Till Eternity

どこよりも遅く、どこよりも曖昧に・・・・

2022 ドラフト 検証 ぼやき編

 いやぁ、また一ヶ月サボりましたが、その間、遂にコロナに罹患、しかも妻も娘も!一家そろって十日ほど自宅に引き籠りを余儀なくされ、一応会社に義理立ても必要ということで、ブログの更新は自粛いたしました。

 しかしその間、日陰の身としては暇を極めたので、うん十年ぶりにサッカーW杯を堪能したりと、症状としては熱も高く喉も痛くて大変でしたが、まぁ均せば楽しい日々でしよ、ええ。

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 これはベスト8に入ったも同然。電通サッカー日本代表から逃げた途端この快挙。東京オリンピックといい、いかに奴らが貧乏神だったかお判りいただけたでしょうか。

 今回のW杯や日本代表がどうだったかとか、そういう感謝の類はサッカー系のブログが腐るほどあるのでそちらにお任せします。私のような門外漢が口にできる話ではない。ただ個人的には広島の居酒屋「はまや」の親爺がむせび泣く姿が目に浮かびましたわ。世間は森保監督に総懺悔、土下座でしょうな。

 一方、日本中がサッカーW杯の余韻に浸っている裏で「ラグビ・リーグワン」開幕・・・・。

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 この寒い中、いったい誰が観に行くんすかね、そう思っていたところ6千人ですか。有難いと思う反面、もう少しなんとかならんかったのか、複雑ですね。まぁコロナもあるし、当面はこたつ観戦がお薦めです。

 ところで今回のサッカー日本代表の躍進が指し示したのは、やっぱ海外で活躍している選手の凄さ、というか懐の深さ、引き出しの多さ。恐らく、来年の梅春に開催されるらしいWBCも、大谷や誠也、ダルビッシュというMLB組が「侍Japan」を牽引するのでしょうから、国内リーグってなんなの、とその意義や存在が改めて問われてくると思うのです。だというのに、ラグビーはといえば、海外で奮闘する選手がほぼゼロ。W杯をやる前から白旗上げているようなものです。所詮ぬるま湯の中では何をやったところで駄目なのかもしれませんね。

 そんな中、先々週でしたか、NPBが「現役ドラフト」を初開催しました。

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 新天地に赴くことになった12人の顔ぶれを改めて眺めながら、真っ先に脳裏を過ったもの、それは、デーブがオコエを殴ってゲンダイにすっぱ抜かれてクビになる、そんな様でしたわ。トホホ・・・・。でも確かに見えたのですよね、その絵が。

<本日のデーブが殴る>

 

 ドラフト答え合わせ

 今回もこれでもかとばかりにドラフトです。本当はラグビーについて書きたいのですが、お先真っ暗の中を泥船が我先にと進み、そして沈んでいくようで、あれだけの超優良企業が集まって一緒になって一つのことをやろうというのにこうなるのかと、驚くやら呆れるやら、というわけで当面自粛します。少しでも明るい部分が見つかったら書きますね。

 でっ、じゃぁ日本の野球界が明るいかといえば決してそうではないのですが、ここまで続けてきた以上、節目までは書こうと思う、お付き合い願います。

 上の表がドラフト前に書いた私の評価と、実際のところはこうなるんじゃない、そんな感じのドラフトの本指名予想と、参考までに「野球太郎」の評価・ランキングと「報知」の予想をごちゃ混ぜにして実に判り難くなったものをわざわざ引っ張り出して再掲してみました。別に煙に巻こうというわけではございません。

 とはいうものの、その差は歴然。今年は”森下ドラフト”、ここでそう言い切っていた以上そうなりますわな。何とか一位の最後に、それも贔屓チームに滑り込みましたが、やっぱり釈然としないものがなかったかといえば噓になる。ので、実際の指名という ”現実” と、私の中の ”妄想” を突き合わせ、ぼやき倒しながら答え合わせをしてみたいと思います。

1.浅野 翔吾(高松商 ⇒ 大巨人軍)

 今年のドラフトで一番の選手はこの打者ってことで良いと思います。阪神のスカウトも最近は悪くはないし、巨人のそれも同様。ただ私の評価はA2ってことで、1位でも下の方と思っていました。理由はここで書いた、

tilleternity.hatenablog.jp

 この選手の身体に流れる時間の進み方が、他の高校生とは圧倒的に違うんだよな・・・・。早熟とか、そういう言葉以上に。でも既に辿り着いている位置が高いところにあるというのなら、それで良いと思う。だから実際の指名結果にどうこう言うつもりはないし、巨人ファンが久しぶりに盛り上がってくだされば文句なぞない。きっとキャンプ中にイチローとの再会もあるのでしょう。一野球ファンとして今から楽しみです、ええ。ただ一つ言わせて頂ければ、指名後の水野の浮かれっぷりだけが癪に障りましたな。


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 この水野って男、小物界の大物というかなんというか、自分の手柄にしたい気持ちは判りますが、去年のこの時期、大勢に先発させようと言ってた輩ですからね。何が言いたいかわかるでしょ。

2.荘司 康誠(立教 ⇒ 楽天

 本指名結果と私の評価との乖離が激しいその一番手がこの投手。スケールの大きさや、プロのスカウトのツボがこのあたりにあるってところも理解できます。がっ、それで六大学通算成績を説明できますか、ってところ。
 実は矛盾するようですが、以前明治の入江が横浜に指名された際、「通算4勝7敗と負け越した入江が単独入札1位というのはどうなのか? その成績、立教の投手ならわからんでもないが・・・・」、みたいなことを書いたわけですわ。確かこのあたり、 

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 でっ、荘司はその立教なわけだから良いんだろと言われりゃそうなんだけど、通算たった2勝で、しかも直近の秋は4敗で勝ちはなし。ボーナスステージの東大がありながらこの成績、やっぱり何かあると見た方が良さげに思うのだが。

 つまり、勝てない、もしくは勝ちきれない投手に必ず見受けられる要素が、この投手にも潜んでいるように思うのですよ。なので、私の評価としては2位の頭、金村の次ぐらいに来るのが妥当ではないかと思っていた次第です。

3.矢澤 宏太(日体大日本ハム

 今更ながらですが、「野球太郎」の評価が高かったですね。ランキングは堂々の1位。表紙も最後まで彼でした。振り上げた拳を下ろせなかったのか、それとも確たる根拠があるのか。二刀流で行くと思っているのでしょうな、新庄が監督やし。でも現実的には投手しかないと思うんですけどね。

4.蛭間 拓哉(早大 ⇒ 西武)

 確か4番目じゃなかったでしたっけか、西武が彼を1位を表明したのが。ちょっと記憶が定かでないので、本指名結果がSなのかA1なのかは微妙ですが、どっちにしても私の評価は低かった。特に西武が、というかGMの渡辺久が推しているという話を小耳に挟んだ段階でガクッと落ちた。

 実際あの外野の守備と長打力、上手く育っても未来図は楽天の島内か。なんか来年にでもFAとか騒がれているが、手を挙げるところが果たしてあるのか? また楽天球団やファンは引き止めるのだろうか? そんな微妙な打者になりそうな気がする、そう言うと恣意的か・・・・。まぁ島内クラスに育てば御の字ですけどね、元打点王だし。
 なんか話が他の選手のところへ行ってしまいましたが、そもそも私はここで蛭間についてぼやき続けようというわけではない。もちろん早稲田に、そして西武に綾をつけるつもりも毛頭ない。問題は早稲田と西武の組み合わせにこそあるのです、ええ。

 かなり前から良くない噂は聞いていましたし、実際にこの話が表面化したのが15年前ぐらいでしたか、

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 この話を整理すると、中学時代に有望だったというある選手を、西武のスカウト達が青田買いをして進学する高校を斡旋。しかしその三年後のドラフト直前、西武のグラウンドに呼んで極秘で実技テストを受けさせたところ、まだ指名のレベルにはないのではと現場が疑問を呈した。そこで先のスカウト達は、一転してその選手に高卒でのプロ入りは諦めて大学への進学を進めたのだという。しかしてその大学の名は早稲田・・・・。

 まずこの段階で、少しでもアマ野球界に精通している方なら妙な話だと気付くはず。まぁ実技テストも変だけど、こういうのをやってるところは他にもあります。公にアマ選手相手に入団テストがあるぐらいだし、それが裏に回っただけ。掛布なんかもそれで入った。

 今回問いたいのはそこではなくて、名門早稲田への進学って、そんなに簡単な話なのかってところ。早稲田のスポーツ推薦が非常に狭き門であることは有名。AO入試を入れても多くて毎年7、8人しか合格しません。しかし早稲田ブランドから、錚々たるメンバーが挑戦する。その中にはドラフト上位が確実という選手も必ずいる。それぐらいの高いハードル。果たして一介の西武のスカウトごとき小魚が口利きできるのか、って話ですわ。しかもその選手の高校は東都の某大学の系列校で、早稲田との関係はほとんどない。

 しかし、である。件の選手は見事に早稲田のスポーツ推薦入試に合格。特に目立った実績はなかったというのにだ。更には上の記事にあるように、入学後、西武球団から毎月小遣いまで支給されていたのだという。きっと西武のスカウトがその選手の関係者から、何らかの弱みを握られていたのでしょうな。そして繰り返しますがやはり腑に落ちないのは、何故西武球団がそこまで早稲田の野球部に顔が利くのか、そこなのです。そこが謎のままなのだ。

 いったい西武と早稲田の間に何があるのか・・・・?

 恐らくはこれでしょうね、

ja.wikipedia.org

 早稲田が所沢キャンパスを開設したのは87年。なんでも当初は幕張で決まっていたところを、体育会系の大物が巻き返して大逆転の末にで決まったのだとか。言うまでもなく裏で操っていたのは西武グループ。故堤清次郎、義明共にOBですしね。

 だいたいこの手の話は大学単独では動きません。必ず間に企業が入ります。土地取得や地上げなんかもあるでしょうし。明治が体育学部を作ろうとした際には、商社が絡んでいたことが明らかになっている。

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 恐らく早稲田の場合は西武不動産あたりが割って入ったのではないでしょうか。実際、あのあたりは一帯西武の持ち物だったようですし。かって新横浜駅周辺の土地の売買で大儲けしたように、間違いなく西武は美味しい目に遭ったと思います。

 きっと周辺の土地を体育会系の大物たちに気前よく分け与えて、値上がったところで売れば、とか、西武グループが責任を持って買い上げます、みたいなことをやったと想像する。

 まぁ80年代前半には早稲田OBの広岡が西武球団の監督をしていましたから、総帥義明氏の指揮の元、彼を表に据えて裏では根本が寝技を連発したのではないかと。そして早稲田所沢キャンパスは実現する。以降、早稲田の野球部、というかスポーツ関係者は西武球団の言うことには逆らえなくなった、かように推測するわけです。

 根本が西武を去った後も、早稲田に対するパイプは早稲田OBの当時の二人のスカウトに引き継がれます。一人は楠城、もう一人は鈴木葉瑠彦。楠城は01年から、鈴木は楠城が楽天に移った05年からそれぞれスカウト部長に出世している。

 今回なぜこんな話を長々とするのかと言えば、西武ー早稲田-楠城 の関係が、今でも強固に続いているから。

 言うまでもなく楠城は現在九州国際大付属の監督に化けた。今年も背番号11を付けた教え子が早稲田のスポーツ推薦に合格しています。まぁ良い投手ですから綾をつけたくはありませんが、同じタイプの小柄な左腕が早々に決まっていたというのに何故、という感はありますね。果たして早稲田野球部に必要な投手なのか、またU18に選ばれるだけの実力があったのか、といった点も少し気になる。

 さらにいえば、今回のドラフトで西武は九州国際大付属の選手をドラフト上位で指名してもいるのです。いくらなんでも3位は高過ぎって感じがしましたな。

 要するに何が言いたいかといえば、いまだに楠城に頭が上がらんのですよ、西武も早稲田もそして高野連も。

   

 というわけで、私は西武と早稲田が組んだ話には、いまだにきな臭いものを感じてしまうのです。蛭間の活躍は期待しますが、大石の件もありますので、過剰な期待は禁物かと。

 本日は以上です。話半分でお願いします。