Till Eternity

どこよりも遅く、どこよりも曖昧に・・・・

日本ラグビーの憂鬱 Ⅲ

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 ということでGW、あっという間でしたね。もう少しブログの更新に時間を、って、いつも言ってますな、我ながら・・・・。毎度のことですが終わってから、また休みを無駄にすごしてしまったとしみじみ思い返しています。これは小学校の頃から不変。つまり死ぬまで治りませんわ、まったく。

 そう悟ってすら、己の怠惰を棚に上げて、なんとかして他に原因があるようにしたい自分がいる、というのもありまして、まったく始末におえません。そんな流れがあることにも注意しながら読んでくださいね、ええ。

 しっかしこの四月は、GW込みで、何んともパッとしない年度の始まりでした。まん防に緊急事態宣言、そしてその延長、要は相変わらずコロナでグダグダってわけで。みなさんも会社への帰属意識や仕事に対するモチベーション、落ちているのではないでしょうか? って、さっそく俺だけじゃないだろってこの姿勢、自分でも嫌になってきたのでこの辺りにしときますね。

<本日の己の怠惰>

 新リーグへのイチャモンまとめ

 これまでラグビー新リーグについて何だかんだとイチャモンつけてきたのですが、ここで改めてまとめてみたいと思います。① リーグ規模  ② リーグ構成  ③ チーム運営  ④ 収益のポイント  ⑤ 新リーグの方向性 、とまぁ、以上概ね五つの点について私が繰り返し言ってきたことは以下の内容かな・・・・。

① 10チームぐらいで

② 閉鎖型で

③ 企業主導型で(自治体には任せない)

④ 試合数の少なさや保有選手数の多さを逆手にとれ

⑤ どうせだったら世界一のリーグを目指せ!

 こんなもんかな。特にどれも無茶を言っているつもりはないのですが、期せずして(嘘) 清宮-谷口の黄金コンビがやろうとしてきた事の真逆でしょうか。

 とりあえず、これまでに協会準備室から発表のあった新リーグの方針を、こちらも改めてくどいようですが整理しておきますね。

① 25チーム三部構成でスタート

② 当然昇降格ありき

自治体と組んで競技場も用意してもらってこい

④ 放映権が高く売れるし、ラグビーは優秀な人々だけがやる特別なスポーツだから大丈夫

⑤ 世界一のリーグを目指します!

 ⑤は清宮氏も言ってたからそこは同じか、ドウシマショ♪  まぁぶっちゃけこの二人がコンビ組んで、花園の指定業者から落選しているので、普通に考えてというか、何も考えず二人のやることのそのまま逆をやれば上手く行くのではないでしょうか、ええ。

 ④については肝心要で一番の悩みどころというか、本来協会、企業一丸となって取り組み知恵を絞らねば答えの出ないところなのですが、清宮氏は脳筋なので何とかの一つ覚えの如く放映権料収入を挙げた以外、特にアイデアのないまま退場。谷口女史については、その一連の発言について検証してみるに、この部分の回答になっているのものはなく、ラグビーがいかに崇高なスポーツであるかを繰り返すばかりで、挙句、あんたらラグビーに関われて幸せよ、みたいな気色の悪いこと言い出してこちらもそのまま更迭・・・・。しかし、二人がいなくなるまで一年以上を費やしたのはいかにも痛いか。

 リーグ規模、構成はどうする

 では一つずつ現時点でどうなっているのか、できる限り事実に基づいて視ていきたいと思います。まずは①の新リーグの規模。当初は手を挙げた全25チームでなだれ込む予定でしたが、ここに来てポロポロと脱落するチーム・企業が出てきています。

 最初に宗像サニックスブルースが3部止む無しを宣言し、次にコカ・コーラレッドスパークスが休部を発表。近鉄ライナーズも大リストラを敢行。ここまでは前回触れた通り。コカ西以外は新リーグに参加はすると思うのですが、個人的には数年で撤退するような気がします。コアなファンが多く伝統ある近鉄ラグビー部が消滅するとは想像したくないし、本拠地をすでに確保している点で参入要件ランキング上位に位置している、という意見もあるのですが、花園指定管理業者から逃げ出した点に対する納得いく説明に出くわしたことがないのですよね。なんとなく譲渡・身売りもあるような・・・・。

 そして忘れていたのですが、清水ブルーシャークスも大規模なリストラをしてました。 

blue-sharks.jp

 選手は計18名、スタッフは7名。これをどう診るのか難しいのですが、顔ぶれを眺めていると近鉄以上に撤退へ舵を切ったご様子。

 更には先月トーナメント二回戦敗退した名門東芝には、数年前から撤退が囁かれ続けて久しいところ。ちょっと古いですがこれ、

www.sanspo.com

 この翌日、正式に東芝サイドから否定されましたが本業の事情を鑑みるに、いつこの話が息を吹き替えしてもおかしくないように感じますね。こちらも譲渡話が出て来そう。

 まぁ近鉄東芝は蓋を開けてみなければ判りませんが、これまで紙面に撤退の二文字が載ったり、リストラが発表されたチームは以上の合わせて5チームとなります。

 ので、ここからは例によって憶測と妄想になることをご容赦の上でお付き合いいただきたいのですが、まず何といってもトヨタ自動車ヴェルブリッツ。いきなりそう申し上げると誤解を招きそうですが、世界のトヨタが撤退すると言うのではなくて、グループで3チームというのが・・・・。つまり日野レッドドルフィンズ豊田自動織機シャトルズのこと。

 別に構わんやろって意見もあるのでしょう。でも恐らく新リーグは早晩 ”スポーツ振興くじ” に手を出すと思うのですよ。そうなると、同一グループ内に複数チームはありえない。またスポーツビジネスのこれからを語る時、BETは決して欠かせません。世界のサッカーの収益の両輪は、今や放映権とBETですから。④の収益のところで詳しく書きたいのですが、ただでさえ日本ラグビーのその興業の土壌は痩せ根は細い。収益の最大化を図るため、使えるものにはすべて手を出すべき。特に近年欧州では Live Betting に人気があり急拡大しているのですから放っておく手はない。日本のギャンブル事情を鑑みるに、パチンコ、麻雀は衰退の一途を辿っている。そこを踏まえるならば、その受け皿にもなりえるかと。別にこれはラグビーに限らずサッカーしかり野球しかり。ただこの国でもし最初に導入できれば、何らかの先行者特権があるはず。というわけで、BETの公明性を保つためにも (まぁ厳密に言えばそれだけではないのだけどね。相撲も同部屋対決とかしないでしょ。大昔にそれは普通にあって、色々と問題になったわけですよ) 同一グループ内複数チーム保有は避けたいところ。となるとNTTグループも同様。現在2グループで5チーム保有しているのを統合や合併ですっきりと2チームにして欲しいな。

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 以上、私の妄想は置いておくとしても、福岡の2チームのまさに本音と思しき決意に端を発し、新リーグ発足時に一枚岩とも思えた結束にヒビが入った格好。決してこれを機に雪崩を打つなどと言うつもりはありませんが、先に挙げた都合5チーム+α を新リーグ撤退予備軍の対象に入れることは可能かと。他にもトップチャレンジ以下の残りの釜石以外の5チームや、トップリーグの下位チームにこれからどんな話が出て来ても不思議ではないし、上位であってもきな臭い動きはあるのでしょう。

 例えば、今回のトーナメント優勝候補のサントリーですが、本当にチームを維持し続けることが賢明なのか? 業種的にはチームを持つよりリーグの冠スポンサーに収まる方が賢いような。仮に出費はそちらの方が嵩んでも、全主催会場内のアルコール類を独占するなどで取り返せそうな気もします。むしろチームを持つ方が、勝っても負けても誰かがどこかで不味い酒を飲む、ということに繋がりはしないか、などと勘ぐったりするのです。

 新リーグで闘う企業・チームは、興行に対する考え方や方向性が同じであることを切に願います。つまり ”儲ける” ということをしっかりと考えることのできる点で同じ視方を持ち、決して目先の利益を追ったり惑わされたりする事なく、中長期的な視野で商売を育てることのできる胆力が備わっている企業であること。”商売抜き” という言葉は一見奇麗に響くかもしれませんが、選手はボランティアではありません。嫌な表現ですが、”商売を育てる” ということは、限りなく ”スポーツ文化を醸成する” ことと重なると私は思っています。本来それが新リーグ参入のハードルであったはずだとも。

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 ここまで読んでいただければ②の新リーグの構成については書くまでもないかと。つまり閉鎖型で良い。以前もここで触れましたが、昇降格があると、それが最大の目標になってしまって、ファンの夢と少なからずズレが生じていくように感じるのです。実際、国内ではこういう動きが出てきています。

forbesjapan.com

 まだ流動的だそうですが、Bリーグ関係者もオープン型の限界や、逆に閉塞感を感じているのだと思います。力技でリーグを立ち上げた功労者こそがオープン型の提唱者だというのに、このフットワークの軽さ。見習いたいものです。それに現実問題としてスポンサーが付きにくいというのもある。しかも大型の。というのはつきまとう二部落ちする可能性に目を瞑れるのか、それをリスクと視認できるのか難しいところなのですよね。

 先ほど少しヨーロッパのサッカーに触れましましたのでこの動きも、

www.goal.com

 思いは十分に汲みます。大袈裟かもしれませんが、今回のラグビー新リーグを10チームぐらいで、と私が望むのと根っこは一緒かもしれません。結局失敗しましたが、この動きはもう90年代半ばから、当時はダイヤモンドリーグとかいう名称で実現の可否を検討していて、定期的に浮上するのですよ。今回コロナでビッククラブも大赤字になって一気に実現に向けて走ったのだと思います。

 

 最後に以前もここで書いたのですが、この国のラグビーの競技人口で25チームの三部構成というのは、いかにも多い。非現実的ですらある。あまりにもJリーグを真に受けすぎです。プロ化については後発なのですから、良いところ悪いところをしっかりと検証して、後出しじゃんけんに徹すれば良いのにと。どちらかといえば先行者の失敗しているところに注目すべきかも。そうすれば負けないのにね・・・・。

 ということで、続きは明日以降で。

 一昨日のこれって阪神

 タイガース依然絶好調です。目下の敵はソフトバンク楽天か? そんな半、最大の敵が現れたようです。

www.sanspo.com

 今シーズンの中止も、最終的な決断としてあるかもだそうです、トホ・・・・。