Till Eternity

どこよりも遅く、どこよりも曖昧に・・・・

5月22日 バイデンを知る日

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 明日(日本時間の22日)、米韓首脳会談があるのですが、結構注目しています。

 去年の秋以降、ここで世の中の動きについて書くのを控え目にしておりまして、その裏にはバイデン・アメリカの動きが読めない、という隠然たる現実があります。本人もそうですが、息子の件もあるので媚中で間違いないとは踏んでいます。おまけに副大統領のカマラは中国から見ればメルケル以来の逸材。恐らく民主党にはハリウッド同様かなりのチャイナマネーが流れていることでしょう。もう役者は揃い舞台は整った感があり、すべては中国の思うがままに動き始めた、というのが年頭からの個人的な所感です。

<本日の隠然たる現実>

 22日は日本にとっても運命の一日? 

 しかし就任以来のバイデンの発言を眺めていると、取りあえず中国を敵視しているご様子。ただ環境問題を巡ってはしっかりと手を携えていて、どうもそのファイティングポーズ、プロレスではないかという疑念は消えない。仮にアメリカと中国の首脳級の会談があっても、そこで見えて来るものを額面通り受けとめる気にはとてもなれません。

 そんな中にあって二日後の米韓首脳会談、何が出て来るかは予想もつきませんが、もしかすると直接対決よりも浮き上がって来るものがあるのかも、というわけで注目しているのです。

 文大統領はご存じのように北朝鮮のことしか考えていない変人。そして今、韓国国民がアメリカに望んでいるのはワクチンスワップ(なんやそれ?)一択。

jp.yna.co.kr

 曰く、「今回の訪米をワクチン協力を強化してワクチン生産のグローバル・ハブへと進む機会にする」のだそうです。開いた口が塞がりませんね。それと北朝鮮の人権問題には触れるな、というのもあります、

news.naver.com

 これって日本的には辛いのですが、ここではいったん置いておくとして、つまり、米韓首脳会談における韓国の主張の柱は以下の二つか。

A:朝鮮半島の非核化を韓米で主導しましょう

B:Aを成し遂げるためには、北朝鮮の人権問題には目を瞑りましょう

 

 奇妙な数式

 まず、Aは文大統領の一丁目一番地である南北統一の大きなステップとして、ずっと言い続けてきたもの。きっと裏でこう囁くのでしょう。 ”オバマの戦略的忍耐では結局何も得られなかったでしょ、トランプのビッグディールも失敗したじゃないですか、どちらも韓国の頭越しにやるからこうなるのですぞ” 、と・・・・、知らんけど。

 BはAとはセットの案件であり、シンガポール合意の精神の維持という建前でアメリカに主張すると同時に、実は中国に対するメッセージでもあるのです。これをアメリカに呑ませたら、同じ人権問題を抱える中国にとって実に心強いでしょうから。きっとよくやったと褒めてもらえますよ、ええ。

 当然欲深い彼等の事、このAとBの合意を引き出したうえで、ご褒美をねだるのでしょうね。それがこれ

X:ワクチンちょうだい

Y:クアッドについてはこれからも触れないでね

 つまり、A+B=X+Y という奇妙な数式を成立させることが、今回の文大統領のミッションとなるのかもしれません。

 Xについては現在の韓国国民が、己のプライドを賭けて欲っしているもの。彼らの頭の中にはワクチン接種が遅々として進まない現状を二等国の証、ぐらいの危機感を持って受け止めているようです。ここだけの話、2次接種分を1次に回して接種率の水増しを図るぐらいのお国柄、

news.naver.com

 まるでコントですわ・・・・。それぐらい世界各国の接種率の並びで下の方に出て来るのを恐れています。つまり文政権としてはXを成し遂げれば英雄として帰国することができるのです。支持率もアホみたいに騰がるはず。

 次にYも無理言ってると思うでしょ。でも韓国としては最大限の誠意を示した模様、

www.chosunonline.com

 いや、普通はとうの昔にやっとけよって話なのですが、彼等にとっては、今自分がやったことがすべてなので、周りが何を望んでいたかってことには興味がないのですわ。  ”借金返したったやないかっ!” って怒り出すような人、知り合いにいません? たまにいるでしょ、そんな変な奴。そういう人ばかりの国が韓国だと思ってかかった方が良いので、Yは成り立つのですよ、ええ。

 悪夢のサラミ戦術

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 このA~Yも、あの数式もすべて無理筋に見えますが、今月の初めにこんな記事が出ました、

www.asahi.com

 朝日が嬉々として書いているところも味噌で、これって、アメリカが北朝鮮に対する制裁を部分的に緩和して段階的な非核化を狙うってことなので、つまり北朝鮮が最も得意とするサラミ戦術に自ら陥る可能性を示しています。しかも、今回のアメリカのこの見直しの裏には韓国サイドの入れ知恵があるのではとも言われており、上に挙げた一連の虫の良いというか厚かましい要望も、仮にそうであれば俄然現実味を帯び始めるので恐れているのですわ。同盟重視というのもあるし・・・・。

 まぁ最悪を想定して書いているのですが、仮にこれに近い内容で米韓首脳会談が落ち着いたり、また、晩餐会はないまでも昼食会があったりすれば、もしくはハンバーガー以上のものがテーブルに運び込まれたならば、バイデンは中国との関係を改善させる駒として、韓国をこれからも好きなようにさせるかもしれません。

 もっと言えば、バイデンは北朝鮮にそもそも興味がない。彼の視線の先にあるのは中国だけ。それもどこで手を打つのか、そのタイミングを常に計っているので、そのために必要悪な存在として韓国をこのまま同盟という名の手の内で遊ばせておく、という選択をすることになるのでは?

 まぁ話半分、どうなるのか22日を見守ります。もし仮にバイデンの口から北朝鮮の人権問題について触れられることがなければ、彼はウイグルや香港、そして台湾についても腰を据えて中国と戦うというか、議論するつもりもないでしょうね。きっと貿易問題や環境問題の取引材料の一つとして語られるのでしょう。それはこの国の拉致問題に幕引きが謀られることをも意味するのです。

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