気付いたらドラフトまであと三日。というわけで、毎年恒例である個人的に気になっている選手についてまとめてみたい。
本来であれば、なりきりスカウト活動を再開したわけであるから、あの選手はこうだの、この選手こそはああだのと書きたいところである。がっ、この極北のブログに来られる方って、ある程度以上に有力候補について見知っていると思われる。つまり余計な能書きなど必要ない。
「この選手は去年の秋の予選でね・・・・」
というようなところから始めるのではなく、入りから私が感じるところや仕入れた情報を、あくまで捕捉していく体で、そしてなるべく多くの選手を紹介できたら(ホンマかいな)と思っています。
さらにいえばすでに充分にメディアや有名サイトが取り上げている、と思う選手についてはほぼスルーするかもしれない。過去に書いた選手もそれなりにいるしね。
それと・・・・、これは私のポリシーに属するところですが、基本、選手の評価は厳しめだと思っていただきたい。
以前から何度も、選手を持ち上げるよりも貶す方が当たる、というようなことをここで書き続けています。でも当てるのが目的ではありません。だから本当は甘めに持ち上げながら書きたいのです(いやいやマジで)。
矛盾しているようですが、ではどうして厳しめに書くのか?(なんてわかりにくい文章なんだ)
それは偏に各球団の編成(スカウトも含む)へのメッセージなのです(大きなお世話やろ)。
選手を厳しく書いている場合、そこには選手ではなく、その選手の在り様を掴めないまま指名しようとしている各球団への懐疑の念が込められている、ということなのですよ、ええ(ああややこしい)。
ですのでお読みになる方は、この凄く判りにくいアングルをご承知の上で、賛同いただけるのなら読んでみてください。
ではどうぞ。
◇ 一位候補(打者)
一応、なりきりスカウトとしてこの春から打者中心に見ています。理由はこのあたりで書いた。
まずもって今年のドラフトの扉を飾る選手をいきなり端折るのはどうかと思うので、入札一位に値する打者として創価大の立石に触れておこう。がっ、実はこれまた去年の秋にかなり書いたな・・・・。
立石ドラフトと言ったのは、去年の神宮大会どころか横浜市長杯の前。ですからおそらくここが最初だと思う。文句なく去年の目玉の打者だった西川や渡部以上。彼のクジを引き当てた球団が、今年のドラフトの勝者となることでしょう。

では立石独り舞台のドラフトかと言えばさにあらず!
となると誰か?
ぜひ昌平の櫻井に注目いただきたい。二年後の立石を四年後の櫻井が抜く可能性は十分にある(ああ、わかりにくいっ!)。
春からアマ野球を観た限りにおいて、この子に一番魅力を感じた。瞬発力、これがとにかく抜けている。
具体的にいえば、軸足にしっかり重心を乗せたうえで強く速く回れて振れる。なかなか高校生にできることではありません。
どうせ立石のクジは当たらないと見るのであれば、一本釣りを試みるべきです。
近年、笹川やイヒネ、内藤に黒木、と海外にルーツを持ったりハーフの野手が増えているのですが、この子も同様。なのでメンタル面で日本の子と少し違う面はあるとは思っている。しかし指名の支障にはならないでしょう。
正直もう少し観察したかったが、ここ五年間観た高校生打者の中でも頭一つ抜けてると判断しました。変な癖もなくパワーは問題ないので、この子は一巡目の最初から行くに値するスラッガーではないでしょうか。

◇ はずれ一位候補(打者)
クジに外れたチームが真っ先に集まる野手、それは法政の松下となるのではないか。この二年間安定して成績を上げている点や、なによりタイミングの取り方が小さいこと、そして大学日本代表主将というキャプテンシーも売り。
守備も無難でセカンドもいけます。課題であった速球にもついていけるようになった。
ただー点。インパクトの瞬間の右手の動きが気になります。押すでもなく返すでもなく、大袈裟に言えば手前に引いている。ノコギリを引く感じ。
こういう癖持ちの打者は毎年います。三年前の天理の戸井がそうでした。今年新設された大物のSGLスタジアムで彼を観ましたが、まだ直ってなかった。
松下も時折会心の当たりが、スライス気味に飛んでいく。打撃練習でも左手一本で打った打球の方が、特にレフトへ行くやつはまっすぐ伸びる。この癖、果たして直るかどうか・・・・。

ー位で獲るべき打者は、以上の三名です。
◇ 二位前半候補(打者)
ではウエーバー方式に変わる二位以降で指名すべき野手は誰か?
その筆頭に中京大の秋山を推します。
打撃だけなら一位でも良いぐらい。左投手に対してもツボを持っている。いわんや右投手をや。落ちるボールの見極めに難はあるものの、ストレートに強い点も買う。
問題は守備。あれだけアームで投げる外野手を視たのは初めてかも。中継プレーでどうなる・・・・?

◇ 二位後半候補(打者)
青学の小田はこのあたりが妥当ではないか。勝負強さは今年の候補の中では屈指。松下、秋山との差はタイミングの取り方。こちらはかなり大きい。それとこちらも秋山同様に守備がなぁ・・・・。さてさてどこを守らせましょう。
指名した球団のファンは、彼がどこを守ろうともストレス溜めることとなる。それはDHでも同様。いまのところ長打力は普通なのですよ。
秋山と小田、この二人は未来図も被っているように思う。それは元カープ松山ではないか。近藤とか、果ては吉田まで引き合いに出すメディアもあるようですが、まずは松山あたりを狙って欲しい。

因みに松山のベストのシーズンが、14本、77打点に三割二分。打率以外は二人とも行けるかもしれません。問題は松山が四位だったってことかな。
◇ 三位候補(打者)=意地悪枠
ここまで読んでいただいた方、本当にありがとうございます、そしてお疲れさまです。
おそらく多くの方が小島、大塚、平川が出てこないぞ、そう思われていることでしょう。小島なんかパリッパリの一位候補。大塚や平川は外れがあっても不思議ではないと世間では言われている。ではなぜこの三人を三位以降とするのか?
理由はこの三人がどうとかではなく、捕手、ショート、スイッチヒッター、この三つの属性が特別だってことなのです。
まず各球団の捕手で、ドラフト上位で入団したレギュラーの選手がはたしているのか、そこについて振り返ってみたい。
以前、こんな表を作ったな。

森が西武にいるので三年前のものですね。でも今もあんまり変化はないと思う。
今シーズンもドラフト上位でレギュラーに定着しているのは、うちの坂本と岸田、甘めに見て海野ぐらいか・・・・。
ですが正直言えば、彼らが上位指名であったという実感はわかない。依然不動の正捕手というわけではないのだから。
ではショートはどうか・・・・?
もちろん、今年の宗山のようなケースがあるのも事実。しかし毎年のようにショートの選手は上位で指名されています。しかし彼らの歩留まりが良いとはとても言えない。根尾や小園、森、横山などがそれを物語っている。
結論を急ぐと、ショート、捕手についてはわざわざ上位で指名する必要があるとは思えんのですよ。
昔からショートと捕手は人の二倍練習が必要だと言われてきました。今でもまんざら間違っていないと思っています。
令和に入ってNPBのファームの練習環境は各球団劇的に改善された。チームでのルーティンの練習後、やろうと思えば五時間どころか六、七時間個人練習が可能。一軍に行く選手なら、最低でもそれぐらいやっているとも思う。SGLスタジアムの隣の室内練習所ですら、いつも21時まで明かりが灯っていますから。
ってことは身体に覚え込ませるだけではなく、頭で理解しなければならない部分の多い捕手とショートを守る選手たちが、普通の二倍練習するとしたらどうなるのか? 寝る時間を削る以外ない。となれば彼らに本当に必要なのはセンスや野球脳以上に、それらをこなす体力となるのではないか。ドラフトで騒がれ上位で指名された選手が、なかなかレギュラーに定着しない理由はそこにあるのかもしれない。
更に言えば、捕手とショートでバッティングの光る選手は、すぐにコンバートされるというのもある。巨人の石塚あたりも来年はサードを守っていることでしょう。長打の打てる捕手と騒がれた中村奨も今年ようやく外野で少し活躍できた。そういう選手が多い点は否めない。
小島についてはそういう観点で見るべき!
スカウトたちの小島評を読んでいると、捕手としても合格点だけど、それ以上に好打者としての側面を合わせて文句なく一位、大方そんな感じ。これはロッテの二位指名を受けた際の佐藤の評価と被る。でっ、佐藤が今どうかと言えばご存じの通り。上の表から教訓めいたものを感じることはできないものか。
捕手は攻守のいずれか一方で良いから、突き抜けた部分がある選手を上位で指名すべきだと思う。つまり総合力ではなくどちらかに振り切った方が良い。とすれば小島の場合、あくまでもバットマンとして見るべきではないか。そうなると、あの膝まで上げる打撃スタイルに目が行くと思うがどうか・・・・。。
今の投手のトレンドである西武今井のような、小さなテイクバックからタメを作らず一気に投げ込まれた時、果たして小島は間に合うのだろうか?
よく脚の上げ下げぐらいプロ入り後修正できるやろ、と思われがちですが、私が小島を見る限り、右脚を膝まで上げるから深いトップを作れている、ということになる。摺り脚に変えたら前に出されるだけでしょ。言い方を変えれば、前に出るのが嫌だから、あそこまで脚を上げているのです。
あのスタイルをやめると、小島は守りは普通ながらミート力に長けた捕手に落ち着く気がします。仮にですがそうなるのであれば、一位指名はやめておいた方が無難な物件に思えてしまう。まぁ仮にですがね・・・・。

なんでも阪神が獲るべきという声もあるそうですが・・・・、
里崎も阪神なんか普段見てないんだから勘弁してよね。
次に大塚ですが、なにより肩が弱過ぎる。売りでもある上から送球する守備のスタイルも、プロ入り後早々に手を入れられるのではないか? また体力面も心配。プロはキャンプを含むと年間160試合やるわけです。上でも書いたが、プロで求められる練習量をこなせるとは思えない。
大塚が良い選手であることは理解する。50m六秒を切る俊足や、今年に入って長打があるところを示してもいるが、やはり上位指名するにはリスクが高過ぎる物件に思えるのです。

三人目の平川はスイッチヒッターですから、これまた人の倍以上練習する必要があります。近年両打の打者が絶滅危惧種であることも、それと無縁ではない。元ロッテの加藤あたり、昭和の時代なら一花咲かせても不思議ではなかった。結局、地方の大学レベルの練習量とプロのそれは違うということに尽きるのです。

以上が上位どころか一位指名が囁かれる小島、大塚、平川の個人的評価となります。辛めで恐縮です。この三人は私の歪んだ性格が生み落とした意地悪枠で良いと思っています。
◇ 三位以降候補(打者)
三位以降で指名されそうな気になる打者ですが、JR東の髙橋については二年前に書きました。
当時でも捕手を少しでもやらせていれば中位、もしくは下位で指名があったと感じました。まぁ本人のことを思えば社会人経由が正解だったかもしれません。なんでもパリーグの某チームが外れ一位を打診した、という話も聞きます。
ただ踏み込みが大きくて軸足が折れる、典型的ないわゆるフロントレッグヒッターなので、変化球の対応、アウトコース低めへの感受性が問われてくると思う。一応、大学時代のヒットの三分の一はライト前だったことを申し添えておきますね。それで即ち対応力がある、というわけではありませんが。
サードの守備もあのレベルですから、なんだかんだいっても三位以降の指名が妥当ではないでしょうか。

髙橋同様社会人の大型スラッガーとして評価されているENEOSの村上。見た目以上に手打ちの感が否めません。腰の回転も後ろ脚を引くことで補っています。この手のタイプは巨人時代の大田やハム時代の岡がそうでしたが、プロ入り後苦労するので、こちらは逆に大学、社会人経由が仇になるように思えます。
日大の谷端は夏前に書いたと思う。
あれから更に評価を落としたかもしれませんね。
逆に左肘に問題を抱えながらもアスリート枠で城西大の松川の指名が三位の後半あたりであるかもしれません。スピードはこのドラフトで一番。しかもサイズもある。長打力が備わっても不思議ではない。外野で育てても良いと思う。
高校生の大栄、高田、今岡ですが、支配下指名となるのでしょうが、三人とも五位以下ではないでしょうか。大栄は打者としての評価しかできないでしょうし、甲子園や代表で騒がれた今岡も迫力や凄みに欠けます。案外、高田が最初に来るかもしれませんね。強豪校ながら八番を打っていた打者が支配下指名というのは異例です。
この三人以上に気になっているのが、無名ながら八王子の新井。守備は大学生を含めても上手い方で、バッティングも変な癖がなく身体もほぼ仕上がっています。
この子を眺めていて感じるのは、今や関西よりも関東の高校の方が選手の育成が上手くなったのではないか、ということ。食育やウェートだけではなく、朝練を廃止してしっかり睡眠をとるなど、いろんな面で関東の方が進んでいるようにも思える。食事も美味しい高校が多いのだとか。
関西の有力校に技術面のアドバンテージを感じていたものですが、甲子園とは無縁の八王子からこういう子が出るわけです。そろそろ関西の強豪各校も考え方を変えて、環境面も見直す時が来ているのではないかと思う次第です。

以上、長々と書きましたがこれをもって打者編とさせていただきます。
西南学院の栗山については前日の最後に書きたいと思う。
明日、投手編。そしてドラフトイヴに各選手の評価を一覧にまとめたいと思います。