元打点王だし。
 なんか話が他の選手のところへ行ってしまいましたが、そもそも私はここで蛭間についてぼやき続けようというわけではない。もちろん早稲田に、そして西武に綾をつけるつもりも毛頭ない。問題は早稲田と西武の組み合わせにこそあるのです、ええ。

 かなり前から良くない噂は聞いていましたし、実際にこの話が表面化したのが15年前ぐらいでしたか、

www.asahi.com

 この話を整理すると、中学時代に有望だったというある選手を、西武のスカウト達が青田買いをして進学する高校を斡旋。しかしその三年後のドラフト直前、西武のグラウンドに呼んで極秘で実技テストを受けさせたところ、まだ指名のレベルにはないのではと現場が疑問を呈した。そこで先のスカウト達は、一転してその選手に高卒でのプロ入りは諦めて大学への進学を進めたのだという。しかしてその大学の名は早稲田・・・・。

 まずこの段階で、少しでもアマ野球界に精通している方なら妙な話だと気付くはず。まぁ実技テストも変だけど、こういうのをやってるところは他にもあります。公にアマ選手相手に入団テストがあるぐらいだし、それが裏に回っただけ。掛布なんかもそれで入った。

 今回問いたいのはそこではなくて、名門早稲田への進学って、そんなに簡単な話なのかってところ。早稲田のスポーツ推薦が非常に狭き門であることは有名。AO入試を入れても多くて毎年7、8人しか合格しません。しかし早稲田ブランドから、錚々たるメンバーが挑戦する。その中にはドラフト上位が確実という選手も必ずいる。それぐらいの高いハードル。果たして一介の西武のスカウトごとき小魚が口利きできるのか、って話ですわ。しかもその選手の高校は東都の某大学の系列校で、早稲田との関係はほとんどない。

 しかし、である。件の選手は見事に早稲田のスポーツ推薦入試に合格。特に目立った実績はなかったというのにだ。更には上の記事にあるように、入学後、西武球団から毎月小遣いまで支給されていたのだという。きっと西武のスカウトがその選手の関係者から、何らかの弱みを握られていたのでしょうな。そして繰り返しますがやはり腑に落ちないのは、何故西武球団がそこまで早稲田の野球部に顔が利くのか、そこなのです。そこが謎のままなのだ。

 いったい西武と早稲田の間に何があるのか・・・・?

 恐らくはこれでしょうね、

ja.wikipedia.org

 早稲田が所沢キャンパスを開設したのは87年。なんでも当初は幕張で決まっていたところを、体育会系の大物が巻き返して大逆転の末にで決まったのだとか。言うまでもなく裏で操っていたのは西武グループ。故堤清次郎、義明共にOBですしね。

 だいたいこの手の話は大学単独では動きません。必ず間に企業が入ります。土地取得や地上げなんかもあるでしょうし。明治が体育学部を作ろうとした際には、商社が絡んでいたことが明らかになっている。

www.nikkei.com

 恐らく早稲田の場合は西武不動産あたりが割って入ったのではないでしょうか。実際、あのあたりは一帯西武の持ち物だったようですし。かって新横浜駅周辺の土地の売買で大儲けしたように、間違いなく西武は美味しい目に遭ったと思います。

 きっと周辺の土地を体育会系の大物たちに気前よく分け与えて、値上がったところで売れば、とか、西武グループが責任を持って買い上げます、みたいなことをやったと想像する。

 まぁ80年代前半には早稲田OBの広岡が西武球団の監督をしていましたから、総帥義明氏の指揮の元、彼を表に据えて裏では根本が寝技を連発したのではないかと。そして早稲田所沢キャンパスは実現する。以降、早稲田の野球部、というかスポーツ関係者は西武球団の言うことには逆らえなくなった、かように推測するわけです。

 根本が西武を去った後も、早稲田に対するパイプは早稲田OBの当時の二人のスカウトに引き継がれます。一人は楠城、もう一人は鈴木葉瑠彦。楠城は01年から、鈴木は楠城が楽天に移った05年からそれぞれスカウト部長に出世している。

 今回なぜこんな話を長々とするのかと言えば、西武ー早稲田-楠城 の関係が、今でも強固に続いているから。

 言うまでもなく楠城は現在九州国際大付属の監督に化けた。今年も背番号11を付けた教え子が早稲田のスポーツ推薦に合格しています。まぁ良い投手ですから綾をつけたくはありませんが、同じタイプの小柄な左腕が早々に決まっていたというのに何故、という感はありますね。果たして早稲田野球部に必要な投手なのか、またU18に選ばれるだけの実力があったのか、といった点も少し気になる。

 さらにいえば、今回のドラフトで西武は九州国際大付属の選手をドラフト上位で指名してもいるのです。いくらなんでも3位は高過ぎって感じがしましたな。

 要するに何が言いたいかといえば、いまだに楠城に頭が上がらんのですよ、西武も早稲田もそして高野連も。

   

 というわけで、私は西武と早稲田が組んだ話には、いまだにきな臭いものを感じてしまうのです。蛭間の活躍は期待しますが、大石の件もありますので、過剰な期待は禁物かと。

 本日は以上です。話半分でお願いします。

2022 阪神ドラフト 振り返り Ⅲ

 必殺の文春砲来ました!

bunshun.jp

 勝負に出ましたね。仰せの通り公選法違反ならば、クビで良いんじゃないっすか?

 でっ、当然こいつもバンドルでな、

 このスマホ、遠隔操作されるんじゃないの・・・・? 操ってるのはもちろん奴等でしょうね。

 

<本日の仰せの通り>

 今年の筒井物件

 4位の茨木は今を時めく筒井スカウト担当。

 去年、筒井の初荷について育成ドラフトの伊藤の名前を上げたことで綾が付いた。正確に言えば筒井の初荷は4年前の湯浅。であるが、伊藤を初荷としたのは、スカウトになる一年前、伊藤が高三の夏に甲子園に出た際から注目していた、という話を聞いたから。ゆくゆくはスカウトへの転身をフロントより打診されていたためなのか、もともと本人にその気があったのか、そのあたりは知りませんが、当時からスカウト目線で高校野球を眺めていたようだ。

 筒井は湯浅だけではなく、中野を見出したことで球団内での評価を上げている。まぁ中野はアマの侍Japanに選ばれるだけの選手なので、見出すという言葉が当てはまるのかは微妙だが、湯浅は間違いなく筒井が発掘し見出したと言えるだろう。

 ”敏腕スカウト”、その足場を固めつつある、そんな筒井の今年の一押しが茨木。どんな投手なのか興味のある方も多いはず。ということで書いてみようと思います。

 茨木ってどんな投手?

 茨木を初めて観たのは、なんと彼の高校生活最後の登板となった新潟県予選決勝。前々日に延長戦にまで縺れた中越との死闘を制して勝ち上がっただけに、正直お疲れ感がありありと伺えました。お目当てはといえば、対戦相手の田中晴ということで、茨木に対しては興味も期待もほぼなかった、ごめん・・・・。

 ストレートの最速は140ぐらい。大半は130㌔台半ば。もしかするとあれはフォーシームではないかもしれない。変化球は110㌔台前半の大きなカーブ、そしてスライダー、チェンジアップは速い方と遅い方のニ種類をそれぞれ持っている。どちらも速い方がだいたい120㌔台で遅い方は110㌔台。

 おおよそだが投球の7割ぐらいは変化球か。ゆえに変化球投手というイメージが強く残った。その変化球にも特徴があって、いわゆる速球系のそれではない。

 打者がストレートと思って振りに行ったら、手元でキュッとかググッとか、そんな感じの球は持っていないのだ。速い方のスライダーでさえ結構曲がる、変化量の大きいタイプ。カーブは言うまでもなくドローンとしたいわゆるドロップ。

 一方チェンジアップはどちらもよく抜けながら落ちる。この球から逆算して組み立てる投球スタイル。遅い方は三本の指をしっかり立てているので、チェンアップではなくパームじゃないか。

 しかしあらためてプロ入りを考えた時、この持ち球では心もとないと思ったのは私だけだろうか? 少なくとも130㌔台前半でいいから、途中までストレートの球筋で、そこから小さく変化するスライダーが欲しい。

 茨木の将来像は?

 そんな茨木の完成形にはDeNAの大貫を挙げたい。

 彼もプロ入り直前は、投球の大半がツーシームで、回転の効いたボールを投げるタイプではなかった。彼の入団時、正直言えばドラフト3位はいかにも家賃が高いと思ったものだ。大学経由で社会人三年目だし、思い切ったな、そう感じた。そしたら二年目に二桁。今年は12勝。投球回数には達してはいないが十分の活躍である。

 前々回にMLBのオフの事情としてスポーツラインについて少し書いたが、この大貫が動作解析に熱心で、確か菅野の大きい方のスライダーをコピーしたくて日本版のスポーツラインであるところの、なんとかラボに熱心に通っている。

 ”マネたところで無理無理!”、私はと言えばそんな風に白い目で見ていた。まったく自らの不明を詫びるばかりである。

 しかし、心の狭い私は今でも大貫を評価しきれずにいる。抑えられたりすると強めのストレスを感じる始末。結局、大貫は私の好みではない、そういうことになるのだろう。もっと小気味が良くて躍動感のある投手が好きなのだ。

 翻って茨木であるが先に述べた通り大貫の系譜、そういう判断である、あくまで個人的には。

 プロ入りすれば150㌔が見込める、そんな評価も多い。なんでも球児が太鼓判だそうで。しかし私は懐疑的だ。元中日の中田宗男理論によれば、大半の投手はプロ入り後はむしろスピードが落ちるのだという。その意見に賛成。

 さてさてどうなることやら。阪神フアンの立場で言えば、私の見立てを軽く吹き飛ばすような活躍を心から待ち望んでいる。私なんかより球児の意見を信じていただきたいし。ただ球児はあの馬場を以前から無茶苦茶高く評価している、そんな一面をも持ち合わせている。そして筒井は現役時代自主トレ仲間であり、いわば舎弟・・・・。うーん、どちらに転んでも見ものではある。

2022 阪神ドラフト 振り返りⅡ

 なんかウクライナ戦争、終わりが見えて来ませんね。ウクライナの停戦条件はクリミア半島込みで元に戻してもらう、それが大前提になりますから、そうなると長引くでしょうな。まぁ、当たり前のことを言ってるわけで、世間も大方そう見ているのでゼレンスキーの妥協はありえなさそうです。

 とはいうものの、アメリカもこのまま白紙の小切手をウクライナに切り続けるのはとうてい無理。どこで手を打てそうか、かなり動いているようです。

www.mag2.com

 上の記事ではロシアがアメリカに対して ”中国への牽制を行う” ことを停戦の条件に盛って提案したとも取れる話が出ています。正直話半分ですが、実際こんな記事もある。

www.asahi.com

 CIAとSVRのトップがトルコで会ったのは間違いないわけで、バーンズ氏はその足でウクライナに向かってもいます。

 恐らくロシアは同時に、中国に対して上の条件をちらつかせて支援を引き出そうともするでしょうから、もう何が起こってもおかしくはありません。戦争である以上、泥沼という表現なんて当たり前なのですが、世界は再び地獄を見るのかもしれません。

 次にずっと書きたかったラグビー。来年に控えたW杯の前哨戦、オータム・ネーションズは今が盛りなのですが、日本代表、あきませんな・・・・。

www3.nhk.or.jp

 試合前は威勢良かったですがね。「負ける気がしない!」みたいな事平気で言ってる選手もいましたが・・・・。

 ただいま11月20日午後9時半。数分後に始まるフランス戦でもきっとボコられるのでしょうね。今の代表に足りないもの、それは新戦力ではないか。ディアンズだけではなく、もう一人か二人は欲しいところです。

 それでは大きく話を変えて、タイトルの通り阪神のドラフトを振り返ります。

 <本日の新戦力>

 井坪の動画が語るもの

 井坪については恐らくこの動画が出回っているのでご覧になられた方も多いと思われます。

www.youtube.com

 門別の奪三振集動画もそうですが、これも良いとこ尽くしですので、そのまま受け止めてしまうと昔のうちが新外国人を探す際のやり口と同じ目に遭います。なので、あくまで参考程度にとどめておくのが無難かもしれませんね。

 とはいうものの、やはり井坪には魅力を感じてしまいます。西武時代の中島の打撃フォームを完コピできて、さらに自分仕様に力スタマイズもされている。そして関東大会を見る限りですが結果も出て、しかも爆発力もある。高校生らしからぬ打撃フォームに関しては異論は出ると思われますが、個人的にこの三位指名は大満足。内藤、西村をスルーしたことで凹んだ阪神ドラフトオタどもも、きっと春には笑顔を取り戻すのではないでしょうか。

 もちろんご覧のようにクローズ気味に踏み込むため、プロのインコース攻めには苦労するのでしょう。しかしあの高速スイングと、それを支える駒のような軸回転、しかも重心は後ろにしっかりと残っているので、経験を積めばこのスタイルでも十分やれると思う。できれば手直しを入れずに育ててほしい、そう願いたくなる選手です。

 だというのに、私としたことが彼についてはドラフト前はまったくのノーマーク。なので懺悔の意味をも込めて関東の高校野球に精通した知り合いにいろいろと確認しました。

 井坪はきっとこんな選手

 会話の内容を反芻するに、井坪に関する主な特徴は以下の通り。

① 才能はある。上手く育てば素材としては世代トップ

② 守備は完璧、脚も速い 

③ スイングスピード、打球速度は恐らく浅野以上

④ 選球眼、コンタクト率が異様に高い

⑤ ただし、好投手を打てていない

⑥ 肝心な試合やここ一番に弱い

⑦ 一打席目に結果が出ると固め打ち。半面ダメなときはさっぱり

⑧ 試合中であっても、気に入らないことがあれば集中力が削がれることがある

⑨ マイペース型

高校野球が合わなかった選手かもしれない

 以上の十点。

 ①~③は恐らく上の動画を観ればご理解いただけるかと。

 ④について、春以降の公式戦で一度しか三振していない、という話がある。まさかとも思ったが、まんざら嘘ではないらしい。

 そのあたりのロジックについて推測すると、井坪は右投手に対しても、ベース寄りのフツトポジションから更に果敢に踏み込むため、バットが届かない、そう咄嗟に判断したコースをボールと割り切ることができれば手を出す必要がない。結果としてアウトコースから落ちたり逃げるボールを追っかけないため、自然選球眼は磨かれていく。

 因みにホームから離れて立つ打者ほど、それができなくなる。また選球眼は投手から180度に限りなく近い位置で、つまりボールを受ける捕手や、その後ろの主審とほぼ同じ角度で見ることができればそこから得る情報量が格段に上がるため良くなる。クローズ気味のスタンスからさらに踏み込む井坪の視座は、ほぼベース盤上にあるといえるので、ボールを見極めるには理想的だろう。

 ただ、井坪のその角度からだと恐らく主に左目でボールを見極めることになる。身体を開いて投手と正対する方が両目でボールを追える優位性はあるかもしれない。しかしホームから離れてもその優位が保たれるのか、そこは申し訳ないがわからない。また井坪の利き目がどちらかなのかという点もあるので、これ以上は私の知識では何とも言えません。ただ、井坪がめったに三振しないというのは、以上の理屈である程度は説明がつくのではないか。

 ⑤についてであるが、浅野や松尾であっても好投手が絶好調で出張ればそう打てるものではない。誰から打った打てなかったではなく、タイミングの取り方や基本的なスイングに変な癖や無駄な動作が無ければ、評価に支障はないように感じる。

 ⑥は確かにその傾向がある。秋もこの夏も、甲子園を逃したゲームでは冴えなかった。他に関東一にもう一人強打者がいれば変わったかもしれない。マークが厳しかったとも思う。

 ⑦の傾向を持つ打者は多い。気分屋という整理でいいだろう。

 ⑧は井坪が二年の春から夏にかけて公式戦に出なかったという謎の空白期間がある。恐らくはいろいろとあったのだろう。米沢監督の言葉にあった、”取組が甘い!”につきる。たぶんメンタルはそう強くない、もしくは打ちたい気持ちが強くなればなるほど自分を見失うタイプか。そこが⑥の要因でもあるかもしれない。

 ⑨は練習試合に井坪が木製バットを持ち出し打席に立ったことがあったらしく、そこからもその一端が伺える。別に練習だから良いだろうではなくて、レギュラーやベンチ入りボーダーの選手にとっては命懸けの試合。そんなことするのなら代わりに出場させてくれ、そう直訴する選手が出てもおかしくない・・・・。

 まぁ、どんな時もマイペースというのが悪いわけではないが、チームを預かる首脳陣としては悩ましいところだったろうと想像する。

 ⑩について、逆にプ口向き、そう捉えなおせないところがつらい。高校野球について回る ”犠牲” や ”献身” とは真反対に位置する選手かもしれない。

 夏にベスト8で敗れた時も、一人だけ涙を見せることもなく淡々としていたという。それはドラフト指名時にも盛り上がる回りを背に、同様な反応であったそうだ。ちょっとしたトラブルメー力ーの臭いを感じてしまう。阪神は小さいながらも新たな火種を抱え込むことになったかもしれないが、まだ高校三年生、しかも早生まれ、可愛いもんだと思いたい。

 西純の二年秋のマウンド上の悪態ぶりも酷いもんだった、いやマジで。絶対に指名してほしくはないわ、そう思いましたもん。しかし今はその片鱗はない。高校生はいろんな面で急激に成長するのです。

 井坪は日本の高校生というよりも、 ドミニカンの若者を試験的に預かるようになった、そう思えばなんとでもなるだろう。

2022 阪神ドラフト 振り返りⅠ 一部訂正

 すでに旬を逸した感はあるのですが、アストロズのWS優勝で今年のベースボール界は幕を閉じました。

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 ご存じのようにアストロズは過去にサイン泥棒をやっておりました。がっ、潔くそれを認め、そこから三年で正真正銘の世界一に駆け上がったことになります。

 当時からの主力であったアルトゥーべたちの謝罪シーンは記憶に新しいところ。また本拠地以外では今も激しいブーイングを浴びていることを鑑みれば、禊はいまだ道半ばなのかもしれません。

 しかし、今回の優勝には一転の曇りもない、そう思っています。それもこれもサイン盗みを認めたからこそ、勝利の女神が彼らに微笑んだのではないでしょうか。

 翻ってわが阪神、である・・・・。

 やっておいて、怪しまれて、しかもバレてさえも、今年の初めの12球団の会議の場で、

「やってません!」

 とマイクパフォーマンスに出る始末。

 ”ああ、こいつは絶対に認めんな”、そう匂わせておいてキャンプイン前日に「監督を辞めます!」、といきなり言い出し、今度はさすがに ”盗んでたから責任を取るんだ” と誰もが思ったところに、「辞めるのは今シーズン終わってからね ♪」と付け加えるに及ぶという、なんとも常識を疑いたくなる展開。

 まぁ、わがタイガースらしいといえばそれまでですが、曇り切った私の目を通じて解説すると、サイン泥棒はなかったことにしたいが、しらを切ったところで旗色が悪いのは事実。だいたい、成績自体に問題のなかったサンズをクビにするとか、去年の中盤以降近本の盗塁が激減するなど、あちこちに綻びもある。ただ今辞めるとそれを認めたことになる。だもんで、時間差を作って球団を去ることにするわ、サインを盗む選手どもとも距離を置きたいしな、といったあたりか。

 なんともふざけた話やで。いろいろと回りくどいことしてくれたけど、”それって全部、おまえの都合だけじゃね?” そう感じたファンも多かったと思いますよ、ええ。

 そして蓋を開けたら開幕から大型連敗でしっかりバチが当たったわけで。がっ、それでも辞めんかったな。おまえにバチがあたるのは当たり前だが、ファンや選手を巻き添えにするなよな!

 まぁもうええわ、何が言いたいかといえば、ちゃんと一回どっかで謝った方がええんとちゃうか、ってこと。

 それをしないとますます勝利の女神は微笑まない。なので ”アレ” が遠のいていくような気がするんですがね。

 

 でっ、メジャーに話を戻しますと、今回率いたアストロズが世界一となったことで、ベイ力一さんはアフリ力系のアメリ力人で、最もMLBで成功した監督になったと思う。

 すでに2,000勝もクリアーしていました。

nordot.app

 がっ、嘆くことしかり、

www.afpbb.com

 確か先月、この辺りの事情について書きました。五年前にはMLBにおけるアフリ力系アメリ力人の割合が7. 7%でしかなくなったと。それが今年は7. 2%まで落ちたそうです。しかもWSを争った両軍のスタメンからも消えてしまったではないか、そうベイ力一さんは嘆いているのです、ええ。

 その理由はといえばいろいろあるのですが、まずもって、大学側が高校生アスリートたちの鼻先にぶら下げるところの奨学金。アメフト、バスケ、この二つの球技に対するものが他の種目とは桁違い。飛び抜けている。

 背景には力レッジフットボールとバスケが、大学という教育機関における最大の利権になっているから。稼ぎ頭のおいしいネタというわけ。だからどこもかしこも、それはそれは立派なスタジアムなりアリーナを建てています。

 一方、残念ながら力レッジベースボールでは商売にならん。こう書くと、WSのこの四十年間の視聴率の推移を示すグラフあたりを持ち出して、MLB人気の低迷が大学野球にも影響を与えている、などと言い出す輩が出てくるのでしょうが、残念ながらそうではない。

 確か今から百年ぐらい前の大正の頃、早稲田か慶應の野球部がアメリ力に遠征し、あちらの大学と試合を重ねたり、試合を観戦したりしたそうですが、その回想記の中で、あまりにアメリ力における大学野球の人気が無いので驚いた、という一節があった。こっちはベースボールを輸入し、取り込んで自分たちのものにして、早慶戦を当時の日本最大のスポーツイベントにまで押し上げた。だというのに、本場のアメリ力の大学野球がこれでは情けない、というわけ。

 でっ、この話の肝はその回想の中に、早慶戦に匹敵する大学のイベントというのは、力レッジフットボールだろうか、というくだりがあったところか。一般の学生はもちろん、チアガールにブラバンも押しかけ、実に華やかで熱気にも溢れていた、悔しい! そんな感じで書かれていたかな、確か。

 蒋介石の嫁なんかも、留学先でアメフトのチアガールをやってますわ。あの台湾で長生きした人ね。つまり百年以上も前から、すでにアメフトと野球の全米大学スポーツにおける序列は決まっていたというわけ。

 じゃぁアメリ力のベースボール人気はどうだったかといえば、当時からプ口一本。ヤンキースが良い感じでヒールポジの金満チームであり続けてくれたので、名門各チーム、たとえばレッドソックスがそのカウンターとして存在感を増し、そしてなんといってもドジャースジャイアンツが、ヤンキース一辺倒に嫌気がさして西海岸へと移り、その在野精神からベースボール人気が全米中に伝播することに貢献、まったくその功績は大きい。

 でも結局のところ、MLBの人気は古くからヤンキースとの関係性で語られる、そこに尽きるのです(まるで日本球界の巨人のようにね)。

 なので、たとえMLBの人気がNFLに再び迫ろうとも、力レッジベースボールが盛り上がることはありえません。恐らく奨学金も据え置かれたままでしょう。残念ながらアフリ力系アメリ力人がそこに戻ってくることはないのです、ええ。

 

 それと野球というのは、最適解のあるスポーツ、というのもある。

 フィジカルだけではダメ。確か先月、SBが1位指名したイヒネのところあたりで、

”ベースボールには修行に相当するプロセスがある”、そう書いたと思う。

tilleternity.hatenablog.jp

 それは何かといえば、たとえばトレバー・バウアーみたいないい加減に見える輩でも、ほとんどオフ返上で動作解析をして、自分の投球を最大限に引き出すための答え探しに没頭していた、そういうこと。

 逆にアフリ力系のアメリ力人が、オフの間もスポーツラインに通い詰める、そんな姿は想像できない気がするのです。やらなくてもある程度以上にできちゃうからね。

 つまり野球というのは弛まぬ鍛錬によってのみ、頂点にたどり着くことが許される競技なのです。あえてパラフレーズするならば、身体能力を鍛錬が凌駕するスポーツなのかもしれませんね。

 <本日の弛まぬ鍛錬>

 2位指名 門別 啓人(東海大札幌

 ではでは、ここからが先月の阪神のドラフトのおさらい、森下以外の巻です。

 まず二位の門別であるが、私の評価はC2・・・・。正直、三位の後半で名前が出るかな、ってぐらいの評価でした。なので2位というのはどうだろうか、もしかすると高掴みかもと思ったりしています、スイマセン。

 理由はいろいろあるのですが、画像はほぼこれしか観てないので大したことは言えません。


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 でっ、この映像からまず判るのは、南北海道の主審のレベルが低いということ。この方だけの問題かもしれないと思っていましたが、知り合いに聞くとはっきり ”酷い!” と切り捨てていました。

 御覧のようにストライクゾーンはガバガバ、内も外も高低も。平気で糞ボールをストライクコールしてます。門別のコントロールについて言えば、悪いわけではなくむしろまとまってはいる。だけどこの夏、右打者が門別のクロスファイアーにまったく手が出なかった、という数多の証言については疑義を呈したい。

 あそこまでストライクゾーンがインコース内側に広いと、手など出せないということ。それとストレートもベース盤上では来てないですね。これも動画を見る限りですが、球の伸びを感じることができない。一応Max150 らしいのですが、いつ頃出たのか? 少なくとも上の動画からは140㌔そこそこの球威にしか見えないのです。

 それと、苫小牧中央の斎藤ともども評価できなかった裏には、今年の北海道勢は春夏甲子園で0勝だから、というのがある。札幌大谷大阪桐蔭と善戦したのが今年の北海道高校野球界のハイライト。それ以上のものはない。例年よりちょい低いぐらいか。なのでこの二人の評価も厳しくなるのです。

 技術的に言えば、上の動画の通り常にセットから軸脚に体重が乗らないまま、浅いテークバックを経て腕を上手く畳んで投げ込む。どちらかといえば立ち投げに分類される。もう少し踏み込めば、自然重心は低くくなるとは思うが、それは素人の浅知恵か。

 変化球もカーブスライダーともに普通。ただチェンジアップは良い感じで抜けているので、指先の感覚は優れていると思います。

 同じ北の左腕ということで、去年の北海の木村と恐らく比較されてきたことでしょう。正直いえば、木村の方が上かな。その木村ですら私の評価ですが、だいたい中位から下位相当。だから、素直に白状するとこの指名には驚きました。最近のうちのスカウト良いのにと・・・・。

 齋藤響を指名して欲しかったかな、というのもある。左腕なら阿南光の森山とそんなに変わらないようにすら感じています。ストレートの質はあっちが上かも。

 ただ、 ドラフト系の雑誌ではほとんどが門別を上としていたように思う。そこに少し明るさを感じている。もう一つの救いは門別自ら、夏は調子が悪かったと述懐している点。チームも継投で甲子園を目指していたそうですから、東海大札幌の首脳陣も、不動の大エースを擁しながらもその不調については織り込んでいたのでしょう。

 最後になりますが、まずは焦らず、関西の水に慣れること。生活面から徐々に我がタイガースに馴染んでくださいね。二軍首脳陣も門別に対しては、自分たちは大学の指導者だ、ぐらいの感覚で時間をかけて育てる気長さを持って接して欲しい。

 それは本人も一緒で、怪我をしたり結果が出なくても、決して焦らない覚悟で入団してね!2位はそう簡単にクビにはしませんから、うちの場合は。

 

 3位指名 井坪 陽生(関東第一)

 三位の井坪にも驚かされましたわ。今年の東京・関東勢も北海道と同様にレベルが低かった。浦和学院と山梨学院が飛び抜けていて、他はボロボ口と見切ってました。背景はもちろんコロナ禍。その影響をもろに受けた。仙台育英の須江さんの言葉を借りるまでもなく、今年の三年は入学直後から通学できない期間が続き、G/Wが明けて、学校に大手を振って通えるようになってさえも、部活は夏前まではほとんど活動できませんでした。当然、遊びたい盛りの高校生。東京やその周辺にあるであろう誘惑は、質も量も大阪や名古屋とは比較になりません。暇ができればそっちに流れるのが普通。

 青春を謳歌できたとは思うが、しかしてその代償は少なくなかった。夏の甲子園ではベスト8に一校も残れず。だから選手についても大してチェックする必要を感じていなかった。先の浦和学院と山梨学院の数人については念入りに確認しましたが、他は利根商の内田ぐらいだったか、真剣に観たのは。

 ただ井坪の評判は聞いていましたよ、ええ。ある大学関係者が、井坪がプ口志望届を出したことで酷く落胆した、という話。へぇーそうなんだ、と思った。ただその頃の情報では、身長は175ないぐらいと聞いていたし、強打のセンターと言われてもそのサイズではな、って感じでスルー。実際去年、夏の決勝でまったく秋山を打てなかったし・・・・ 井坪は二年の夏の決勝は出場してませんでした。干されていたようです。勘違いしてました!

 だから指名後、この動画を見て驚いた。


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 断言する、まず来年の春、鳴尾浜でセンターを守る井坪が球団の中で一番外野守備が上手い、ということになると思う。江越や中谷がいてもこっちが上。守備範囲は近本でしょうが、肩が違う。鬼肩ですわ。

 打撃については次回以降でじっくりと書きます。ということで今日は寝ます。おやすみなさい。

森下ウオッチャー回想記 Ⅳ

 松山遠征初日、松山城に大観覧車くるりん、子規堂、石手寺などを散策し〆は道後温泉で旅の疲れを癒すという完ぺきなプランニングで妻と娘を接待した私は、翌日の旅程について、
「よーし、明日は 坊っちゃんスタジアムでも行っちゃうー?
そう明るく切り出してみた。
坊ちゃんスタジアム・・・・??? 何それ・・・? 行ってみたーい♪」
 特にスタジアムの意味は読み込まれず、あくまでも ”坊ちゃん” の冠に旅情を感じてくれたのか、思いのほか好反応であった。これ以上の追及の手も特にはないご様子、よし、このまま押せる!
「じゃあー、明日もパパに任せなさーい!」
 行けばすぐに気付かれるのであろうが、あくまでも明るく、破局を迎えるその一瞬前まで、陽気で呑気で気遣い溢れるお父さんを演じ切るつもりであった。

 

 翌日は梅雨ならではの曇天、坊っちゃんスタジアムの周辺はいろんなスポーツ関連やメセナ施設に囲まれ、これならスタジアムに入るまで騙し通せる、そう確信した私はあえて歩みを速めることはせず、余裕のある身振り素振りで案内役に徹することにした。
「あれが武道館で、このまえドリカムが来てたらしんいんだ、あの変な建物は競輪場かな、近寄るのはやめようね。」
 私は球場に入ってもなお平静を装い、エントランスからスタンドへと伸びる長い階段をもゆったりと歩いて見せた。嫁も娘も悪い予感を察知していたかどうかは判らない。振り向く勇気はさすがになかった。
 スタンドに出ると一気に展望が開け、大型のスコアボードが目に入った。グランドからは獣の雄たけびのような声が至る所から聞こえてくる。選手は侍Japanのユニフォームで統一され、数年前に訪れた秋の大学生代表候補合宿のように、それぞれの所属チームの目にも鮮やかで色とりどりのそれが、プレー以上に主張してくる、そんなことはなかった。もうそのあたりから私の興味はグランドにだけ注がれ、後ろで呆れかえっているであろう二人については意識の外となっていた。
 なにせ、ずっと観たかった選手が目の前にいるのだ。投手では森下(明大)、早川(早大) 伊藤(苫駒大)、山崎(東海大)、佐藤(筑波大)、打者では郡司(慶大)、佐藤(東洋大)、海野(東海大)の捕手陣に、柳町(慶大)、宇草(法大)、元山(東北福祉大)、牧(中大)と、ドラフトを間違いなく騒がせるであろう選手が揃っていた。すでにこの面子から新人王、連盟特別表彰合わせて三人も出ている。私の心が躍るのも無理からぬ話。
 その矢先、投手で一番注目していた伊藤が一塁ベンチ前で捕手を立たせて投げ始めた。私はボールを受ける捕手の表情を正面から観たくなって、とっさにポール際まで移動。4Kハンディカムを目いっぱいズームし、捕手に口ックオン。

 伊藤が投げる前に小さくジェスチャーをしてみせる。変化球を混ぜ始めるのだろう。捕手の表情に注目。すると捕球するその刹那、表情が一瞬驚きで歪んだ。ボールはミットの土手に当たってこぼれた。恐らくカットか小さいほうのスライダーか?
 「こりゃええわ・・・・!」

 私はそう呟き小躍りしながら二人の元に戻る。

バカ:「いやぁー、ええもん見たわ!」

二人:「・・・・・・・・・・」

バ力:「・・・・、もしよかったら、明日はマドンナスタジアムで・・・・・・」

二人:「知るかーっ!」

 松山遠征二日目はここまで、

坊っちゃんスタジアム、ビジョン改修 日本一ヤクルト22年4月12,13日凱旋へ - サンスポ

 

 三日目は言うまでもなく一人でマドンナスタジアムへ赴くこととなった。二人は岩盤浴をハシゴするのだという。

 「水分補給はコマメにな!」

 そう言っては見たものの、当然返事はなかった、そりゃそうや。

 大学侍Japan、日米大学野球直前の広島カープ二軍との壮行試合、開始15分前、私が訪れた段階でマドンナスタジアムのバックネット裏はすでに満員。甘かったか、そう歯噛みしたが時すでに遅し。フェリーで乗り付けた広島フアンが一帯を占拠しているのだ。
 仕方ないので通路から立ち見。試合開始と同時にぽつぽつと雨も降り始め、素直にバチが当たった、そう思いました。反省はしなかったけどね。
 カープファン以外を探してみたものの、いかにも野球オタという同類はいない。顔見知りのスカウトも一人だけ。

 「注目は誰?」

 と訊いてもるも、

 「みんな!」

 とつれない・・・・・。
 そんな中、軽めの機材を片手に忙しなく動き回る一群を発見。Jsports のスタッフだった。ネームプレートをぶら下げているので一目瞭然。
 「この試合のダイジェストは放送するの?」

 「いや、まだわかりません。」
 こちらもつれない。日米大学野球並みに注目度高いのに。

 「ほら、お客さんもこうしてたくさん!」

 「はい、なので侍Japan特番の中で、このチームについてもやります、ドキュメンタリータッチで。」
 ” ドキュメントはええから、試合だけやれよ!”、そう言いたかったが押しとどめた。


 前半は試合そっちのけでそんな会話をしていたと思う。というのは先発のメナが無茶苦茶調子よくて、侍打線をまったくよせつけない。恐らく、メナの登板は大学侍Japan側からのリクエストなのだろう。いかにもアメリカ代表チームにもいそうなタイプをと。

 それが観戦する側にとっては裏目に出ていた。しかし打者への攻めはというと非常に緩く、大会前の大事な学生さんたちに怪我でもさせたら大変、とばかりにアウトコース主体。ただメナの球がクソ速い。150㌔級の癖のあるストレートをビシバシ外に決めるので、打者は当てるのが精いっぱいで剛球に圧されっぱなし。引っ張る打球は皆無。まったくお寒い内容、いかにもピストル打線って感じ。佐藤輝を故障で招集できなかったのが痛い。

 一方、豪華投手陣も1イニングごとの顔見世登板。良いといえば良いのだが、あれじゃわからん。エース格の森下のストレートは縦回転が効いているな、とか、今より横から腕の出てくる早川は、どちらかといえば左対策で使われそうだな、とか、伊藤のピッチングは子気味が良くて、こちらは抑えかな、とか、そういうのは部分部分で伝わってくるのだが、所詮は1イニングならば、みんなが良い投手!

 ”長いイニング見せてよ!”、こちらの不満は募るばかり。
 これではわざわざ家族を裏切ってまで愛媛へ見に来てよかったわ、とはなりません・・・・。
 お目当ての森下も6番の大抜擢ながら、一打席目はタイミングを外されセカンドゴロ、だったと思う。

 雨は降って来るわ、見どころがあまりにもないわ、立ちっぱなしで疲れるわで、意気消沈しているところ、Jsports 君がまた目の前を横切る。

 「日米大学野球は全試合放送してくれるの?」

 「二試合ぐらいになると思います。」

 「他の試合は?」
 「BS日テレか朝日が買ったみたいです。」
 「じゃぁ、全試合見れると思ってていいのかな?」

 「いやぁそれはわかりません。お天気が・・・・。」

 言われた先から雨足が強くなっていく。こりゃますます冷えた試合になる、そう覚悟した頃、牧がゴロで三遊間を抜く、今から思うとらしいヒット。
 牧を塁上に置いて打席を迎えた森下、インコース胸元150㌔級のストレートを一閃。目の覚めるような当たりが大飛球となってポール際へ、一瞬 ”ええっ?!” と叫んだ。
 しかし "利き腕の強い右打者のレフトポール際は切れるの法則” で大ファールに終わる。右手は添えるだけでいいのに・・・・。
 それでもこいつやっぱりやらかす奴、ストレートの反応が良い、とますます自信を深める私。というのは、ほぼ森下以外は全員メナの速球に圧されて外野にすらまともに打球が飛ばなかったから。
 現金なものでこうなってくると、一転、次の打席が楽しみになってくる。この日のカープ二軍の大学侍Japanへの攻めは、先の理由でアウトコース主体。たまにインコースを突くことはあっても、のけぞるようなものはない。森下としては躊躇せず踏み込める。打てる環境は揃っているかも。事実、アウトコースのボール気味の球にも手を出し当てることができている。

 待ちかねた三打席目、投手は左腕飯田にチェンジ。あっさり追い込まれるもそこから粘る。そして外のチェンジアップを泳ぐように軽く当てた。バックネット裏に陣取るカープフアンから歓声。打ち取ったと思ったのだろう。実際見た感じはそう。しかし高く上がった打球はなかなか落ちてはこない。ライトが慌てて下がり続け、そして見送った。さっきの歓声が ”えーっ!” という驚きの声に変わった。しめしめの私。
 さらに迎えた四打席目の森下。投手は二軍調整中の中田簾。調子を落としているとはいえ、カープの連覇を紛れもなく支えた右腕。またもや森下はあっさり追い込まれる。特に三球目のど真ん中のストレートをミスショットしたのは痛い。もうストレートなんか来ないぞ。そう思っていたらまたストレート。今度はアウトコース寄りやや厳しめ。森下のバットが芯よりちょい先で捉える。すると打球は打った瞬間にそれとわかる角度で左中間へ。今度は凍り付くバックネット裏。

 「また打った・・・・」

 「誰こいつ・・・・?」

 そんな話声が聞こえる。
 見たか、これが "やらかす奴 森下” なんじゃいっ!

 私の心の中の高笑いが止まらなかったのは言うまでもない。

 続きは明日以降で。