日本代表が勝つイメージが湧かないままである。
まぁ、15年の対ボクス、19年のアイルランド戦前も同様であった。勝負は水物、やってみなければ、そういう部分があるのは間違いない。しかし果たして格闘技にそれは当てはまるのか? 6時間後に結果は出ている、そこを待つしかない。
言い尽くされていることではあるが、スクラム、モールディフェンス、ハイボールの対応、そしてラックサイド・・・・。
スコアは30ー10、プラマイ7、って感じ。おいおいとなると、23ー17もありえる。ワンチャンあるんじゃないの? イングランドのファンとてニースの会場の半分を埋めるのは無理。残りの観客を味方につけ、仮にスタジアムの後押しを日本が得ればもしかしたら・・・・。しかしそう甘くはない。スタンドに駆け付けたライトなラグビーファンの心を掴むには20点はいる。つまり番狂わせはない。嗚呼、まだ勝利を期待する自分がいたようである。困ったものだ。
イングランド戦が大一番になるってことは、二年前には判っていた。ジェイミーもブラウンも、ここに照準を当てていたはずである。何かやってくれるよな、何か隠しているよな、嗚呼、まだ・・・・。
もう寝るとするか。残り時間、何をしても上手くはいきそうにはない。勝敗は神のみぞ知る、それで良いではないか。そういうことにする。まぁ勝てっこないけど。
いやいやもう少しだけ。神のみぞ、となると、それに近い存在がラグビーオタ界隈にもいればいいのに、そう思うことしきりである。つまり今回の日本代表の実力について、的確に、且つ冷徹に見極めている、そんな記事に出くわしたことがないからだ。ほぼほぼすべてが提灯記事か願望の類なのだ。藤島某に仕事があるってことは、つまりそういうことなのであろう。
そんななか、ここ数年で唯一感心した記事があった。四年前のサンスポであったか、書き手は平林泰三。
この名前を目にするだけで拒否反応を示す方も少なくはないであろう。特に伝統校のファンは間違いなく。帝京贔屓の笛を吹く嫌な野郎、そんな風評であった。私も彼のレフリングは好きではなかった。少し主張が強いというか、主審が目立とうとしてどうすんねん、そんな感じ。
前回大会のスコットランド戦前、多くの評論家気取りの面々は、皆、日本は勝てる、ベスト8に進める、間違いない、終始そんなトーンで根拠はといえばまったく乏しかった。スコットランドはサモアを34点、ロシアには61点差をつけて共に零封。アイルランド戦だけではなく、この二チームとのスコアもベンチマークになると言わざるを得ず、その事実が多くの戦前の予想をぼやけたものにしていた。
そんな中、平林氏はスタジアムに吹く風の向きと強さにもよるが、日本が前半で勝負を決める、そう言い切った。もしかすると記事ではなく、SNSの発信だったかもしれない。ソースが見つからないので詳しくはここで書けないが、それなりに根拠も列挙していた。ここまで明確に、そして具体的に日本勝利を予見したのは彼だけであった。
先に挙げた通り、極めて評判の悪い彼であったが、エディーがやたらと頼りにしていた、という一面も持っていた。果たして今、彼はどうしているのか、大一番を前に控えて少し気になっている。
ということで仮眠をとることにします。