Till Eternity

どこよりも遅く、どこよりも曖昧に・・・・

ドラフトを振り返る 勝公編 ②

 新しい年も例年だと成人式あたりでそれほど意識しなくなりますよね。企業の括りは年度ですから。正月はあくまでも下期の踊り場って感じでしょうか。なので手帳やノートも4月で改める方も多いのでは、私もそうです。ところが今年はあまり新しい年である2022年が馴染んではきません。っていうのは、実はまだ一日しか出社してない・・・・。なので依然新年気分。

 本当は Xmas 前から長目に休む予定が年明けにズレ込んだというわけ。まぁ内規に則って休んでいるだけなんですが、この7、8年取れた試しがない。やっとこそ取った。だから本当は今日が初出勤のはずでした。なのに決済絡みもあるので催促されて、先週一日だけ泣く泣く出社。とはいうものの、そこで溜まりに溜まったメールを処理できたのは良かった、というのは正直あったかな。つまりは社畜。そんな自分を好きになれるわけありません。早く自由になりたい。

 ところで年明け早々またぞろコロナ・・・・。”それみたことか♫” 、報道するメディアが燥いでいるように感じるのは私だけでしょうか? 詳しくは見てないけど。

 風邪レベルなんだから、もうそろそろ割り切るべきでは? これではいつまでたっても国の経済は回復しない。株価もそろそろ本格的にヘタれる局面が来るように思うな・・・・、

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 明日は小動きでしょうか。それとも嵐の前の静けさか。何事もなければ良いのですが、くわばらくわばら。

<本日の嵐の前>

 松坂が遺したもの

 それでは日ハムのドラフトの続きです。に関してはドラフト前に何度も書いたので、このあたりを参照願いたいのですが、

tilleternity.hatenablog.jp

 実は私が達の可能性を通して言いたいことを、11月に発売された「Number 」の中で松坂がで語ってくれています。

number.bunshun.jp

 ロングインタビューの中のその部分を要約すると、松坂はMLB時代、ボールを動かすピッチングスタイルに違和感を感じていたそうで、日本人らしい奇麗な回転のボール、恐らく縦回転のフオーシームだと思うのですが、それに拘っていた、つまりは日本で培ったものでMLBの選手を叩きのめさないと意味がないんだ、というようなことを述べている。まさにその通りだと思うのです。

 メジャーの投手のほとんどが大きな身体を横に回転させて投げる都合上、縦回転のボールはそうそう投げられません。なので、日本人投手にとってそれに拘ることは大いなるアドバンテージになる。そしてそこに私的に付け加えるならば、真下に落ちるフオーク、これも肘への負担からメジャーの投手は習得に熱心ではない、というか避けてさえいる。更にいえば真上から投げ下ろすからこそ落差は大きくなるわけで、この二つの球種は日本野球のいわば固有種。つまり松坂のいうところの日本野球が培ったもの、というわけです。

 そして達は将来、この二つの球種について、それぞれー級品のものを投げられる可能性がある。だからこそMLBでサイヤング賞が獲れると書いたわけです。

 浮き上がるようなストレートと、真下に落ちるフオーク。この二つのボールで打者を圧倒し、ファンを魅了する達の姿を、まずは北広島の新球場でぜひとも観たい、そう願っています。

・将来の予想:六年後サイヤング賞

 

 二位以下のみなさん

 いやぁしかし、年が改まってもドラフトについて書いているとは思いもしませんでしたわ。後何球団あるんだろ。キャンプ前には全球団終わらせたいのですが、気が遠くなるな・・・・。

 それではファイターズの二位以下の選手について。

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 二位の有薗は高校通算本塁打70本以上のスラッガー。ヒッチする癖があるものの、そこでパワーを貯め込むのか圧巻のスイングスピード! たぶん高校生ではトップ。また強肩でマウンドに上がれば140キ口超のストレートを投げるそうで、それを裏付けるというか、スイングのフオーローの小ささから右のリストの強さが伺えます。不調に陥るとバウンドの高いサードゴ口やショートゴロを量産するタイプか。

 将来像としては西武の山川を挙げたい。リストの使い方はよく似ている。反面、横浜の紀田のようになる可能性もある・・・・。ヒッチ自体は決して悪くはないが、木製のバットにも慣れて、プロの身体ができて、自分のスイングやバットの握りを見つけ出してからにすべきかと。先日筒香が金属バットの悪影響を語っていましたね、

www.nikkansports.com

 ここでは言及されていませんが、飛び過ぎるバットと同じぐらい問題だと個人的に感じているのが、ゴルフ握りで打つ子が多いことなんだけどな・・・・、まぁいいかっ。

 有薗のグリップについていえば、押し腕の強さを本人も意識しているようで、力を抜くために右人差し指は常に立てて、グリップは基本九本の指のよう。右手首で被せないというか、バットをコネないように工夫しているのだと思う。がっ、これも木製で実戦を重ねて、自分にとってどのグリップが正しいのか試行錯誤を繰り返してからでいいと思います。

 ただ手首自体は柔らかいようなので、その強さも相まり可能性を感じます。欲を言えば、もう少し公式戦でホームランを打って欲しかったかな。春から間の取り方でも苦しむようにも感じますが、三年は修行だと思って頑張ってください!

 

 次に3位の水野ですが、バネ仕掛けのような身体全体を使ったスイングは好感。日ハムの担当地区のスカウトがかなり入れ込んだ物件でもある。無事に三位で指名できたが果たして吉と出るか凶と出るのか・・・・。というのは守備がショートは無理。プロではセカンドもどうか。となるとバットー本で食っていくサード向きとなる。つまり長打が求められるということ。バネはあるので外野手の間を抜くような、楽天の茂木が目指すべき将来像だろうか。まあ肩も強いし脚もあるので外野の方がええかも。

 4位の阪口は形の良い打撃で岐阜の大谷と噂された逸材。春の地方大会で不調に陥り評価を落とした。注目されただけにマークが厳しくなって、その網を掻い潜ることができなかったのか? 正直サンプル不足でよくわからない。地元中日が3位で動かなかった点に何かヒントがあるのかも?

 5位は選抜を沸かせた中京の畔柳。”エイヤーッ!” という掛け声が聞こえてきそうな力投派。しかし連投の影響か肘を痛め、その関係でここまで順位を落とした。夏の予選で 150キ口を投げたことで完治したと報じられたが、多くのスカウトはそうは見ていなかった、ということになるのか・・・・?

 阪口もそうだが、この子も大学経由の方が良かったのではなかろうか? コロナ不況もあるのか、早くプロ入りを望む子が増えているような気がするな。まぁその心意気は買いたいとは思います。

 6位の長谷川は横から軽く投げる軟投派左腕。コンパクトな腕の振りから手元で伸びる球を投げます。曲がりの鋭いスライダーはプロ仕様。今回の日ハムの指名選手で、一軍デビューがあるのは恐らくこの投手だけかと。対左用のワンポイントで大いに需要があると思います。結構な試合数投げるのではないでしょうか。怪我には気をつけて下さいね。

 7位の松浦に関しては高卒即のプロ入りは納得。身体も十二分にできているし、アマ球界でやることはもうない。もともと道産子だけにこの指名は本人にとっても良かった。大阪の水は合わなかったので地元に戻って頑張って欲しい。大阪桐蔭は投手の育成は上手くないのだから、全国中からスカウトするのはやめてください。

 8位の北山は多くのネットスカウトが上位もあると踏んでいただけに、ドラフト当日は一種のサプライズとなった。しかしテークバックで斜め下にあそこまではっきりと、しかも身体から遠ざける形で腕を下ろす投手が活躍した試しはない。球種も判るしコントロールもつきにくい。元阪神の松田龍馬がこのタイプ。フォームを改造するところから始めるかも。8位は妥当だろう。

 9位の上川畑の指名は本人の熱意に応えた形か。守備は抜群なのでワンチャンあるかも。しかしファームには同じタイプの上野がいるのだが・・・・。しかもこっちは3位で獲った。この春、鎌ヶ谷でショートを守っているのはどっちなのだろうか?

 総括

 日ハムの指名は例年、”太郎指名” と言われているのだが、今年もそうだった。あそこで推された選手が続々名を連ねた。決して悪い指名だとは思わないし、蔵さんやYuki氏の眼の確かさが証明された形で喜ばしい限りでもある。ぜひこれからもこういった指名を続けて欲しいものだ。また達や有薗、阪口のようなスケールの大きな選手は、北広島の新球場にこそ映えると思う。北海道のファンをぜひ魅了して欲しい。

 というわけで、指名自体にこれ以上あれこれ言う気はないのだが、あえてここで日ハムについて少し綾をつけたい。それは選手に対するドライさについてだ。

 去年のストーブリーグは新庄によって煙に巻かれた格好であったが、その裏で大田や秋吉などが ”ノー テンダー” という聞きなれない言葉で体よく片付けられた。まぁ要するにクビになったのだ。大田や秋吉は移籍組であり、西川はメジャー行く行く詐欺の前科持ちってことで、生え抜きや従順な選手はそれなりに大切にしているのかもしれないが、あの仕打ちはどうなのだろう?

 あれでは移籍先としての日ハムを嫌がる選手も出てくるのではないか。「あそこはやめとけ」、そういう高校野球の指導者も現われるかもしれない。そうなってからでは遅いのだ。選手はなんだかんだいっても自営業、一人親方である。もう少し大切にしてもらいたいものである。

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