Till Eternity

どこよりも遅く、どこよりも曖昧に・・・・

ドラフトを振り返る 志獅編 & 堕鷹編

 一月というのは野球オタにとってセンバツ出場校決定の知らせと共に終わるのですが、その一報が今年も届きました。

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 二松が選ばれた模様。ちょっと複雑かな・・・・。あんな気の抜けた野球を決勝でやっておいて、去年の覇者東海大相模を出し抜いたか。試合はCSそっちのけで観てましたが、市原さん、8回の段階で勝利というかセンバツ当確を早とちりしたような采配でした。これを薬に本番ではきっちりと勝つ采配をお願いします! 無理だけど。

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 というわけで、今回は西武と楽天のドラフトをまとめて振り返ります。

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 両チームのファンの方には申し訳ない。正直言うと、この2チームが指名した選手、結構な数ドラフト前に書いてまして、ぜひ、このあたりを参照願います。

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 西武の隅田、佐藤、古賀、羽田、SBの風間、正木、木村あたり。がっ、それではさすがに芸がないので簡単に補足していきます。

<本日の無芸>

 西武指名選手補足

 まず隅田は文句なく今年の新人王候補一番手。二桁勝つのではないかと。元南海の吉田豊彦に似てると書きましたが、そもそも吉田豊彦を知っている人がいないか・・・・。とにかく回転の効いた球を投げます。小気味よいという言葉がぴったり。ちょっとフォームが高いので球も高めに浮きがちですが、それで空振りも獲れるので帳消し。飛翔率が高いのも御愛嬌。心配なのはチェンジアップの球数をどこまで抑えられるかだと思います。乞う御期待。

 佐藤は高校7年生と腐しました。フォームがバラバラなのが気になっていたのですが、やはりスカウトの評価は低かった。SBの和田を手本にしているようなのだが、物真似で終わっている。入団後もフォーム探しの旅は続くかも。

 古賀は結局3位まで残った。やはりサイズの無さが仇となったか。順位にとやかく言いたくはないが、國學院の福永より低いというのはどうなのか・・・・? 少し中大に綾をつけたい。

 ドラフト前に牧について書きたいみたいなことを仄めかしたのだが、言いたかったのは、あそこまでの選手を1位で送り出せないのは大学側に問題がある、ということ。右打者でホームラン20本、打率3割をクリアした新人なんて清原以来だろ。その前はとなると長嶋まで遡るのでは? 今後も当分は出ない。それほどの逸材。もし牧に大学時代に三塁を守らせていたら、守備への懸念は消えていたと思う。確かにずんぐりむっくりとした体形は見栄えこそ悪いが、三塁線の当たりを逆シングルで抑えて自慢の強肩で刺したりするシーンをスカウトにお見せできていれば、自ずと評価も変わったのではないか?

 翻って古賀であるが、去年終始四番や三番を打たせていたわけで、スカウトにしてみれば、別にそんな姿は見たくないだろ。春は結構打ったが4番だけにまぁそんなもんかで終わってしまったし、秋は一転不振になって逆に目立った。例えばトップを打たせて切り込み隊長として機能するところや、二番で押っ付けるところを見てもらっていれば順位も変わったのではないか・・・・。

 この大学、今年以降も野手だけ見れば森下を筆頭にあいつもこいつもとプロで通じる選手がかなりいるだけに、もう少しスカウトへのアピールを考えた采配をして欲しい。1位や2位でプロ入りする選手が続けば、高校球児や指導者の見る眼も変わってくる。自然と有力選手が集まる。つまり演出も重要! ドラフト前に、プロ志望を出さなかった高校生野手で注目しているのは浦和学院の松嶋一択だと書いたが、進路先は中大だった。大変不安である・・・・。

 4位の羽田は190cmオーバーの大器。しかし怪我持ちでもあり今年は慎重に、基礎体力をつけることに専念してください。

 5位の黒田も羽田同様に焦らず身体作りを、逆に6位の中山は邪魔な筋肉を落とすことから始めてください。

 SB指名選手補足

 一位の風間はフォームの硬さが好みではない、ってなことを書きました。真上から堂々と投げ下ろす姿は好感であるが、上体に頼った投げ方に不安を感じる。下半身の使い方がSBの育成手腕によってどう変わっていくのか注目したい。

 二位の正木は個人的にはブライトや鵜飼よりは上と見ていただけに、右の大砲狙いに徹した中日の見事なスルーに遭って少なからずショックを受けました。身体能力ではブライトに、小器用なところは鵜飼より確かに劣る。しかしメンタル面やタイミングの取り方はこちらの方が上、というかマシなんだけどな。

 期待される未来図には思い切って男石井の名を挙げたい。どんなに空振りを繰り返そうと、あの豪快な打撃フォームは貫いて欲しい。

 木村は選抜でこれはっ、と思わせるものがあっただけに夏のガックリ度が高く、思わず指名はあっても下位だろう、ってなことを書いた。春にピークを迎えてしまう投手にありがちなのだが、何かが足りないんだよな。一つ一つの球は良いが、少なくとも勝てる投手には見えなかった。こちらもプロ入り後の変化に期待。

 野村大竹については観ていませんので、特にコメントはございません、失礼いたしました。

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 西武指名総括 

 今回のドラフトの傾向は、ズバリ恵体。隅田と古賀以外は見上げる様な選手ばかり。中塚を育てられなかったことなどすっかり忘れているご様子。しかし、である。この球団、こと育成にかけては信じられないことを起こす。誰もが無理と思った選手を堂々と一人前に仕上げたかと思えば、重複指名の逸材を潰したり干したりで、どうにも所沢には球界では推し測れない空間が存在するようだ。

 そういう意味では羽田がどのような成長曲線を辿るのか注目している。MLBが涎を垂らすような剛腕に育つかもしれないし、地元が近いだけにいきなり寮から遁走とかいうのもあるかもしれない。

 隅田は二桁が堅いだけに、一気に首位争いに顔を出すのではないでしょうか。

 

SB指名総括 

 ドラフト云々の前に、監督が最終的に藤本で落ち着いたのにはびっくりした。生え抜きとはいえ南海の選手。SBの持つ独自の雰囲気、あのセリーグをも凌駕するようなスケールというか何というか、とにかくそういった佇まいが彼にはない。むしろ大阪球場の負のオーラを引き摺っているようにすら感じる。恐らく福岡のファンも心配しているのではないか。その不安がペナントに影響を与えなきゃ良いのだが。あの監督が指揮を執る限り、Aクラス入りは遠いと見る。

 そしてドラフトはといえば、前にも指摘したが案外というか、冷静に見渡すとこの十年程失敗を繰り返している。そしてその穴を、育成出身が埋め合わせている感じ。そこは確かに立派であるが、二軍三軍は下剋上を地で行くが如く乱世を極め、雰囲気は常に一触即発だという。定期的にお縄になるようなのが出るようだし、疲れ果ててギャンブルに癒しを求める選手も多いと聞く。そろそろあの質より量の育成乱獲システムにも限界が来ているようだ。今年はこれといった上がり目を感じない。

 なのに昨年のドラフトでは、敢えて時間のかかる選手ばかりを選んでいる。地元の即戦力NO.1左腕も華麗にスルー。現有戦力によっぽど自信も手応えもあるのだろう。お手並み拝見である。

 

 DAZN値上げ続報 

 最後に前回取り上げたDAZNプレミアシップ放映権ですが、どうやらダメだったっぽいな。ある筋からのものではっきりとした情報ではないのですが、すでに某動画配信サービスの名前も上がっている。しかも落札したのは韓国の企業のよう。残念ながらエンタメ業界は日本より上やで、トホホ。

 果たしてそこからお裾分けいただくのが、DAZNなのかそれ以外なのかは現時点では判りません。期限が今日あたりなので、DAZN側からなんの発表もないということは結果的に手放すということか? 落札してたら値上げ直後だけに、即発表でしょうから。果たしてドコモやauはあそこまでする必要があったのか? SBや楽天はどう出るのか? 携帯業界は韓国に翻弄されるかもしれませんな。

 ってことで、最悪のシナリオが濃厚。DAZNの値上げはプレミア放映権を工面するための苦肉の策ではなく、単に刈取りの時期が来たからってこと、それだけ。日本のスポーツマーケットが焼き畑農業にならないことを祈っています。

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