Till Eternity

どこよりも遅く、どこよりも曖昧に・・・・

2023 ドラフト点検 その他パリーグ編

 年の瀬らしくなってまいりました。それは良いのですが、朝の寒さは病み上がりには堪えます。雨の朝ももちろん困りものですが、放射冷却が一番辛いですね。

 ドラフト点検も残すところは口ッテ、ソフトバンク、そしてわが阪神。なんとか年内に終わらす所存です。がっ、ご存じのように大谷やラグビーにも動きがあった。つまり書きたいことは山積み。なのに思うように書く時間はない。”どこよりも遅く”と予防線は張っていますが、われながらフットワークの悪さに嫌気が差します。

 一通り後ろ向きになったところで、さっそく口ッテのドラフトです。

 一位の上田は以前結構詳しく書かせていただきました。

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 気になるところは割れの浅さ。上体が見た目以上に開いていて、両眼でボールを捉えるタイプ。なので深いテイクバックはもともと取れません。でも利点もあって、ミートポイントとグリップの位置が近いのでコンタクト能力は高いし上手い。ただし長打はあまり出ません。今のスタイルのままだと、身体は立派に鍛え上げているけれど、思ったほどボールが飛ばないな、というジレンマを口ッテファンに抱かせるかもしれませんね。まぁそこは安田で慣れているのでしょうが。

 明大出身の選手に総じて言えるのかもしれませんが、大きめのテイクバックから反動をつけて打つ、ではなく、バットは予めポイントに最短距離で出せる位置で構えておく、という指導が施されている気がします。糸原もこのタイプですし、大型の岡も同じ。なので共に長打はありません。体格ではなくバッティングスタイルに依存しているのだと思います。

 明大はこの二十年、あれほど逸材を掻き集め続けているのに、スラッガーをまったく輩出できない背景には、もしかするとこれがあるのかもしれませんね。

 二位の大谷は、来期から始まるのであろう独立Lの躍進を象徴する投手。柔らかい腕の振りからボールを抑え込むように投げる。身体は細身のためもう一段仕込めば常時160㌔も可能という目論みなのでしょう。

 今年の口ッテのドラフトはこの大谷さえ獲れれば他の投手は必要ない、そんな指名でした。しかしてそれは本意であったのだろうか?

 なぜなら口ッテは今年Aクラスは死守しましたが、決して戦力は万全ではなかった。当初の予定では、三位以降も即戦力の選手の指名を予定していたのではないか。しかし一位でクジが七度も繰り返され、結果、想定外の指名で一巡目を終えたチームが半分近く出た。これは二位以降のマーケットは荒れる、そう予想したチームが即戦力については繰り上げ指名を乱発。事実、中位相当と言われた森田や椎葉、松本、津田が二位で続々と消えていった。口ッテとして絶対に獲るべき、もしくは獲れると目論みリストアップしていた選手も底を尽き、かろうじて残っていた高校生を三位以降で指名するしかなかったのでは、と勝手に妄想してみました。

 さてさて、唯一の即戦力投手大谷は、どんな使われ方をするのか今から注目。また上田は一体どこを守るのか? なんだかんだでポランコは恐らく戻ってくると思うので、こちらの起用法についてもキャンプインを楽しみに待ちたいものです。

 

 

 ソフトバンクの一位の前田は高校生投手としては別格と位置づけています。理由は予選決勝のピッチング。正直気迫はあまり感じられなかったが、すでにプロ、というか甲子園のその先を見据えているように映りました。

 仲間のためにも甲子園に行ければ行きたいが、炎天下の連投はできれば避けたい。それに、勝ち上がればどこかで、去年下関国際戦で受けた総アウェーの仕打ちに再び巻き込まれるかも、そんな高校生には背負いきれない複雑な思いも抱えながらマウンドに立っていたのでは。だからなのかギアは一向に上がらず、それは周りの選手にも伝染し、結果として大阪桐蔭らしくない決勝戦での敗退であった。

 しかしその一か月後の、WBSCでは吹っ切れたのか実力を遺憾なく発揮、決勝の台湾戦の投球は見事の一語。因みにU12の際も絶対に負けられない韓国戦に先発し完勝しています。同じ世代では実力が一つ抜けていることに疑いはありません。敢えて問題を挙げれば、大阪予選でギアを上げ切れなかったその裏に、肘の不調はなかったのか、というところ。恐々投げている感も確かにあったので・・・・。

 来年はしっかり二軍で鍛え上げれば、再来年いきなり二桁新人王もある物件だと思います。ホークスにとって待望久しい逸材ではないでしょうか! 

 

 でっ、ここからはSBのドラフト、というかSB自体についてなのですが、正直、何だか書くのが面倒になってきているのである。理由はこの度の山川のFA。去年のイヒネや一昨年の風間に正木、木村、その前の井上など、果たしてプロテクトしてくれるのか甚だ怪しい。それをやられると、 ドラフトオタを敵に回すと思う。どうもこの球団のやりたいことが判らない・・・・。

 二年前にも書いたが、藤本元監督自体に意味を見出せなかったし、

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 ピッチングコーチもその体型からマウンドに上がるとどの投手よりも目立ってしまう、というのは仕方ないまでも、髪型が選手以上にインパクトがあって、ベンチから出てくる度に、それ必要か? と画面に向かって突っ込んでました。

 

 正直何がしたいのか、意味が判らないまま来期の四軍行きが決まった。配置転換は当然でしょ。

 また倉野コーチがメジャーから戻ってきたそうだが、彼がMLBでコーチとして請われた、もしくは評価されていた、というのもどうも怪しい。そもそも千賀を倉野が育てた、というのも片腹痛い。盛り過ぎでしょ。百歩譲ってそれを認めたとして、じゃあ川原や高橋、田中、古谷、吉住も含めて、才能に溢れる投手たちを、怪我もあったであろうが私生活ごと、お得意の魔改造で育成できなかったのはなぜなのだ・・・・?

 福岡のファンからすれば、ホークスは誰もが主役の魅力に溢れたチーム、となるのでしょう。しかし、この流れが続くようでは傍から見るに、SBの目指す方向というのがまったく謎。九州限定で張り巡らせた結界のその中で、超然と佇むだけのチームになりかねない。

 私がこの極北のブログで扱うことをやめたチームというのは、親会社が金貸しや地上げばかりやって反社とズブズブなチームと、球団経営にまったく興味もないが手放す気もないという糞チーム、この二つなのであるが、このままでは九州の雄たるSBも、もうここで俎上に挙げるのはええかな、そう思ってしまう次第である。

 まぁ、どうぞそれで結構、というのが大方の意見なのであろうが。