Till Eternity

どこよりも遅く、どこよりも曖昧に・・・・

虎に黄金時代来る!

”タイガース優勝へのカウントダウン!”

 これは春の季語です。京阪神では。

 字余りにもほどがあるやろ!そんな声が飛んできそうですが・・・・。

 そういえばその昔、

 ホェールウォッチングはこれからは、春の季語よね♪

 そうはしゃいでいた人たちがいましたわ。

 指折って数えて、いやいや、あかんやろって、そう思いましたけど、高知あたりでは一年中見られるらしいし・・・・。あれ、その後どうなったんでしょうね?

 ホェールウォッチング同様、”タイガース優勝へのカウントダウン!”春の季語でお願いします。

 

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黄金時代の定義とマッスルスーツの微妙な関係

 阪神に黄金時代が来るっ!そうぶち上げたら、三連覇か?五連覇か?って前のめりになる方も多いと思います。ので、まずは私が言うところの黄金時代の定義からなんですが、たぶん、これからの五年間で二回ほど優勝します。そして次の五年間では三回ほど優勝日本一は二度あれば良い方かと、そんな感じでしょうか。ちなみにBクラスも十年の間に二度かな、それで黄金時代です。

 あれ、連覇は?って方には申し訳ございませんが、自信もって断言します、連覇はないです!

 阪神の選手は優勝した年のオフは大変なんです。ホントもうたいへんっ、わかってもらえますよね。

 まずそこから何とかせぇよ!みなさんそう憤ります。私もそうです。でも、どんなに駆除しても無理です。何故か?我がタイガースに魅力があるからです。その限りにおいては、タニマチは絶対についてきます

 それに事実として、芽が出なかった選手などの面倒を見てくれる側面もあります。引退後、一番最初に相談に乗ってくれるのは間違いなく彼らだと思います。つまり彼らは選手にとっても必要な存在でもあるのです。悩ましいなぁ・・・・。

 力だって滅茶苦茶あります。本社とも間接的かもしれませんが、しっかりと繋がっていますから。あの星野が二年で辞めたのは、病気もあったでしょうが、少しはそっちの改革にも本腰入れようか、ってなって、それで大変になって、ああなったんだと睨んでいます。その後楽天の監督を普通に、元気にとは言い切れませんがやって、日本一にもなりましたし。

 それは親会社が実質阪急になっても同じです。むしろ、阪急の方が不動産に依存した会社なので、やっぱり駄目です。

 今もタニマチのおかげで一軍のスタッフ二軍のポストにのうのうと収まってる、そんな方ごろごろいます。選手にとってはタニマチはマッスルスーツなのかもしれません。良い人にも、なれるかもしれませんね。

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イノフィス マッスルスーツ 2019/10/27

 あの様を毎日のように目の当たりにしていれば、そりゃ、隼太も長坂も、こういう生き方ってあるんだぁありだよねぇ、ってなるでしょうよ。だから阪神に連覇はないんです。なんや、それっ!

 

 ここまで読んでいただいて、もうタニマチの話なんてどうでもええから、今年はどないなんや、今年はっ?ってなっている方がいるかもしれませんので、開幕までにはゆっくりここで予想はまとめますが結論を先出しすると、セカンドを誰にするかと小野、望月、才木の出来、使われ方次第では優勝もあるのではと思っています。

 じゃあ、次になんで黄金時代がくるんやっ、その根拠は?という方には、ぜひ、あと少しばかりおつきあいを願います。

 

黄金ドラフトが誘う黄金時代

 私は阪神ファンであると同時に、一応ドラフトヲタを自認しています。最近、というか、ここ十年いやいや十五年ぐらいですか、我ながら情けない限りですが、サボってるなぁ、と思うのですが、以前は真剣にすごい選手がいるらしいぞ、っていう情報があれば現場に駆け付けたものです。

 今は本当に便利というか、気が利くというか、youtubeがあって、話題の選手の映像はすぐにアップしていただけるので、本来は直接観に行きたいのですが、まぁ、電車代やガソリン代も浮くし、ええことだらけなんちゃうかなって感じで・・・・、失格です、ドラフトヲタ失格です。でも、その分その映像をそれこそ血眼になって何度も何度も繰り返し舐めるように観て、最後は鏡に映して反転させて観ています。そして嫁はそんな私の姿をまるで気がふれた知らない人を見るような目つきで距離を置いて眺めています。娘もそうなるのでしょうね・・・・。

 阪神のドラフトについては、それこそ80年代から毎年個人的に評価していますが、去年のドラフトはここ40年で最高でした。ドラフト後にあんなに興奮したのは岡田を獲った時以来です。

 とにかく、今年の新人の六人は、まぁ、怪我さえなければという前提をつけますが、全員がこれからの阪神十年間を支える、その幹となる選手ばかり。これまではどちらかといえば枝葉を獲ることが多かった我がチームですが、六人が六人ともチームの屋代骨になりえる、それだけの能力を持っています。

 よく、ずっと待ち続けたバスがやっと来た、と思ったら2台も3台も後ろからついて来た、という話を聞いたり、実際に経験したりしますが、まさに去年のドラフトはそんな感じ。しかも一気に6台来ました。普通この喩えの言わんとしているところは、1台でいいところたくさん来て、逆に困るわってニュアンスが込められていますが、今回の場合は違います。ずっと”こんな日が来る”、そう思い待ち続けてきた熱心な虎党のみなさん、みんなが乗れます、全員一緒に6台のバスに分乗できるのです!待った甲斐ありました、ちょっと待ち過ぎたけど。

 またよく言われているところのロマン枠を六人並べたわけでもありません。大化けするか、もしくは全く駄目かというタイプでもないのです。それぞれしっかりと再現性を持った六人なのです。

 だから、ほんと驚きました。あまりに驚いて、そして嬉しかったので、二月に久しぶりにキャンプ観に行きましたよ、もちろん安芸へ

2020 若虎六人衆揃い踏み

 じゃあ、どれぐらい凄いのって話ですが、

 まずは二位の井上ですが、今年ファームで二桁打ちます。もちろんホームランを。三振も三桁しますが目を閉じましょう。そして終盤に一軍に上がって、二、三本放り込むかもしれません。まさに待望の田淵二世の大器です。生え抜き日本人シーズン本塁打三十発、35年間未踏の高嶺を超えるのは間違いなくこの男です。

 次に三位の及川は、まぁ、イップスなどもあって三位なのですが、現段階でもポテンシャルは間違いなく一位です。イップスの原因はいろいろとあるのでしょうが、一言でいえば”トーナメント”に向いていないのです。”トーナメント”を”ノックアウト”や、もっと言えば文字通り"sudden death"のように捉えてしまう・・・・。しかし、もし厳しめの社会人に進んでいたら、三年後はドラフトの目玉として重複一位に仕上がったことでしょう。

 横浜高校は言うまでもなくエリート中のエリートの集まる才能集団なのですが、元々体質的に少し醒めた感じの選手を生みがちなところがあって、まさに彼がそうです。二年の時、伸びていなかったので、あっ、この子は横高には、もっと言えば千葉出身ながら関東にも合わない、そう思ったのを覚えています。このままだと、プロ志望は出さず立教や青学に進んで、そこそこ学生を楽しみながら、成績もそこそこ残して、そしてインフラ系の会社や保険会社で野球を続けるタイプかな、と危惧していました。ずっと関東にいたら一度も燃えずに終わる。心機一転が彼には絶対必要なのにと。

 性格は控えめですが、中学時代は世代トップで高校でも四天王に挙げられた逸材にとって、一人だけU18から漏れただけでも屈辱だったはず。果たして中位の指名を受け入れられるのか、そう思っていたら案外あっさり志望届を出して、そして三位まで残って阪神が見事指名。ああ、ちゃんと自分で踏み出したからこそ運が開けた、この子なんだかんだいいながら持ってる、そう感じました。客観的に見ても一番合っている球団に指名されたからです。こういうケースはそのまま嵌ります

 ライバルはみんな一位指名されたことに対する反骨も、クールな表情の裡に絶対秘めていることでしょう。

 夏は下で実績を積み、秋には上で二勝ぐらいするかもしれません。期待してください。エースになります

 四位の遠藤は元投手ですが、打撃は名球会入りした元阪神鳥谷をはるかに凌駕します。速くて大きいスイングのできる天才。そう遠くない将来首位打者を狙えます。守備はサードで固定すれば鉄壁の強肩サードとなるでしょう。一年目から下で2割7分、7本ぐらいは平気な顔して普通に打ちます。こっちは掛布二世です、お世辞ではなく。

 五位の藤田は捕手なので、一番遅くに出てくると思います。五年時間をください。必ずレギュラーになります

 六位の小川は安芸で観た時一番驚いた選手。まずサイズは182には見えません。185はあるように映ります。これはオーラの一種だと思います。後ろからもじっくりと観たのですがテークバックが柔らかく、それこそグニャって感じ。肘の使い方がいいので腕がよくしなります。チェンジアップも面白いようによく落ちます。すぐに使いたくなる気持ちは判りますが、体力的にはそのへんのプータローと同じなので今年一年は体づくりに当てて、来年一軍でお願いします。適正は先発も中も後ろもすべてのポジであります。秀太は竹安で評価を落としましたが、観る眼はあると私は思っています。

 最後に一位の西ですが、性格的にやんちゃで少し弱いものがあります。落ち込んだ時など、周りとコミュニケーションを取るのも下手です。まだまだ子供ですので、親戚のいる球団に入れたことは本人にとって滅茶苦茶プラス

 また回転系の投手なので、春先は無双しますが、夏前にはバテが来て、二桁勝っても二桁負ける、そんなタイプになるかもしれません。ただ持ってる球自体は凄いです。お股ニキ推奨銘柄と言うのも心強い限りです。

 じゃあ、お前、一点の曇りもないのか、と言われれば、そりゃあります。

thedigestweb.com

 西武、というか早稲田の大石のケースもありますから・・・・。

 私も大石についてはいまだに狐につままれたような気分です。今でも真剣にトレードで欲しいぐらいですから。球団スタッフらしいですけど、ぜひ隼太あたりと・・・・、選手で・・・・。

 ただ繰り返すようですが、あの六人は大丈夫だと思います。

 あえて少し心配なところを挙げるとするなら、ほぼ無名で二年間はまともに野球をやっていないこともあって、一番コーチとしては触りやすいだろう小川と、それと万が一ですが、西が野球を嫌になってしまった場合と井上の怪我ですかね。まぁ、でもそんなことはない、そう皆さんと一緒に祈ります

 そういうわけで、今年は甲子園よりも私は断然鳴尾浜の方が楽しみですね。

 新人選手の寸評は一人ひとりそのうちじっくりやる予定です。いやほんと、今年は鳴尾浜が、そしてこれからの十年が楽しみです。