Till Eternity

どこよりも遅く、どこよりも曖昧に・・・・

2025 ドラフト寸評分け組 広島・ヤクルト編

 今日は分け組の残りの広島ヤクルトについてです。

 このニチームについての深入りは、遠慮することにしています。理由は言いたくないけど、この二つの親会社の球団経営姿勢に疑間を感じるから。

 そのあたりは最後の方で書いておきます。興味がある方だけ読んでください。

 

 勿体ぶってもなんなんで、この二球団のドラフトで気になる選手について。まずは広島一位の佐々木泰

 高校の時、かなり早くから青学に行くという情報が回ってきたのでその際触れたと思う。コロナ禍での特別大会で甲子園でも一発を叩き込んでいます。

 あれから順調に伸びて、青学一年の春にはいきなり神宮で四発。どこまで伸びるかと思われましたが、案外早く対策されたこともあってスランプの時期も長かった。

 打撃フォームはかなりの癖あり。遠くから眺めても、ああっ、佐々木が打ってるわ、と判る。スイングの際に軸が捕手寄りに傾く、いわゆる右半身主導のフォーム。

 ところがフォローからは一転して左腕一本となりバットは大きく旋回する。

 また踏み込んだ左足。膝が割れるのが早くはないが、割れ方が大きくて、左つま先が三塁に向くこともある。これはどうなのか・・・・。

 でもカープの現監督新井さんのフォームもメチャクチャだったので、たぶんこのまま手直しは入らないと思われる。

 また典型的なローボールヒッター。っていうか、軸が傾いているので、普通にレベルで振っているつもりでも相当なアッパー軌道をバットは描いてしまっている。

 よくこれで打ってるよな、と思う。

 たぶん動体視力が良いのでしょう。

 売りは低めの際どいところから落ちるフォーク、投手からすれば完ぺきなボール。それを信じられないような反応で仕留めて見せるところか。

 逆に基本アッパーなためインハイを突かれやすいタイプ。これを見極められずクルクル回るようでは苦しい。佐々木がそこを対応できてくると、今度は攻めが厳しくなりデットボールが多くなるでしょうからその数に注目です。彼の場合、死球が増えてきたら良い兆しなのだと思ってください。

 ローボールヒッターあるあるで、短期決戦に強い、というのも指摘しておきます。大仕事を期待できるタイプ。小園も同じ仕様なので、二人が機能すれば面白いと思いますよ。

 なお守備はスローイングが抜群。セカンドも余裕でできると思う。脱臼、大丈夫でしょうか?そこは気になります。

 

 二位の佐藤は緩急も使えるし、コントロールもまずまず。

 この投手を二位で獲れたのは良かったと思います。

 ただ、腕が長く見えないタイプなのですよね。特に野手投げというわけではないのですが。これは好みの問題なのでしょう、恐らくは。

 私は同じ大卒左腕なら徳山の方を買っていた、それだけのことです。

 

 ヤクルト中村のー本釣りに成功しました。

 良いドラフトだと思います。

 ただ、当初は左腕が補強の最大のポイントではなかったか。

 上手く立ち回れば、伊原、吉田、徳山、佐藤から二人獲れましたが、見向きもしなかった。田ロ、高橋、山野の方が上との読みか。

 私はドラフト前に、ヤクルトは吉田に引っかかる、そう読んでいました。ところが迷いなく中村入札。はなから興味はなかったご様子。その選択、判るような気はします。

 中村は160㌔に迫る速球が売り。

 しかし大学時代の通算は負け越しているのですよね・・・・。

 とはいうものの本人が目標にしている伊藤も、北海道学生野球連盟で特に無双できていたわけではない。愛工大の戦力ではそんなもんかもしれませんね。

 伊藤よりも出力はあるので、後ろを任せても良いのではないでしょうか。

 二位のニキータは、あえてオーバーに言えば村上の穴が肩ぐらいまでなら埋まるかもしれない物件。

 高2の春以降、すべての大会で四割超。これはできそうでできない。狭い神宮との相性も良い。中日はこの地元のスターを何故スルーしたのか? もったいない、返す返すも。

 即戦力左腕の補強は三位の荘司のみ。小柄の割にはフォームが大きく背中から向かって来る投法。頭もぶれまくる。四死球率は4.5。これでも大学時代に比べると良くなった方。使い勝手はすごぶる悪いと思うけどね。

 お手並み拝見ですわ、三位だもんね。

 でっ、ここで今年のヤクルトのドラフトのハイライトについて触れたい。

 それは田中を指名できたことでしょう。

 実はドラフト直前の私的ランキングを晒した際、宮原(東海大静岡キャンパス → 巨人六位)を二重に載せてしまってました。その上の行のところに田中を入れる予定であった。まぁ後出しジャンケンになるのですがね。

 とはいうものの、この春のセンバツで、個人的に最も惹かれた野手として取り上げています。そこで書いてますので興味のある方は読んでみてください。

tilleternity.hatenablog.jp

 

 正直言うと、こういう選手がヤクルトに行くのは反対なのですよ。

 無茶苦茶悔しい!!

 

 ではここからは、私がなぜ広島やヤクルトを愛せないのか、について。

 まず広島

 あそこは新球場を建設する際、まったく金を出さず自治体に丸投げしました。

 そのくせ、球場の設計にはあれこれ注文を付けた挙句、球場の至る所にある各看板の広告収入や飲食、物販の大半を懐に入れています。Jリーグがよくやっているパターン。

 球場の指定管理者になっている点はJとは違うが、それでも身の丈というもんがあるだろと。

 楽天やガンバのように、球場の建設・改装費などをすべて捻出したうえで自治体に寄贈する、というのなら球場から上がる収益の大半を飲み込むのは理解できる。

 でも広島は、肝心要であるイニシャルにおけるコスト負担の義務を果たしていません。あの球場は全部がマルっと血税で建てられたのですよ。

 

 

 球団は毎年、広島県や市に収益からそれなりの額を寄付しているようですが、最初から広告や物販、飲食の収益の、たとえば半分をカープが、残りは自治体が、というような取り決めがなされるべきです。

 なぜならカープはコロナ禍の間、赤字に陥ったとして、その期間の県や市への寄付は辞めていたか、大幅に減額していたはず。もし先に挙げた取り決めがされていれば、カープズムスタで試合をする限り、球団が赤字になろうが最下位でのたうち回ろうが、必ず自治体には一定の収入が上がるので、毎年確実に建設費用の償還に充てられます。

 どうも広島の住民たちは、血税ズムスタが建てられ、その維持管理にもそれなりの額が恒常的に突っ込まれ続けている点を忘れがちなのが気になりますね。

 本来子供たちの学校給食や教育費、広島ですから被爆者への支援などに回すべきものかもしれないではないか?

 そういう視点って、絶対に必要だと思うのだが・・・・。

 それをカープが、というよりも松田家が食い散らかしている構図が許せない。

 そもそも松田一族が所有するカープ球団の株式のみを合計するだけで、議決権ベースでは過半数に達するらしい。歴代のオーナーも松田家から出ているので、実質的には同家による同族経営であると言って良いでしょう。

 つまり建前は市民球団だけど、間違いなく松田家の持ち物でもあるということ。さらにそこへ広島東洋カープの名称からご理解いただけるように、巨大企業マツダも絡んでくる。

 実はマツダは、球団の三分の一以上の株式を保有する筆頭株主でもある。

 じゃぁ、マツダカープの関係はといえば、「持分法を適用していない非連結子会社」との位置づけで、経営陣の派遣は行うものの球団への資金提供(赤字補填など)といった積極的関与は行ないません。

 ああややこしい。ようわからん。

 たとえば今回の久里のように、MLBへ行きたいとかFAとなった場合、引き留めるための資金の工面をどこがするのか・・・・?

 マツダじゃない以上、松田家となるが、ご存じのように去る者は追わず。ほぼしていません。

 森下や栗林は間違いなく久里の後を追うと思う。どうする、カープ? まさか樽募金・・・・?

 つまりカープというものが、球団創設以来の金看板である「市民球団」なのか、「松田家所有物」なのか、筆頭株主である「マツダの子会社」の東洋カープなのかが、よくわからない構図になっている、というかあえてそこを狙っている輩がいませんか?

 このあたりの闇は果てしなく深い。

 今回はここまでにしておきます。

 

 次にヤクルトですが、彼らはいつまで神宮で居候をやっているんだか。

 神宮の動員率をバックスクリーンから右と左で分けてみたら、絶対に左の方が高いと思う。

 チケットのダイナミックなんちゃらの価格変動を眺めていても、おまえら左側で商売してないか、そう思えてならない。

 そもそもこれではマーケティングとかはできないと思うぞ。

 だってどうすれば魅力に溢れ愛される球団になるか、球場に詰め掛けたファンの声などを参考に、それをして突き詰めようとするのでしょと。

 「もっとビジターシートを安くして欲しい!」

 とか、

 「ビジターチケットを手に入りやすくして欲しい!」

 とか、そんなデーターばっかりが集まるぞ。

 「できれば右中間までビジターシートにしてくれ」、なんてのも結構な数あるに違いない。

 そういう球場の雰囲気って、結局、ファンのためにプレーするヤクルトの選手たちの誇りに帰結すると思うのですが。

 もうこれ以上は言わんけどさ。

 

 本日は以上です。

 

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