Till Eternity

どこよりも遅く、どこよりも曖昧に・・・・

2021 ドラフトの傾向と対策Ⅱ

 今週はいろいろとあって、特に昨夜は久しぶりに腸煮えくりかえりましたな。まぁええわ、もう少し我慢しよう。

 今週と言えば月曜に発足した新政権ですが、総裁選勝利後に岸田さんが、「総裁選挙は終わりました、ノーサイドです。全員野球で自民党一丸・・・」ってなことを言ったそうで、結構突っ込みがあったようですね。

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 私のような野球オタのラグビーフリークからすれば、そうですとも、わかりますわかります、ええ、ええ、なのですが、世間一般的にはそうは行かんようです。衆議院選挙後にはどんな迷言が飛び出すのか楽しみです。

 それでは一昨日の続きですが、その前に、一昨日の文章、寝ぼけながら書いただけに酷いですな。朝電車の中で読み直して、あまりの出来映えに目が覚めましたわ。冒頭で余計な話は控えて、できるだけ多くの選手を紹介って書いてるくせに、無駄話ばっかりのうえに肝心な選手に至っては二名しか紹介できてないでやんの・・・・。これからは書いた後必ず読み返します。さすがにしんどいので書き直せませんが、タイトルだけは変えておきました。”今ドラフト” だって、恥ずかしい!

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<本日の全員野球>

 今日もどこかでプレゼンが

 一昨日は ②の”流れに乗ってる選手” で終わったので、③の ”プレゼンしやすい選手” から書いてみたいと思います。

 編成会議ではスカウト自らが球団の上層部に指名したい選手について報告するのですが、そこは候補選手を、そして自分をも売り込む場にしなければなりません。つまりその内容如何によっては指名の指針を変えることも可能だと思うのです。

 これからご紹介するケースは、いわゆる又聞きなので話半分で読んでいただきたいのですが、私も聞いた際、それなりに説得力というかそういうのもあるんだろうなと感じたのも事実です。

 今回も楽天の話になるのですが、今から五年前、16年のドラフトでは藤平の一本釣りに成功します。がっ、その年楽天は5位に低迷しましたから、当初は即戦力重視だったのです。ところが結果的に田中や佐々木の争奪戦から降りて、高校生投手を指名しました。いったい何があったのかなぁと思ったので、知り合いの事情通に探りを入れたところ、以下のような話が返ってきました。

 なんでも当初は即戦力投手で衆目一致していた。しかし編成会議上であるスカウトが藤平を猛プッシュ。楽天球団史上最高のプレゼンをしてみせてフロントの説得に成功。同僚スカウトたちを出し抜いて、見事に大逆転で藤平指名に漕ぎ付けたのだとか。どんなプレゼンだったのやら、その場にいたかったわ、まったく。

 ドラフト直前まではほぼほぼ田中で決まっていたそうで、票読みをしていたら、五球団は来るだろうから当てるのは至難の業だし、そもそも肩の怪我も不透明だなぁ、なんて一瞬生まれたその隙を件のスカウトが見逃さず突いたそうです。

 「怪我の田中では即戦力にはならない。藤平は高校時代の田中よりすべてにおいて2ランク上、四年後は今の田中以上の投手になる!」

 そんな感じだったとか。なるほど田中と藤平はタイプ的にもサイズや風貌も含めて似てるっちゃ似てる。でもそれで商売のことしか考えてないような楽天の背広組の連中がよく落ちたなぁとも思いましたが、よっぽど身振り手振りのうえに情熱的なプレゼンだったのでしょうね、ええ。もしかしたら契約金ケチりたかっただけじゃないのか、って突っ込んだら笑ってましたわ。

 結局、田中の肩の状態はそのスカウトのご指摘通りでした。これで藤平が活躍していたら良い話になるのですが、まぁ痛み分けって感じっすかね。

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 今日あたりから各球団、詰めの編成会議が行われるでしょうから、そこでどんな名プレゼンが繰り広げられるのか、それを想像してみるのも一興かと。たとえば、佐藤と隅田で揉めているところに、

「八王子の羽田は二人の高校時代より3ランクは上っ!」

 とかやるのかもしれませんよ、ええ。

 今年のドラフトの傾向

 一昨日八戸学院大の正村さんをコーチとして指名を、ってなことを書きましたが、裏を返せばそれぐらい今年は不作ってこと。まぁ本当にそうかどうかは五、六年経たないと判らないのですが、上位候補の選手を眺めていたらそう感じてしまうなぁ。高校生は去年よりはマシだとは思うのですが、・・・・。

 でっ、今年のドラフトの傾向という切り口でいえば、二巡目三順目の層が薄いかな。それと大学生の即戦力がいない。4年前吉住が1位指名されたのを都市伝説的に書きましたが、あれはあれで仕方なかったんだということを思い知りました。

 

tilleternity.hatenablog.jp

 なんだか暗くなってきたので明るい話をすると、例年より左腕投手にそれなりの素材が集まった、っていうのは今年はあると思います。数も結構いるので、冗談抜きで一位指名の半分は左腕投手になるんじゃないか、と個人的に思っています。右投手と野手のレベルが低いので相対的に左腕が浮かび上がっただけかも・・・・って、だから明るい話をしろっつーの! 

 今年は左腕大相豊作の年?

 というわけでここから上位候補投手をテンション上げて紹介していきます。まずは今年の特色でもある豊富な左腕から、

 筑波大の佐藤は本来であれば今年の即戦力候補のそのフラグシップになっていなければならない投手。2年の春の段階で大学侍Japanに選ばれており、当時から150キロ近い速球を投げ込んでいました。あの時期ブルペンで投げているのを直接観たのですが、その時の感想は、高校5年生? って感じか・・・・。確かに球は速かったのですが、フォームが上と下だけではなく左右でもバラバラ。代表に選ばれたのも直近の成績というより一年秋のデビューが衝撃的だったのでそのご褒美って感じでした。あと二年あれば十分変わるだろ、内海みたいになってくれりゃいいのにと思ったのを覚えています。がっ、この秋の彼はまだ高校7年生。1位で消えると思うが入札で行く球団はあるのだろうか? 来年は高校を卒業して欲しい。

 今年の即戦力NO.1の座を佐藤から自らの力で奪い取ったのが西日本工業大の隅田。タイプ的には吉田豊彦とほぼ相似形。あのスローカーブも投げられるようになって欲しい。スピードも出るがそれ以上に変化球を含めてキレがある。回転数も高いようだ。今年の候補の中で、怪我さえなければ順当に来年は春からローテーションを任せられる唯一の投手ではなかろうか。まぁ梅雨明け辺りでいったん草臥れるけどね。今日ぐらいから彼を巡る駆け引きが、そして当日はクジがあるのではないでしょうか。

 高校Big3ばかりが話題になっていますが、高校左腕NO.1の選抜優勝投手、東海大相模の石田を忘れては困ります。夏はコロナで休養充分。あの細腕がどれだけ酷使されるのかと不安でしたが期せずして回避に成功。運も強いと見る。ストレートはスピードガン的には物足りないが角度もあって伸びも十分。変化球に至っては非のつけ所がない。制球も良く球の出し入れもでき、そして何よりテンポが良い。いきなり入札の球団も出て来るかもしれません。

 ここまでが一昨日分類した①型。

 ②型の代表が法政の山下。去年エースだった鈴木と比べてポテンシャルではあらゆる面で上。その鈴木もそれなりの結果を一年目から残した。先輩が作ってくれた流れを絶やしてはならない。つまり彼の1位もあっておかしくないのでは? ストレートは高校時代から比べても平均5キロアップ。決め球のチェンジアップも健在。外れ1位一番手あるかも?

 ②型の関西代表は関学の黒原。鈴木の名を出したが、一番鈴木に近いのはこの投手。上背がないのも似ているが、こちらは上から投げ下ろす分角度がある。しかもストレートはMax151! スプリットもいい感じで抜けてる。所属する関西学生連盟のレベルはほぼ東六と肩を並べるまで上がっている。上り調子にあるリーグの勢いを佐藤輝に引き続き証明できるか注目! 手術明けではあるが、こちらも外れ1位一番手だ。

 というわけで今日はここまで。明日も引き続き左腕の逸材を紹介予定。

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