近畿に台風が上陸。ご丁寧にも淡路島から綺麗に甲子園のある兵庫県を文字通り縦に縦断。というわけで、大会十日目は延期となった。
高野連は昨日のうちから中止を発表済。阪神電車も梅田、尼崎間を早朝から不通にするというやる気の無さ。まぁ、一休みしたかったので助かった、思わずそう呟いた高校野球オタも多かったのではなかろうか。私がそうだ。
日々の楽しみとはいえ、何試合もたて続けに録画観戦するというのは疲れる。まして阪神の試合や大谷のそれもある。ここまでくるとやらされている感、とまではいかないが、作業感は出てくるな。
昨日は久しぶりにクーラーをかけずに床に就いた。ゆっくり眠れた、そう実感した寝起きであった。大会後半に備え、英気を養えたようだ。
この夏はヒール四天王が揃って不在のため、予想がいつになく当たっている。変な邪念がないのが良いのだろう。詳しくはS~Dまでの戦力一覧表を再掲するので確認願いたい。基本、そのランク通りの勝敗である。
一、二回戦を通じて下剋上があったのは四試合。そのうち三試合を外した。クラーク国際、おかやま山陽、浜松開誠館の関係者のみなさまには、この場をお借りしてお詫びしたい。
創成館 - 星稜はBランク、立命館宇治 - 神村学園、富山商 - 鳥栖エはCランクどうしの一戦であった。ゆえに上の表からは予測不能。仮にそれをしていたらどうであったか。このあたり、次回以降の課題としたい。
愛工大名電 - 徳島商、そして智弁 - 英明は共に渾身の予想であった。先に書いた通り攻めたつもりだ。オタとして真価の問われる組み合わせでもあった。それだけに両試合とも当てて見せ大向こうを唸らせたかったのであるが・・・・。後者を当てきれなかったこと、今もって慚愧の念に絶えない。もし英明が勝っていれば、今頃自分に酔い痴れ自惚れながら後半戦を楽しめたのだが。白状すると、実際それをしたかったのである。まぁ仕方あるまい。おのが不明とし反省したい。必ずや次に活かす! ただ、英明のあの監督・・・・。いやいやこれ以上は言うまい。
日大山形は序盤で相手を舐めた。もう少し慎重にいけば勝ち上がれたかもと悔やまれる。荒木もまた同じ思いであろう。
仙台育英と聖光の一戦にも力が入った。普段通りの野球をやれれば聖光に勝ち目はあると踏んでいただけに無念である。特に初回の入りも含めて三塁の守備が痛かった。またセカンドとセンターのお見合いというのも・・・・。まるで去年同様、聖光は蛇に睨まれた蛙であった。実力に大差はないのに。納得できないものを感じている。明後日、履正社にも試合の入りは特に慎重を期してもらいたい。
果たしてベスト8に沖縄尚学、慶応、光星、専松、履正社、花巻、北海の七校がそれぞれ予想通り勝ち上がれるのか、ここからの一戦一戦、楽しみは尽きない。
それでは前半を振り返りコメントさせていただく。
次に個別の選手について。
まず前半で一番驚いたのは浜松開誠館の近藤か。ここまでの好投手だとは思わなんだ。創学館時代の金村を思い起こした。進路が気になる。上手く育てれば四年後上位でのプロもある。
仙台の三人はやはり良い。去年の夏も経験しているだけにもう少し伸びても良いのでは、そう思ったそこのあなた、去年の段階で凄かったので十分である。センバツの方が良かったと呟いた君、そんなもんです。強豪校の投手は春の段階でピークを迎え、そこからは疲れていくだけなの、ええ。当然のように三人の進路が気になるが、成績優秀の湯田は慶応、高橋は早稲田、仁田はプロ、そんな感じか。
今大会最も凄みを感じたのは徳商の森煌であろう。あのフォームでよくぞここまで。アウトステップするが左肩は開かず、捩じりを効かせた上半身で上から抑えつけるように投げる。ストレートは速度以上の豪球で、過去振り返ってもここまで迫力のある球を見たのは誰以来だろう。宇和島東時代の平井を思い起こしていた。ただあの一度浮き上がってから落ちる縦のスライダーはプロでの再現性は低いと見る。進路は大阪ガスだそうだが、果たしてプロが黙っているのであろうか。
打者に目を移すと、履正社の森田が大会NO.1で文句はなかろう。予選終盤からグングン伸びて佐々木や真鍋、佐倉を一気に捲った。このままいけばプロ入りに傾くかもしれない。同じ180弱で右打ちの内野手の光星の中沢、東海大星翔の百埼も存在感があった。ただこの三人、共通して少し振りが大きすぎる。果たしてそれを支えるだけの身体能力が備わっているのか、録画をじっくりと眺め直し、瞬発力といった点で検証したい。
ボンズは即プロでいいのではないか。大学へ進んでも遠回りするだけのような気がする。逆に麟太郎は進学すべき物件だ。今のままでは問題の上半身以上に膝を怪我しそうで怖い。
上田西の横山であるが、あっという間に甲子園を去った。肩は抜群だが打撃はその片鱗を垣間見せるにとどまった。まぁそこは良いとしよう。問題は脚のなさをスカウトがどう受け止めたかであろう。ただ八千代松陰時代の長岡がこんな感じであったことから、案外中位ぐらいで指名があるのではと思う。
注目していた北海の熊谷、東海大甲府の兼松は思った通りの打者であった。大学野球でしっかりと修業し、四年後の再会を待つ。
まさに今日、ベスト8を賭けた死闘のゴングが鳴る。まずは慶応 - 広陵であろう。ここを慶応が勝ち上がってみせ、ミッションクリアー、ご苦労さん、そう肩を叩いて甲子園を見送ってやりたいのだが。実は八月中に免許を取りに行く予定を立てていた、そんな奴ばっかりだろうしな。果たしてどうなることか。とりあえず沖縄尚学、光星、専松には抜かりはないとみる。
明日の今頃どんな気持ちで甲子園を眺めているのやら。こうして余裕をこいているのも今日限りであろうか。今夜もクーラーをかけずに寝たい。