Till Eternity

どこよりも遅く、どこよりも曖昧に・・・・

それぞれの追分【完全版】

f:id:TailEnder:20210705035440p:plain

 前回の ”それぞれの追分” は、書き始めたものの、最初の部分が重くなり過ぎて当初想定していたものとはかけ離れてしまったので途中でいったん打ち切ることにした、というものです。もともとは、先月の24日を持って「リンゴ日報」が香港で発行停止になったことを受けてそこをメインに、まぁいろいろとラグビーや五輪絡みも含めて書こうと思っていたのですわ。でっ、タイトルは何が良いかなぁ、とリンゴで始まるものを探していたら、美空ひばりさんの名曲を思い出して、あっ、”リンゴ日報 追分” で行こうと、すぐに決まったものの、そういえば美空さんが亡くなったのは今頃だったような、と調べてみたらまさに命日だったと。じゃぁ彼女について少し書いた方が、と思っていたら中韓の日本に対する報道も重なってああなったわけです。

 それとラグビー日本代表がライオンズ戦、実に消化不良で終わってしまったので、もう一試合観てみるかってのもあったかな。阪神が失速したのは更新の頻度に一切関係ありませんので、むしろ負けが嵩んだら増えます、ええ。

<本日の消化不良>

 リンゴ日報 追分

 「リンゴ日報」の前主筆で英語版の執行編集長を務めていた馮偉光氏が国安法違反の疑いで逮捕され、これでほぼ主要なメンバーは全員逮捕、拘束されたようです。

www.jiji.com

 恐らくこれをもってオールドメディアはこの件について距離を置き始めるでしょうから、ここでは今後もしっかりと香港の ”今” は無理としても、”こないだ” ぐらいはチェックしていきたいと思います。

 そんな中、関口宏が例の番組でこんなことを、

www.daily.co.jp

 確かに他山の石というか、中国だからではないとは思います。がっ、とりあえず中国によって今まさに香港で起きているのだから、”あさって” のことをしたり顔で持ち出す前に、”今日” もしくは ”明日” についてなぜ語らない?これでは論点をずらしているだけなのだが・・・・。

 とはいうものの、こんな国があるのも事実、

www.wowkorea.jp

 中国韓国はしょせんこの程度の国、そして残念ながら我々にもっとも近くにある国なのです、そこんとこヨロシクっ!

 ラグビー日本代表 追分

 私がしきりに”現在地”と吠えたところの二連戦が終わりました。個人的な感想を申し上げればがっかりです。特に初戦前半 6:59、このシーン、

f:id:TailEnder:20210704222249p:plain

 なぜ突っ込んだ、ラピィースよっ!(号泣
 山中を信じられないところは判るが、回り込むフィフィタも含めて外にはマフィー、松島と最強の三枚が・・・・。これがテストマッチ二連戦のすべてですわ。

 ラピィースも夢の試合だけに張り切ってしまったのでしょうね、そこは理解する。がっ、相手にとってこの試合は失うものしかない罰ゲームみたいなもの。正直乗り気にはなれていなかったったはず。そしてこっちは得るものしかない試合。あそこでトライを獲れていれば、少なくとも嫌な出だしになって、勝てないまでももっと競った展開になったでしょうに。そもそも今回もライオンズを率いるガットランドはディフェンスコーディネート力は今でもNO.1。ジャージの色もそうですが、まるで二年前の春先の脂の乗り切ったウェールズを相手にしているようでしたわ。うちの嫁ですら「赤い壁が見事過ぎる」と呟くぐらい・・・・。

 ジャージと言えば、日本代表の夜桜はいいのですが、背中の ”TOSHIBA” の文字を見た時、少し嫌な予感がしましたね、ええ。何というか、そこだけはうちも罰ゲームというか、もう勘弁してやれやと素直に思いました。恐らく十年にも及ぶ長期契約だったのでしょう。でも協会も先方の懐事情ぐらい察して差し上げてもいいのでは。それができれば同時に薫田排除にも繋がるのだが・・・・。

 ジャージはメンバー発表時に、指揮官自らが選手に手渡すことが示すように神聖なもの。戦士を包むいわば魂。誰からも喜ばれる要素で構成すべきじゃないのかな。少なくとも東芝の株主はあのロゴを見たら、日本代表を素直に応援できなかったでしょうね、知らんけど。

 二試合通じて感じたのは、5フェーズ目くらいまでで、たまにでいいから相手を崩す何かがあればと。今回はまったくそれがなかった。たとえばアイルランドは愚直に縦にクラッシュすることを徹底し、こちらの陣形を崩してきました。つまりあれに替わるものが日本代表にも欲しい。

 唯一良かった点として、田村の動きを挙げたい。サンウルブス時代の師匠であるトゥシ・ピシを彷彿させるものがあり、 かなり見直しましたが、蠟燭の火は消える前がなんとかで・・・・。二年後も彼を頼りにするようでは決勝トーナメントは無理。人材難は辛いところですが、いっそのこと、大学二年生あたりまでの選手を対象に、一斉トライアウトでも実施すれば? そこでハーフ団とウイング、とにかく脚が速いのと器用な選手を徹底的に探して欲しい、案外いるから。ヤマハの清原なんかが良い例。彼なんかももっと早くに見い出せていればと思うのだが。個人的にTLの若手で燻りそうな中で、東芝の杉山とクボタの侭田を押す。二人とも大学時代は放牧されていた点に伸びしろを感じる、というと買い被りか。

 消化不良の原因を突き詰めると、とにかくスピード。山中、松田や斎藤も含めてスピードが足りない。多分、斎藤は課題のディフェンス面を考慮してビルドアップしたのでしょうね。早稲田時代より5kgは増量できてたと思うのですが、その分残念ながら・・・・。もちろん彼には期待しますが、もう遅いなんて思わないで協会には一斉トライアウトをお願いします。というか大学四年間がとてつもなく無駄なんだよな、マジで。

 代表強化をめぐる追分

 何だかんだと腐したところでこんな言い回しもどうかと思うのですが、みなさんには日本代表の現在地がどのように映ったのでしょうか? よくやった、という意見もあれば、十年前に戻ったというのもあるでしょう。まぁ、まさに感じるまま受けとめたままを、ご家族や友人たちと語っていただければ、そう思うのです。なぜそんなことを改めて言うのかといえば、日本ラグビーは非常に恵まれているのですよ。前々回ですか、野球やサッカーだと、ライオンズに相当するチームと試合を組むことすらできんよ、ってな話を書きました。「この前のキルギス戦、凄かったよねーっ♪」って周りに話振っても、たいして盛り上がらんでしょ、そういうことなんですよ、ええ。

 でっ、こんな記事が来ました、

news.jsports.co.jp

 これは意地悪な見方をすれば、DAZNとの戦いに敗れてJリーグから切られたJspoの意思表明かもしれません。早晩サッカーから撤退するのも見えた来たのかな。去年あたりからですか、未練がましく大昔のJリーグの試合を放送したりしていますが、誰が見るのかと・・・・。あのラップに合わせた番宣も涙を誘うばかり。

 上の記事のポイントはといえば、後藤健生氏にこれを書いてもらっているところ。鉄板でサッカーサイドの方が、ラグビーに塩というかエールを送ると同時に、日本サッカー界の現状に警鐘を鳴らしている、という構図。サッカー日本代表が、骨のある相手と戦うことの難しさを語っているのです。電通やキリンがどんなに頑張っても、もうヨーロッパや南米の強豪国とのマッチアップは、W杯を除くと事実上不可能でしょうね。

 まさに今、Euroが盛り上がっていますが、ネーションズリーグが始まってしまった関係でコンフェデが無くなったように、欧州のスケジュールに空きはない。恐らく今後も、先日のセルビアクラスが限界でしょう。

 追い打ちをかけるようですがアディダスとの長期大型契約も、東芝におけるラグビー代表との関係同様、裏目に出てしまっている。もしナイキと組んでいたら、ブラジルや同一サプライヤーの強豪国との定期戦も望めたというのに(因みにドイツやアルゼンチンもアディダスだが、ここは大陸ごとに商売を整理しているので無理。韓国はナイキなので、金さえ積めばブラジルどころかイングランドやフランスとも親善試合は可能、巧者韓国)。

 この選択はサッカー代表の中長期的な強化という観点で、結構大きな分岐点だったかも。ラグビー関係者はこういう部分からもしっかりと学ぶように。

 かって閉鎖的、階級的といえば、それはすなわちラグビー界の専売特許であったが、最近は期せずしてサッカー界がそうなっている。欧州、南米、北米、アジア、という地域を囲む敷居が高くなり、大陸間の交流を阻んでいる。それはW杯の価値を際立たせるためのものであるがゆえ、極東の日本へのダメージは大きい。四年のサイクルでは、定期的な餌付けが必要なライト層は育たない。

 階級も、欧州>南米>>アフリカ>北米≧アジア という感じでレベル面で明確に出来上がりつつある。このままでは、CLやEuro、ネーションズリーグを軸に欧州の競技レベルが一方的に上がって、南米以下は沈むばかり。恐らく新たに改編されるクラブワールドカップすら、欧州のチームを利することになるでしょう。

 ただこうなってくると、一度ヨーロッパに経済危機が押し寄せると、世界のサッカーは総崩れになるという懸念もある。でもきっとそれが本望なところもあるのでしょうね。というのも、自国のサッカーより欧州サッカーが好きって人が一定数以上いるし、欧州のビッククラブにはアメリカをはじめとする外資も入っている。ので、不況に見舞われたら、その時は流れに任せるのでしょうか。

 ラグビーに話を戻しますが、今回のライオンズとのテストマッチに恵まれるような僥倖を活かして欲しいのです。ブライトンの奇跡以降、流れは令和に入ってからも確実にこちらに来ています。協会は相も変わらずヘマは多いものの、幸い致命傷に至ってはいない。SR撤退など大チョンボもいいところでしたが、コロナで結果オーライ。ツキがある時はえてしてこういうもの。他のスポーツ界から羨ましがられているうちが花。硝子屋さんも最後ぐらいはちゃんと結果を出してくださいな!

 五輪における追分

 もう開幕までカウントダウンですが、例の五輪開催反対の連中は、都議選で共産党がわずか1議席ながら増やしたことで、勢いづくのかもしれませんね。どこまで道を誤り続けるのだか・・・・?

f:id:TailEnder:20210705025606p:plain

 まぁ五輪開催反対の意見は尊重するし、IOCやJOCの金権体質や特権意識にはまったくもって反吐が出る。NBCの放映権料頼りの各協会の在り方や、時々でプロとアマを巧みに使い分け美味しいところだけ持っていこうとする一部選手の所作にも違和感を抱く。しかしそうであっても、五輪は代表枠を勝ち得た選手たちの晴れ舞台という観点が、ひたすら反対を連呼するだけの連中には、そっくり抜け落ちてはいないか?

 あたかも五輪開催問題を、”それを与えてやるという傲慢な施政者” と、”それをコロナ込みで受け入れるしかない、か弱き市井の民” というような構図で語ろうとするが、四年に一度に賭けて来た選手の存在は無視なのか・・・・?

 コロナ禍の被害者を装えば、当面何をしたところで正義であり、それは権利だという思い込みには、迷わず恥知らずという言葉を贈ろう。なぜならそれは誰にでも可能なことだからだ。なのにそれをしない人は絶対にしない。なぜか? それは恥というものを知っているからであり、そもそもそんなことしようとは微塵も思わないからだ。

 先の呟きは、五輪を ”サーカス” に喩えてみせて得意げだが、まぁそれはそれで構わない。だがそこには、何もかもが自分たちに与えられてしかるべきだという甘えと驕りが透けても見える。こういう手合いは思う存分に権利を主張して、義務となるとからっきしな奴ばかり。

 あえて喩えて返すなら、”パン” ぐらい自分で買うなり作るなりしろ!ってところだろうか。

f:id:TailEnder:20210705041308p:plain