Till Eternity

どこよりも遅く、どこよりも曖昧に・・・・

今大会の鍵

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 どうやら今年の終戦記念日は雨の一日になりそうです。オールドメディアや左界隈がこの天気を逆手にとってあれこれ言うのでしょうね。とりあえず夕方の金平兄さんの一言が今から楽しみです。

 我々敗戦国の末裔にとって、明日はことさら厳粛に過ごさねばならない一日。雨はしばらくやまないでしょうから、不肖本日からそうするように致します。

 戦後76年の月日が経ち、この国に民主主義は根付いた、私はそう思っています。本当はどの国よりも、とも思っていますが、それ以上はやめておきます。

 民主主義国家ですから主権は国民にあります。つまり我々は ”共同統治者”。私はそのことに一廉ならぬ誇りと責任を感じる者です。である以上、”非統治者”? の立場から被害妄想的な物言いばかりするオールドメディアにはうんざり、というか絶望さえ感じています。いったいどの国のメディアなの、そう思う事も多い。反政府、反体制でありさえすれば良い、という安直な発想を積み重ねた結果、いつしかこの国にいるはずもない ”非統治者” という足場の上に立ってしまっている。その危うさを感じ取れない彼らにつける薬はありません。いつ抜け落ちるかわからない足元に気付かぬまま、吠え続ける彼らの言説を、しっかりと受けとめる二日間にしたいと思います。 

<本日の一廉ならぬ誇り>

 名将と左腕

 今日の開催も難しそうですね。予想はひとまず置いておくとして、今大会の鍵となるものが何かを考えてみたいと思います。

 確か8年前までですか、SkyAが大会前に各都道府県の全予選決勝を放送してくれていました。なのでなんとか代表校の戦力をそれなりに把握できたのですが、今は残念ながらそれは叶いません。まぁそれができたからといって、予想の精度が上がるわけではないのですけどね。

 ネット配信があるだろ、そう言われそうですが、個人的に録画して観る癖がついているので、どうも馴染めない。結果、半分以上のチームは観ていないというのに、雑誌片手にここで偉そうに書くのには正直辛いものがあるのです。

 そんな状況でも、何となく今年の大会はこんな風になるのでは、そうぼんやりとしたものを感じたりもします。もちろんそれは客観的なものであるはずもなく、一種の妄想。もしかすると昨日挙げたベスト16のチームをご覧になって、気付いた方がいるかもしれませんね。素直に白状すると、16校中、左腕が実質エースのチームは10。つまり左腕の大会になる、個人的にそう思っています。実は名電を優勝に推したのにも、金看板田村の存在があったればこそ。裏目っちゃいましたけどね・・・・。ただ秋には打者として上位指名があると思いますよ。間違いなく今大会NO.1打者でしょ、ええ。

 大会二日目の横浜、広島新庄戦、予想の中にあえて乾坤一擲という言葉を入れて、横浜高校にハンディ1、つまり広島新庄の勝利を予想しました。1回戦のベストバウトになる、そんな予感があったのです。両左腕の息を飲む対決、とも書きましたが、蓋を開けてみれば右腕同士の投げ合いとあいなりました。しかし終盤に両チーム注目の左腕がマウンドに立ち、そして勝負がつきました。

 広島新庄の今年のチームの基礎を作った前監督の迫田さんと、一度言葉を交わしたことがあります。確か6年前の春、知り合いを通じてあいさつ程度でしたが、その際、「左投手がお好きですよね?」という野次馬の私の厚かましい質問に対して、少し笑って「甲子園で、勝つためにね」と丁寧に返していただきました。ただ今思うと、”甲子園で” と ”勝つために” の間に、”三つ” か ”二つ” という言葉が入っていたように思うのですが、記憶が曖昧になっています。

 三日前、迫田さんを左投手フェチとも書きました。実際広島新庄のチームの作り方は明らかに左投手からの逆算です。エースになれると見込んだ左腕を獲って来て、入学から手塩にかけて育て、三年目に甲子園で結果を出す。それはある意味心中と言えるかもしれない。何故そこまでするのでしょう・・・・?

 実はこの手法を取る指導者は案外多い。私の記憶にある限りそれを最初に見知ったのはPL時代の故鶴岡監督。因みに以前名将と言える監督は過去に三人いると書きましたが、鶴岡氏はその一人なのです。

 鶴岡氏唯一の制覇のエース西田は、言うまでもなく左腕。和歌山から中学時代に転向させるという禁じ手を使ってまで必要としました。そしてそれが正しかったことを、自らの采配を通じて甲子園で証明してみせたのです。因みに初代名将とさせていただいた原貢氏の初制覇時のエースも左腕。そして息子辰徳と甲子園を騒がせた代のエース村中もサウスポーです。

 左腕のアドバンテージとは?

  鶴岡氏はPLを追われ大阪産大付大東に移ってからも今中を育てています。一年から使うにあたって、師匠の田丸氏(当時阪神チーフスカウト)をわざわざ東京からグラウンドに呼び寄せ確認までしてもらっている。当時の今中の体重は60キロ。実戦よりも体力づくりに専念すべきかアドバイスを欲していました。田丸は今中の肘の使い方を一目見て、すぐに使うべきだと伝えたという。その言葉を受けて、鶴岡氏は今中をその春から公式戦のマウンドに上げました。虎党としては何故そこまでした今中を、田丸は囲わなかったのかと文句の一つも言いたくなるのですが、そのあたりについてはそのうち書きたいと思います。

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 春の選抜は投手次第、とよく言われます。夏の大会は総合力とも。そのロジックを紐解くと、まず好投手のいるチームが秋に結果を出し、一冬越して投手はさらに成長して甲子園を迎える。打者の成長はというと、そこにはまったく追いついてはいません。なので春の選抜は投手次第となる。

 打者は春季大会や夏までの練習試合のドリルで緩やかに成長していき、一方投手はそこから徐々に消耗を始める。地方予選のその終盤、打者と投手の成長曲線は逆転し、夏の大会は総合力となる、そんな感じではないでしょうか。

 しかしサウスポーならその限りではないのでは、その仮説が先の鶴岡氏や迫田氏、原貢氏にはあったのではなかろうか。そう思って振り返ってみると、あの時の迫田氏の言葉には ”二つ” か ”三つ” が挟まっていたように思えてならない。つまり ”夏の甲子園で二、三勝するためには左腕が必要”、そういうことではなかったかと。

 左腕の持つアドバンテージとは何なのか、残念だが我々には判らない。答えは選手の中にある。順延再開後、先の名将たちが紡ぎ出した仮説の真偽を、試合を通じて彼らに証明してもらうしかないだろう。

 二松の秋山、松商学園の栗原、北海の木村、京都国際の森下、日航のヴァデルナ、樟南の西田、明徳の代木、浦学の宮城、沖縄尚学の當山、大阪桐蔭の松浦、ほぼ全員140以上を計測しているので、彼等の投球を、そして対する打者の対応を、皆さんと一緒に楽しみにしたいと思います。

 昨日のおいおい阪神

 今日にも陥落ですな。

 しかし今年ファンになった子は恵まれています。期待の超新星と、首位独走と失速と、宿敵巨人とのマッチレースという三本立てを一年で体験できるのですから、ええ。いやぁー本当に恵まれてる。これに耐えて生き抜いて初めて虎キチになれるのですよーっ♪

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