Till Eternity

どこよりも遅く、どこよりも曖昧に・・・・

帰ってきた男

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 ここのところ、コロナに共同通信の飛ばしや、中国に韓国、北朝鮮の動きも気になるところであり、またプロ野球も19日開幕と目前に迫っています。できれば書きたいなぁと感じることはいろいろとあるのですが、生来の怠け癖もあって上手くまとめることができていません。スイマセン。まあ、どこよりも遅く、どこよりも曖昧にを掲げておりますのでお許し願いたい。

 そんなわけで、今回ご用意したのは申し上げにくいのですが去年の話なので、もう少し前に書かねばならなかったことかもしれませんが、取り敢えず、今しか書けないいことだから、などと言い訳をしつつ進めて参りたいと思います。

 

<今回の目次>

 

野球オタの矜持とは年に一度のバッチ処理

 夏の甲子園が春に続き中止という報があったのは、もう半月も前のことですが、いまだに呆然としています。力が入りませんわ。一応元球児として無念、それ以上は言葉にできません。

 そんな私は現在スポーツオタクを自称しています。基本は野球やラグビーがメインです。なのでコロナ自粛以降、今に至る環境はなんと表現して良いのか、とにかく張り合いがない、そんな感じです。本来なら今頃はプロ野球真っ盛りのはずですもんね。せっかくブログを始めたのに、野球については昔話だったり、夢のような未来の話だったり・・・・。本当は観戦した試合などを中心に、ゆっくりとその感想というか余韻をお伝えしたかった(理想)だけに残念としか言いようがありません。

 

 まぁ、そうは言いつつもコロナばっかりを書いていてもどうかと思いますので、何か、現在進行形でスポーツ界に起きていることの中に何かないのか、つまりネタ探しなどを一応何気なくしています。ぶっちゃけあるっちゃあるのですが、あまりにもマイナーなものは独りよがりになるので避けたいし、とはいうものの、皆さんがすでにご存じのものを噛んで含んで広げて薄めてここに載せるのであれば、せっかくこんな辺鄙なブログまで訪れていただいたのに申し訳が立たないわけで、あくまでそれなりにですが、読んでいただいた後に残るような何かを・・・・。というわけで、そんな都合の良いものはなかなかないのですが、一つ個人的に興味深いものがございまして、今日はそれをご紹介いたします。

 

mainichi.jp

 いつのネタ?と思われた方も多いのでしょうね、ええ、去年の春の話でございますよ。まだ時代は平成でしたね。その最後の月のことです。

 野球オタの矜持と申しましょうか、一応、アマチュア野球界を俯瞰する意味で、主要な大学の人事には目を通しておくことにしています。私自身の存在意義というか沽券にかかわるというか、そういうわけで、毎年春先にはチェックするようにしているのです。ところが、これまた私事で恐縮ですが、一昨年の春、出向しまして、でっ一年後に戻りまして、今までとは全く違う仕事を二年続けてやらされる破目になって、結構大変だったのですよ・・・・。そんなこんなで、毎年春の年次バッチ処理であったはずのマチュア野球界人事チェックを、二年連続してサボっていたのでございます。だから、いきなりこの記事を見て、愕然としたわけです。

 なぜかというと、これ、

www.j-cast.com

 今から7年前の出来事。そしてこれが起きる三カ月前にはこんな記事も、

www.nikkansports.com

 

名門野球部の内紛が語るものとは

 何が起こったのか、詳細は私ごときには判りません。自分の通った大学ではないので裏ネタもありません。ただ、球界最高峰の名門大学で起きた一つの不祥事、というか事件だったことに間違いないと思います。別に金光氏が悪いと言っているのではないのです、罠に嵌められた可能性も十分にありますから。金光氏の大学時代を少しでも知っている方ならば、彼が人格者であることを判っています。そしてT代が嫌な奴であったことも・・・・。それに法政大学は、あれだけの人材を球界に排出した組織ですから、そりゃ魑魅魍魎、百鬼夜行、色々とあるのでしょうよ。

 13年からこれまでの間に、スポーツ界ではパワハラという括りの中でたっくさんの事件が起きました。順不同ですが、女子レスリングだったり、アマチュアボクシングや女子体操や日大アメフト部など、もうお腹いっぱいというぐらいありました。だから法政大のこの件は、それらのスポーツ界の指導者によるパワハラムーヴメントのその先頭あたりで起こったので、上手い具合に玉突きにあって忘れ去られた感はあります。

 でも、あれからスポーツ界における指導者の在り方については、よっぽど気を付けて慎重になりましょうや、というのが協会や大学の中におけるコンセンサスとして確立したと私は思っていました。いうまでもなく選手ファーストで、指導者もいろいろと大変で、外野が足を引っ張ったりとかもあるのでしょうが、とにかくまずは選手だけと向き合って、何よりも彼らを大切にしましょう、というのが建前としてスポーツ界に広く張り巡らされているのだろうな、そう思っていた矢先に法政大学硬式野球部のこの人事だったのです。

 ここで、7年前に起こったことを私なりに整理すると、まず法大野球部のOB会には大昔からの主流派というのがあったと。それはどこにでもある話です。でっ、そのメンバーは恐らく、松永氏(五輪悲願の金メダル監督)、五明氏(元監督でバントの神様)、山中氏(不滅の六大学最多勝)などで構成されており、更に、当時金光氏側から告訴されかけた山本浩二氏や稲葉WBC監督もこっち側なのでしょう。因みにマイベストヒーロー田淵は、こういう政治ごとには無関心なので一緒にしないでね♪

 結局、その年の春のシーズンの開幕直前に、先の記事の通り金光氏は野球部監督を辞任。選手側が嘆願書を認めるまでに至ったその想いは通じ、この事件の幕は下ろされた。それで一件落着と思っていました。

 ところが、ここから金光氏というか金光氏側の巻き返しが始まったようで、四年後の17年1月にOB会副会長に就くことで見事に復活、そして翌年春に副部長として野球部にも復帰を果たしたのですわ、いやぁ、凄いわ、見事なまでの逆転劇。私はというと、この一連の金光氏の動きを見落としていたのです。まったくもって痛恨の極み、野球オタの看板降ろします。

 じゃあ、金光氏のケツ持ちは誰なのか・・・・? あれだけの猛者がそろう主流派を打ち負かした、法政大学野球界における非主流派とは一体何なのでしょうか・・・・?

 

法政の女王が動いたのか?

 正直言うと、去年の春の記事を読んだ時、思わず、それはないだろっ! て赴任間もない職場で絶句しましたもん。金光氏に問題がある云々ではなく、大学としてリスクが高いのに凄いなっ、と素直に驚いたのです。

 これだけスポーツ界における指導者の資質が世間から注目され問われるようになっているのに、学生の排斥によって辞任に追い込まれた方を、あろうことかパワハラで問題があった監督の代行として同じポストに据えるだなんて、ということなのです。つまり、金光氏による学生に対するパワハラがあったかどうかということではなく、メディアにそう騒がれ辞任という形に追い込まれ、結果としてはそれがあったと認定されてしまった、さらに言えば日大アメフト部の件も記憶に新しいというのにこの人事、物凄い覚悟なのだな、と。

 あまり知られていませんが、六大学の野球部の監督の人事権って、大学のトップである総長にあるのです。古くは立教大学の監督であった砂押監督が選手によって排斥された際も、そこに至るまで、人事権が総長にあるがゆえに大揉めに揉めました(選手側の首謀者の一人は大沢親分。いかにもやりそう・・・・)。

 じゃあ、その覚悟を示した法政大学の総長様とは一体誰なのでしょう・・・・? そうです、あのお方、田中優子女史なのですわ・・・・。こっちもいかにもやりそう。

 先ほどあの記事を読んで職場で絶句したと申し上げましたが、実を言えば、次の瞬間に頭の中を閃光が走り、この事件の顛末が一瞬にしてわかったような気がしたのです。

 十年以上前の話ですが、知り合いから法政大が苦しんでいる、という話は聞いていました。何でも、金光監督がOBたちと上手くいっていないと。チラッと小耳にはさみ、ああ、そういえば久しく優勝から遠ざかっているな、そんな感じで受け流して深くは考えませんでした。仮に、金光監督がOBたちに盾を突いたところで、それこそお歴々のたくさんおられるあの組織には勝てないし、部内に居並ぶ有能な選手たちは皆、彼らの人脈を使って入ってくるわけだから、そのパイプを閉められたらますます優勝から遠ざかるだけ。だから結果は見えているのだ、そう思っていました。つまり金光氏に勝ち目はないと。

 実際、どうも法政に進学する選手のレベルが落ちてきたな、というのは金光氏就任と同時にあったのですよ。ただ、09年の春、久方ぶりに優勝し、大学選手権も獲り日本一に輝いた際の金光氏の涙のインタビューを見た時は、心の汚れ切った私ですが、素直に感動しました(翌年阪神に入ることになる二神はあの選手権で壊れました。マジであの決勝戦の球は凄かったのだが・・・・)。

 当時何となくですが、これを置き土産にそろそろ監督を辞めるのかな、と思っていましたね。というのは、普通、五年ぐらいの周期で変わっていて、十年近く務めた超大物の山中氏は例外中の例外。なので、金光政権が十年以上に及んだのには少し驚くと同時に、そういえば就任の際に大学教授の座を用意する云々、そんな話があったなぁ、とぼんやり思い返したものです。

 結局、彼が復活できた背景にはそのポスト、つまりは大学教授に収まっていたこと、そしてそこでしっかりと学内での人間関係を培っていたことがあったのだろうと思われます。というのも、排斥運動が起こり、OB会がその年の頭に金光氏を監督の座から引き摺り下ろそうとしたのですが、それを押し留めたのは当時の総長である増田氏であり大学当局であったからです。つまり大学側の総意としては金光続投だったのです。

 ここまでであの争いの構図がはっきりしたのではないでしょうか。要するに、7年前に表面化した学生による金光監督排斥運動とは、OB会主流派と大学側との争いであったのだと。

 大学当局の後押しがなければ、スポーツにおける指導者の資質が問われる、昨今の世の中の流れに真っ向から逆らうようなあの人事はできません。危機管理能力も問われてきますから。そして恐らく、これはメッセージでもあったのです。金光氏はあの排斥運動においてシロであった、と。そして併せて、ここに野球部OB主流派との争いが大学側の勝利で終わったのだ、という。

 あの排斥運動は金光氏が辞任したことで、OB会主流派が一時的には勝利を収めました。その証拠を野球オタ的に述べるなら、数年はドラフト候補の選手がゾロゾロと法政大学の門を再び叩くようになったことを指摘しておきます。特に山中氏がテクニカルアドバイザーを務める北陸などを中心に(しかし、森田君・・・・もしかすると結果的に一番ワリくったのかなぁ、シクシク)。だから元の名門法大に戻ったんだ、私はそう思っていました。

 しかし実はそうではなかった。

 さきほど私の頭の中で閃光が走ったと書きましたが、まさに金光氏と同じタイミングで詰め腹を切らされた部長の佐藤氏が、文学部の教授だったことを思い起こしたからなのですよ。まさに当時社会学部長にまで上り詰め、人文学系のトップとして次期総長の座を狙える位置に就いたのが、文学部OGの超大物であるところの現田中総長だったからです。

 金光氏を守り切れなかった前総長である増田氏は法政プロパーではないので、学内の力を集結できず、あの結果は仕方がなかった。それだけに臥薪嘗胆、大学側は虎視眈々と巻き返しを狙っていた。そこに満を持して彼女が登場! この私がその座に就いたからにはもう大丈夫! 佐藤部長の無念も私が晴らす! 新総長がそう決意したとしてもおかしくはない、勝手にそう思っています。

 そもそも、彼が野球選手には比較的珍しい理工学部出身であることは存じておりましたが、広島商業出身ですし、大学時代は正しく言えば体育学部野球学科所属でしょ。その彼を理工学部の教授で迎えるのには正直名門大学とは思い辛い一種の離れ業(卒業して大学に残った五明氏のケースとは別)だと思うのです。よっぽど彼の就任時から大学側のバックアップがあったと考えるのが正しい解釈かと。ちなみに個人的には田中総長と金光副部長には結構強い絆があるように睨んでいます。変な意味ではなく、もっと複雑で後ろに蠢く、そんな何かを感じる、そういえばラグビーの春口某も教授でしたね。日体大出身の経済学部教授という・・・・、あのケースも学長が深く関与していました。ただあれは非常に単純な図式だったな。

 今もそうなのか知りませんが、田中総長が準レギュラーをされていた日曜朝の番組で、皮肉にも立教のケースでご紹介した大沢親分が名物コーナーを仕切っておられましたね。文字通りタマを獲ったほうの親分と、タマを戻した側の彼女が仲良く鉢合わせしていたというのは何とも味わい深い。強引な遣り口が似合う二人、案外ウマが合ったかも、しかしこのツーショット、拝んでおきたかったわ・・・・。

 なお、大学側にあえなく敗れ去った主流派OBたちは、沈黙の中、リクルートのパイプを閉じることで抗議を続けています。当分法政の優勝はない、それが一野球オタである私の見立てです。

 

付録:帰らなかった女の子

 横田滋さんが先日亡くなられました。心よりご冥福をお祈りいたします。

www.youtube.com

blogos.com

 奥様である横田早紀江さんの言葉と、めぐみさんの二人の弟さんの言葉。これは戦後から平成に至るまでの半島との外交を堂々と総括しているように感じ、同時に、紛うことなく彼らにはその資格があると思いました。

 これをどのように受け止めるのかは我々次第です。

 ちなみに、こういう意見もあるのです。

matome.naver.jp

 言論の自由が保証されている我が国ですから、思ったことは言えばいいと思うし、あながち間違ってはいないのだとも思います。一理あると思う方が大勢いるのも判る。補償をしない我々日本人は屑以下なのでしょうよ。しかし、この発言に潜む配慮自体はおかしくないか? だって金王朝平壌に住む一部の人たちに対するものでしかないから。彼らには配慮など無用でしょ。私にとって配慮すべき北朝鮮における存在とは、拉致された日本人と、彼ら同様に金王朝の圧政によって翻弄され続ける何百万の人の命や人生を指すのであって、彼女の配慮というのは、まったくそこを見ないようにしていると感じる。所詮、彼女は平壌の住人と同じなのです。

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 早紀江さんの発言以外、まったく報じなかったっていうのは無視ですか? 二人の発言が政治的に偏っているってことで片づけたのか? 自分たちが言われて嫌なこと、痛いことは報道しないというその姿勢、判りやすいと言えばそれまでですが、それって大人のやることか? オールドメディアにほとほと絶望すると同時に、辻本以下と言わざるを得ないことが悔しい! 15年前なら、我々は気骨ある二人の言葉を耳にする機会を失っていたのです。ネットが普及して、我々がこの言葉を、オールドメディアの中の人たちの注釈や恣意的な編集抜きで直接、”目”に、そして”耳”にすることのできる”今”を有難く思う次第です。