Till Eternity

どこよりも遅く、どこよりも曖昧に・・・・

祝 第104回選手権大会開幕!

 今年も夏の甲子園が始まる。

 コロナ第七波や大幅なチケット代の値上げもあって結構ケチがついた感もあるが、それでもなんだかんだ言って胸躍る日々になりそうな気配だ。それは大会前についても同様で、この時期だけは嫌な仕事もそれなりにサクサクとこなせるような気がする。仕上げた仕事の質は知らんけど、そんなこのー週間だった。
 これまでも高校野球についてはここであれこれ書いた。読み返してみると、私は高校野球において、どうも監督に興味があるようだ、というのが判る。今更ながら自分のことを分析しても仕方がないのだけど、選手や勝敗やその予想よりも、この時期監督たちのことがどうにも気になるのだ。それについてはこのあたりを読み返してもらえればご理解いただけるだろうか。お暇な方はぜひどうぞ。

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 これまで故原貢氏を皮切りに、明徳馬淵、元智弁和歌山高島、二松市原、近江多賀などなど、錚々たる面々をかなりイジってきました。 あっ、故蔦さんも書いたかな。
 なぜ彼らについて書くのか? そう問われると上手くは答えられないが、書かざるをえないから、と開き直ろう。白状すると、どうしようもなく私は彼らに惹かれるのだ・・・・。
 ではどこに惹かれるのだろう? おそらくそれは彼らが野球しかできない男たちだからだ。
 ひたすら甲子園を目指し、人生を賭して毎年懲りもせず戦う彼らにとって、甲子園は聖地でありエベレストであり大海でもある、と同時に麻薬なのだ、きっと。
 大阪や神奈川のような激戦区なら、ベスト4に入っただけでも立派、甲子園に出たも同然、よくやった、そんな言葉を掛けたとしても、それが労いになるはずなどなく、彼らの胸に響くこともない。彼らの目指すところは至極簡単、甲子園以外にはないのだ。
 なぜ甲子園にそこまで拘るのか? きっと100人いれば100種類の理由があるのだろう、多分どれも大したことないのだけど。
 私に言わせれば、まるでそれは律義にも、産まれた川に舞い戻ろうとする鮭のようで、好きなように海原を泳ぎ回っておけば良いものを、わざわざ戻ってきてそれも川上を目指すという。背びれがボロボロになるまで流れに逆い、コンクリで固められた堰を飛び越え、なんとかそれらをクリアしても釣り人や熊が手薬煉引いて待っている。
 鮭の生き方においてそれしかできないように、彼らも野球しかできない。なぜそうなったかを知るのはかろうじて持ち主の本能だけ。つまりどうしようもないバカなのだ。  

 だから負けたら終わりの一発勝負が続く夏の大会は、いわばバカの品評会であり博覧会だ。そこを勝ち上がったバカどもが集う甲子園は見世物小屋かもしれない。
 毎年開会式、選手たちの行進の後、彼らバカどもも一列に並べてパレードさせたらどうか? 自らプラカードを持ってええおっさんたちが照れながらも時折嬉々として行進、というか練り歩くその姿は、まさしくチンドン屋さながらで笛や太鼓や花吹雪が似合うと思う。

 私はそんな野球しかできないバカどもが、圧倒的に野球をする姿を見たいと願う。できればその姿だけを眺めていたい、そう熱望する。甲子園で幸せそうに采配を振るう彼らの姿のなんと妬ましいことかっ!
 きっと彼らは保険なんかも適当にしか入ってないだろうから、NISAやiDecoも知らんだろう。彼らのような人たちにこそ必要にも思うのだが、そんなの甲子園に比べたらなんとちっぽけなことか。
 試合前のシートノック、最後のキャッチャーフライが気になって気もそぞろに真顔で内野ゴロを打つバカの姿を傍からニタニタ笑いながら観るのは楽しい。
 大事な場面でバント失敗した選手に向かって、うんうんと頷きながら薄っぺらい作り笑顔を浮かべ、肩をほぐせと大袈裟なゼスチャーをしてみせる選手以上に日焼けしたバカを観るたびに、「嘘つけ、本当は胸倉掴んでドヤしつけたい癖によっ!」そう問い詰めたくなる。

 プレーはしてないのにベンチに腰掛けるだけで大汗をかくバカ。その半分が冷や汗であることを私は見逃さない。
 甲子園は毎試合、そんなバカの姿で溢れている。嗚呼甲子園に行きたい、そう心底思う!


 しかし、である。近年、そのバカっぷりが足りなくなっているのも事実だ。

 初戦、敗色濃厚の九回、チャンスに主力の場面であっても、下手糞な控えの三年生を思い出代打として送らなくなったのは寂しい。

 三カ年計画だとか言って、下級生ばかりをスタメンに抜擢するのは哀しい。

 たくさんの選手の面倒を見るのは無理だと、毎年ほんの十人ほどの入部しか認めないのは、たとえ進路への配慮がそこに込められていたとしても虚しい。

 そんな時、私は声を大にして問いたい、高校野球の監督が、そんなに賢くなってどうするんだ!と。
 高校野球の監督はバカであって欲しいのだ、それも底抜けの。

 なぜなら選手の中には、そんなバカの物真似が飛び抜けて上手いのが必ずいて、練習後、部室でそれを眺めながらみんなで疲れを忘れるほど涙が出るまで大笑いする、その瞬間のためにも、監督はバカであって欲しい、そう願うばかりである。

 

 取り急ぎ初日の予想とハンディです。


日大三島国学院栃木

 国学院栃木にハンディ3

 作新戦の勝利の余韻を断ち切れないとみる。

 

明豊-樹徳

 樹徳にハンディ3

 前橋育英桐生第一健大高崎を次々になぎ倒しての凱旋も、今年の群馬のレベルに疑問・・・・。

 

京都国際-一関学院

 一関にハンディ5

 森下にとっては良いウオーミングアップになるだろう。たとえ5イニングでも。 

 

 本日は以上です。