Till Eternity

どこよりも遅く、どこよりも曖昧に・・・・

日本ラグビーの憂鬱 Ⅴ

 今年の梅雨、変な感じですね。ここのところ晴れの日が続いていて、空梅雨の可能性もあるのでしょうか、というか、梅雨入りの判断を早まったのではないのか? 今日も予報通り晴れたら、妻と娘と一緒に夕方、蛍を観に行こうと思っています。

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 一方、今月20日には明ける予定であるところの緊急事態宣言ですが、こちらは予断を許さない状況。そんな中、ようやくその起源について取り沙汰され始めました。

www.afpbb.com

 これが出たのが先月27日。そして今月に入ってこれ、

www.bloomberg.co.jp

 でっ、日本のメディアも昨日あたりから動き出して、

www.asahi.com

 遅い、遅過ぎる。

 韓国では先週の段階でこういう記事が出ている・・・・。

japanese.joins.com

 韓国と日本を比較云々ではなくて、コロナの起源に関して、武漢研究所を怪しむその説得力の伴った最初の日本語の記事が中央日報様って・・・・。どうかしてるぞっ!

 私がいつも腐し揶揄うところの韓国ですが、ことオールドメディア、新聞やTV、芸能界も含めて、間違いなくあちらが進んでいます。日本はといえば、新聞はフリーペーパーに毛の生えた程度にまで落ち、雑誌は内容以前に手に取った時のあまりの軽さに愕然とし、TVはワイドショーしか作れなくなって、芸能界はオカマ頼り。もうあかん、奇麗さっぱり早く潰れて下さい!

<本日の中央日報様万歳>

 これまでのおさらい

 一ヵ月以上も前の話で恐縮ですが、ラグビー新リーグの在り方についてなんだかんだと書いたと思うのですが、

tilleternity.hatenablog.jp

 今回はその続きです、ええ。

 まず自分の頭の中を整理したいので表にしました。

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 確か②まで書いて、そこで終わらせてましたっけ。でっ、③から書こうと思うのですが、その前に、何度も何度もくどいようですが、この国のラグビー競技人口で、20チーム以上でプロ化するのは絶対に無理です。

 サッカーの競技人口が500万人、方やラグビーは10万人弱。実に50:1・・・・。サッカーのプロチーム数はJFLも併せれば74。あくまでベンチマークですが、規模感からいえば、プロ化するラグビー新リーグのチーム数は2チームでも多いぐらい。選手数は外国人で水増しするとしても6~10チームが妥当かと思います。がっ、それでも20チーム以上、3部構成で雪崩れ込みますか? これではこの後少し触れるところの協会から示された参入条件の中の 、”高質で均衡した試合の醸成” の項目に反するし、シャワシャワなチームがいくつも出来ると興行に水を差しかねないとも思うのですよね・・・・、まぁいいか。

 ということで気持ちを取り直して、ここからが正真正銘の続きになります。

 ③のチーム運営について、まず今年の初めの谷口室長(当時) からのオンライン会見と、そこで出て来た「新リーグに関する参入条件について」 の中にこんな件がありました。

・ホスト&ビジター、これが新リーグの一丁目一番地の施策

・各参加団体は事業機能を持つこと

・チーム名に地域名を入れること

・ホームエリアを決定すること (2021年シーズンから)

・15,000人以上収容のスタジアムを確保できるよう、日本ラグビー協会、リーグ運営法人、チーム 3者で努力する (2023年シーズンまで)

・ホームエリア内にある複数のスタジアムをホームスタジアムとすることを認める

 最後の複数スタジアムって、恐らく具体的にそういうチームがあって、そこからの強いリクエストって感じが伝わってきます。まとめるのは大変だったことでしょう、ええ。谷口がホスト好きってこともわかりました、嘘です。

 でっ、このあたりを読むと、ナチュラルにどっか乗り気な自治体を探してきて、そこと三セクやれって読めるのですよね・・・・。

 NO.1 ホスト、その名はクボタ

 じゃぁ、乗り気な自治体というのはあるのでしょうか? どうもクボタあたりの動きを見ていると、そう簡単ではないようなのです。

www.news.city.edogawa.tokyo.jp

www.kubota-spears.com

 二股はいかんぞ、クボタ、二股は。江戸川区と成田って結構離れてるし、あっホストだからそれぐらい当たり前か、いや違うやろっ!

 実は個人的に密かに感じているのですが、二年前のW杯の盛り上がりからの流れに一番上手く乗っているのはクボタではないかと。特にW杯期間中の長いCM、観ました? 結構評判良かったです。実況スレなどでも反応凄く良かった。

www.youtube.com

 クボタって農機メーカーってイメージですが、実はそれだけではなくて、”日本の水道管の歴史はクボタの歴史” とまで言われたぐらい日本のインフラ整備に貢献したという一面がございまして。あのCMの中で、少年が大きな壺で仲間と一緒に水を運ぶシーンがあるのはそのため。そしてそのCMは好評。W杯以降、間違いなく企業クボタのイメージは上がったと思う。でっ、TL最後の今シーズン、初めてベスト4入りを果たし、まさにチーム・選手・企業・社員が一丸となって強化に結びつけたという、いわば数少ないTLの優等生。そのクボタですら、ホームタウン選びで迷走した跡が伺えるという・・・・。

 結局この記事が去年の暮れに出るには出ました、

www.chunichi.co.jp

 以降、続報は特にはなく、想像するに、江戸川区成田市を競わせているというよりも、良い条件がどちらからもなかなか出て来ないのではないかと。

 考えてみりゃ、プロサッカーチームが全国に74も散らばっているわけで、すでに自治体は駆逐されているのですよ。金も箱も人も用意して待ってました、というような掘り出し物なんて存在しない。持ち出しを少なくしようと駆け引きしても、やるだけ無駄だと思う。自治体と組むのを諦めるところから始めた方が良いのではないでしょうか?

 自治体と組むメリットって何?

 確かに自治体と組むJリーグ方式はオイシい。地域とともに発展という美名のもと、ホームスタジアムを建ててもらったり、その整備もしてもらったり、また持ち主はあくまで自治体なので維持管理の手間も負担もほとんどなし。まさに良いこと尽くし。あれだけチームがあるのに、自前でホームスタジアムを造ったのって、磐田、柏、ガンバだけでしょうか? 詳しくは知らんけど・・・・。しっかし、スタジアムの看板や、試合当日の飲み食いの収入はどういう取り分になっているのでしょうね? 契約書見たい、マジで。

 実際のところ、Jリーグは運が良かった。立ち上げがW杯の誘致の真っ只中だったので、国を挙げて大型の競技場を全国にバランスよく造ってくれた。そこにうまい具合に乗っかることができたし、自治体側も、決してW杯という一夜限りの祭りのための舞台装置ではなく、Jリーグに本拠地として常打ちで使ってもらうんだと抗弁も立ったし、無駄遣いではないという辻褄合わせにも一役買えた。
 ただ繰り返すようですが、ラグビー二匹目のどじょうを狙うのは無理。美味しい自治体はJやBがあらかた食い散らかしている。にもかかわらず、Jリーグの後を追おうとする様がどうにも透けて見える。たとえば参入条件と同じタイミングで発表されたフォーマットレビューがそれ。何でも、フェーズ1~3という段階的な計画で、フェーズ1は2022-24、フェーズ2が2025-28、フェーズ3は2029-32 にそれぞれ特に意味もなく分けられているのです。これはどうも35年のW杯開催招致成功という皮算用に基づいて逆算されたものではないのかと。つまり協会の連中の脳内では、W杯がまたやって来れば、開催地に立候補する自治体がわんさか現れて、黙っていても日本中に競技場が勝手に建つ。27年には開催が決定するやろから、そこから建設が始まって、フェーズ3ぐらいから各チームそこにフリーライドや! そんな虫の良い映像がエンドレスで映し出されているのではないでしょうか? おっそろしい・・・・・。

 ということで今日はここまで、続きは明日以降で。

 

 昨日のどこまでも阪神

 交流戦借金1・・・・。全然大丈夫だって。 

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日本ラグビーの憂鬱 Ⅳ

 先日お伝えした通り、米韓首脳会談の勝者は韓国であり、敗者は日本ということにお隣の国ではなっているそうですが、早速米韓の間で言った言わないが起こっているとのこと、

news.naver.com

 いつもの光景ですね。結局最初に言ったもんが勝ちってことなんでしょ、あの国では。重要なことは会談後真っ先に国を挙げて(日本の応援団含む)、”韓国がまた日本に勝った!” って大声で叫ぶこと、それだけ。何か起きれば相手が嘘をついたって言えばいいし、自分の噓がばれても、今度は騙されたって泣き叫べばいいので、それで丸く収まるのでしょうね、韓国国内では。だから隣人は近寄らん方が良いのです、とにかく。

 しっかし、米韓首脳会談でそこにいるはずもない日本が敗れる、っていうロジックには面白いものを感じます。昔、オリックス時代のイチロー首位打者を続けて獲れば獲るほど、田口の給料が跳ね上がる、っていう怪現象がありました。少しそれに似てるかな。ぜひオリックスファンの木村幹先生にはこの現象についての解説をニューズウィーク誌でお願いします!

<本日の怪現象>

 日本ラグビーの光と闇

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 最後のTL、自力に勝るパナソニックの優勝で幕を閉じました。福岡の引退に花を添えた形。決勝はもちろん、準決勝の二試合も良い試合でした。敗退後のクボタ立川の笑顔が印象的。返す返すももっと多くの方に観てもらいたかった・・・・(まだ言うか)。

 一応シーズンを終えたわけですが、この国のラグビーのレベルの方はどうなんでしょうか? 代表戦もサンウルブスもなかったので、強度の高い実戦から遠ざかっているのが気懸り。世界との距離が開いていはしまいか不安。心配しなくても一ヵ月後に控えるライオンズ戦で、それは否が応でも白日の下に晒されるわけですが、そのショックを和らげるためにも、手掛かりを求めて録りためたTLの試合を繰り返し眺める日々です。まぁ、それはそれで楽しい時間ですよ、ええ。

 以上がまさに私にとっての今現在の日本ラグビーの光に相当する部分でしょうか。

 一方、闇といえば、それがたくさんあるな・・・・。まずはこれ、

real-sports.jp

 ようやく今月に入ってブラックボックスからお漏らしが出て参りました。またぞろ森元の復権を臭わせる箇所もある。しかもサンウルブスを巡って協会内では忖度が行われていたのだとか・・・・。もし今なお協会内部にそんな風潮が残っているのなら、日本ラグビーの明るい未来は遠い。これが一つ目の闇。

 二つ目の闇はこれ、

www.rugbydump.com

 大幅なリストラに踏み切り、撤退に舵を切ったようだと以前書いた清水建設ですが、これが本当なら酷すぎ。記事の内容としては、清水建設は外国人選手との契約について、チームが直接それをするのではなく、委託された別会社が請け負っているのだとか。でっ、そこがピンハネやら詐欺まがいのことをやっているかもしれないとのこと。そしてその別会社の責任者が四宮氏だそうで・・・・。恐らくその会社というのは形だけで、実質彼がチームの大半の外国人選手の代理人をしていたのでしょう。

 闇過ぎるラグビー関係者たち

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 今さらですがそういえば、四宮氏は留学斡旋みたいなこともしてたな。松島の南ア行きにも一枚噛んでる。あれは成功事例としてカウントしたいが、この件については罪が深い。選手の生き血を吸うような輩が二度と出てこないよう、徹底究明をおねがいします。

 ここまで酷いのは稀かもしれませんが、エージェント紛いのことをする輩、残念ながらラグビーOBに実に多い。確か留学斡旋は元NECの向山もやってる。この方は良い人なんですけどね・・・・。

 他にもビジネスセミナーの講師派遣の斡旋に群がる輩とかね。特に神鋼というか同志社OBに。このあたりにもプリンスの残り火をヒシヒシと感じます。コロナ前から最大の広告塔であった彼を失い一気に傾いたらしいけど。それで日本協会に乗り換えるのが増えたんじゃないの。だから萩本とか藪木(明治OB)とか嫌なんすよ。まったく代理人気取る奴って碌なのいないから。お笑いのカラテカ入江がこのクチ。電通のマネ事したくなってあのザマ。似たようなので一番傑作だったのが、中道が酔っ払って維新の国会議員の秘書宅に突撃したというやつ。神鋼の違法献金を示す怪文書が出た直後だけに、兵庫県警はもう少し調べるべき案件だったんじゃないのかい。しかし、あれって何の代理業にあたるんすかね? 従来、会社は反社組織に頼んでいたところを、事後の事も考えて万全を期してプロパーのラグビー部OBの特攻隊長に任せたという構図か・・・・? ならば彼こそが真のエージェントかもしれない、失敗したけど、否、一応成功したんか、知らんわ。

 もちろんそんな中道も同志社卒。そういえば向山も同志社か。もう西嶋とかも含めてあそこのOB胡散臭い輩が多すぎ・・・・。そういう生き方もあるのだけど、ラグビーって漢の中の漢がやるスポーツ(谷口女史談)なんだから、OBもそれらしく地に足着いた仕事をして欲しい。神鋼だったら溶鉱炉の工員とか無茶苦茶カッコいいと思うけどね。  

 でっ、清水建設の件に戻りますが、これってまさに協会が出張らねばならない案件でしょ。海外であんな記事が出てるのに、放っておいたら今後の伝統国とのマッチメイクにも響いて来る。実際、今回の遠征でのスコットランド戦は蹴られたっぽいし。大事になる前になんとかしろっ! てか手前の庭先すら奇麗に出来ないのに無理か。ならば一ファンとして言わせてもらう、清水建設は新リーグから撤退して下さい、お願いします!

 昨日のほら見ろ阪神  

 交流戦黒星発進。全然大丈夫です。不安要素? 特にはない。

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夢試合 二千本勝負

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 先週末の伝統の一戦、巨人-阪神三連戦。我が阪神が二勝一敗で勝ち越しました、やれやれ。1999試合目と2001試合目に勝利しましたが、節目の二千試合目をやられるあたりに ”らしさ” を感じますね。

<本日のらしさ>

 夢試合千本勝負はどうなったか

 もう40年も前の話で恐縮ですが、節目の記念すべき千試合目を同じように999、1000、1001 という並びで敵地後楽園で戦ったのを思い起こします。というのは、わが家はこの三連戦、結構盛り上がったのですわ。うちのオヤジ(故人)なんか、「絶対に勝たなあかん!」 みたいなこと言っとりました、ええ。兄貴はもちろん、珍しくオカン(同じく故人)まで観戦。結果はというと999試合目を、強肩北村の炎のバックホームで辛勝! 試合終了の瞬間思わず、「ええ試合やったな!」と呟いてしまったのを覚えています。当時の私は高1かな。当然というかなんというか、節目の1000試合目と1001試合目は完敗しましたけどね・・・・。うちの一家が揃って心を一つに阪神戦を観たのはあれが最後だったかもしれません。懐かしいですね。

 白状すると、今回、1999と2001のそれぞれの試合は負けていいけど、節目の試合だけは勝って欲しい、そう願う自分がいました。そこはやっぱり阪神ファンの性でしょうか。ただ、先発が伊藤だったのを知った時、こりゃ今回もアカンわと思いましたな。理由は調べて下さい。すぐに解ります。

 でっ、40年前突如降って湧いた我が家の盛り上りには後日談がございまして、その数週間後でしたか、オヤジが上の写真のナンバーを買って来たのですが、そしたら同じ日の深夜、兄貴までそれを買って帰って来たという。そういうオチがございました。あくまでライトな阪神ファンで、比較的冷静な兄貴をも染める三連戦だったというわけです。

 もちろん、あれが企画されたのは開幕前でしょうから、文藝春秋社としてはそれなりの盛り上がりを予期していたのでしょうよ。しかしあの雑誌、完全に阪神サイドで編集されたものでしたので、そこまで読み切っていたのか、と妙に感心したのを覚えています。”タイトルは夢試合千本勝負、ターゲットは巨人ファンではなくあくまで阪神ファンで行くぞ!” 、お見事です。少なくとも我が家は完全に手玉に取られたというお話でした。

 Number に矜持はあるか?!

 それから数年、ナンバーは贔屓にして欠かさず読んでいましたね。実際面白かったし。ところが85年の阪神優勝あたりからおかしくなった。というのは玉木正之氏の書いたものが載るようになってしまって・・・・。そこから読まなくなりましたわ。結構阪神について定期的に特集してくれていたのですが、暗黒期に入りサッパリ。もちろんこれは阪神側に問題ありです。

 以降、その表紙から窺うにナンバーが気合を入れて追いかけたものはF1にJリーグに欧州サッカーと、フットワークは軽くなりこそすれ、ポリシーというか矜持が無くなったような。なんせ、86年のFIFAW杯のマラドーナを豪快にスルーしておいて、よくもまぁJリーグや98年以降のFIFAW杯について書けますよねと。去年の緊急追悼特集に泣かされた鷹ファンが多いだけに、そう呟かずにはいられませんでしたわ、ええ。

 最近に至っては将棋というか、藤井君にご執心のようですね。いいんですよ、ラグビーについてもようやく頻繁に表紙に来るようになったし、久方ぶりに金払って読んでみたら、金子達仁氏がラグビーについて語っていたりして、ええ、ええ、いいんです、ラグビーを特集していただければそれで、贅沢は決して言いませんから、ええ、ええ。

 まぁ、ナンバー誌や金子氏の変遷については許容範囲というか、この世知辛い世の中を渡り歩いて行くうえで仕方がないと感じるのでこれ以上申しません。ただ一つ言わせていただくと先ほど思わせぶりに挙げた玉木正之、この男、私をナンバーから遠ざけたからというのではなく、時折阪神ファンを名乗るだけに許せないものがある・・・・。特に世渡りの上手さというか、長嶋を信奉し阪神を持ち上げたかと思えばJリーグに肩入れし、平尾を擁護し挙句の果てに今やスポーツ学者だそうですからね。次から次へと勝ち馬にタダ乗りし続ける男とでも言えばいいのでしょうか。

 似非阪神ファン 玉木伝説

 私が初めて玉木氏の書いたものを読んだのは、確かこの雑誌だったような。

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 これ読んで、こいつ絶対に阪神ファンじゃないわ、ってそう思いましたもん。阪神ファンがひねくれているのは事実ですが、その理由を嘘で上塗りしているのが透けて見える文章のオンパレード。そりゃ阪神ファンであること、そしてそれを続けることのその裏に哲学のようなものが欲しい、というのは判るけど、当時の阪神(この雑誌が出た83年当時)には、掛布も小林も岡田も真弓も、そして入団したばかりでしたがバースまでいたので、十分魅力的なチームだったのですわ。だからこそナンバーが定期的に取り上げたのだし、ブルータスも上の様に特集を組んだわけで。素直にそのあたりを書けばいいものを、もともと長嶋ファンであって、野球ファンでも阪神ファンでもないので、肝心なそこのところが書けない。だから虎キチの心にはまったく響いてこないわけです。

 じゃぁ何が書かれていたかといえば、世の政権がとか社会の構造がとかなんとか蘊蓄を並び立て、力技で阪神球団やファンの方が読売巨人軍やその取り巻きよりも正しい、みたいなことばっかり。おいおい野球って正しさではなく強さを競うものなのになと。阪神応援しながら、俺って正しい、そんな風に思う奴なんていないでしょうに。しかもまさに正義を問われた江川問題については、長嶋政権下に起こったことなのでノータッチ。これじゃどっちつかずというか、ホント玉木氏の阪神について書いたものは何が言いたいのかさっぱり分らん。別に阪神に対するラブレターを書けと言っているわけではないのです。先のブルータスにしたところで、きっと阪神ファンだけが読むのではないので、世の東西を問わず、なぜか増殖し続ける阪神ファンと、彼らに支えられる不思議なチーム Tigers のその魅力について知りたがっている方もいるのでしょうに、そこについてはまったく空振りしていました。

 こんなんで騙される奴がいるのかと、そう醒めた眼で眺めていたら、翌年あたりですか、ナンバーでもチラホラ書きだして、そして阪神優勝の年にはスポーツライターの地位を固めるにまで一気に上り詰めました。まさにフリーライダー! なんか阪神的には嫌な予感、というか胸騒ぎがしたものです。

 85年の日本シリーズ阪神が西武に勝ったその直後、玉木氏がナンバー誌上で言い放ったのがこれまた傑作で、それがこれ、

阪神は西武よりも若いチーム、これから黄金時代を迎えるのは西武ではなく阪神

 これが寝言というかお告げというか、いかに本質を見抜けず逆神だったかということは歴史が証明しています。そして先の胸騒ぎが本物であったことも。

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日本ラグビーの憂鬱 Ⅲ

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 ということでGW、あっという間でしたね。もう少しブログの更新に時間を、って、いつも言ってますな、我ながら・・・・。毎度のことですが終わってから、また休みを無駄にすごしてしまったとしみじみ思い返しています。これは小学校の頃から不変。つまり死ぬまで治りませんわ、まったく。

 そう悟ってすら、己の怠惰を棚に上げて、なんとかして他に原因があるようにしたい自分がいる、というのもありまして、まったく始末におえません。そんな流れがあることにも注意しながら読んでくださいね、ええ。

 しっかしこの四月は、GW込みで、何んともパッとしない年度の始まりでした。まん防に緊急事態宣言、そしてその延長、要は相変わらずコロナでグダグダってわけで。みなさんも会社への帰属意識や仕事に対するモチベーション、落ちているのではないでしょうか? って、さっそく俺だけじゃないだろってこの姿勢、自分でも嫌になってきたのでこの辺りにしときますね。

<本日の己の怠惰>

 新リーグへのイチャモンまとめ

 これまでラグビー新リーグについて何だかんだとイチャモンつけてきたのですが、ここで改めてまとめてみたいと思います。① リーグ規模  ② リーグ構成  ③ チーム運営  ④ 収益のポイント  ⑤ 新リーグの方向性 、とまぁ、以上概ね五つの点について私が繰り返し言ってきたことは以下の内容かな・・・・。

① 10チームぐらいで

② 閉鎖型で

③ 企業主導型で(自治体には任せない)

④ 試合数の少なさや保有選手数の多さを逆手にとれ

⑤ どうせだったら世界一のリーグを目指せ!

 こんなもんかな。特にどれも無茶を言っているつもりはないのですが、期せずして(嘘) 清宮-谷口の黄金コンビがやろうとしてきた事の真逆でしょうか。

 とりあえず、これまでに協会準備室から発表のあった新リーグの方針を、こちらも改めてくどいようですが整理しておきますね。

① 25チーム三部構成でスタート

② 当然昇降格ありき

自治体と組んで競技場も用意してもらってこい

④ 放映権が高く売れるし、ラグビーは優秀な人々だけがやる特別なスポーツだから大丈夫

⑤ 世界一のリーグを目指します!

 ⑤は清宮氏も言ってたからそこは同じか、ドウシマショ♪  まぁぶっちゃけこの二人がコンビ組んで、花園の指定業者から落選しているので、普通に考えてというか、何も考えず二人のやることのそのまま逆をやれば上手く行くのではないでしょうか、ええ。

 ④については肝心要で一番の悩みどころというか、本来協会、企業一丸となって取り組み知恵を絞らねば答えの出ないところなのですが、清宮氏は脳筋なので何とかの一つ覚えの如く放映権料収入を挙げた以外、特にアイデアのないまま退場。谷口女史については、その一連の発言について検証してみるに、この部分の回答になっているのものはなく、ラグビーがいかに崇高なスポーツであるかを繰り返すばかりで、挙句、あんたらラグビーに関われて幸せよ、みたいな気色の悪いこと言い出してこちらもそのまま更迭・・・・。しかし、二人がいなくなるまで一年以上を費やしたのはいかにも痛いか。

 リーグ規模、構成はどうする

 では一つずつ現時点でどうなっているのか、できる限り事実に基づいて視ていきたいと思います。まずは①の新リーグの規模。当初は手を挙げた全25チームでなだれ込む予定でしたが、ここに来てポロポロと脱落するチーム・企業が出てきています。

 最初に宗像サニックスブルースが3部止む無しを宣言し、次にコカ・コーラレッドスパークスが休部を発表。近鉄ライナーズも大リストラを敢行。ここまでは前回触れた通り。コカ西以外は新リーグに参加はすると思うのですが、個人的には数年で撤退するような気がします。コアなファンが多く伝統ある近鉄ラグビー部が消滅するとは想像したくないし、本拠地をすでに確保している点で参入要件ランキング上位に位置している、という意見もあるのですが、花園指定管理業者から逃げ出した点に対する納得いく説明に出くわしたことがないのですよね。なんとなく譲渡・身売りもあるような・・・・。

 そして忘れていたのですが、清水ブルーシャークスも大規模なリストラをしてました。 

blue-sharks.jp

 選手は計18名、スタッフは7名。これをどう診るのか難しいのですが、顔ぶれを眺めていると近鉄以上に撤退へ舵を切ったご様子。

 更には先月トーナメント二回戦敗退した名門東芝には、数年前から撤退が囁かれ続けて久しいところ。ちょっと古いですがこれ、

www.sanspo.com

 この翌日、正式に東芝サイドから否定されましたが本業の事情を鑑みるに、いつこの話が息を吹き替えしてもおかしくないように感じますね。こちらも譲渡話が出て来そう。

 まぁ近鉄東芝は蓋を開けてみなければ判りませんが、これまで紙面に撤退の二文字が載ったり、リストラが発表されたチームは以上の合わせて5チームとなります。

 ので、ここからは例によって憶測と妄想になることをご容赦の上でお付き合いいただきたいのですが、まず何といってもトヨタ自動車ヴェルブリッツ。いきなりそう申し上げると誤解を招きそうですが、世界のトヨタが撤退すると言うのではなくて、グループで3チームというのが・・・・。つまり日野レッドドルフィンズ豊田自動織機シャトルズのこと。

 別に構わんやろって意見もあるのでしょう。でも恐らく新リーグは早晩 ”スポーツ振興くじ” に手を出すと思うのですよ。そうなると、同一グループ内に複数チームはありえない。またスポーツビジネスのこれからを語る時、BETは決して欠かせません。世界のサッカーの収益の両輪は、今や放映権とBETですから。④の収益のところで詳しく書きたいのですが、ただでさえ日本ラグビーのその興業の土壌は痩せ根は細い。収益の最大化を図るため、使えるものにはすべて手を出すべき。特に近年欧州では Live Betting に人気があり急拡大しているのですから放っておく手はない。日本のギャンブル事情を鑑みるに、パチンコ、麻雀は衰退の一途を辿っている。そこを踏まえるならば、その受け皿にもなりえるかと。別にこれはラグビーに限らずサッカーしかり野球しかり。ただこの国でもし最初に導入できれば、何らかの先行者特権があるはず。というわけで、BETの公明性を保つためにも (まぁ厳密に言えばそれだけではないのだけどね。相撲も同部屋対決とかしないでしょ。大昔にそれは普通にあって、色々と問題になったわけですよ) 同一グループ内複数チーム保有は避けたいところ。となるとNTTグループも同様。現在2グループで5チーム保有しているのを統合や合併ですっきりと2チームにして欲しいな。

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 以上、私の妄想は置いておくとしても、福岡の2チームのまさに本音と思しき決意に端を発し、新リーグ発足時に一枚岩とも思えた結束にヒビが入った格好。決してこれを機に雪崩を打つなどと言うつもりはありませんが、先に挙げた都合5チーム+α を新リーグ撤退予備軍の対象に入れることは可能かと。他にもトップチャレンジ以下の残りの釜石以外の5チームや、トップリーグの下位チームにこれからどんな話が出て来ても不思議ではないし、上位であってもきな臭い動きはあるのでしょう。

 例えば、今回のトーナメント優勝候補のサントリーですが、本当にチームを維持し続けることが賢明なのか? 業種的にはチームを持つよりリーグの冠スポンサーに収まる方が賢いような。仮に出費はそちらの方が嵩んでも、全主催会場内のアルコール類を独占するなどで取り返せそうな気もします。むしろチームを持つ方が、勝っても負けても誰かがどこかで不味い酒を飲む、ということに繋がりはしないか、などと勘ぐったりするのです。

 新リーグで闘う企業・チームは、興行に対する考え方や方向性が同じであることを切に願います。つまり ”儲ける” ということをしっかりと考えることのできる点で同じ視方を持ち、決して目先の利益を追ったり惑わされたりする事なく、中長期的な視野で商売を育てることのできる胆力が備わっている企業であること。”商売抜き” という言葉は一見奇麗に響くかもしれませんが、選手はボランティアではありません。嫌な表現ですが、”商売を育てる” ということは、限りなく ”スポーツ文化を醸成する” ことと重なると私は思っています。本来それが新リーグ参入のハードルであったはずだとも。

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 ここまで読んでいただければ②の新リーグの構成については書くまでもないかと。つまり閉鎖型で良い。以前もここで触れましたが、昇降格があると、それが最大の目標になってしまって、ファンの夢と少なからずズレが生じていくように感じるのです。実際、国内ではこういう動きが出てきています。

forbesjapan.com

 まだ流動的だそうですが、Bリーグ関係者もオープン型の限界や、逆に閉塞感を感じているのだと思います。力技でリーグを立ち上げた功労者こそがオープン型の提唱者だというのに、このフットワークの軽さ。見習いたいものです。それに現実問題としてスポンサーが付きにくいというのもある。しかも大型の。というのはつきまとう二部落ちする可能性に目を瞑れるのか、それをリスクと視認できるのか難しいところなのですよね。

 先ほど少しヨーロッパのサッカーに触れましましたのでこの動きも、

www.goal.com

 思いは十分に汲みます。大袈裟かもしれませんが、今回のラグビー新リーグを10チームぐらいで、と私が望むのと根っこは一緒かもしれません。結局失敗しましたが、この動きはもう90年代半ばから、当時はダイヤモンドリーグとかいう名称で実現の可否を検討していて、定期的に浮上するのですよ。今回コロナでビッククラブも大赤字になって一気に実現に向けて走ったのだと思います。

 

 最後に以前もここで書いたのですが、この国のラグビーの競技人口で25チームの三部構成というのは、いかにも多い。非現実的ですらある。あまりにもJリーグを真に受けすぎです。プロ化については後発なのですから、良いところ悪いところをしっかりと検証して、後出しじゃんけんに徹すれば良いのにと。どちらかといえば先行者の失敗しているところに注目すべきかも。そうすれば負けないのにね・・・・。

 ということで、続きは明日以降で。

 一昨日のこれって阪神

 タイガース依然絶好調です。目下の敵はソフトバンク楽天か? そんな半、最大の敵が現れたようです。

www.sanspo.com

 今シーズンの中止も、最終的な決断としてあるかもだそうです、トホ・・・・。

日本ラグビーの憂鬱 Ⅱ

 二週間ぶりの更新ということで、少しは景気の良い話をしたいのですが、残念ながらありません。幸い我が阪神は首位を突っ走ってくれていますが、そうであってすら、良い試合をすればするほど、ああこれでスタンドにお客さんが入ってくれていたら、と自然溜息が出る始末、後は推して知るべしでございます。

 ちなみにカープは1万5千、ソフトバンクは1万8千もの観客をすでに入れて開催しているのですが、逆にそういう映像を眺めているとそれはそれで心配になるわけで、ホントどうすりゃええのって感じ。

 ラグビーについて語らせて頂ければ、もっと状況は酷い・・・・。

 まずはこれ、

www.sanspo.com

 開幕の初っ端からコロナに振り回された挙句の結果がこれだけに、言葉が見つかりません。

 まぁ百歩譲るとして、そもそも今回が泣いても笑っても最後のトップリーグ。というのにそのフォーマットは世間を舐めてるというか、ファンの神経を逆撫でするがごときものなので、こちらとしては、”どうぞどうぞ最後ぐらい好きにやってくださいな” って感じで、最初から距離を置いていたのでさして腹も立ちません。ただ、真面目にファンを増やす気あるんかいなと。いや、マジな話、実はそんな気ないんじゃないかと薄々感じていたところ、次から次にワラワラと・・・・

www.nishinippon.co.jp

 創業者が亡くなられたのが4年前。むしろここまでよく耐えたとすら思う。というのは、同じ福岡で一気にこれ、

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 悲痛な声も上がっていますが、個人的には来るべき時が来たと感じています。というのも以前、新リーグを巡って25チームは多過ぎ、と事あるごとにここで言ってきました。例えばこのあたり、

tilleternity.hatenablog.jp

 「これからじっくり時間をかけて淘汰というか、振るい落としをするのでしょうね」 と書いたのですが、早速それが始まった形か。プロである以上、そして何より金儲けを真剣にしようと思えばイニシャルでそれなりにお金をかける必要があるわけで、それができない、もしくはそこまで考えていない企業にはむしろ早めに退場いただいた方が良い。しかしそう言うと必ず出て来るのが、選手の事は無視かよ、無責任だろ、という意見・・・・。

 まぁ、私もこれまで日本ラグビーのプロ化について、いろんな方と議論という程のものではないまでもそういう話をしてきました。そこでまず出るのが、上に挙げた所属チームの選手のことを考えろ。次に来るのが、選手には超優良企業のサラリーマンとしての第二の人生が待ってるんだ、プロになるってことはその道を捨てるってことだぞ、というやつ。その度に二の句が出なくなるのですが、こういうことを平気で言う方の多くは、ラグビー選手にはみんな宿澤さんとまではいかないまでも、土田氏ぐらいの器量は備わっていると勘違いしているフシがある。
 前にいた会社がラグビー部を持っていたのですが、選手のセカンドキャリア、決して恵まれたものではありません。世の中そんな甘いわけないでしょうに。他の会社について詳しくは知らんけどさ。どこも厳しいから、萩本とか藪木が甘い汁吸いに協会に擦り寄って来るわけじゃないのかい。ただそういう話をすると、確かにすべてを知っているわけではないし、情報は限られているのでそれ以上続けても意味はない。ので、以前ここであえてこう書いたのですわ。

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 仮に店仕舞いする企業が現れても「半数が社員選手という煮え切らない現状が、一転して強みに変わるのです」と。

 つまり、引退後の選手には、超一流企業のサラリーマンとしてのセカンドキャリアが待っているらしいので、というかプロ化に反対する方の大半はそう主張するのだから、新リーグに真剣じゃない企業のチームが結果として消滅しても、少し前倒しでそれがやって来ただけってことでいいんじゃないの。実際、コカ・コーラ社は上で、”部員の今後については、適切なキャリアサポートをしてまいります” と述べているので大船に乗ったつもりで問題なし。もちろんあくまで現役やプロに拘る選手に対しては、協会がトライアウトを間違いなくするでしょうから、こちらも問題はない、そういうことでいいと思うのです。

 でっ、今回のサニックス、コカ西の件はあくまで第一波であって、次に第二波が来るように思います。情報としては、近鉄が大幅なリストラに着手したご様子。クーパー、ゲニアの両輪は残るので、スリム化して出直すだけかもしれませんが、両選手についてはただの契約期間の問題だけってこともあるので・・・・。しかも本業はこれ、

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  巨額赤字の四文字はキツイっすな。花園はすでに手放してるし、指定管理業者からも早々に逃げ出したところを見ると、近鉄の明日はどっちだ、と心配になります。恐らく東芝も薫田あたりがどんなに巻き返そうと進み出したものを元に戻すのは難しいでしょうね。

 ただ暗い話ばかりではないとも思うのです。これも以前のここでの話なのですが、清宮氏、髭森氏、谷口女史には早めにその実力を遺憾なく発揮していただいて、協会の要職からは退場いただきたい、ってなことをことあるごとに書いてきました。でっ、実際清宮氏も谷口女史も事実上新リーグの責任者としては更迭。髭森氏もかなりイタイ発言をしたらしく、その信用はガタ落ちだとか。まぁそれでも残れるというヌルい組織がリアル日本ラグビー協会なので、これ以上何とも申し上げることはできませんが、この世は夜明け前が一番暗いもの、そろそろ明るい話が出て来ると期待したいですね。

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Vやねん! 2021 春

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 というわけで、阪神優勝です。早くも貯金は10桁に達し、このまま電車道で突っ走ります! ただ閑散とした甲子園のスタンドが時折画面を見切るたびに、少し物悲しくなるのは私だけでしょうか? 秋山の  「うーっ!」とか「あ゛ー!」とかが耳に飛び込んでくるのも少しノイズです。佐藤輝の打撃音は、たぶん大歓声の中でも響くでしょうから、やっぱり満員のスタンドの臨場感を感じながら早く試合を観たいです。

 確かに今年の阪神は強いのですが、運も良いですよね。対戦相手が勝手にドラゴンボールとかベイスボールとか鯉のボールとかやってくれるので助かってます。常に外人がいない状態で迎えるのも、巡り会わせだけでは説明がつかないものを感じますね。間違いなく特別なシーズンになる、そう思うのです。

 なのでこの機会にと、嫁(東京生まれの東京育ち)や娘(大阪と東京のハーフ)には強い阪神を観せたいのですが、それが叶うのは一体いつのことやら。嗚呼、甲子園に行きたい、そう心の底から願っている方も多いことでしょう。

 大阪はご存じのようにコロナで修羅の街へと変わりつつあります。リモートワーク7割って、おかげでこっちは新年度から無茶苦茶忙しくて、もう書きたいことは山ほどあるというのに、更新する時間がありません。録画した試合(阪神以外も)を早送りで眺めるだけで日付変わってますわ。来週までこんな感じでしょうか・・・・。

 最後に繰り返しになりますが、阪神優勝です! ファンの皆みなさん、本当におめでとうごうざいます♪

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開幕三連勝に見る虎の未来

 阪神、見事に開幕三連勝です! ヤクルトが弱すぎる、という感がしないでもないですが、いきなり貯金が3ですから、よーいドンでのスウィープはどこが相手でも胸のすく思いがしますね。

 そして何より佐藤輝のヒーローインタビュー、聞きました?


佐藤輝明選手のヒーローインタビュー‼️

 最後の、今年こそ優勝、って、佐藤君、君新人やでっ!? まぁ、ファンの時代も含めてってことね・・・・。

 

<本日の今年こそ>

 虎が迎えた僥倖とは?

 これまでのタイガースに無かった点。それは三試合でホームランが6本。これだけ長打のある打者が揃ったのは、一体いつ振りなのでしょうか。これって、まさしくダイナマイト打線復活か。実際のところ、大山、佐藤、サンズに二軍には井上もいるわけで、チームの幹となる若い打者が揃ってる。今こそこの僥倖を最大限活かしましょう。つまりこういう時だからこそ、しっかりと脇を固めるバイプレイヤーを育てて欲しい、そう思うのです。

 と申しますのも、そりゃ次から次へと主軸となるスラッガーを生み出し続けることができれば何も苦労はしません。ですが、こればっかりはドラフトのクジも含めた出会いになるわけです。しかも阪神はずっとそれができなかった。だから、金本、新井、城島、福留、糸井などなど手当たり次第に他所から乱獲してきたわけですわ。ところが今回は遂にというか、そういう未来を託せる大黒柱が自前で出来た、というか出来つつある。じゃぁここからどうするの、ってところがまさに今なのですわ。

 自分のことを棚に上げて言うのもなんですが、こういう分岐点で舵取りを誤ったのが、やっぱり90年代中盤以降の巨人。生え抜きの松井、後には高橋由伸、阿部がいたというのに、落合に始まり、清原、広沢、石井、江藤、ローズ、ペタジーニ、李に小久保まで搔き集めた。結局のところ何度か優勝はしましたが、魅力のあるチームからはどんどん遠ざかっていった。あの時期にライトなファンが離れたと言えるのではないでしょうか?

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 じゃぁ、阪神はどうするの? もうすぐロハスJr が来ますよね。仮にもし、彼が期待外れで終わりそうになった場合、すわ、次を探さねば、となるのか? いやいやそうではなくて、そのポジションは空けておいて若手を試すのか、ってところ。もちろん私が欲している答えは後者。ぜひ若手で、べつに長打のある打者というのではなくて構わない。こいつは三拍子揃う可能性がある、そう見込める打者がいれば、今なら時間を与えて育てることができる、そう思うのです。

 ソフトバンクの育成と時間

 今回佐藤を観ていてつくづくと思ったのは、やっぱりスラッガーというのはドラフト次第ってこと。徹底的に鍛え上げればなんとか間に合う、という類いのものではないように感じるのです。

 というのは、またまた他球団の例を引き合いに出して恐縮ですが、黄金時代を謳歌するソフトバンク、果たして主砲柳田の後釜を、巧者で鳴らすドラフトで、はたまた抜きん出てたノウハウを持つとされる育成システムで、見事に創り上げることができるのだろうか・・・・? 正直申し上げて私は無理だと感じる。仮にそれが叶うとすれば、工藤監督の左腕がドラフトの目玉を引き当てるか、もしくはまさに柳田のケースがそうであるように、王会長の咄嗟の一言が引き合わせるものではないかと。

 ソフトバンクが次々に送り出す、上林や周東、甲斐、栗原、牧原たち、彼らは他球団から見れば、まったくもって脅威であるが、何が彼らを育てたのだろう? ”HAWKS ベースボールパーク筑後” には、果たして他球団には及びもつかない環境とシステムで溢れ返っているのか・・・・?

 私は案外他球団でもすぐに真似のできる程度のものではないかと睨んでします。というのは、彼らが揃いも揃って二軍でとんでもない成績を上げているわけではないからです。結局のところ、彼らを一軍で育てる時間を、柳田や松田、デスパイネが稼いでいる、これが大きいのではと思うのです。そう、つまりはこの時間だったのです。

 勝ちながら育てることの意義

 翻って阪神には残念ながら、これまでその時間も、そしてそれを稼いでくれるチームの幹たる選手もいなかった、ということではないのかなと。

 少し遠回りの表現でパラフレーズするなら、先に挙げたソフトバンクの上林以下の若手たちは、恐らく柳田にはなれません。しかしそれで良いのです。柳田という大黒柱の脇を固める打者ならば繰り返し創れる、そういう再現性を備えた体制を築き上げることこそが大切なのです。具体的に言えば、ソフトバンクの強さとは、中村晃や長谷川レベルの打者ならいつでも創れることではないかと。それを可能にしたのが、言うまでもなく柳田たちが稼ぐ時間であり、それこそが強いチームとそうでないチームを分ける鍵と言っても良いでしょう。

 そしてどうやらこの度、我が阪神もその時間を手に入れたようなのです。

 暗黒時代の阪神は開幕と同時に負け続け、梅雨時には若手に切り替えるようなシーズンを繰り返していました。というのに、いくらチャンスを与えてもまったくモノにはならなかった。まぁ、スカウトがスカばっかり連れて来るというのもありましたが、チームが弱いと結局選手は育たない、というのもあったのです。ほんと弱いのに育成とは縁遠いチームでした。

 あれから四半世紀、今年ようやく阪神も勝ちながら育てるということができそうです。この僥倖を最大限に活かしてください! ぜひ鳴尾浜から、これはと思う野手にその時間を与えてやって欲しい。小幡や遠藤は時間はかかるでしょうが、必ずレギュラーに相応しい打者に育ちます。そして佐藤輝と並ぶ ”虎の待ち人” である井上は、言うまでもなく大山と共に黄金時代を支えるスラッガーになる、心の底からそう信じています。

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