Till Eternity

どこよりも遅く、どこよりも曖昧に・・・・

祝 ラグビーW杯 2023 開幕

 ラグビーワールドカップ2023が始まった。今、開幕セレモニーを観ている。その絢爛な景色に鳥肌が立った。また、一昨日の雨から急に秋めき、武者震いがしている。

 今回はナチュラルにフランスが優勝すべきだと思っている。まかりなりにも、国内のラグビーリーグが回っているのはフランスだけだからである。

 ラグビーに対する国民の熱、もしくは人々がどこまでラグビーを必要としているか、それらが溢れている国こそがW杯王者に相応しい、そう書くと、NZや南アフリ力、ウェールズも同様だと指摘する向きもあるのだろう。しかし、彼らはラグビー代表チームに対してそれを求めていると言えないか?

 厳密に、マク口的にはラグビーだが、狭義としてラグビー選手へのサポートや忠誠、そして良きにつけ悪きにつけ熱量、それが濃いいのはフランスだ。つまり地元チームや選手への愛が、最も溢れているのはフランスだということ。言うまでもなく、だからこそ国内のリーグが回るのだ。

 残念ながら、スーパーラグビーは代表チームのセレクションの場でしかなく、PRO14はアイルランドと南アフリ力のそれに成り下がっている(失礼)。いろいろとあって、それをできなくなったウェールズがこの四年で凹んだ。プレミアは財政難で選手もファンも離れている、という現状整理。一頃は金満で鳴らしたイングランド協会ですらこれだ。

 

 コロナで世界のラグビーは大いに傷つき後退した。ここでもう一度、ラグビーをあるべき姿に回帰する、そういう意味でも、フランスの優勝が必要だろう。

 ただし、フランスは国内リーグが盛り上がるあまり、W杯をベストのコンディションで迎えることができない、といった側面があるかもしれない。ヌタマックの開幕寸前のテストマッチでの怪我は、最期まで熾烈を極めたTop14やChampions Cupの代償と言えるのではないか・・・・。(それはサッ力ーでイングランドが優勝できない理由と置き換えることも可)

 

 とにかくラグビーW杯が始まった。選手はラガーマンとしてのすべてを賭けて闘う覚悟だ。恐らく、期間中に得る彼らの報酬は、男女のサッ力一W杯の何百分の一、または何十分のーなのであろう。しかし、それでも闘う。家族のため、愛する者のため、そして自身の誇りのために。または、自らのラグビーとの区切りのために。その姿を一ファンとして全力で見届ける所存である。

 

 最後になるが、下戸の私もスーパードライを片手に応援する。ノルマは五本である。毎試合ー本、勝てばもう一本飲む、となると恐らくその本数が妥当でとなるのであろう。

 なぜそれをするか? 無論、アサヒビールの今回の挑戦を応援するためだ。フランスはスポーツ観戦時、スタジアムでのアルコールの販売は法律で禁じられている。前回までスポンサーであったハイネケンはそれで降りた。アサヒはそこを突いて食い込んだ。必ずやスタジアムでファンにビールを飲んでもらえるようにする! リスク覚悟でそこに挑んだのだ。これこそが令和のビジネス、なんと平成とは違うことか。

 

 

 日本ラグビーが発展するためには、スポンサーがつくことは必須である。もしアサヒビールの挑戦が叶えば、リスクを克服した新たな成功事例として、そのストーリーは人々に勇気を与え、世界に挑戦する桜の戦士の志に賛同する企業も現れるはず。それがどれだけ日本ラグビーに資するかは語るまでもない。

 しかし、である。実際のところスタジアムでスーパードライを飲みながら試合を観戦、というのはできるようになったのか? 正式な報道はない。許可の見通しというのは半年前にあったがそれのみ。

www.nikkei.com

 公式では予定とある。

 つまりは予定である。

 仮に販売が可能となっても、制限があったりではあまり意味がないぞ。そのあたりはどうなった?

 昨日になってこういう記事はあったが・・・・

www.bloomberg.co.jp

 どうも提灯臭いな。

 

 因みに来年のパリ五輪は、会場でのアルコール販売は全面禁止だ(VIP除く、チッ!)。それでも今回、本当に四年前の日本でのハイネケンのように、独占で無尽蔵にスーパードライを売れるのか・・・・? また協会はそのためにしっかりとアサヒビールの後押しをしたのか?

 きっと、サントリー出身の会長は、「やれることはやったよ」そう胸を張るのであろう。しかし、である。もっともっともっと、やれることはあったのではないか?

 開幕を控え、もうこれ以上は言わん。協会には真剣に、日本ラグビーの発展、それだけを考えてもらいたいものである、お願いします。

 闘え、ラグビー日本代表