Till Eternity

どこよりも遅く、どこよりも曖昧に・・・・

ドラフト雑感:平内龍太編

f:id:TailEnder:20201207204124p:plain

 

 各チーム、新人選手の入団発表会が開かれ始めました。その裏で、本日トライアウトも行われたようです。来る人去る人、そして再び入ろうとする人、それぞれがベストを尽くして欲しい、そう願っています。

 野球はいつでもできますが、この国の最高峰のレベルでは、きっと今しかできません。持てる力の限りを出し切れば、後悔は自ずと消えるはず。自分のためファンのため、そして何より家族のために頑張ってください!

<本日の力の限り>

 平内龍太(亜細亜大→巨人D1位)

f:id:TailEnder:20201207213429p:plain

 栄光の大巨人軍の1位指名の名誉にあずかることとなった平内。指名後のインタビューで、当ブログのアイドル原辰徳監督が、彼の苗字をよく知らなかったところを見ると、事前にしっかりとしたレクチャーを受けていなかったのか、もしくは突発的な指名だったのかもしれませんな。まぁ、本人がドラフト自体に興味がなかったということも大いに想定されますが・・・・。

 魔球 < 怪我 ??

 平内が良い投手であることに間違いはないですし、だからこそ指名されたわけですが、もし仮に私がスカウトの立場なら、1位にはお薦めしていないと思います。なぜか? やっぱりあのフォーム、危険です。怪我のリスクが高い。3位に残っていたら迷わずGo!ですが、1位には勇気が要るでしょうね。

 ただ巨人はここのところ、アーム式で他球団が敬遠した戸郷をブレイクさせましたし、畠も怪我持ちでしたが敢然と2位指名して、今年はそこそこの活躍を見せましたので、そのあたりのノウハウにきっと明るいのでしょう。

 持ってるボールは凄いですよ。特にあのフォーク、今年の指名投手の持ち球で魔球といえるのは平内のフォークだけです。まずブレーキが効いている。それだけでも一級のフォークなのに、スライダー回転して落ちるのがあるのですよ。これって意図的に投げてるのかな・・・・? 普通のフォークはシュート回転なので、少しでも抜けると結構痛打されるのですが、この球筋はあまり見かけません。

 ストレートはMax156キロだそうですが、これは大したことない。今年の神宮のガンによるものだし、ベース盤の上で来る球ではない。初速と終速に差があるタイプで、ストレートの伸びは回転数がすべてではないですが、その数値も低い。やっぱりあの投球フォームなんだよな・・・・。

 独特のテークバックは何を語る?

 よく似たタイプとしては、先輩の薮田でしょうね。テークバックが小さくて忙しないフォーム。ちょっと美しくはないのです。この手のタイプの代表格としては必ず上原の名が挙がるのですが、彼は別格。よく見ると、小さいテークバックながらも、その間にしっかりと腕をたたみ、手首を立て、肘の上げ下げもできています。しかし平内の場合、それをほどほどに、というか途中で終わりにして腕を回しに行っているように観えます。特に危険なのが肘の位置。しっかり上がっていないところから強引に投げに行くので、肩肘への負担が・・・・。しかし、バッターは面食らうでしょうね。えっ、もう投げて来るのって感じ。慣れられるまではストレートでも空振りが取れます。

 同じようにテークバックがギクシャクした投手として広島の山内がいましたね。彼も実質三年ぐらいで肘にメスを入れています。先に挙げた薮田も一年だけですが15も勝っている。それで良しとするのなら、この指名に価値を見出すことはできると思います。

 肘肩に問題がなければ、開幕直後からいきなり三つ四つ勝って走るかもしれません。それぐらいのものは持っています。ただシーズンを完走できるかと言えば、それは怪しい・・・・。

 肘の位置を上げられないのなら、踏み込む歩幅を一足分長くして、下半身を沈み込ませてはどうか? それをすると結果として肘の位置が上がって、怪我のリスクが減ると思うのですよ。

 キャンプでフォームをいじるのか、それともこのままでいくのか、いきなり平内にとって正念場を迎えることになると感じます。少しでも魔球の寿命が延びる方向へ、彼を導いてくれれば良いのですが。

 巨人はしっかりと平内の肘のことを調査し、その柔らかさ、もしくは逆に硬さや強さ、肩の可動範囲などを知ったうえで、今回の指名に踏み切ったのかもしれませんね。そうであることを切に願っています。

2021年度成績 G/Wまでに4つ勝ってそれから2連敗。後は知らん

f:id:TailEnder:20201208192635p:plain