Till Eternity

どこよりも遅く、どこよりも曖昧に・・・・

誰のためのオリンピック?!

 私のオリンピックはソフトの金メダルでハッピーエンドのうちに終わった関係で、極北の当ブログ更新も滞ってしまいました、ええ。その後は何となくですが、せっかく四年に一度、さらに申し上げるなら生きているうちにはこの国での開催はもうないだろ、そこをモチベーションに地上波にチャンネルを合わせてみるものの、内容はさっぱり入って来ません。

 そんな中、個人的な発見がないわけではなかった。なのでご報告申し上げます。

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 それは何となく男子バレーをながら観していた時のこと、試合の流れに合わせて実況や解説者の声を聴きつつ、あれっ、解説ってもしかしたら川合俊一か? って思ったのですわ。それで、へぇー、言ってみればあんなタレント風情に、最高峰の試合の解説のお鉢が今でも回ってくるんだな、って感慨一入。でも考えてみれば、ヒロミが昼のワイドショーで難しい顔して薄っぺらいコメントを連発していたり、出川が普通に一部上場企業のCMに出演していたりするわけで、一度世の中からダメの烙印を押されたような素材でも、その後の芸能界内活動の巧拙や人脈などによっては復活するご時世ですから、解説者川合俊一の現場復帰もありなんだね、やれやれスポーツ業界も人材難か、なんて一旦は流してました。

 それで今度はバスケをながら観していたわけですよ。そしたらまた画面から川合俊一の声がっ!! さすがになんかおかしいぞ、ってそこで気づいたわけ。それで調べてみたら、その川合俊一の声の持ち主は、川合俊一ではなかった。でっ、改めてバレーボールの解説陣も調べてみたら、あるはずの川合俊一の名がそこにはない・・・・。

 いったいあの時、何を観て、何故川合俊一の声を聴いたんだ、と一瞬背筋が寒くなったのだが、謎はすぐに解けた。私が川合俊一の声と一方的に勘違いしたバレーやバスケの解説者、恐らく両名ともに身長は195cm超で体重は100kgぐらいの体躯だろ。この超大型でスラッとした体形の人たちの声って、総じて良く似ているのですよ。たとえば、身長170cm以上の長身女子の声って、みんな結構似てません? 恐らくそれの男子バージョンなのです、ええ。これってひとつの発見なんじゃない、などとあれこれ考え、この怪現象に気の利いた命名をと思いましたが、ついぞ浮かびませんでした、残念。いやぁー、ホラーだったわ・・・・。

 <本日の勘違い>

 

 五輪中止主張の本当の狙いとは?

 オリンピックも終盤に差し掛かっているというのに、相変わらず五輪中止の輩は収まりませんね。

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 この方、時事とか共同通信とか、果ては日刊ゲンダイの記事にもいちいち反応するようだけど、それってマッチポンプっていうんじゃね? どうせパラリンピックが始まったとたんに、どれだけコロナの陽性者が出てもやめるくせによくやりますな。

 こういう活動自体にあれこれ言う気はないので、どうぞお好きなようにって思うと同時に常々感じるのが、もし本当にコロナ禍におけるこの国のリアルな姿を世に伝えたいのなら、彼の様に二次情報の数々や、果ては日本の惨状について海外ではこんな風に報じているというような記事を三次情報として、これ見よがしに集めて来ることが果たして正しい手法なのだろうか、ということ。これらの情報を知らない、もしくは知ろうとしないあなたたちは結果的にコロナ感染を幇助する加害者なのです目を覚ましなさい、と叫びたいのならば、こういうことをするよりも、直接感染した人たちからの病状の報告や、日々野戦病院化した仕事場で従事している医療関係者たちの呻き、もしくは飲食業者のコロナ前の毎月の粗利と、国からの補助と対比した数値、といった、まさに生の声が自然と集まって来るような場を作ったり、自分のTwitter をそういう場にすりゃいいのにと思うのだが、何故しないのか・・・・?

 彼の立ち位置がどこにあるかなんてすぐに判るので、コロナで親族や伴侶を亡くしたという方の嘆きや、全日本民主医療機関連合などから現場の怨嗟もわんさか集まってくると思うのだけどね。もちろん厄介な、真反対の立場の呟きも混ざって来るでしょう。でっ結局、そこを切り捨てたり編集すると足が付くので、そういうリスクを背負おうとはせず、都合の良い二次情報や三次情報だけを集めて胸を張っているのではないのかい? せっかくのTwitter なのだから、玉石混淆いろんな状況下にいる人のコロナに対する切実な思いの行き交う場にすれば、それこそがこの国のコロナ禍のリアルな姿なのだと思うのですが・・・・。

 もし、それらを読んで、本当に苦しんでいる方々の声の堆積や規模を、我々が実感できたならば、五輪をやめるてしかるべき、という彼らの声に与する人たちもたくさん出て来ても決しておかしくないとも感じる。 

 私がウォッチする限り、今切実に苦しんでいるのは飲食業者と一部地域の医療従事者や、手術を受けられない既存の患者ではないかと・・・・。感染者はどうか、という声もあるのでしょうが、たとえばある会社の情報、その会社は図体だけは無茶苦茶大きく社員数は中規模都市並みで北海道から沖縄まで拠点があって、そこでは毎朝感染状況が数字になって上がってくるが、それを眺める限りコロナで亡くなった方はいないし、重篤になった方もほとんどいません。あくまでも会社の情報なので、企業が一丸となって隠蔽している可能性はゼロではない以上、厳密にこれを生の声として扱って良いかは判りませんけどね。

 ただこの手の情報はどの企業も日々出しているので、サラリーマンはみんな知ってます。変異株は出て来たが案外大したことはない、症状が重くなるのは宝クジにでも当たったようなもの、ぐらいにそれぞれ自身で判断しているので、朝の通勤ラッシュは相変わらずなわけですよ・・・・。嫁が横から、そういうのを書くとますますコロナ予防への意識が低くなる、とお怒りのようなのでここまでにしますが、要は一年半にわたりコロナと付き合ってきたことによる肌感覚が街に電車に、そして会社に向かう人の流れになっているのだと思うのです。それは経験の蓄積と言ってもよくて、決して社畜だからではないのです、ええ。

 五輪を反対する輩に対してもう一言いうのならば、彼らがコロナ感染拡大に乗じて成し遂げたい本当の狙い、それは五輪中止ではなくて、政権交代なわけでしょ? 別にそれを声高に叫ぶことも決して悪いことではありません。むしろなぜ正々堂々とそれをやらないのかとすら思う。

 でも、それを直接言ったところで乗って来る人などほとんどいない。だから五輪中止を訴え、政権はコロナ禍において無責任だと連呼し、庶民は圧政に苦しんでいるというイメージのガイドラインを描き、今まさにそれに色を塗って、そしてそれが出来上がった暁には次の選挙では自民党以外の選択肢はどうですか、と。そしてその中に山本太郎はいかがですか、と無党派層に対して訴えるという寸法。だけど一体、それでどれだけの人が騙されるというのか。そういう姑息と言うか見え透いたことをやってるから、”NOlympics Anywhere” って叫び、この国が”地球市民”様の立場から見たらどれだけ悪い国であるか、幼稚な国であるかを散々繰り返すけれど、どうやら嫌われるだけだった、ということを学んでほしいものです。やってることはワイドショーやニュースバラエティと一緒なんだよな。自分で自分の首絞めてるってやつ。

 それだったら逆にオリンピックが始まった途端、開催反対の旗を降ろして、野望を剝き出しにしてしまったこっちの方が好感持てますね。

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 いやぁ清々しい。ツイッターの彼からしたら、こらっ、まだ本性を表すのは早いだろ、もう少し黙ってろ、ってところなのでしょうが、ホント、頭のいい人は左翼にはなれない、ということを地で行ってます、アッパレ♫

 

 それと今回、五輪反対の動きに対してオリンピアではっきりこう明言した方もいましたね。

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 彼女はメダリストの方が情報発信はできるけれど、立場上言えないだろうから、メダルには及ばなかった自分が替わりにってことで、思い切って口を開いたのだと思うのですよ。そしたらこの記事が出た四日後ですか、

www.nikkansports.com

 神様は観てるって事でしょうかね。

 オリンピックを反対するのは結構ですが、もう少し選手の事を考えてみたらどうでしょうか? まぁ見ててください、パラリンピックでは掌返しますから。彼らのやってることは所詮正義の味方ごっこ、ホンマ性質が悪いわ。

 私的大会MVP発表! 

 でっ、今回オリンピックを開催して本当に良かった、薄汚れた私の眼からもそのように映ったいくつかのシーンがありました。まずはこれ、

www.yomiuri.co.jp

 いやーっ、スポーツって本当に素晴らしい、そう思いました。

 おまえが嫌中だからだろ、って突っ込まれそうですが、そういう狭い了見だけで、スポーツを称賛するのではないのですよ。

 少し早いですが、私が今大会の最も印象に残った選手を挙げるとするならば、それは文句なくこの人ですから、

www.tokyo-np.co.jp

 9.83ですよ・・・・・。

 あれは思い起こすこと34年前、私はまだ学生でしたが、忘れもしないローマで行われた世界陸上。大会のハイライトは男子100m。注目のライバル対決。言うまでもなく最大の目玉はロス五輪のヒーロー、すでに生きる伝説カール・ルイス。もう一方の雄はジャマイカ生まれの移民から這い上がった男ベン・ジョンソン

 この二人、生い立ちだけではなく何から何まで違っていた。全身バネのルイスに対して、筋肉の鎧を纏ったジョンソン。レースも競馬風に言うなら差しのルイスに、先行大逃げを打つジョンソン。スポーツ一家に生まれヒューストン大出のインテリで饒舌なルイスと、寡黙で叩き上げのジョンソン。すべてにおいて好対照。とにかく私は半年前からこの対決を、その日が来るのを待ちわびていたのです。

 そして、結果は9.83という驚異的な世界新記録でジョンソンがルイスを圧倒。因みにルイスの9.93も自己ベストだったはず。私自身、人間はここまで速くなるのか、とテレビを観ていただけだというのに圧倒されたわけですが、その記録に、何んとアジアの人間が追い付くだなんて。まさに奇跡ですわ。 

 蘇炳添は2015年に9秒台に突入し、6年かけてこの数字に辿り着いたわけですが、ここまでの道のりには想像を絶するものがあったことでしょう。それは173cmという、決勝に残った8選手のうち、一人だけ文字通り頭一つ低かったことからも伺えるのではないでしょうか。まさに1%の可能性をどれだけ信じられるのか、彼はこのオリンピックでそれを証明してみせたと思うのです。

 そして彼の存在は、これから、そしてまさに今、短距離で頑張っているアジアの子供たちにどれだけの夢を与えたことか。それは決勝で下位に沈んでさえも、決して色褪せないことでわかる。むしろ、五輪100mで決勝の8人に残ることを目標にしていたでしょうから、その準決勝のレースで9.83という驚異の数字を叩き出したという蘇炳添に、底知れぬ力を私は感じました。まさにアジアの誇り! 私的に今大会の男子MVPに挙げたいと思います。 

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 それにつけても日本の選手のなんというか、まぁ、自国開催だというのに、もう少しやれたのではないか、そういう思いはありますね。コロナがあったのはどこの国の選手も一緒ですから。

 この前にここで、採点や審査、審判のジャッジが勝敗に影響のある競技を中心にメダルラッシュがあるのでは、と書きました。実際、金メダルは積み重なって史上最高17個ですか。でっ、個人的にはメダルには関心がないのでベストを尽くして欲しい、そうも書きました。しかし記録が残る競技で自己ベストを出した選手がどれだけいたのでしょう? これまでで最高の演技やプレーをした、という選手がどれだけいたのでしょう? 別に記録を競う競技を中心に予選で早々に敗退した選手が続出したから言うのではないのです。がっ、日本のアスリートには、もう一度、本国開催のこの五輪でベストを出し切れたのかを自問して欲しい。願わくば自分がプロなのかアマチュアなのかを自らの中で明確にし、退路を断つ覚悟を持って挑むべきではなかったのか、そう思えてなりません、大きなお世話だけどさ。

 そんな中で、私的に今大会の女子MVPを挙げるならばこの人でしょうか。

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 見ました、決勝戦のあのヘッドスライディング、

www.tokyo-np.co.jp

 彼女は実業団13年目の選手。野球で言えば巨人の菅野と同い年。ある意味、というか十分過ぎるぐらいのベテラン。それであのヘッドスライディング・・・・。大会中、澤穂希がずっと言い続けていた泥臭さって、こういうことじゃないのかな。ホント勇気もらいました。ありがとうございました!

 野球日韓戦・・・・

 もう勝たんでええ。メダルもいらん。揉めるだけ。嫌なものを見せられたり、嫌な思いをしたり、そんな嫌な予感しかしませんな、まったく。

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