Till Eternity

どこよりも遅く、どこよりも曖昧に・・・・

六月四日雑感

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 三十一年前の昨日、天安門事件が起きました。亡くなられた方のご冥福をお祈り申し上げます。

 天安門事件だけではなく、文化大革命大躍進政策などで命を落とされた方についても決して忘れてはなりません。でもそれと同時に、たまにしか訪れない父親の実家の壁のシミを、いつまでも撫ぜてみせるようなマネをするのもどうなのか、そう感じることもあります。今問うべきことは、それらを経て、中国がどう変わっていくのかだと思うからです。

 天安門事件は、当時まだ左巻きだった私に冷や水を浴びせるような出来事でした。あれは何だったのか、そう問いかけ続け、自分の中で整理できるまで少なくない時間を要したように思います。あえて誤解を恐れず言えば、あってはならない悲劇だった。しかし中国国民にとっても党にとっても、そして現代史においても必要だったのでは、そう思うようにしています・・・・。1989年、ベルリンの壁崩壊のその一年前に、それは起きたのです。

 この国についても同じようなことが言えるのではないか。日本人の私に果たしてこの問いかけをする資格があるのか測りかねますが、そう思うことがあります。先の戦争や大陸への侵略という史実、それを終わらせた原爆の記憶などを大切にして、今の世にとどめるのは大事なことです。でももっと大切なこと、大事なこと、それは今の世の中をより良いものにすることだと。きっと世の東西を問わず、その思いは同じなはず。私たちの父と母がそうであったように、今ここにはいない先人たちも、皆そう願っているのだから。

 

<今日のお品書き>

 

同じネタ元?

 一昨日、茂木外相がBS放送のニュース番組に出演しました。その番組中、中国の習近平主席の訪日について、質問に答える形で語っています。

(なお、公式サイトからは何故か削除)

www.youtube.com

 

 これを受けて、二つの全国紙が記事にしました。

毎日新聞のがこれ、

mainichi.jp

 

産経新聞のがこれ、

www.sankei.com

 

 どうしてこうも違うのでしょうか・・・・?

 このBS放送のニュース番組は、産経新聞と近しい関係(一応同じグループ)のTV局が制作し放送したものなので、外務大臣というVIPをお招きしてお話していただいた手前、そうやすやすと適当な記事を書くとは思えません。

 一方の毎日新聞はテレビを観て、そこから感じたことを記事にした、恐らくそんな感じ。

 私も番組を録画して観ましたけど、恣意的に切り取らない限り、こんな仕上がりには普通ならんと思います。要するにあの番組を観た人には、毎日新聞の記事が嘘だとすぐにばれます。ではなぜそれは起きたのか・・・・。番組の視聴者は大した数ではないのだからと開き直ったか・・・? それとも記者の資質がアレだったのか・・・? 

 恐らく毎日新聞には中国を報道するにあたって一つの大きな指針があって、それに沿う形で記事にせよってことだった。つまり記者が社是に忖度したというのが正しい見立てではないかと思います。

 要するに、毎日新聞としては習近平の年内訪日を押し進める方向でこの先も行くので、それを少しでもアシストするような記事を書くべし、それで一丁上がりって感じであの記事になった、そんなところでしょうか。

 まぁ、千歩譲ったとして、恐らくこの記事のトレードオフとして毎日新聞は何かを得るのだと思うようにしたとしましょうや。なので、次に毎日新聞が勝負に出た中国関連記事について、少しは注目することにしますわ。もしそれがどうでもいいような記事であれば、この新聞社はその程度の扱いしか受けていないということなのでしょうね。まぁ、多分大したことないと思います。

 

オールドメディアの驕りと限界

 そもそも、どうしてオールドメディアから人の心が離れてしまったのでしょうか? 答えは簡単、こういうことがずっと続いてきたからです。

 昔は検証する人がいないためそれで良かったのかもしれませんが、今は速攻でネット査読が行われ、その結果は当然のようにそこに晒されます。しかし、オールドメディアにとってネットは、故筑紫某が切って捨てたように”便所の落書き”でしか未だにありません。だからまたネットが適当なこと言ってるってことにカウントされ、バレたことにはならないのでしょ。なのでこういう風に「嘘も百回言えば真実となる」よろしく嘘をつき続けて世論を構成しようとするのです。

 しかし、である。ネットで情報を得る人がこうも多くなってくると、ますますオールドメディアの悪事はバレ、その信用度は落ち、購読者は細っていく。だから新聞の売り上げはどんどん落ちていくのです。どうしてそこに気づかないのでしょうか・・・・。この思い上がりと鈍感ぶりには毎度のことながら驚かされます。コロナがひと段落すれば、きっと読者は戻ってくるとか、真剣に思っていそうで怖いです。もう喫茶店もホテルも病院も、客用や待合用の新聞を以前のように買ってくれると思わないほうが良いでしょうね。ますます我々の目が新聞に触れることはなくなるってわけです、めでたしめでたし。

 そして我々がオールドメディアを殊の外嫌うその最大の理由、それは今回の件もそうですが、何か変な存在が後ろに見え隠れすることなのですよ。今回の件なんて、案外可愛い方なのかもしれません。もっと大きな”何か”、もっと時間も金もかけ、もっと大仕掛けで壮大な、この国を揺るがそうとするような”何か”、を意図的に作ろうとしている、そんな気がしてならないのです。

 だから売り上げの減少に苦しむ新聞社やテレビ局、つまりオールドメディアには総じて注意が必要です。金で買われた記事が紙面を覆い、金で買われた番組が電波に乗る、日常的にそれは既に起こっているかもしれません。真剣に背筋がうすら寒くなります。

 新聞を読む人やテレビを観る人が減っているという事実は、プロパガンダの付け入る隙を防ぐという観点からみても大変良い傾向だと思います。緊急事態宣言期間中、朝はまともに今回の中国の責任について問おうとしない新聞を読み、昼はあくまで国内限定でコロナの不安や不満を煽るワイドショーが横で流れている、もう在宅勤務生活はうんざりだ、そう感じた方が一人でも多く生まれれば、ステイホームにも意味があったのかもしれません。企業はそろそろ真剣に、オールドメディアに広告を載せることを見直す時期にきているのでは? 高くてパフォーマンスのよろしくない広告費はもちろんですが、受信料や購読料も含めて二重取りしている疑いがあるからです。つまり本当のスポンサーが他にいるということ。そしてオールドメディアの中の人は企業や視聴者に笑顔で手を振るふりをしておいて、それ越しに後方で腕組みをして笑いかける彼等にしか視線を注いではいないかもしれません。

 

最後に

 個人的に申し上げるなら、習近平国賓としての来日には断固反対です。理由を一言で申し上げれば、今の中国は人の命を軽んじる悪い癖が治っていない、そう思うからです。

 日本は、世界の国のなかで一番最後の訪問先にしてください。

www.47news.jp

 

 間違いを認めることのできる大人でありたい、その思いを日々噛み締めて、この先も妻と娘と手を携え生きていきます。