Till Eternity

どこよりも遅く、どこよりも曖昧に・・・・

この秋、怪物はいるか!?

 三週間ぶりの更新、お久しぶりです。

 上期末はやはり忙しかったですね。この半年の反省やら、下期の方針に目標やら、ああ面倒くさい。逆に10月に入れば、その頭に毎年あるもろもろの会議がすべてWeb開催になった関係で、東京に出張せずによくなって楽になりました。懇親会という名の酒席もなくなったしメデタシメデタシ。少しはドラフトについて書けそうです、まぁ話半分、期待せずお待ちください。

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<本日の面倒>

 ネットのメインストリーム化がドラフトに影響?

 新政権が発足しますね。岸田さんがどんな人かは知らんので何とも言えませんが、また毎年国のトップが替わるようなことにならなければ良いのですが、少し心配です。

 今回の総裁選を観ていて感じたのは、もうオールドメディアには世相を汲み取ることが難しくなった、ということなのです。

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 しかもよっぽど後ろめたかったのか、十日ほどで上の記事はリンク切れ・・・・。

 

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 正直、ネット界隈では ”日本端子” 以降、河野失速を予見していたので、周回遅れの感は否めません。もちろんネット上には偏ったアンケート結果も散見されます、

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 こういうのは切り捨てて、上手く使いこなせばネットの方が頼りになるように感じます。そう思う方も多いのでは? もうネットがメインストリームと言えるかもしれませんね。

 ただその反面、何んと申しましょうか、ネットも公共性が帯び始めたというか、本来の持ち味に翳りが表れ始めたような記事もチラホラ、

news.yahoo.co.jp

 この記事いわく、「総裁選各候補のTwitterアカウントのツイートに”いいね!”をしているアカウントのプロフィール文を形態素解析することで、どのような層に支持されているかを可視化してみた」そうなのですが、野田聖子候補のその形態解析結果というのがこれ、

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 なんか変じゃね? 野田氏についてTwitter上で最も話題になっていたのは、やっぱりというか、終始アレでしかなかったのだが・・・・?

 

www.dailyshincho.jp

 

 これに対する野田候補の反応がこれ、

 

www.sankei.com

 信じるのは構わんけどさ・・・・。嘘を信じてどうすんねん、というか騙されてる。なんかこういう展開、最近多いよね。

bunshun.jp

 夫や婚約者を盲目的に信じるのは構いませんが、立場を弁えてもらいたいものです。政治家を引退するとか、皇室とはスパッと縁を切るとかして、そのうえで愛を貫いていただければ立派なのですが、中途半端に繋がったまま相手に対する想いを吠えるからシラケる。はっきり申し上げますが、野田氏の旦那さまも小室さんもかなりのスジ悪。世間はそれを見破ってるからブーイングしか出ないのですよ・・・・。

 でっ、先の野田候補の形態解析の記事に戻るのですが、”旦那” の二文字抜きで何が解析できるのでしょうね。ネットなんだからもっと切れ味鋭くありのままを解析すりゃいいのにと。結局、ネットもメインストリーム化するにつれて、お行儀良くなって、誰も求めていないのにあれこれ勝手に忖度した結果、見えて来るはずのものが見えなくなってしまっているという。これではオールドメディの二の舞だと思うのです。

 でっ、本題に入るのですが、実はそれが目前に迫ったドラフトにも影響しているのですわ。

 ネットのドラフト記事に忖度は必要か?

 というのは、この記事を読んでちょっとどうかなって感じたのですよ。

number.bunshun.jp

 この方は20年近く前から ”流しの捕手” をやって、なんだかんだでアマチュア野球界とは昵懇の関係になってしまっているので仕方ない面もあるのですが、なんというか全体的に提灯記事になってしまって、これでは選手の実力は見えて来ない。読んでいただければ感じると思うのですが、記事で取り上げた選手はみんな凄い、ってことになって持ち上げてばっかり・・・・。凄い選手であることはみんな判っているって。ただドラフトを目前に控えて、そこでは指名や順位という形ではっきりNPBから優劣が突き付けられるので、その前に手掛かりを求めて安倍さんの記事を読むというのに、これでは何の参考にもならない。野球ファン、特にオタク的な方は観戦歴も豊富だし自分の観る眼に少なからず自信を持っていて、ドラフト候補選手に対しても一家言ある。しかも贔屓の球団の未来図にも関わって来るからこそ、安部さんの記事に対する需要が高まるというのに、上の記事の内容では台無しです。

 15年ぐらい前でしょうか、一度神宮のネット裏だったと思うのですが直接安倍さんとお話しする機会があって、私もご存じの通り野次馬なので、厚かましくも二試合ほど隣の席で観戦させていただきました。やはり話す内容は的を射るものが多くて大変参考になったし、結構毒を吐くこともあったのですよ。ところが記事になるとあれ・・・・。

 そこで思うのですが、きっと上のコラムも安倍さんご自身はきっと本意ではないのだろうなと。つまり色々とダメ出しにあいながらああなったのだろうなと。別に本家の「Number」誌に載るのじゃないんだから、そこまで気を配る必要はないと思うのです。とはいうもののああいう形でしか公開されない以上、これも一種のネットのメインストリーム化の余波ではないかと。 

 最近の世間の傾向として、 ”評論” というものがそこから埋没しつつあるのではないかとつくづく感じます。大家はもちろん、気鋭の論客と言われる方の著作も、世に出ることがすっかり減ってきているのです。その裏で、人気小説、映画やドラマ、出演タレントの「ファンブック」はよく売れるているのだとか。まぁ「ファンブック」の中には、いわゆる写真集も入っているのでしょうから、そもそも「評論本」と出版数や売り上げの比較をするのは詮無い話。しかし前者には、対象をひたすら絶賛するラブレター紛いの文章を寄せ集めた程度のものも多い。そこから期せずして世の中の流れを垣間見てしまうように感じるなぁ、トホホ・・・・。

 それはメインストリーム化しつつあるネットにあっても、如実に表れて来ているのではないかと。つまり絶賛系の記事のほうが、斜に構えた批評系の記事よりもずっと読まれる。しかもSNSでも拡散される。結果、残念ながら「ファンブック」ばりの大甘の記事のほうが、客観(主観?)分析記事よりもPVを取りやすいのでしょうな。その代償としてネット上にも忖度が跋扈するようになった。安倍さんの論評の切れ味が鈍くなるのもむべなるかなと。

 怪物は君だ!

 でっ、ようやく本題に入るのですが、今年のドラフトはどうなんだというわけですが、今年は素直に ”欲しい” 、そう思える選手がいます! 因みに去年はいませんでした。じゃぁ誰かと言えば、この選手です。


www.youtube.com

 何でも今のところそんなに評価は高くないのだとか。野球太郎でも総合7位だったっけかな。しかも今年の目玉は高校Big3で小園、風間、森木で決まりだそうです。

 風間、森木よりは全然こっちが上なんですけどね。いやぁ、今年のドラフトが、そして来年のファームの試合が楽しみだわ。

 というわけで、次回は達を中心に今年の候補選手を辛口に紹介しながら、去年ここで扱った選手について答え合わせをしたいと思います。乞うご期待!

スポーツビジネスを巡る冒険

 先週、大谷について書いていた途中で寝落ちしてしまい、その直前、二日後の未明に自動的に更新させる設定にしたのですが、すっかりそのことすら忘れて、しかも金曜の夜は結構時間があったにも関わらず、今月初めからFOXが気が狂ったように「Prison Break」を集中放送している関係で、まぁせっかくだから予約しておくか、そのうち暇が出来たら観るだろ、ぐらいの感覚で録画していたのがちょっと気になって、ちゃんと録れているか確認してやるかな、ってなノリで観始めたら止まらなくなり、更新時間直前には嫁共々再び寝落ち・・・・。気が付いたら書いてる途中でやめた内容のままアップされているではないですか! 超恥ずかしい。

 なんとかしようと悪あがきをしてみたら、日付が変わって更新されて、せっかく☆を付けてくださった方がいたというのに消えてしまいました、誠に申し訳ございません。近いうちに「大谷翔平賛歌」についてはちゃんと書きあげたいと思います。

 しかし、いかに大谷が凄いかを、メジャーリーグNPBとの位置関係という観点で、個人的な思い出から遡りながら書こうとすればするほど、大谷からはどんどん遠ざかっていくという・・・・。こりゃあかん、とりあえず出直します。

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<本日の寝落ち>

 

 SkyAにトヨタCM参上の怪!

 先週の水曜ですか、阪神 vs ヤクルト を観ていまして、こんな私ですが家庭内ではそういう時間って結構後ろめたいものじゃないですか、お父さんまた好きなことしてる、みたいな。だから大人しく、息をひそめて観ているわけですよ。でも、思わず ”えっ!” って大声を上げてしまった出来事がありました。それは、大山のホームランでも小川の初勝利でもなく、これですわ、

 


www.youtube.com

 

 CSのあの腐れSkyAでトヨタの、しかもレクサスの現行CMが流れる日が来るだなんて、夢にも思いませんでした。販売店のローカルCMではないのです。我が目を疑いました。なんせESはレクサスの最高位ではないですが、人気モデルですから・・・・。さらに1分近くある特別バージョン! サテライトABCの時代から観ていますが初めてでは? まだ信じられません。

 以降、かなり執拗にCMをチェックしながら野球中継を眺めていたら、JsportsのMLB「イッキ見」、そして土曜の広島 vs 阪神 でも流れました。これが何を意味するのか、そして私が何を言いたいのか、この極北の当ブログに訪れてくださるみなさんは感づいているのではないかと。

 以前、オリンピックの最後の方に、スポーツイベントの放映権料などについて近々書く、みたいなこと言っておいてそれっきりになっているので、良い機会なので取り上げたいと思います。

 全盛期から巨人戦は鬼っ子の怪!

 スポーツビジネスの話の前に、その前段として頭に入れて置いて欲しいことがあります。それは私が一貫してオールドメディア、特にテレビ業界について下記の主張をしている点です。違和感を感じる方はスルーでお願いします。

① 視聴率は電通によって操作されている

② スポーツ番組は煙たがられている

③ テレビの中の人たち(いわゆる業界人たち)は、税金や企業の広告宣伝費を山分けすることしか考えていない

④ そもそも地上波のCMなんて視聴者は見ていない

 ①については前にも書きましたが、VR一社でしかその数字を出せない段階で、それを信じろというのには無理がある。”スイッチ・メディア・ラボ” みたいなのも出て来てはいますが、所詮”業界” の卒業生みたいな輩の集まりなので何の意味もない。もう取り込まれてます。毎年何千億もの広告宣伝費を”業界” に突っ込む企業側から、改めて視聴率について検証してみるべきかと。もっと突っ込んで言えば、株主がそれをするべきです!

 ②についてですが、二十年前まで巨人戦は毎試合15%以上の視聴率を取ってはいましたが、不思議なことに決して手放しでは喜ばれていませんでした。当時から局の中ではスポーツ担当とその他の間で溝があったのです。1シーズン試合数は130。試合放送時間は2時間。他の担当からすれば、4月から秋までの2クールのうち260時間がスポーツ番組に、しかもゴールデンから奪われていたわけです。巨人戦さえ無くなれば、そこに充てられていた枠は予算ごと全てドラマやバラエティ、報道に回る。日テレ内部ですら巨人戦を疎んじる社員が多かったのです。まぁ、スポーツ担当にコネ入社の割合が高いというのもあったようですが・・・・。

 今でも巨人戦が地上波で放送されていれば、視聴率が二桁あったとは夢にも思いませんが、視聴率は電通によって意図的に操作され、結果として地上波から締め出されたと私は思っています。特に03年あたりからの7、8年の間に一気に落ちたのには人為的なものを感じました。何より不自然なのが、あの現象から十年以上を経ちましたが、北海道や東北、関西、中国、九州では、今でも地元のチームの視聴率は普通に取れていることです。つまり関東だけプロ野球の数字が低く出る、というか出す。巨人の人気が落ちただけというのなら、先の五輪における野球の視聴率の東西の差は何でしょうか(関西地区と比較すると、野球はだいたい3~5%低く、サッカーは10%近く高く関東地区では出ます)? これでは巨人人気の低下だけでは説明がつきません。

 関東だけ野球の人気が低い、という見方もできますが、関東各球団の観客動員数はコロナ前までは順調に右肩上がりで推移しており、決して野球熱は低くはありません。今時電車に乗れば、スマホプロスピをやっている若者を見かけないほうが珍しい。それは関東でも同様。個人的な肌感覚で言えば、野球人気は盤石にしか思えない。果たしてこの見立てが誤っているのか、電通による野球下げ操作はあるのかのご判断は、読んでいただいた皆さまにお任せします。

 地域による嗜好や文化面での違いは、スマホがほぼ全人口に浸透し、世の中が総ネット化するその過程で小さくなりました(ラーメン不毛の地であった大阪ですら、二郎系のラーメンが跋扈しているのには正直ショックでした)。狭い日本の中で、関東だけ殊スポーツ面で特別だとは思えないし、巨人人気が落ちたことに異論はありませんが、あそこまで短期間で急激に視聴率が落ちたことに対する違和感は消えない。

 ちょうどあの時期、テレビの広告収入の成長神話が終わり、一転下落に転じました。またリーマンショックにより各企業が広告宣伝費の引き締めと選択が進み、ネットの広告収入はあの期間で倍以上に伸びそのまま成長を続け、数年前にテレビを抜き去りました。あの頃すでにここに至るまでの予想はついた。つまり”業界” は、収入源がこれ以上の上積みを望めない事態に初めて陥り、かといって縮小に舵を切ることはできず、決まったパイの中での椅子取りゲームが始まった。そこで巨人戦の椅子を物理的に消すことで、ドラマやバラエティなどの既得権益を守ろうとしたのではないか?

 電通からすれば、巨人戦にオワコンの烙印を押しさえすれば、地上波からプロ野球の全国中継は打ち切れる。電通が仕切る業界内の住民は局の社員だけではなく、いわゆる芸能界の人たちもたくさんいる。彼らを食わすためにはドラマやバラエティ、情報番組は多ければ多いほどいい、という大義名分も立つ。つまり巨人戦はそのスケープゴートにされたのでしょう。 

 ”業界” に蔓延する掟の怪!

 そもそも業界にとってプロ野球中継の最大の問題は、そこに集まったCMの売り上げが、代理店とテレビ局で中抜きしてもその半分以上が巨人をはじめとする各球団の懐に入るというところ。プロ野球の各球団や選手は、いうまでもなく ”業界人” ではありません。つまり金が外に流れるだけで、内部に還流しない。また球団の親会社の多くが自前で広告代理店を持っていることは以前書きました。

tilleternity.hatenablog.jp

 ここからは③についても絡んでくるのですが、”業界人”たちは、身内かそうでないかをとにかく重要視します。身内に金が落ちるのならまぁ良いだろうとなる。ジャニーズが儲かれば吉本も拍手するのです。アイドルとお笑いはバッティングしないからでしょと受け流されがちですが、最近のジャニタレはバラエティ部門にも進出していて、もはや明らかなライバルです。それでも拍手するのです。業界内が盛り上がれば必ず仕事は回って来るわけですから。

 また、身内の絆を堅いものにするため、芸能プロダクションの系列化が進んでいます。そしてその流れに反旗を翻す者は徹底的に、元からいなかったことにされる。それはプレイヤーを減らすためでもある。儲けを山分けするには分母が少ない方が良い。かっての日本映画界の五社協定のような現象が、今芸能界では起こっているのです。この先どのような道を辿るのか、実に分かりやすい。

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 先ほど視聴率の検証は株主がすべき、と書きました。なぜ企業内ではダメなのでしょうか。それは各企業の宣伝部などは完全に ”業界人” だからです。彼らは少しでも多くの広告費を持ち帰って来るよう業界に躾けられた手配人。そうなるように、業界ならではの、まさにPricelessな接待を受けて抜けられなくなっています。異動があった際などもその接待込みで引き継ぎが行われるようです。なので企業内で広告宣伝費の妥当性を検証するのは難しいと思われます。

 ④については説明は不要かと。そのまんまです。今は自分の好きな番組ほど録画して、自分の好きな時間に視るものです。ドラマもバラエティも、その質が高いとされればされるほど視聴者はそうします。リラックスして観たい方はスマホに落としてお風呂でのんびり視るでしょうし、良い夢を見たい方は寝るのに合わせて寝室のテレビで視るかもしれない。つまり番組を視るタイミングの主導権は、すでに局から視聴者に移っているのです。これも一種のYoutube効果でしょうか・・・・。

 15年ぐらい前までは、OLを中心に月9のドラマを視るために仕事を切り上げて帰宅を急ぐ、という現象がありました。食事も済ませて五分前には家族揃ってお茶の間で視たそうです、父親抜きで。そういえば、25年前ぐらいでしょうか、月曜の朝、駅前のコンビニで少年ジャンプを買うためにレジの前で列をなす学生やサラリーマンの姿が一つの景色でしたね。そういう時代が確かにあったのです。当時のドラマや漫画には ”鮮度” というものが内包されていたのかもしれません。彼女たちは間違いなくCM込みでドラマが視ていたでしょうし、彼らはジャンプに載っていた身長が高くなる広告もしっかりと読んでいたのかもしれません。今は言うまでもなくCM込みでドラマやバラエティを視るようなバカはいない。録画してそれはカットされます。

 W杯放映権料を巡る怪! 

 スポーツビジネスについて書こうと思って大きく話が逸れてしまいましたが、”業界” の現状を整理するためにどうしても必要なのです、ご容赦願います。

 でっ、最近スポーツビジネス、特に放映権について立て続けに大きな事件がありました。

www.nikkansports.com

 これが三週間前で、さらにその三週間前にはこういうのもあった、

www.asahi.com

 まず、一つ目のW杯アジア最終予選における日本のアウェー戦が放送されなくなったというのは記憶に新しいところかと。これは香港に拠点を置くFMAという代理店が、恐らく中国資本なのでしょうね、そのスケールメリットを最大限に活かして、電通のやってきたことをそのまんま劣悪にコピーしてをやり出した関係で放映権料が跳ね上がり、結果として国内で放送できなくなったというお話。

 二つ目は来年のカタールW杯の放映権料についての交渉が、ジャパンコンソーシアム(JC)という国内の放送局連合(みなさまのNHK含む)との間で暗礁に乗り上げたというお話。しかもポイントは金額が「200億を超えた(原文まま)」というところ。実は7年前のブラジルW杯のそれは400億で、直近のロシアW杯が600億と言われているのですが、今回は一気に1/3の200億って・・・・?  映像の二次利用などの権利が含まれていないのかもしれませんが、急にそんなに下がるか? しかも、だというのに暗礁に乗り上げるっていう、なんだか頭がおかしくなりそう・・・・。

 一説にはロシアW杯では400億だったとも言われているのですが、このあたりのはっきりとした数字が出て来ないところに、いかにも電通が絡んでいる怪しさを感じる。そもそも600億と400億じゃ全然違うだろと。一説も二説もあるもんかと。そんなに開きがあるのに間違うような奴がいたら連れて来いっ!

 結局、われわれの税金や受信料がそこにつぎ込まれているわけですわ、湯水のごとく。実はJCといっても半分以上はNHKが払っているのです。でっ、恐らく残りを民放が折半。W杯の放送自体、グループリーグの3試合のうちの一つはNHKが無条件で中継することになっていて、残りの二試合を民放4社がクジで決めるという・・・・。そういう取り決めですから、間違いなくNHKが半分以上払っている。だからはっきりとした金額を出せないのでしょう。

 でっ、今回どうして200億までディスカウントされたのに交渉が成立しないのか・・・・? 恐らく理由はこれ、

www.asahi.com

 この中で最も削減規模が大きいのが、300億円超の番組経費などの見直し、という項目だったはずですから(上のは有料記事なので全部は読めない)、NHKが出せなくなった以上、従来の電通の言い値から大幅にディスカウントしたのに払えなくなった、といったあたりでしょうか。

 こういうのもありましたね、

www.bbm-japan.com

 でっ、ここで一番言及したいのが、そもそもW杯の放映権料が言い値ってところ。そんなことないやろ、と思われる方にお見せしたいのが、主要国がロシアW杯でFIFAに支払った放映権料の高い順から、

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 出典はまちまちなのをまとめたので正確さは勘弁して欲しいのですが、まぁこんな感じと思ってくださいな。でっ、驚くのが、まずはアメリカと中国が出てないのにこれだけ払っているところ。払うといってるところから絞り取ってやれ感が出てるでしょ。ただこの二国は、そのうちFIFAごと丸呑みしてやる、みたいなところがあるので、なんとなく理解できる。やっぱアホ、というかお人よしは日本。なんの野望もなく、試合開始時間にちょっとした小細工を入れてもらう程度の見返りしかないのに、全体の1/6ぐらい払っています。しかも半分は知らない間に国民が払わされているという・・・・。

 でっ、一番腹立つのが、この表にイギリスが出ていないところ。本当に価格が需要と供給で決まるのならば、最も国民がその放送を熱く、そして強く望み、その価値を理解している国に高値がつくはず。イングランドプレミアリーグはこの十年以上に渡って世界一の人気とレベルの高さを誇り、国民のイングランド代表に掛ける期待も高く、プレーを観る眼も肥えている。なのに放映権料の総額がTOP5にも出てこないなんて・・・・。

 私の力不足かもしれませんが、仮にその額が表に出て来ても、恐らくはドイツの八掛けほどではないか。個人的には中国ぐらいは出してもらわないと納得できないのだが。そもそも国別の放映権料って何を根拠に弾き出されるのか、少なくとも上の表からはその相関関係はよくわからない。つまりW杯の放映権料は需要と供給で決まるものではなく、そこからは野望に溢れた国と、代理店に騙され続けるおバカな国と国民がどこの誰であるのか 、ということしか見えては来ないのです。

 リスクを負う、その心意気やよし!

 ことほど左様に、この国では電通がスポーツビジネスを好きなように捻じ曲げ、本来の価値さえも書き換えてきたのです。そして令和になり、文字通り時代が変わって、東京オリンピック電通は大コケをかましてくれたわけです。

tilleternity.hatenablog.jp

 ようやく化けの皮が剥がれやがったと、個人的には溜飲を下げているのですが、その矢先、冒頭のようにトヨタのCMがあのSkyAで流れたわけです。でっ、遂にやったぞと、なんせトヨタは五輪CMから撤退し、地上波の放送内容に対して社長自らが苦言を呈していましたから、今回の快挙はそれが形になったのだと。

 しかしである、CMというのはやはり企業の顔であり、何かと ”格” というものがついて回ります。地上波とBSとでは、そこで流れているCMとの間には明らかな違いがあって、CSとなると更に落ちる。実際、レクサスのCMの後に流れたのは、六十代、七十代の男性の貴方に、で始まる頻尿改善のサプリメントの通販形式のやつでしたから・・・・。

 それでもトヨタはCSの阪神戦の視聴者をマーケットの対象になる、そして彼らは必ずCMを視認する、そう踏んで仮説を立て、それに基づきCMを打つようになったのではないでしょうか。実際、阪神が優勝した暁には、清水の舞台から飛び降りたつもりで車をレクサスに買い替えてやるから見とけよーっ、そういう需要はありえると思うのです。

 よくCSを観る層なんてゴミクズ、米印とも言われています。実際、スカパーの契約者数は250万世帯。全世帯数の1/20以下。恐らくそれをもってして米印と言うのだと思うのです。しかし、見落とされがちなのがケーブルテレビの加入者数です。二年前の末の段階で3,191万世帯(出典総務省)ですから、すでにこの国の半分以上の世帯数に上るわけです。コンテンツはスカパーと9割以上は同じですから、この層がプロ野球ペナントレースに一喜一憂している可能性は大いにあるのです。

 今のところCSにおけるトヨタのCMはまさに掃き溜めに鶴でしかありません。周りのCMはやれ育毛だのシミ消しだの、果ては生涯現役とか詐欺まがいの通販の金太郎飴状態。企業イメージが損なわれる恐れすらあります。しかし、私はトヨタのこの英断に対して、心の底から拍手とエールを、CMを観る度に妻と娘と一緒になって送るようにしています。今月末、ドームで行われる伝統の一戦にして首位攻防の巨人阪神戦、勝敗以上にG+のCMのラインナップに注目します!

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 私は常々、時代を変えるのはリスクを負えるかどうかだと考えています。平成の時代というのは、どうにもリスクに対して臆病なだけの時代でした。これでは国が衰退するのも仕方がありません。しかし令和になって、ようやくこの国も変わってきたようです。スポーツビジネスにおいて、リスクを顧みずにチャレンジするという企業をもう一社紹介したいと思います。

www.rugbyworldcup.com

 アサヒビールラグビーワールドカップの最高位スポンサーに、アジア企業で初めてなってくれたのです。まったくもって名誉なことです。日本大会ではハイネケンでしたが、フランス大会からはアサヒビールがその役割を引き継ぐのです。もちろん、金さえ積めばなれるのかもしれません。実際、契約には20~30億が動いたと言われています。ジャパンマネーが札束で、ハイネケンからその座を奪い取った、そのような報道のされ方もあったかもしれない。しかし実際のところはハイネケンが降りたのです。その理由は、

ja.wikipedia.org

 フランスでは上の法律で、スポーツ観戦におけるスタジアム内での飲酒やアルコール類の広告も禁止されているのです。ここ数年で改正の動きは確かにありましたが、コロナでその雲行きは怪しくなった。それでもアサヒビールはチャレンジしました。

 二年後のフランス大会で、スタジアムを埋め尽くした観客の多くがスーパードライを片手にラグビーに酔い痴れ、Asahi BREWERIES の文字がピッチの脇の電光掲示板に映し出されるのか、それとも法律の壁がそれを阻止するのか、その可能性は今のところ五分五分ではないでしょうか。

 この大いなる賭けに対して、”その心意気やよし” と思うのは、きっと私だけではないはず。リスクは決して負わず、勝てるようにお膳立てした八百長のような勝負にしか乗らず、勝ってさえも身内だけで儲けを山分けする、そんな振る舞いは平成限りにしてもらいたいのです。

 確かにリスクは誰もが恐れ避けたがるもの。しかし、それを背負うことでしか感じることのできない空気や、見えてこない景色もあるはず。もしかすると成功や栄光はその先にしかないのかもしれません。トヨタアサヒビールのこの意気に、そしてのんさんの生き方に、私は一人の人間として心惹かれ共鳴するのです。

第103回大会 雑感 Ⅰ

 松商が負け、私の夏も終わりました。この極北のブログまでわざわざお越しいただいたみなさん、ありがとうございました。明日以降どうなるかわかりませんが、とりあえず予想はやめにして、うだうだとお茶を濁しながら完走を目指したいと思います。

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 正直8強の顔ぶれを見るのはツラい。”ヒール校” が五校もある。ヒール濃度高過ぎ、窒息しそう・・・・。

 それと近畿勢だけで五校というのも、

baseballking.jp

 だって大会期間中に戻って調整しなおしてるもん。地元のアドバンテージを活かし過ぎ! しかも近畿以外の2チームにしても、敦賀気比はメンバー20人中15人が、明徳は9人が近畿出身。地元に戻ってノビノビって感じでしょうか。不公平感極まりない。関東の皆さん、スイマセン! 代わりに謝っておきます。

 ただこれぐらい過去にあったのでは、とも思いましたがあれは選抜でしたっけ、6校というのは。そうですか夏は5校が最多でしたか、勉強になりました、ええ。

 そういえば、あの春の大会も雨だらけでしたね、池田が田んぼの中で東洋大姫路に負けた年ね。どうやらこういったはっきりした傾向がある以上、これからの予想は長期予報と天気図片手にやろうかなっ!

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 まぁ冗談はこれぐらいにして、異例尽くしの今大会を勝手に振り返ってみたいと思うのです。まず、去年もここで書きましたが、このコロナ禍で野手のバッティングレベル、間違いなく落ちてます、

tilleternity.hatenablog.jp

 野手は試合に出て経験を積み重ねない限り、ことバッティングにおいては殻を破ることは難しい。部活禁止期間があったり、蔓延防止で休日の移動が制限され校内の施設に留まっていては打者として伸びないのです。だけどこればっかりは嘆いても仕方がない。そろそろパンデミック後に向け踏み出す必要があるのかもしれません。具体的には、これまでのように土日はとにかく練習試合を組みまくって、そこで徹底的にバッティングを伸ばす、みたいなことはできなくなると考えた方が良いのではと。

 以前、練習試合の多さについて、ちょこっと古いですが横浜隼人の例を挙げて、休日はトリプルヘッダー当たり前、みたいなことを書きました・・・・、

tilleternity.hatenablog.jp

 もうそういう時代には戻れないかもしれない。つまり嫌な表現ですが、 ”withコロナ” を前提にしたチーム強化が求められて来ているということ。そして結果として案外それは、これからの高校野球の質を押し上げることに資するのではないか、珍しくも前向きにそう思うのです。

 じゃぁ具体的にどうすればいいのか・・・・?

 たとえば、PL学園の指導方法について学び直す、というのはどうだろう。

 白状するが私はアンチPLでした。それはPL全盛時の例の研志寮について、噂として漏れ聞こえて来るところを知り得ていたし、当時のボーイズの関係者が、”天才が天才を殺す” と呻くように喩えたその日常には驚愕しました。

 手塩に掛けて育て上げた優秀な中学生が、瞳を輝かせ入部するも挫折し、失意のままユニフォームを脱いだ、そんな経験が幾度となく繰り返され、二度とPLには選手を送らん、と袂を分かった指導者が一人、また一人と増え、その積み重ねこそが栄光のPL野球部を廃部へと歩ませたと私は思っています。しかもそんな地獄の環境を放置しておいて、「球道即人道」と公の場でいけしゃあしゃあと言って見せる指導者・・・・。救いようがないとすら思った。

 しかし悪い面ばかりではない。あれだけの名選手を造り上げたノウハウは、後世に渡り評価に値する。もちろんそれだけの素材を集めていたじゃないか、という声もあるだろうが、桑田問題以降、東六への進路も断たれ、シニアやボーイズの指導者も離れ、超一流の逸材が常に集まったわけでは決してなかった。それでも卒業生の質をどこよりも高く保ちえたその再現性こそが、PL野球を支えた屋台骨ではなかったか。

 PLについて書きたいことはまだまだあるのだが、とりあえず今回はこれぐらいにしておきます。

 ただあえて一つだけ続けるならば、PLの練習試合の少なさは、令和のこれからの高校野球の何よりのヒントとなる、そう個人的に感じている。また日々の練習時間も短かったという。それでよくあれだけの野手を、そして打者を育て上げた裏には何があったのか、どんなアドバンテージを彼らは手にして卒業したのか、そこに思いを馳せてみるのは意味のない行為ではないだろう。

 ここで一つの仮説を掲げたい。

 PLの選手は、今大会打席に立った各打者よりも、ミートポイントを平均して球一個分引きつけて打ってはいなかっただろうか?

 残念ながらこの検証はできそうにないが、私の個人的な印象としていえばそのように映る。ただ誤解がないように言っておくと、そうすることで甲子園での結果が、例えば打率が良くなるとか長打が増えるとか言うのではない。それは87年を最後に一度もPLが優勝はおろか、決勝に進むことさえできなかった事でもわかる。

 簡単に表現するなら、それは打者として投手の投げるボールを打つ、という行為において、少しでもボールを長く見る、変化を見極める、という至ってシンプルな行為に過ぎない。しかしそこにこそプロに進んだ各選手たちの礎があるように思う。

 翻って現在の甲子園出場の常連校は、グラウンドに複数台のマシーンを並べ、140キロ以上に設定しそれを相手に徹底的に打ち込み、感じのいい選手を土日の練習試合に次々に出場させ、その結果で篩に掛けて公式戦でチャンスを与える、というような工程で打者を育てていないか・・・・?

 打者は投手以上に結果が全てである。仮に打てても三割の分野だ。実戦、そしてそこでの結果こそが選手の能力を引き上げるし、監督もそこを手掛かりに起用を決める。ただそこに落とし穴は潜んでいないか? 本来のあるべき論が御座なりになってはいないか?

 選手の個性は千差万別、野球にも多様性は肝要。一つの物差しで選手を試し測りするようなことが許される時代ではない。しかしその代償として、大切にすべき約束事が見落とされてはいないか? 時に結果をも超越する、まさに真理ともいえる何か、打席に立つ者が皆、チームとしてルールのように守るべき何かが。

 土壇場のチャンスで打席に向かう選手に、私が指導者ならどのように声を掛けよう。自分のスイングをして来い、そう引きつった笑顔で背中を叩くのが精一杯か。トーナメントである以上、三振して来い、などとは決して口にはできない。たとえそこに自分たちのスイングをして来い、という暗喩が潜んでいてさえも・・・・。

 自分のスイングと自分たちのスイング、果たしてそこに差異は許されるべきなのだろうか?

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五輪から甲子園へ(高校野球初日予想あり)

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 というわけで東京五輪が終わりました。やってよかったという声もあれば、早速コロナ禍がここまで酷くなった落とし前を、という声もあるようです。個人的に申し上げれば、東京五輪開催支持、最悪でも2032年の開催権を得る形で中止、と思っていましたが、早々にIOCから11年後はブリスベンで決まりというリークが出ましたので、そうなると開催強行しかありえない、という立場でした。閉会式を終えた今の気持ちは素直に言えば、やってよかった、私はそう思っています。

 前回も書きましたが五輪は選手のもの。周りに何の権利があってやめろというのか、正直最後まで理解できませんでした・・・・。

 コロナに対しては誰もが平等。そこにはなんの格差も貴賤もございません。それはトランプやジョンソンが罹患したことで判る。つまり誰もが等しくコロナの脅威にさらされ、そして無力であり、この一年半の間に大なり小なり禍を被っているのです。

 亡くなった方、近親者を失った方、金銭的な被害や職を失った人もたくさんいることでしょう。肉親や友人に会えなくなった方や、結婚式や成人式などの節目を見送らざるを得なかった方も。もちろん日々の予防も虚しく感染し、今も闘病生活や隔離を強いられた方なども、以上の皆さまにはここで謹んでお見舞い申し上げます。

 私だってすでに陽性者かもしれないし、この極北のブログに訪れてくださる皆さんも同様です。つまりみんなが被害者なのです。でもそれを殊更意識する人としない人、それを振り回す人としない人。更に言えば五輪中止にまで増殖させねば気が済まない、という感覚やその持ち主の一連の行為には、得体の知れない不気味さを感じます。そこに私の理解は及びません。五輪を巡ってここまではっきりと分断が生まれたことに、後味の悪いものを感じています。

 以前、五輪の賛否については左とか右ではなくて、冷たい人間を焙り出す良い機会になれば、みたいなことを書きました。五輪反対を強固に、そして軽々しくも叫んだ人々、関口、青木、内田、姜、玉川、坂上、ヒロミ、”#SaveLivesNotTheOlympics” や ”#東京五輪絶対阻止同盟”の面々・・・・。みなさんには彼らの姿がどのように映ったのでしょうか? 今後もこういう輩の振る舞いや言説には注目していきたいと思います。

 一方で、”メダリスト絶対正義” といった五輪の持つ ”漂白力” に対しても警鐘を鳴らし続けたいと思うのです。”アマチュア” と ”プロ” とを場面に応じて巧みに使い分ける一部の選手の所作には、現在の五輪の在り方と同様の違和感を抱くし、貴族然、というか貴族そのもののIOCと、そんな彼らの顔色を伺うだけのJOC、腹が立って言葉がそれ以上続きませんが、それらには正直吐き気すら覚えます・・・・。まぁそれでもやって良かったと、中止なんてありえなかったと感じますね。

 何より選手の選んだ道と、そこから積み重ねられた努力が報われたこと、スポーツの火が消えることなく次の大会へと繋げることができたこと、この二点は後世に判断は委ねますが、今大会の意義として挙げたい、そう心から思っています。

<本日の後味>

 一日本人としてロシアに祈りを

 大会前にメダルラッシュがある、とも書きました。それはある意味必然。特に採点や審査、審判の判定が勝敗を左右する競技においては。これはホームタウンディシジョンとは微妙に違うのです。もし今大会中止になっていれば、関係者の多くは失職していました。大会の運営やIOCに深く関わっている関係者ほど、この大会が、どれだけ東京、そして日本が、何の見返りもなく、ただただ持ち出しを膨らませるだけで成り立っているのかを理解しています。だから、日本の選手に対して甘くなるのは当たり前なのです。

 具体的にこのシーン、あの場面と言うのは悪趣味なので控えたいのですが、あえて私が唯一今大会肩入れしていたソフトボールを例に取るなら、準決勝にも相当するカナダ戦、タイブレークの延長8回裏、一死満塁から打者山田に対する二球目のアウトコース低めは明らかにストライクであり、あれがボールになったから次の配球を内側に入れざるを得ずサヨナラ打が生まれました。あれがストライクならあのイニング、点が入らなかったかもしれない。リリーフの後藤が完璧なのは40球まででしたから、負けの可能性は五分以上でした。となると次のアメリカ戦では絶対に勝たなければならなくなったわけで、仮に決勝に出られても、二連戦の勝ち負けは逆になっていたかも。一球の判定がメダルの色を左右したと言えるのではないでしょうか。

 そう思うと大会四日目、男子体操団体、最終種目、ロシア(もうROCとはあえて書きません)の選手たちの闘いは見事でした。一方的なアゲンストの中で演技を強いられたのですから。観客が入っていれば無理だったかもしれませんね。

 採点結果を待つ彼等の表情、そして歓喜。今大会最も美しい、そう個人的に感じた場面でした。金メダルおめでとうございます!!

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 私は彼等の様に、逆境に陥った選手の闘う姿にどうしようもなく惹かれる。スポーツの醍醐味はそこだと思うほどに。理由はと問われると、いろいろとあって上手く説明はできませんが、自分もいつそんな目に遭うか判らないから、という面はあります。逃げ出さず彼等の様に自分は闘えるだろうか、その時どんな反応をするのか、どんな行動を取ればいいのか、その示唆がきっとそこにはある、そう感じるのです。

 あの日、私はロシアを応援し、あの瞬間、ロシアの選手のために祈りました。”スポーツの力” という言葉は好きではありませんが、それはきっとあるのです。あの瞬間を観れただけでも、私の中だけかもしれませんが、大会開催に意義があったと思っています。

 電通と視聴率

 それと今大会開催して良かったと言える事がもう一つあります。それは電通という存在がどれだけ無意味であるか、白日の下に晒されたということ。それも開催の大きな意義だったと言えるかもしれません。ただ開会式や閉会式を仕切れる存在が、この国には残念ながらなかった、ともいえるわけで、日本のエンタメ界の限界を知ったようにも感じました。

 これからのスポーツビジネスの方向性を暗示するような事象も垣間見えて来ました。

www.sportbusiness.com

 IOCが、どれだけNBCからの放映権料に依存しているのかってところ。

 その肝心要のNBCもどうやら苦戦・・・・、

forbesjapan.com

 さてさて、今後どうなることやら。もう言い値でスポーツイベントの放映権料を釣り上げることは無理のようですね。このあたりについては来週あたりにでも書いてみたいと思います。

 電通と言えば、この国の視聴率も一手に引き受けており、だからこそ好き放題できる、という感も否めません。今大会の開会式はこんな感じだったそうです。

www.nikkei.com

 少し高すぎる気がしますね。開会式を一切合切請け負ったはずでしたが、直前になって積み重なった悪事が世間にバレて、結果としてこれほどの数字を出さざるを得なかった、つまりあえて高い数字を出してみせて有耶無耶にしたように感じるのです。

 ここまで書けばご理解いただけているでしょうが、私は視聴率は電通によって操作されていると思っています。VR一社しかこの数字を出せないという現状に胡散臭さを感じるのです。私が子供の頃はベンチマークとなるもう一社、ニールセンがありました。でも電通と民放が企んで追放し、VR独占となったのです。以降、出来レースが続いています。

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 少し話は逸れますが、今日から毎日?甲子園の予想をするつもりなので、それに先駆けてこの三連休の間、注目された競技や閉会式の視聴率を予想したいと思います。

 過去のVRの視聴率を眺める限り、サッカー日本代表の数字はなるべく高く。野球の数字は低く出す傾向にあります。理由は電通にとってサッカー代表はW杯を始め全面バックアップする一蓮托生の関係であるのに対して、野球では思うように美味しい商売はさせてくれません。そもそも読売新聞、中日新聞ソフトバンク楽天オリックス、阪急阪神HD、みんな広告代理店を子会社として持っています。NPBの人気チームは、別に電通のお世話にならなければならない関係にはないのです。

 つまり良い視聴率を出しても何のメリットもない、というわけです。アメリカ戦の19.9%には絶対に20%台に乗せないという意地を垣間見た気がしました。そして韓国戦が26.2%で、翌日の卓球女子決勝を26.3%とするあたりにも意図を感じてしまうのです。もちろんこれは私の憶測にすぎませんので、話半分でお願いします。

 それでは8月6日から順に、

○ サッカー男子代表 3位決定戦(対メキシコ戦)

 Eテレで18時開始という不利な面もありますが、くどいようですが電通からすれば悪い数字は絶対に出せません。前日の卓球女子団体決勝戦と同じぐらいにまとめたいところ。しかし女子卓球は野球の日韓戦よりも少しでも上げるために高目に出し過ぎた都合で、それに引っ張られる形で少し違和感を感じてしまうほど高くなるでしょうね。

 というところで世帯視聴率は26.5%。瞬間最高は女子卓球に譲って30.5%。

○ 陸上男子100m×4 リレー決勝

 実は電通には陸上で高い数字を出さなければならない理由がございまして、

hochi.news

 もちろん言うまでもなく電通が総合プロデュースでしょ。高橋氏は最後の花道として名誉最高顧問あたりに就任するのではないでしょうか。という背景からかなりの高視聴率を出して3年後に繋げねばなりません。そもそも今大会最大の注目の的でもありましたからね。

 というわけで、世帯視聴率は30.5%。瞬間最高視聴率はサッカースペイン戦に迫る41.5%

 翌8月7日。

○ 野球決勝(アメリカ戦)

 個人的には平均で35%は出たと思います。瞬間最高は45%以上でしょ、普通ならば。でもそうは問屋というか電通が許しません。できればサッカーよりも低く出したい。しかし、NHKが19:30から本放送に上手い具合に切り替えたり、終了後も一度ニュースを挟んで区切ったりで、サッカースペイン戦のハーフタイム込みの3時間よりも圧倒的に条件が良い。つまり良い数字を出さないと操作がバレかねない、というか信用に関わる。なので泣く泣く上の数字を出してくるとは思います。でも、やっぱりスペイン戦凄かったよね、ってところは残したい。つまり分割がなければサッカーが上ってことにしたい。なので、瞬間最高や個人視聴率はサッカーよりも低く抑えると思います。

 ってことで、世帯視聴率は31~33%の間。瞬間最高視聴率は39.9%。こんな感じにまとめるのではないでしょうか。

 そして最終日。

○ 男子マラソン

 これも陸上。高く出したい。恐らくニュースで分割されているでしょうから、どこかの時間帯が30%台に乗ったことにするのではないでしょうか。

○ 閉会式

 自社で仕切っているので、開会式同様低くは出せません。

 ズバリ35.5%。

 

 大会ナビゲータなんていらない!

 五輪について最後に一言だけ。

 今回、ジャニタレがナビゲーターとかの名目でやたらと出しゃばったようですね。民放各局も右に倣えだそうで。まぁ地上波は極力観ていないので、それについてなんら言える立場ではないのですが、やっぱりそれって異様だと思う。本当に ”スポーツの力” とやらを伝える気が、地上波各局にはあるのでしょうか?

 なぜそういうことを言うのかといえば、今回、陸上男子100m×4のリレーがああいう形で途中棄権になりました。私はその瞬間、これから起こるであろう事態が頭によぎりTVを消したので、以降のことは一切知りません。直後スタジオで待機していたタレント風情がフォローとして何かを言ったかもしれないし、そうでなかったかもしれない。

 ただ一つ言えるのは、スポーツである以上、シナリオはないので何が起こるか判りませんし判りようがありません。国中で期待する競技が ”まさか” という形で終止符を打つことは充分にありえるのです。そして今回それは期せずして起こりました。そうである以上、そういう事態が起こった後もしっかりと視聴者に対して放送を澱みなく続けることができるような体制、そして編成にすべきではないのか?

 競技の直後の余韻を気難しそうな解説者に任せるよりも、お茶の間の人気者を特設スタジオに侍らせて、彼らに好きに喋らせた方が視聴者の目線といった観点では相応しいのかもしれないし、メダルを取った直後などは、彼らの方が表現力や画面映えがして、喜びがよりダイレクトに観る者に伝わるかもしれない。視聴者への気配りと言われりゃ確かにそうかも。

 でも繰り返すようであるがスポーツにシナリオはない。結果が最悪で終わることは大いにありえる。そうなった場合、必然的に要求されるであろう選手たちの気持ちの代弁は彼らにはできっこない。そこを望む方が間違いなのかもしれないが、じゃぁナビゲーターってそもそも何なの、ってどうしても思ってしまう。というか、メダルを取った直後のお祭り騒ぎ以外、彼らに任せられる役割ってあるのだろうか・・・・?

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 付け焼刃の知識を得意げに披露したかと思えば、選手と差しで話した映像を差し込んでみたり、その時の会話を彼らの貧弱な語彙力で再現させることに、いったい何の意味があるのだろう・・・・。しかもギャラも相当高くて製作費はそこで跳ね上がるそうじゃないか。もちろんそれは受信料からでしょ。もういい加減にして欲しい。はっきり言おう、ナビゲーターなんていらない。仮にどうしてもそういう役回りが必要だというのならば、元アスリートか、少なくともニ十年以上取材経験のある方に任せるべきだと思うぞ。

 更に眩暈がするのは24日開幕するパラリンピックの応援大使に就任した輩は、誰もが認めるこの分野の目利きだと自身で思い込んでいるそうなのです。まるで悪夢。頑張りは理解せんでもないが気が狂いそうです・・・・。絶対に観ない!

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 甲子園初日予想

 なんの脈絡もございませんが、夏の甲子園の初日の予想を一つ。こういうことをするのは十年ぶりでしょうか。優勝予想も華々しくしたいのですが、それは明日。少なくとも今日出る6校から優勝チームは出ませんのでご心配なく。つまり今日は大勢に影響のない三試合ってこと。というわけでリハビリとウオーミングアップも兼ねて・・・・。

第一試合

日大山形(山形)ー 米子東(鳥取

 なぜか「ボーイズビーアンビシャス」で始まる校歌を持つことで有名な日大山形。投手の枚数は多いが、与四死球の数も多い。唯一まともな制球力を持つ斎藤がエース。打撃もほぼ並。

 一方の米子東は県内では鳥取西と競う超進学校。頭脳は今大会出場校の中でもトップ。選手の試合の綾や流れに対する理解度は高い。しかし実力は低い・・・・。

 観客が入れば米子東にはOB力が高いので恐らくアルプスを満員にして応援や雰囲気も選手の士気を高めるはずだが残念ながらその光景はない。逆に毎年山形勢のアルプスは友情応援の西宮あたりの公立校がブラバン引き連れ参戦してもガラガラ。選手はそれ見て意気消沈のところ、言うまでもなくその心配はない。

 地力の差は結構あるが、案外縺れると見る。しかし最後は日大山形が引き離す。

 米子東にハンディ3

 

第二試合

新田(愛媛)- 静岡(静岡)

 済美の出現で地殻変動が起きた愛媛、というか松山市内の野球地図。遂に最終兵器新田が甦った、と言いたいところであるが、いかんせんブランクが長すぎ。しかも意外にも夏は初出場。初勝利は遠いと見る。

 静岡も名門ではあるが野球推薦の枠は多く、毎年県内では必ず上位に食い込む隠れた才能集団。投手高須は大学経由で4年後ドラフト上位指名も見込める逸材。新田は点が取れるだろうか・・・・。

 本来であれば静岡は控え投手も良いので、優勝候補のダークホースぐらいには挙げたいところであるが、監督が新任なのだよな。前の監督が更迭された裏に名門ならではの生臭さを感じている。

 新田にハンディ4

 

第三試合

東明館(佐賀)ー日本航空(山梨)

 この勝負は正直酷。日本航空は春の関東大会で東海大相模に勝った経験を持つ言わば猛者。地元近畿出身も多い。初出場の東明館に勝てと言うのが無理な話。

 東明館にハンディ6

 本日はこんなところでご勘弁を。 

誰のためのオリンピック?!

 私のオリンピックはソフトの金メダルでハッピーエンドのうちに終わった関係で、極北の当ブログ更新も滞ってしまいました、ええ。その後は何となくですが、せっかく四年に一度、さらに申し上げるなら生きているうちにはこの国での開催はもうないだろ、そこをモチベーションに地上波にチャンネルを合わせてみるものの、内容はさっぱり入って来ません。

 そんな中、個人的な発見がないわけではなかった。なのでご報告申し上げます。

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 それは何となく男子バレーをながら観していた時のこと、試合の流れに合わせて実況や解説者の声を聴きつつ、あれっ、解説ってもしかしたら川合俊一か? って思ったのですわ。それで、へぇー、言ってみればあんなタレント風情に、最高峰の試合の解説のお鉢が今でも回ってくるんだな、って感慨一入。でも考えてみれば、ヒロミが昼のワイドショーで難しい顔して薄っぺらいコメントを連発していたり、出川が普通に一部上場企業のCMに出演していたりするわけで、一度世の中からダメの烙印を押されたような素材でも、その後の芸能界内活動の巧拙や人脈などによっては復活するご時世ですから、解説者川合俊一の現場復帰もありなんだね、やれやれスポーツ業界も人材難か、なんて一旦は流してました。

 それで今度はバスケをながら観していたわけですよ。そしたらまた画面から川合俊一の声がっ!! さすがになんかおかしいぞ、ってそこで気づいたわけ。それで調べてみたら、その川合俊一の声の持ち主は、川合俊一ではなかった。でっ、改めてバレーボールの解説陣も調べてみたら、あるはずの川合俊一の名がそこにはない・・・・。

 いったいあの時、何を観て、何故川合俊一の声を聴いたんだ、と一瞬背筋が寒くなったのだが、謎はすぐに解けた。私が川合俊一の声と一方的に勘違いしたバレーやバスケの解説者、恐らく両名ともに身長は195cm超で体重は100kgぐらいの体躯だろ。この超大型でスラッとした体形の人たちの声って、総じて良く似ているのですよ。たとえば、身長170cm以上の長身女子の声って、みんな結構似てません? 恐らくそれの男子バージョンなのです、ええ。これってひとつの発見なんじゃない、などとあれこれ考え、この怪現象に気の利いた命名をと思いましたが、ついぞ浮かびませんでした、残念。いやぁー、ホラーだったわ・・・・。

 <本日の勘違い>

 

 五輪中止主張の本当の狙いとは?

 オリンピックも終盤に差し掛かっているというのに、相変わらず五輪中止の輩は収まりませんね。

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 この方、時事とか共同通信とか、果ては日刊ゲンダイの記事にもいちいち反応するようだけど、それってマッチポンプっていうんじゃね? どうせパラリンピックが始まったとたんに、どれだけコロナの陽性者が出てもやめるくせによくやりますな。

 こういう活動自体にあれこれ言う気はないので、どうぞお好きなようにって思うと同時に常々感じるのが、もし本当にコロナ禍におけるこの国のリアルな姿を世に伝えたいのなら、彼の様に二次情報の数々や、果ては日本の惨状について海外ではこんな風に報じているというような記事を三次情報として、これ見よがしに集めて来ることが果たして正しい手法なのだろうか、ということ。これらの情報を知らない、もしくは知ろうとしないあなたたちは結果的にコロナ感染を幇助する加害者なのです目を覚ましなさい、と叫びたいのならば、こういうことをするよりも、直接感染した人たちからの病状の報告や、日々野戦病院化した仕事場で従事している医療関係者たちの呻き、もしくは飲食業者のコロナ前の毎月の粗利と、国からの補助と対比した数値、といった、まさに生の声が自然と集まって来るような場を作ったり、自分のTwitter をそういう場にすりゃいいのにと思うのだが、何故しないのか・・・・?

 彼の立ち位置がどこにあるかなんてすぐに判るので、コロナで親族や伴侶を亡くしたという方の嘆きや、全日本民主医療機関連合などから現場の怨嗟もわんさか集まってくると思うのだけどね。もちろん厄介な、真反対の立場の呟きも混ざって来るでしょう。でっ結局、そこを切り捨てたり編集すると足が付くので、そういうリスクを背負おうとはせず、都合の良い二次情報や三次情報だけを集めて胸を張っているのではないのかい? せっかくのTwitter なのだから、玉石混淆いろんな状況下にいる人のコロナに対する切実な思いの行き交う場にすれば、それこそがこの国のコロナ禍のリアルな姿なのだと思うのですが・・・・。

 もし、それらを読んで、本当に苦しんでいる方々の声の堆積や規模を、我々が実感できたならば、五輪をやめるてしかるべき、という彼らの声に与する人たちもたくさん出て来ても決しておかしくないとも感じる。 

 私がウォッチする限り、今切実に苦しんでいるのは飲食業者と一部地域の医療従事者や、手術を受けられない既存の患者ではないかと・・・・。感染者はどうか、という声もあるのでしょうが、たとえばある会社の情報、その会社は図体だけは無茶苦茶大きく社員数は中規模都市並みで北海道から沖縄まで拠点があって、そこでは毎朝感染状況が数字になって上がってくるが、それを眺める限りコロナで亡くなった方はいないし、重篤になった方もほとんどいません。あくまでも会社の情報なので、企業が一丸となって隠蔽している可能性はゼロではない以上、厳密にこれを生の声として扱って良いかは判りませんけどね。

 ただこの手の情報はどの企業も日々出しているので、サラリーマンはみんな知ってます。変異株は出て来たが案外大したことはない、症状が重くなるのは宝クジにでも当たったようなもの、ぐらいにそれぞれ自身で判断しているので、朝の通勤ラッシュは相変わらずなわけですよ・・・・。嫁が横から、そういうのを書くとますますコロナ予防への意識が低くなる、とお怒りのようなのでここまでにしますが、要は一年半にわたりコロナと付き合ってきたことによる肌感覚が街に電車に、そして会社に向かう人の流れになっているのだと思うのです。それは経験の蓄積と言ってもよくて、決して社畜だからではないのです、ええ。

 五輪を反対する輩に対してもう一言いうのならば、彼らがコロナ感染拡大に乗じて成し遂げたい本当の狙い、それは五輪中止ではなくて、政権交代なわけでしょ? 別にそれを声高に叫ぶことも決して悪いことではありません。むしろなぜ正々堂々とそれをやらないのかとすら思う。

 でも、それを直接言ったところで乗って来る人などほとんどいない。だから五輪中止を訴え、政権はコロナ禍において無責任だと連呼し、庶民は圧政に苦しんでいるというイメージのガイドラインを描き、今まさにそれに色を塗って、そしてそれが出来上がった暁には次の選挙では自民党以外の選択肢はどうですか、と。そしてその中に山本太郎はいかがですか、と無党派層に対して訴えるという寸法。だけど一体、それでどれだけの人が騙されるというのか。そういう姑息と言うか見え透いたことをやってるから、”NOlympics Anywhere” って叫び、この国が”地球市民”様の立場から見たらどれだけ悪い国であるか、幼稚な国であるかを散々繰り返すけれど、どうやら嫌われるだけだった、ということを学んでほしいものです。やってることはワイドショーやニュースバラエティと一緒なんだよな。自分で自分の首絞めてるってやつ。

 それだったら逆にオリンピックが始まった途端、開催反対の旗を降ろして、野望を剝き出しにしてしまったこっちの方が好感持てますね。

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 いやぁ清々しい。ツイッターの彼からしたら、こらっ、まだ本性を表すのは早いだろ、もう少し黙ってろ、ってところなのでしょうが、ホント、頭のいい人は左翼にはなれない、ということを地で行ってます、アッパレ♫

 

 それと今回、五輪反対の動きに対してオリンピアではっきりこう明言した方もいましたね。

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 彼女はメダリストの方が情報発信はできるけれど、立場上言えないだろうから、メダルには及ばなかった自分が替わりにってことで、思い切って口を開いたのだと思うのですよ。そしたらこの記事が出た四日後ですか、

www.nikkansports.com

 神様は観てるって事でしょうかね。

 オリンピックを反対するのは結構ですが、もう少し選手の事を考えてみたらどうでしょうか? まぁ見ててください、パラリンピックでは掌返しますから。彼らのやってることは所詮正義の味方ごっこ、ホンマ性質が悪いわ。

 私的大会MVP発表! 

 でっ、今回オリンピックを開催して本当に良かった、薄汚れた私の眼からもそのように映ったいくつかのシーンがありました。まずはこれ、

www.yomiuri.co.jp

 いやーっ、スポーツって本当に素晴らしい、そう思いました。

 おまえが嫌中だからだろ、って突っ込まれそうですが、そういう狭い了見だけで、スポーツを称賛するのではないのですよ。

 少し早いですが、私が今大会の最も印象に残った選手を挙げるとするならば、それは文句なくこの人ですから、

www.tokyo-np.co.jp

 9.83ですよ・・・・・。

 あれは思い起こすこと34年前、私はまだ学生でしたが、忘れもしないローマで行われた世界陸上。大会のハイライトは男子100m。注目のライバル対決。言うまでもなく最大の目玉はロス五輪のヒーロー、すでに生きる伝説カール・ルイス。もう一方の雄はジャマイカ生まれの移民から這い上がった男ベン・ジョンソン

 この二人、生い立ちだけではなく何から何まで違っていた。全身バネのルイスに対して、筋肉の鎧を纏ったジョンソン。レースも競馬風に言うなら差しのルイスに、先行大逃げを打つジョンソン。スポーツ一家に生まれヒューストン大出のインテリで饒舌なルイスと、寡黙で叩き上げのジョンソン。すべてにおいて好対照。とにかく私は半年前からこの対決を、その日が来るのを待ちわびていたのです。

 そして、結果は9.83という驚異的な世界新記録でジョンソンがルイスを圧倒。因みにルイスの9.93も自己ベストだったはず。私自身、人間はここまで速くなるのか、とテレビを観ていただけだというのに圧倒されたわけですが、その記録に、何んとアジアの人間が追い付くだなんて。まさに奇跡ですわ。 

 蘇炳添は2015年に9秒台に突入し、6年かけてこの数字に辿り着いたわけですが、ここまでの道のりには想像を絶するものがあったことでしょう。それは173cmという、決勝に残った8選手のうち、一人だけ文字通り頭一つ低かったことからも伺えるのではないでしょうか。まさに1%の可能性をどれだけ信じられるのか、彼はこのオリンピックでそれを証明してみせたと思うのです。

 そして彼の存在は、これから、そしてまさに今、短距離で頑張っているアジアの子供たちにどれだけの夢を与えたことか。それは決勝で下位に沈んでさえも、決して色褪せないことでわかる。むしろ、五輪100mで決勝の8人に残ることを目標にしていたでしょうから、その準決勝のレースで9.83という驚異の数字を叩き出したという蘇炳添に、底知れぬ力を私は感じました。まさにアジアの誇り! 私的に今大会の男子MVPに挙げたいと思います。 

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 それにつけても日本の選手のなんというか、まぁ、自国開催だというのに、もう少しやれたのではないか、そういう思いはありますね。コロナがあったのはどこの国の選手も一緒ですから。

 この前にここで、採点や審査、審判のジャッジが勝敗に影響のある競技を中心にメダルラッシュがあるのでは、と書きました。実際、金メダルは積み重なって史上最高17個ですか。でっ、個人的にはメダルには関心がないのでベストを尽くして欲しい、そうも書きました。しかし記録が残る競技で自己ベストを出した選手がどれだけいたのでしょう? これまでで最高の演技やプレーをした、という選手がどれだけいたのでしょう? 別に記録を競う競技を中心に予選で早々に敗退した選手が続出したから言うのではないのです。がっ、日本のアスリートには、もう一度、本国開催のこの五輪でベストを出し切れたのかを自問して欲しい。願わくば自分がプロなのかアマチュアなのかを自らの中で明確にし、退路を断つ覚悟を持って挑むべきではなかったのか、そう思えてなりません、大きなお世話だけどさ。

 そんな中で、私的に今大会の女子MVPを挙げるならばこの人でしょうか。

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 見ました、決勝戦のあのヘッドスライディング、

www.tokyo-np.co.jp

 彼女は実業団13年目の選手。野球で言えば巨人の菅野と同い年。ある意味、というか十分過ぎるぐらいのベテラン。それであのヘッドスライディング・・・・。大会中、澤穂希がずっと言い続けていた泥臭さって、こういうことじゃないのかな。ホント勇気もらいました。ありがとうございました!

 野球日韓戦・・・・

 もう勝たんでええ。メダルもいらん。揉めるだけ。嫌なものを見せられたり、嫌な思いをしたり、そんな嫌な予感しかしませんな、まったく。

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日本ラグビーの憂鬱 Ⅷ

 

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 ニューズウィーク誌が、コロナ武漢研究所発生源説を特集しています。 内容以前にあの薄っぺらさで480円ですから、本屋での立ち読みがお薦めです。

 そういえば去年、コロナ直後の武漢の密着ドキュメントを撮って、一躍「時の人」に躍り出たというあの人のことが思い起こされますね。

globe.asahi.com

 ここで取り上げたのは去年の6月だから、もう一年か・・・・、

tilleternity.hatenablog.jp

 中国に移住して、「リアルな中国を撮りたい」と色んなところで語っている彼なのだから、武漢での撮影の際、研究所へ行く気はなかったんすかね? まぁ、猫に鰹節を探して来いっていうのもアレですが。
 日本のメディアは、そんな彼のことを何故か絶賛していました。がっ、ようやくこういうのも出て参りました、

courrier.jp

 記事の中でこんな風に語っています、

「そもそも私は中国を美化したことも誇張したことも、嘘をついたこともない。意外に中国にもこんな良い面があるから見て、というスタンス。当然、黒を白と表現したこともなく、黒はそのまま黒として紹介する。真実を曲げない、これは私の大原則だ」

  とのこと。因みに新疆ウイグル自治区については、「関心がない」のだそうです。あ、そう・・・・。

 彼には南京伝媒学院(メディア大学)の客員教授ポストと研究室が用意されたり、江蘇省人民友好使者(外国人友好大使)に選ばれたりもしているのだって、オメデト-ゥ!パチパチパチ ーッ♪。

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 それではケッタ糞の悪いお話はこれぐらいにして本題に入ります。前回はラグビーというよりも、Jリーグのスタジアム事情について書きました。ラグビーの新リーグのロールモデルがJリーグのようなので、それを書かずして先には進めないのです。それに、スタジアムこそが新リーグの命運を握っている、私はそう思っています。

<本日の黒を白> 

 W杯とスタジアムの微妙な立ち位置 

 大成功に終わったと多くの方の記憶に刻まれている2002年のFIFAW杯、その経済効果は3兆3千億円にも及んだとされています。しかし、その検証をした者は、私の知る限り故広瀬一郎氏以外にはいない。確かに盛り上がりや感動はプライスレスではあるが、国や自治体はそれをすべきであったと思う。しかしそれをしないところを見ると、宴の熱に流された、そんな向きはなかっただろうか?

 一つ申し上げるなら、FIFAW杯開催のために自治体が整備した下記の各スタジアムなど巨大施設の建設総費用は3,338億円。そのうち地元負担分は2,138億円にも達した、という事実があったこと、当該自治体住民以外の方で、覚えている人がどれぐらいいるのだろう?

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 この表ぐらいなら、きっとなんとなく目にしたという人はいる。しかし、年数億程度の赤字か、などと受け流されがち。でも問題はそこじゃない。そもそも各自治体は巨大施設を建造するにあたり、開場後毎年そのスタジアムが稼ぎ出す上がりで、地元負担分ぐらいは長い話にはなるかもしれないがなんとかしよう、というシナリオだったはず。というのに、本丸である建設費の償還費用を運営の黒字で賄おうにも、まだそこにすら至ってはおらず、毎年毎年赤字を垂れ流す始末。

 つまり棟上げから今日にいたるまで、2,000億以上の赤字は一銭たりとて回収されることはなく、各自治体の赤字として膨らみ続けているのです。Jリーグ各チームがスタジアムの運営に関わらない、というのはある意味賢明といえるのかも。でも、あえて問うが、それって正しいのか・・・・? 

 新リーグの関係者は今、ホームタウンもそうですが、恐らくホームスタジアムで一番頭を痛めていることでしょう。ホームタウン内であれば複数の本拠地を持っても構わない、そう参入条件に明記されているたあたりにもそれが伺えます。

 でっ、一ファンとして言わせていただけるなら、今、苦労せずして成功はないぞと。ホームスタジアムの問題を安易に手を打ち片づけてしまうと、早晩失敗するのだぞと。ここでとことん苦しんで、悩んで、知恵を巡らして欲しい。そのために先行するJリーグ、プロ野球、Bリーグのあらゆる事例を精査して、どうすればプロスポーツとして後発であるラグビーが、ファンに受け入れられるのか、というところから逆算してください。まずは予算ありきではダメなんですよ、しゃーないけど。

 まぁホームスタジアムで悩むなんて幸せな方で、ホームタウンのところで躓いてしまっているチームもあるようですが、それはこういう箱モノ行政の失敗を、すでに自治体がよく承知しているからかもしれない。

 納税者に認められてこその市民球団

 自治体とプロスポーツが結び付きがちなのは、職員の多くが漠然とではあるが、自分の仕事やサービスがもっと目に見える形で市民に伝わらないか、と考えているからではないのか。そこで町の顔としてスポーツチームはどう、ってな話が出て来る。しかしそれはお門違いだろう。なぜならば、本来公僕として住民に尽くすというのなら、あくまでも自らの取組みを通じて直接手応えを感じるまでやるべきで、そこにスポーツチームという一種の偶像を間に噛ますというのはどうなのか。

 まぁ、私にはお役人の経験はないのでこれ以上は判りません。ただ、彼らの目に映っているところの、お客様=市民=納税者 という感覚は参考になるかもしれない。というのはJリーグやNPB、そして我らがラグビー新リーグがおしなべて目指す究極の着地点は、市民球団だからだ。少し表現がお堅いのなら、おらがチーム でも わしらの誇り でもいい。とにかく地元の人々に愛されるチームをゴールラインにしているはず。それは新リーグの参入条件にある「地域名を入れる」というコンセプトからも判る。

 そこに住まうすべての人々をコアなファンに染め上げる、とまではいかなくとも、誰もがチーム名はもちろん、応援歌の一節ぐらいなら口ずさめる、そんなチームが理想ではないか。もしそう願うのならば、市民を潜在的なサポーター予備軍とする前に、彼らを括り直す必要があるかもしれない。それは、

 市民 or おら or わしら = 納税者(直接、間接問わず)

という風に。

 市民 だろうと おら、だろうと わし だろうと、彼等に戸籍があれば税金を払っているはず。なので、この数式は当て嵌る。であるなら、もしかすると市民球団が成立するための条件とは、

ファン = 納税者

ではないのか?

 日本人の納税意識は世界的にみても決して低くはないが、不満を抱く者は多い。仕方なく渋々払っている、というのが実態だろう。私もそうです。その背景にあるのは税率の高さではなく、直接リターンを感じることが少ないからではないのか。毟り取られた、搾取されている、そういう後味の悪さだけがいつも残る・・・・。

 なので、地元チームの応援に出かけ、本拠地の巨大スタジアムをまざまざと眺めながら感じること、それは果たして 「我々の税金が活かされた!」  なのか、「 ここの建設費って、確かまだ払えてなかったのでは?」 のどっちだろうか・・・・? もし後者の思いにサポーターが少しでも浸ったとするなら、それは拙いと思う。あえて誤解を恐れずに言えば、Jリーグは、ことホームスタジアムとの関わりにおいて失敗したのではないのか?

 J1の一試合当たりの平均観客数がコロナ前の19年、ついに2万人台に達し、94年の数字を越えたのですが、そこまで四半世紀かかっている。

www.footballchannel.jp

 プロ野球のそれは、19年までのわずか10年の間で20%伸び、ほぼ毎年記録を更新していることを考えると少し寂しい気がする。もちろん誕生時のブームが異常値を生んだことや、チーム数や試合数が増えたこと、マーケットの問題も挙げられるのでしょうが、プロ野球がシーズン中、月曜を除きほぼ毎日試合をやり、その七割近くが平日開催であることも踏まえるなら、基本二週間に一度で土日開催であるJリーグの数字に物足りなさを感じてしまう。

 日本人のサッカー愛は野球と比較して低いとは思えない。それは競技人口からも見て取れる。では、Jリーグの観客数が思うように伸びない背景には一体何があるのだろう。

 Jリーグの回転率 (1人当たりの年間観戦試合数) はJ1で11.1と高く、コアなファンを生み出すことに成功し、収益面でも彼らに支えられている。この点はラグビー側として、大いに参考にしなければならないところである。一方、その層が頭打ちであること、そしてライト層への浸食が思うように進んでいない点などは、その原因がどこにあるのか、新リーグ関係者は答えを導き出すには至らないまでも、あらかじめ仮説のいくつかは用意しておくべきだろう。

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 例えば、競技自体の人気が代表に片寄りリーグにまで伝播しない、というのなら、それはそのままラグビー界が抱える課題と一致することになる。また、ライト層を引き寄せられない原因の一つに、チームに対する税金等による優遇などが快く思われていない点があったとするなら、それはチームの運営体質にかかわる話であり、簡単には変えられない深刻な問題といえる。

 前回、Jリーグの各チームは自前のスタジアム所有に拘りがないこと、更には管理業者にすらなっていない点に触れた。仮にそうであるというのに、スタジアムの看板等の広告収入の一部、もしくは大半が、チームの懐に入っていたならどうだろう? それらは本来ただでさえ赤字の年間のスタジアム運営費、もしくは払う目途が一向に立たない建設費に充てがわれるべきものでは、という声が上がってもおかしくはない。後発であるラグビー新リーグとしては、そういった点にまで気を配る必要はないだろうか?

 実際のところ、Jリーグは税リーグだと揶揄されている。税金の問題は気になる人にはとことん気になるわけで、どうして水道代や駅前の市営の駐輪場の利用料がこんなに高いのか、から、家の前の道路の舗装やゴミの回収回数まで、市政に対する不満というのは普通に生活していても自然と溜まるものである。おらが町のスタジアムであっても、それが税金で建てられていて、あまつさえその建設費の償還が覚束ないどころか、毎年赤字を垂れ流しているとなると、それらの穴埋めはどこかでされていることであり、そのしわ寄せで本来自分たちが行政から受けてしかるべきサービスが抜け落ちてはいないか、などなど、税金が絡んでくると、何かにつけてそのあたりに結び付けられ槍玉にあがりやすい。

 先に挙げた数式、ファン=納税者 は、確かに奇妙かもしれないが、直接間接誰もが税金を払っているという当たり前の構図や、スポーツ興行も根っこの部分は人と人との商売であることを思い返す時、その税金で何らかの後押しを受けた球団が、一部の市民の熱狂的な支持を取り付けることができたとしても、おらがチーム や わしらの誇り に果たしてなり得るのだろうか・・・・? 

 Jリーグについてはここで終わり。まぁ正直、ここまでの内容はサッカーに興味のない人間が、Jリーグをスタジアムがらみで難癖つけて貶めている、そう言われても仕方ない仕上がりです。正直、こんな風には書きたくなかったのですが、現状、ラグビー新リーグが20チーム以上の3部構成、昇降格ありきで進めてしまっている以上、Jリーグとの比較は不可避。また自治体を巻き込もうとしているところはもちろんですが、四年に一度のW杯の存在や日本代表との関係は、クラブチームにとってまさに生命線であるところなど相似形。そもそも両者はフットボールだし。

 そういうこともあって、はっきり言ってしまえば、ラグビー側はJリーグが築き上げたスキームを何も考えずほぼ丸呑みしそうな勢い。マネるのは構わないけれど、それをしてはいけない部分もあるでしょ、と。せっかく道なき道を切り拓き前を歩いてくださる方がいるのだから、脇目も振らず背中を追うだけじゃなくて、その足取りや歩幅など、細部にわたって点検してからそうして欲しいのです。それをすれば、マネて良い部分とそうでない部分が見えてくると思うのですが・・・・。 

 いよいよプロ野球との比較に

 それでは続いてプロ野球と比較した場合、ラグビー新リーグはどうなのか。そもそも以前書いたのですが、ラグビーはこの国において、サッカーよりも野球との親和性が高いのでは、と個人的に思っているのですよ。たとえば花園と甲子園、対抗戦と六大学などは非常に似ている。

 またトップリーグですら社会人野球とよく似た面がある。NTT東西やJR東西、本田技研鈴鹿と熊本などの都市対抗における兄弟対決は、ドコモvsコムや、トヨタvs日野や織機の構図と同じ。社内の部の位置づけもそっくり。なので新リーグの関係者は、プロ化を押し進めるにあたって、NPBからもしっかりと学んで欲しい。特に失敗しているところなどは是非!

 そこでここからはオリックス・バファローズという球団を例に挙げて、お話を進めて参ります。まずこの球団、二十年来不人気球団の筆頭格のチームです。大阪に本拠地を置く唯一のチームである、と言うとよく驚かれたりもします。

 なぜ人気がないのか、それが議論されることもある。そして、そのほとんどが阪神の存在を挙げ、その圧倒的な人気の裏を張る以上仕方がない、と結論付けられ終わるのです。確かにそう。でもそれだけか・・・・?

 私自身、野球オタの立場で申し上げるなら、オリックス不人気の原因は、他にもいろいろとあるのだと思っています。たとえば、阪急、近鉄時代からマイナーだったことや、合併が上手くいかなかったこと、そして何といっても当ブログのアイドル木村幹がファンであること、などなど。しかし一番の原因は大阪ドームにあると睨んでいます。

  プロ野球にとっても、というか、プロ野球こそホームスタジアムはまさに球団そのものであり、人気を左右する決定的な要素だと常々感じているのです。

 ではオリックスの本拠地である大阪ドームがどのようなものであるのか、まずはウイキペディアに書かれているものを貼っておきます。

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 上記の内容の信憑性については想像にお任せしますが、マーカーを引いたところを読むだけでも、結構笑えます。大阪市の底抜けのアホ加減などは、使われなくなった立体駐車場を土に埋めたところに凝縮されているようで思わず噴き出しましたよ、ええ。これ国内で起きたことなの、まったく・・・・。

 また、オリックスのハゲタカ臭とでも申しましょうか、血税約500億で建設したものを、僅か9年後に90億で買い叩くところなど、まさに官営の鉱山が政治家を介して時の政商に払い下げられるという収賄事件さながらで、平成の尾去沢銅山だと皆で申しております。更に、オリックスは当初、10年後を目途に大阪市に寄贈することになっていたというのに、市からの計らいで税金の免除などを受けて黒字になった途端、掌を返し、それが反故になるところなど、まさに大阪市とその市民を舐め切った、オリックスのドス黒さここに極まれりって感じで微笑ましい限りですね。

 これで、大阪ドームは大阪唯一のプロ野球チーム、オリックス・バファローズのホームスタジアムです、家族友人お誘い合わせのうえ、いらっしゃーい ♪ ってやって、誰か来る・・・・?

 頭が痛くなってきたので今日はここまでです。

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日本ラグビーの憂鬱 Ⅶ

 昨日のG7の共同声明の後追いで恐縮ですが、「中国に対して新彊ウイグル自治区での人権尊重、香港の高度の自治を求めた」 という文言が入っていたそうです。昨日夜明け前まで待っていたのですが、昼過ぎ頃に発表がありました。知らんかったわ・・・・。

jp.reuters.com

 御題目で終わらないよう、ここはしっかりと、みんなでチェック、及び監視していきましょう。

 要チェックと言えば、なかなか書けずにいたのですが、個人的にここ数年、この国のためにも一番気懸りで追いかけないといけない、そう痛切に感じていた物件がございまして、今月初めそれに目に見える形で動きがありました。

 

www.youtube.com

 これに遡ること半月、五月の半ばにこんな記事が出ていたのです。

www.asahi.com

 確か甘利さんは、これを受けてBSフジの番組にも出ていましたね。これからの半導体産業は「経済安全保障」のその要の問題でもあるので、国を挙げてしっかりやる、みたいなことを仰っていました。しかし、その後甘利さんこういうことも言っているようで、

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 やっと少しは現実が見えたのかなと。というのは先の動画の湯之上氏の言い分というのは実に辛辣で、議員連盟の発足をあまりにも安易で時すでに遅し、と叩いているのですが、それは長い間現場にいた当事者としての切実な直訴なのだと個人的には受け止めています。内容についてはこのあたりを参照願います。

jbpress.ismedia.jp

 今や半導体不足は世界的な問題であると同時に、じゃぁ手に入ればどこのものでも良いのかといえば、そこには安全保障が問われてくるのでそう簡単にはいかない。たとえば、子供に豆腐を食べさす際、スーパーで遺伝子組み換えじゃない国産の大豆のものを探すのではないかと。そうすると30円から場合によっては100円近く高くなることもあるけど、まぁしゃぁーない、とそれを鷲掴みにしてレジに行くわけじゃないですか、それと一緒なのです。

 実際、半導体は産業界の農業と言われています。だから、我々は自分が所有している電子機器の中の部品である半導体が何処製なのか、しっかりと意識しないといけないところまで来ているのですよ。でも、それって不可能でしょ。スーパーで豆腐買うようにはいかない。製品にそれは明記されていないし、買ったばかりのスマホをわざわざ分解して顕微鏡で確認するわけにもいかんしね。

 だからそんなことせんでも良いように、しっかりと半導体を造れる国に再び戻らなければならない、というのが自民議連発足の背景なわけですが、湯之上氏に言わせると、もう遅い、となる。アメリカや中国も当然のように半導体製造を強化しており、その本気度は日本のそれとは比較にならないほどホンモノだそうです。日本のは単なるブームだとバッサリ。この方、十年以上も前からずっと警鐘を鳴らしてきただけにその発言は重い。

 でっ、ここでも鍵を握っているのが台湾なのですよ。それは上の円グラフが示す通り。今後台湾とどう組むかで、その陣営の未来は変わって来ます。中国とアメリカが、何故に台湾を巡ってあれほど激しい駆け引きをしているのか、その一端をご理解いただけたかと。日本はもっとワクチンご用意したほうが良いんじゃないのかい? 取りあえず日本の半導体産業が半年後どうなっているのか、”台湾海峡の平和と安定” と並行して定点チェックしていこうと思います。

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<本日の本気度>

 スタジアムって誰のもの?

 それでは昨日の続きです。

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 ③のチーム運営のところで、前々回でしたか、ホームスタジアムを自治体に用意してもらうJリーグ方式は確かにオイシい、そう書きました。でもそんな自治体もうないとも。そして、仮にそんな自治体があってもやめた方がええよと、”人、金、箱”のまずは ”人” の観点で否定的なことを書いたのが前回でした。でっ、今日は ”箱” について書かせていただきます。

 これも前々回ですか、Jリーグで自前でスタジアムを用意したのは、磐田、柏、ガンバの三球団しかないんじゃないの、ってなことも書きました。もっとあるかもしれませんが、現時点で私は三つしか知りません。JFLを含めて残りの七十ぐらいのチームはみんな自治体の建設した競技場をホームグラウンドにしているのだと思います、恐らく。このことから、というか数の上で判断すると、Jリーグは自前でスタジアムを持たない主義だと言えるのだと思うのです。

 では、なぜそれをしないのでしょう? 自前でスタジアムを持つデリメリを挙げてみると、長所としては利益を最大化できます。入場料収入だけではなく、そこでの飲み食いや看板の広告料、ネーミングライツの契約金などすべてを手にすることも可能。短所としては言うまでもなく莫大な建設費が必要ですし、維持管理メンテナンス費用も毎年発生します。恐らくJリーグの各チームはそれらを天秤に掛け、長所を享受するよりも短所を回避した、って感じでしょうか。

 Jリーグのホームスタジアムにおけるポリシー、というか戦略といった面でもう少し掘り下げてみると、よりはっきりとした傾向が浮かび上がります。十年ほど前の古いデーターで恐縮ですが、J1を経験した32のスタジアムのうち25が自治体の直営、もしくは財団法人および社団法人によって運営管理されているようです。つまり、Jリーグの各チームはスタジアムの指定管理業者にすらなっていない。これは正直意外でした。

 因みに、プロ野球の場合、自前の球場を持っていないのは広島、ヤクルト、日ハム、ロッテの四球団のみ。そのうち広島、ロッテは指定管理業者になっているし、日ハムは二年後に自前で新球場を造るので、残すところは神宮のヤクルトだけ・・・・。まぁ、試合数が違うので単純に比較になるかどうかは判りません。ただ、Jリーグがその戦略を選ぶことが賢明である、そう取れる資料があるのです。

 スタジアムの収支はかく語る!

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 これもちと古くて四年前の資料。W杯の本拠地となった10のスタジアムの単年度の運用収支を表にしたもので、札幌ドームの4.9億の黒字以外、以下、宮城スタジアム 5.6億、鹿島サッカースタジアム 5千万、埼玉スタジアム 2.9億 などなど残りは全部赤字・・・・。恐らく札幌ドームの黒字の大半は日本ハムが叩きだしたものでしょうから、再来年限りで逃げられると間違いなく大幅な赤字に速攻で転落します。実質、参考の東京スタジアムだけが1.3億の黒字です。

 まぁ赤字の額は年数億であり、これなら構わんやろって方も多いと思います。実際、たとえば埼玉スタジアムの場合、毎年三億近い赤字を出し続けているようですが、その気になってネーミングライツを導入すれば、年3億は下らんでしょうから、簡単に黒字化できると思われます。

 しっかし、問題の本質はこの表の数字ではないのですよ・・・・。

 ってことで続きは明日。

 

 昨日のそこだ阪神

 なんでも今年のオールスターで、全部門で阪神の選手が選出されるのだとか。それってオールスターか? 球宴阪神がジャックしたとか言うんだろうな、関西のスポーツ誌は。どうせなら侍JAPANをジャックしてくださいな。ぶっちぎりの首位なのにそっちに呼ばれないって、どういうこと・・・・?

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