今日から各球団のドラフトについて書いていきます。どこよりも遅くて恐縮です・・・・。
すでに今年のドラフトの私の中での色分けは終わっていて、勝ち組が北海道日ハム、阪神、巨人、楽天。
負け組が西武、横浜、中日、広島。
ということは分け組は千葉ロッテ、オリックス、ヤクルト、SBということになります。
各方面からほぼ満点と評価されている中日を負け組にしているところが味噌でしょうか。まぁそのあたりもおいおい書ければと思っています。
でっ、今回は分け組について取り上げます。
まずはロッテ。
一位の西川はファン、そして球団にとって沽券に関わる物件。
もし西川の持つ大砲としての資質にダメが出された場合、球団のどこかに問題があるとしてファンは暴れるかもしれません。
15年の平沢に始まり、17年が安田、翌年が藤原。21年が松川、23年が上田・・・・。
結構チームの柱へと据えるべく、野手を思い切って指名し続けている。
これは長きに渡ってチームに蔓延る火力不足を解消する狙いがあるのだと思う。
ですが、その割には村上や牧、佐藤輝、森下は平気でスルー。この矛盾、ロッテファンの編成に対する不信が形になり始めてないか?
大成功したと思われた佐々木朗希は、喰えない野郎のままチームを去った。
火種は間違いなく大きくなってきている。
マジで西川の成績いかんでは、過激なファンがひと騒動起こしかねません。
今回もそうですが、クジに勝ったからといって成功が約束されるわけではないこともファンは平沢、安田、藤原ですでに学習済み。そういったジレンマの堆積は、西川の前に据えられたハードルを知らず知らずのうちに高くしていく。またニ位宮崎指名の独自路線も、そこへと火を注ぎかねない。
西川がスカッと二割七分、15ホーマーを一年目からクリアしてみせれば、ファンは留飲を下げるのだろうが、果たして彼にそのポテンシャルはあるのだろうか・・・・?
技術的には踏み込むステップの幅が大きいのが気になる。しっかり後ろに残ってくれれば良いのですが、プロの攻めのアマとの違いは、打者を崩すための引き出しの多さにある。
スイングやミート、飛距離以前に、前に出されないか、そこが心配だ。上げた左脚で間合いを作り、軸に残そうとする努力の跡は見受けられるが、裏を返せば前に出されやすいからそれをするわけなので・・・・。
オープン戦でしっかりと点検したいですね。
二位の宮崎ですが、この位置での指名を予想できたメディア、ネットスカウトともに皆無でした。
高校、大学時代に少し見たことがあるぐらい。ここに訪れるような奇特な方も、恐らくそんな感じではないか。社会人二年目の今年に打撃面で開眼したとのこと。
以前、元Honda の吉田を指名してほしかった、と書いた。宮崎も遅咲き、というか注目されるのに時間がかかったタイプ。こういう指名は増えて欲しいと思っています。守備も含めて注目ですね。
三位の一篠、四位の坂井は一つ順位を下げても獲れたかな、という感じがしますが、去年大谷を二位で指名してみせたこの球団の色が出たのでしょう。
五位の慶池、六位の立松は見ていないので寸評は控えさせていただきます。
とにかく西川がどこまでやるかにかかっていると思われます。
SBのドラフトは近年失敗気味で、特に上位は迷走している。
高橋純、田中、吉住、甲斐野はもう九州にいない。勢い、ここ五年間の上位指名選手の名を上げるのは悪趣味といえるだろう。
それでも永井編成育成本部長兼スカウト部長の地位は安泰。チームが強さを維持しているからこそ。しかしそれだって、下から選手がゾロゾロ這い上がりチーム力を高めてくれるというよりも、FAやらなんやらで外から主軸を外注しているからではないか?
確かにキラリと光る育成出身選手が現れる一方で、結構な数の犯罪者を出している点にもしっかりと目を向けるべき。
二軍、三軍、四軍のガバナンスはどうなのだろう。
ならばとばかりに斎藤を三軍監督として送り込んだが、猫に鰹節的な匂いを喚ぎ取るのは私だけだろうか。
そんななかで去年の前田、今年の村上と良い指名が出来たように思う。
村上はサイズはないが、躍り上がるようなフォームから150㌔を連発できる逸材。力投型の言葉が似合う。真上から投げ下ろす角度にも天性のものを感じる。すぐは難しいが、前田と二人でSBを本当の意味で立て直すだけのポテンシャルはあると思う。
チームが停滞し閉塞感が覆った場合、それを最も手っ取り早く突き破るには、 ドラフトで近畿の高校生を一位で指名すればいい、というセオリーが球界にあるのをご存知だろうか?
たとえば日ハムはダルビッシュで、楽天は田中マーで、広島はマエケンでそれぞれ何年かぶり、もしくは初の優勝を飾っている。
野手では山田がヤクルトの、そして坂本、岡本が巨人の連覇の原動力となっている。近畿は人材の宝庫なのです。
いやいやうちはさっぱりでっせ、とロッテあたりから物言いがつきそうであるが、安田、藤原では・・・・。
わが阪神が覇権から遠ざかり続けた理由も、やはり地元の高校生を上手く育てることができなかったからであろう。
もし藤浪が真のエースになりえていたら、コロナまでに何度か優勝していたと思う、まぁええけど。
SBがそれを知ってか知らずか二年連続で近畿の高校生を一位指名。これ、結構大きいです。二、三年後には良い感じでチームが回り始めるのではないでしょうか。
SBが今の自らの立ち位置に危機感を感じているなら、来年も近畿の高校生(この場合、大阪、兵庫、京都、奈良)を一位で指名することをお奨めしますね、ええ。
二位の庄司は横浜高校からあの世代五人目のNPB選手。一位が一人、二位が二人と見栄えもいい。たぶんこれで横浜に入りたがる選手がまた増えるとみている。
海老根や小川、平嶋のように、関東から大阪桐蔭へと出張る選手は、もういなくなるのではないか。
でっ、選手としての庄司なのですが、完成度の高い良い選手。
この選手が代表から漏れ続けたのは、間違いなく宗山の裏だったから、そんなアングルがあったように感じる。
実は私は宗山を評価しつつも、この庄司あたりと比べて突き抜けて上だという要素を見つけることができなかった。たとえば脚と肩なら明らかに庄司が上だから。
しかし誤解のないよう申し上げるなら、庄司にプロでショートが務まると思ってはいない。そこをもって宗山に入札が集まるのも理解しています。
因みに庄司の適正は二塁。あの脚なので、いきなり牧原からレギュラーを奪うことは十分に考えられます。
果たして宗山とこの庄司、来年の今頃どのような立ち位置でいるのか、一つの楽しみにしたいと思う。
三位の安徳は、広島の松本竜と相似形で、締麗な縦回転のフォーシームが持ち味。球筋は浮き上がるよう。松本が一年目いきなり中継ぎで四つ勝ったので、安徳もそれぐらいやっても不思議ではない。ただ性悪面も似てそうなので・・・・。
四位の宇野、五位の石見は二人で競わせるイメージか。
宇野はもっと上での指名がという声もあるが、こんなもんです。チャンドラーのバットを振り回すお坊ちゃまなだけに、まずは筑後の生活に馴染むことが、プロの第一歩というか、試練になるのでしょう。
六位の岩崎は高校七年生枠。素材買いだと思われる。この子が東洋で伸び悩んだのは、川越での寮生活に馴染めなかったというのもあると見る。
何が言いたいのか・・・・ ?
つまりは早実、履正社ともに、深紅の優勝旗の名誉にも預かった名門であり強豪校なのだが、実は野球部に寮はないのである。
続きは明日以降で。
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