恐らく日本シリーズは裏日本シリーズとなるのであろう。まぁそれはどうでもいい。
ここからはある意味乱暴であるが、MLBとNPBをごっちゃにし、ベースボールを ”野球” と一括りにして話を続けたいと思う。
野球界は岐路に立っている。
まさに今、世紀が変わるように、大きな一枚のページがめくられようとしている。
最高の闘いが明日から始まるからだ。
NYヤンキースとLAドジャースのマッチアップ。ジャッジにソトにコール。大谷にベッツにフリーマン・・・・。全米では「STAR WARS」と言われ盛り上がっているらしい。もちろん日本中もその話題でもちっきりである。
アメリカにおける東西の大都市を本拠地とする名門人気チームが、実に43年ぶりに相まみえる。野球界にとって、このWSの組み合わせはまさにロイヤルストレートフラッシュ。つまりこれ以上の手はないのである。
きっとわれわれはこのWSを通じ、野球というものの天井を思い知ることになるのであろう。
視聴者数やSNSのフォロワー数、果ては経済効果がどれほどに及ぶか、指標を上げればきりはない。きっとそれらはどれも、近年まれに見る規模になると予想される。
しかし、である。それが、野球というカテゴリーの枠内に留まっていいというわけではない。われわれはそこに気付くべきだ。
なぜなら野球界は取って置きの切り札であるカードを、自信を持ってテーブルへ差し出し切った。ありったけのチップをその後ろに添えて。
この後できることはといえば、黙って相手の出方を伺うだけ。もうズボンの左右、後ろ、ジャケットの裏にいたるまで、すべてのポケットの中はすっからかん。ここからの一週間、野球が一番に返り咲き、そして本当にWSによって世界が揺れると、有り金全部で勝負に出たからだ。
差し当たって視聴者数は喫緊のKPIの一つとなろう。特にWS第三戦、NYで迎える初戦は、NFLの Monday Night Footbal(以下MNF)との一騎打ちである。
実はドジャースがメッツを倒してWS進出を決めた20日(日本時間21日午前)は、これからの大一番を占う、その前哨戦でもあった。
相手は Sunday Night Footbal(以下SNF)、さながら異種格闘技の一戦。
SNFの視聴者数は1,750万人。対するドジャースとメッツの第六戦の視聴者数は680万人だという。メッツもかなりの人気チームだというのにこの数字・・・・。どうやら風向きはわれわれにとって決して良いわけではなさそうだ。
来週、28日(日本時間29日午前)のタ刻、 WSを迎え撃つMNFのマッチアップは New York Jets VS Pittsburgh Steelers 。つまり場所は同じNY。
こちらがポストシーズンの最終決戦であるのに対して、向こうはレギュラーシーズンの一試合に過ぎないというアングル。
視聴者数において、WSがMNFに惨敗するようなことがあれば、あえて言おう、それは一先ず ”野球の死” を意味すると。一先ずというのは、そこで野球が終わるわけではなく生き永らえることはできるが、ただそれだけということ。
少なくともこの半世紀、野球が、そしてベースボールが積み重ねてきたその集大成ですら、あっけなくNFLの前に敗れ去る、と言って良いだろう。
だが後戻りはできない。
このカードで勝負だ。
ジャッジのNYヤンキースと大谷のLAドジャースが勝ち上がりWSを戦う以上、もう賓は投げられたのだから。
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