正月三が日もあっという間ですね。まぁ三日ですから当たり前の話ですが、みなさんはどのようにお過ごしでしたか? 私はもうちょっとブログに時間を費やせると思ったのですが、案外上手くはいきませんな。誘惑が多く、その分気合が足らんようです。
でっ、タイトルですが年も改まったのにドラフトもないやろってことで、”新人選手Check” に変えてみました。我ながら姑息だと反省しております。もう早く終わらせたい、その一心です。
<本日の姑息と反省>
村上頌樹(東洋大→阪神D5位)
今年の新人投手、すべての投球フォームをチェックできているわけではないのですが、誰が一番奇麗かと訊ねられたら、この村上と答えると思います。下半身も上半身も大変上手く使っています。投球フォームは打撃フォームと違って正解はないのですが、彼のフォームをあえて言えばそれに近い。まったく近所の子供にも是非お手本にしなさいと言いたくなるような見事なフォーム。因みに右、左の正統派投手のテンプレを挙げろと言われれば、右は桑田、左は工藤って感じでしょうか。
じゃぁ村上のフォームは桑田に似ているのかと言われれば、そこは違っておりまして、誰に近いかと言えば、元巨人の河原ですかね。テークバックの腕のたたみ方はほぼ同じ。河原がスリークォーターで村上は真上という違い以外は相似形と言えます。河原の速球がそうであったように、村上のあの見事なフォームから繰り出されるストレートも糸を引くような逸品で、スピードガン以上の威力があると思います。スライダーもチェンジアップもプロ仕様なので、この投手が5位で獲れたのは奇跡でしょ。特に19年の春はほぼ無双と言っても過言ではなかった。6勝無敗で防御率は0.77! まったく憎たらしいほど完璧でした。
ただ春の全国選手権あたりからおかしくなって、日米野球でもイマイチでした。こんなもんじゃないのにと少し腑に落ちなかったのですが、今にして思えばあの段階でアラートが上がっていたのではと。そして案の定ドラフト直前に怪我で突然の降板。どんなもんなのでしょうね・・・・。確か右腕の肉離れだったと記憶しているのですが、結構これって肘が悪くなっている前兆なのですよね。それで多くの球団が指名を見送ったのだと思います。そんななか阪神が敢然と指名。この賭け凶と出るか吉と出るのか楽しみです。
上背がない(公証174も恐らく170そこそこ)ので、積んでるエンジンも軽いように思われがちですが、フィールディングもバッティングも一級品。怪我の状態にもよりますが、伸びしろを大いに感じます。この指名、渾身のものになるかもしれませんよ。
2021年成績:夏までは陸上部で良いでしょう
石井大智(高知FD→阪神D8位)
実はこの10年ぐらいの間に、170cmそこそこの投手や175cm前後の打者に対する見方を変えるようになりまして、その検証材料というか、最もウオッチし甲斐のある我が阪神が、ようやく今年の新人として175cmに満たないと思われる投手を二人指名してくれました。その二人目が石井です。
てっきり去年指名があるとばかりに思っていました。本人も辛かったことでしょう。今年ようやく指名が叶いました。この一年で体つきも腰回りが太くなってビルドアップされたようです。
背格好もタイプ的にも谷川と良く似てはいるのですが、真上から叩きつけるように投げ下ろす際の迫力がまったく違います。ストレートのボリュームもこっちが上。150キロは出ませんが、常時145ぐらいは出ます。癖がありますがシンカーもよく落ちるので、この球の精度に磨きを掛けて欲しい。
この投手の最大の長所は頭の良さです。プロ入り後も恐らく課題だらけでしょうが、何事もしっかりと考え、その優先順位や修正するポイントなどを抑える勘所が実に良い。毎年必ず成長するのはその証。プロ入り後も着実に伸びてくれることでしょう。
本人も意識していると感じるのですが、とにかくSBの森の投球フォームを完全にコピーすること。森は徳島出身ですから何とか伝手を探して自主トレなどに紛れ込みたい。もしそれができたなら、要所を抑えて森のフォームを体現できると思うのです。
四年前の福永が6位、三年前の谷川が5位・・・・。私的には今年中位での指名も期待した物件だけに実に興味深い。村上と合わせて、175cm弱のこの二人の奮闘が今から楽しみです。
2021年成績:まずは四国銀行戦の先発狙え!